カテゴリ: 茶番劇は茶番劇

笑うしかないですね。昨夜のエキシビションは。

「焼肉をどか食いしたメイウェザーとの体重差は、発表数字以上にあった」だってさ。

体重ハンデは、まったく関係なかったです。断言できます。

普通のウェルター級の試合のように、メイがリミットを大きく割る145ポンドくらいで仕上げていたら、もっと悲惨なフィナーレになっていたでしょう。

もちろん、きっちり仕上げていたら足を使って、公約通りに9分間遊んでもらえたかもしれませんが、 どっちが良かったのかわかりません。

海外の「小さくて弱くて経験ゼロの子供が悲惨な目にあわされて可哀想」「怖くて痛くて泣いてるじゃないか!メイウェザーは人間のクズだ」…そんな批判も的外れです。

那須川は「怖かった」とは語っていますが、号泣したのは悔しかったからで、大きなボクサーにイジメられたからではありません。

メイウェザーも「(ど素人の)那須川をノックアウトなんて絶対にしない」と何度も公言していました。

しかし、那須川と遊んであげるだけの肉体を作ってこなかったから、まさか本気で打ち込んでくる素人を遊んであげる余裕がなかったのです。

「元プロボクサーがど素人の未成年を殴り倒した」という批判は、確かに近いものはありますが、微妙に間違っています。

那須川はキックボクサーで20歳の成人です。
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マニー・パッキャオも To continue to only fight experienced opponents who are my size or bigger. 俺はこれからも自分と同じかより大きなしっかり経験を積んだボクサーとだけ戦い続けるぜ。 とメイウェザーに皮肉たっぷり。

しかし、パッキャオも「メイウェザーが未成年の素人を泣くまで殴った」と勘違いしてますね。このエキシビションは下劣な見世物ですが「元プロボクサーが小さな子供をいじめる」ほど下劣ではありません。メイウェザーがクズではなく〝子供〟側にも十分責任のある見世物だったのです。

当初思い描いていた通りのエキシビションにならなかった、という点でメイウェザーは被害者だったとも言えます。

それにしても、主催者側のコメントには違和感しか覚えないですね。

「競技という枠に収めようとしたら、見せられない」。

「競技化していけばいくほど、僕はつまらないものになる(と思う)」。

「僕は良かったと思っている。(批判する)そういう人はボクシングを見てください。階級は遵守をすべきだとは思います。競技という枠に収めようとしたら、見せられない」。

「競技というものにヒモついた試合ではない。競技をやりたいなら他団体に任せればいい」
。


私は、ライジンという団体が目指しているのは競技だと勘違いしていました。

「キックボクシングをメジャー競技にする」。

「ライジンからUFCのチャンピオンを獲るMMA選手を輩出する」。

「最終的にはライジンがキックやMMAなど格闘競技で世界の中心団体になる」。

そういう競技としての頂点を目指しているのかと勘違いしていたので、その未来に期待して、今回のエキシビションに批判的なことを書いてしまいました。

なるほど、最初から競技とは一線を画して、ライジンは〝チンドン屋的な見世物小屋〟だったのですね。

これは、大変失礼しました。

もっとキックボクシングのファンが望むカードを組むべき、(メイウェザーに献上するカネがあるなら)選手にもっと還元すべき、那須川天心はキックボクシングの健康的な発展に寄与するべき、なんて書いてしまいましたが、全部撤回します。

だからファイトマネーも公表数字と全然違いますし(ボクシングにもWBSSのような詐欺集団がいますが)、UFCでは通用しない都落ちファイターや、世界中でマイナーなキックボクサーが肩を寄せ合い、互いの傷を舐め合いながらエセ真剣勝負を下品に見せる団体だったということですね。

これからも頑張って下さい。

興味本位の見世物をこれからも作り上げていって下さい。

競技、スポーツファンの自分はもう何も期待しません。
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Floyd Mayweather-Tenshin Nasukawa a 'laughable event'

お笑いイベント終了。〜ESPN電子版

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メイウェザーが前に出ると怯えた目でまっすぐに後退する小さな那須川。両者の体重差は10㎏はあったでしょうが、技術の差はさらに絶望的でした。

「200万ドルであんな酷いこと(ど素人を殴り倒すこと)なんて本当にしたくなかったんだ。これはエンタテインメントだろ?天心は負けてない、まだ無敗だ。これはエンタテインメントなんだから」(ライジンは900万ドルと発表していましたが結局200万ドルだったんですね)。

「メイウェザーがエキシビションでボクシング経験ゼロの20歳を三度もパンチで沈めて破壊した。これは恥ずべきこと」(英国ボクシングニューズ)。

Floyd is scoring KOs at a higher rate now that he's retired than he did when he was active.
メイウェザーはスゲェぜ。引退してから2試合連続KO、現役時代よりKO率が高いじゃないか!(米国Yahoo!SPORTSの〝ヤフコメ〟から)…完全に笑い者です。

リング誌はこの件については、まだ沈黙を守っています…。



それにしても、ボクシングファンは二度も度肝を抜かれました。

最初はあのメイウェザーの体です。

練習していなければ当たり前とはいえ、あんなに緩いメイウェザーの肉体は初めて見ました。41歳で何もしていないとメイウェザーでもあんな体になるのですね。

そういえば前日計量を非公開にしたのは、メイウェザーが147ポンドを作ってこなかったからでしょう。

土下座して呼んだエキシビションですから、体重オーバーもクソもないのですが、それでもこの茶番劇にこれ以上ケチがつくのは避けたいですからね。 


そして、あの緩慢な動き。

試合が始まってからも、相手が完全ど素人とはいえ、足も手もあまりに重い、重い、重すぎる。 鉛でも飲み込んだのかというくらいに、重すぎる。

今夜のメイウェザーならコナー・マクレガーでもいい勝負したんじゃないでしょうか。

ゴングが鳴って、ゆっくりとアッパーの弧を大きく描いたのは「9分間、みんなを楽しませようぜ」という確認です。

それに、那須川天心は真剣な目で、不器用なジャブを懸命に放って答えてしまいました。 



この茶番が決まってからメイウェザーは「那須川をノックアウトしない」と一貫してメッセージを送り続けていました。 

しかし、真剣に噛みつこうとしてくる素人には、今のメイウェザーには叩くことしかできません。

実際に、那須川の遅くてナックルのずれた左が一発、マネーの顎を捉えました。 

「9分間、エンタテイメントをしようと思ったのに、残念だ」。

そう言わんばかりに、メイウエザーは laughable event をさっさと終わらせました。



ライジンのプロモーターに那須川の父親、みんな大バカ者です。 世界の笑い者になりました。

この茶番劇は世界にPPV生中継販売されましたが、その数字が公表されることはありません。

間違いなく、あまりにも悲惨な売上だからです。

まず、米国とカナダ、メキシコでは売り上げはゼロです。たったの1件も売れてないのです。

これは、メイウェザーがこの3国で放送しないことを絶対条件にしたからです。

つまり、見られたくなかったんです。

恥ずかしい自分の肉体を。

恥ずかしい茶番劇を。 

ライジンや天心の関係者は、どこまで馬鹿にされたら気が済むのでしょうか? 
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昨年のフロイド・メイウェザーvsコナー・マクレガーの奇妙なショウは「Dark comedy=たちの悪い冗談」(リング誌)、「the farce bout=茶番劇」(ニューヨークタイムス)などメディアの批判は浴びましたが、興行としてはこれ以上ない大成功を収めました。

2015年に両者対戦の話が持ち上がり、実現まで丸2年の時間を使って〝プロモーション〟を展開、この試合の「意味(無意味)」「価値(無価値)」「ボクシングの公式試合として認めるかどうか」…あらゆるアングルから議論を巻き起こして…ボクシングファンとMMAファン、メディアを煽っていきました。
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メイウェザーvsマクレガーでは大々的な宣伝ツアーを全米各都市で展開して大きな話題を呼びました。そもそもショウの2年前から事実上のプロモーション活動は始まっていました。メイウェザーはマーケティングの天才で稀代のペテン師ですから、あなたが騙されるのも無理はありません。〜ESPNマガジン2018年8月21日号から〜


しかし、今夜の茶番劇は無意味で無価値で、そもそもエキシビションと断定されてしまっています。

世界的にはFITEがPPV($19.99)で 販売しますが、①試合決定から2ヶ月弱、目立ったプロモーション活動も出来なかった②米国では早朝、気まぐれでも観れる時間じゃない、という環境のまま〝本番〟を迎えてしまったこともあり、売れ行きは低迷しています。

 「中途半端であるがゆえに失敗した茶番劇」と、やる前からこのエキシビションに烙印を押したボクシング評論家ステーブ・バンスとESPNのスティーブ・キム記者の二人が語り合っています。

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メイウェザーは日本で有名なキックボクサー名須川天心と3ラウンドのエキシビション を行う。

しかし、これは「モハメド・アリvsアントニオ猪木」はもちろん、「メイウェザーvsマクレガー」とも全く違うショウである。

「メイウェザーvs天心」は前者のようなスペクタクルでもなければ、後者のような公式戦ですらない。

メイウェザーは試合の前日に東京空港に降り「みんなを楽しませる。那須川をKOするなんて間違っても考えていない。そんなことはしないよ」と眠そうに話した。

ここまでで気になることがあるとしたら(ないだろうが)、那須川とは誰なのか?ライジンとは何なのか?だろう。


?那須川天心とは何者か?

1998年生まれの天心は父親の指導のもとで空手とキックボクシングに励んできた。

15歳でデビュー、私たちが全く知らないタイトルをいくつも集めて、いまだ無敗。

20歳の若者は今、日本で大きなセンセーションになっている。


?ライジンとは何なのか?

ライジン・ファイティング・フェデレーションは2015年の立ち上げから15の大きなイベントを開催している。

いまやライジンはプライド・ファイティング・チャンピオンシップ以来、日本で最も人気のある格闘技団体だ。

この大晦日のイベントは日本のゴールデンタイムに5時間ぶっ続けで生放送、なんと550万世帯が観ると予想されている。



メイウェザーは「これはエキシビション、余興だが、私にとっては新しいチャンスの始まり。このチャンスを真剣に考えている。那須川をKOすることはない」と、名前を売って日本でのビジネスにつなげたいようだ。

那須川は「日本代表としてメイウェザーと戦う。メイウェザーをノックアウトする。アスリートとしてこれ以上の名誉はない。大きな印象を残したい」とさながら本気モード。

この茶番に$19.99払って新年を迎えたい人は、どうぞ、ご自由に。

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「メイvsコナー」は、ゲンナディ・ゴロフキンvsカネロ・アルバレス初戦の売り上げに15%前後の悪影響を与えたといわれていますが、今夜の茶番は紅白歌合戦にどの程度食い下がれるのでしょうか?
 
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昨日、横綱審議委員会は、内規にある「激励」を史上初めて決議、横綱稀勢の里に対して1月の初場所出場を強く促しました。

もし、出場出来ない場合は、より重い「引退勧告」が決議される見通しです。

「激励」というと、何やら暖かい応援のように聞こえますが、内規には成績不振や休場が目に余る横綱に対して「激励・注意・引退勧告をなす」とあります。

つまりは、三段階でレッドカードに至る内規の最初の一枚が切られたということです。

稀勢の里が初場所に出場出来ないとなると、「注意」を飛び越えて引退勧告=最後通告されるということです。

この引退勧告、記憶に新しいところでは、昨年は貴ノ岩への傷害事件で日馬富士が決議されました。2010年初場所中に暴力沙汰を起こした朝青龍も受けています。

伝統芸能である国技、大相撲の世界には「ルールを守って勝てば何でもあり」という多くのスポーツで認められている常識は通用しません。

特に、横綱はその品格までが厳しく求められます。

横綱はあからさまなフェイントを使ってはいけません。テニスやバドミントンでは賞賛される相手を欺くショットは非難の的になります。

正々堂々と真正面から打ち合わなくてはなりません。

品格、といっても内規で具体的に明記されてはいない、七面倒な不文律というヤツです。

品格のある堂々とした勝ち方をしなければ、王者ではない。

ボクシングの世界でそんなことになれば、フェイントを駆使するマニー・パッキャオもフロイド・メイウェザーも、チャンピオンとは呼べません。

それどころか、メイウェザーなんて前科何犯か数え切れませんし、実刑判決を受けて、懲役まで食らっています。 
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鉄格子の中でフロイドは何を考えるのか?〜英国ボクシングマンスリー2012年3月号より

パッキャオも巨額の税金滞納や、同性愛者への差別発言など、品格やらとは遠い世界で暴れています。

そして二人とも、引退勧告もなにも、自分勝手に引退と復帰を繰り返しています。

メイパックが相撲取りなら、絶対に横綱にはなれません。品格の欠落が半端ないからです。 

大相撲は、もっと柔軟なアスリートファーストの世界にならなければいけない。

プロボクシングは、スーパースターに甘すぎる、品格がない。

…なんてことは言いません。

かたや格式が優先される伝統芸能、かたやショーマンシップが求められるイベントです。

そもそもの世界観が違うのです。

それでも、まだ土俵に上がりたいと渇望している稀勢の里に、第三者が引退勧告するのは如何なものでしょうか。

「進退は自分で決める」横綱ならではの内規ですが、横綱でも降格があっていいと思いますね。

伝統芸能のオキテ的には絶対ありえないのでしょうが。

情熱の炎を消すことが出来ないトップ選手の存在は、今シーズン前の松坂大輔のように「給料泥棒」「晩節を汚すな」「若手の出場機会を奪うな」と批判的な声に晒されるのが常です。

しかし、感情的な批判が集まるということは、それほどまでに気になるということです。つまり、アンチも十分に楽しませてもらっているのです。

情熱の熾火がチロチロしている選手が、その思いをぶつけることの出来るフィールドがあるスポーツは幸せです。

サッカーの下部組織や、野球の独立リーグは、評価されない若者がチャンスを伺い、野望と情熱を叩きつけるだけでの舞台ではありません。

年齢と戦い、死に場所を探すトップ選手が彷徨する場所でもあるのです。

横綱にまで昇り詰めたグレートが、最後の悪あがきをするのにタイムリミットを設けていいのでしょうか?

「大相撲はスポーツではない、伝統芸能である」 というのは真実です。

しかし「伝統芸能だから変わらない、変えることはできない、変える気もない」というのは、やはり違うと思います。実際に大相撲の長い歴史で、その伝統は現代まで終始一貫していたわけではありません。

トップ選手の悪あがきを許してしまうと、伝統が崩壊してしまうのでしょうか?

土俵にラウンドガールを上げるのはもってのほかですが、しかるべき装束に身を包んだ、しかるべき女性なら上げるべきではないでしょうか?

スポーツではない、伝統芸能だからこそ常態化している〝八百長〟も、またこの芸能の伝統です。この伝統こそ真っ先に絶えさせなければなりません。

日本で行われる小さなボクシングの試合でも、世界の多くのブックメイカーはオッズを出します。

しかし、大相撲に関しては未だにオッズを叩くことはありません。八百長、星のやり取りは携帯電話に履歴を残さずとも簡単に出来ます。

しかも、八百長はこの芸能に脈々と受け継がれてきた伝統です。簡単に根絶やしできるものではありません。

先日、大阪万博の招致が決定しましたが、大相撲の大阪場所がMGM夢洲のグランドアリーナで開催されることはあっても、オッズは出ないという異様な光景が現出するでしょう。

だから、本場所はカジノ&リゾートでは絶対にやりません。 

2005年にマンダイベイ・イベントセンターをフルハウスにしたこともありましたが、あれは〝ラスベガス場所〟ではなく〝ラスベガス公演〟でした。

カジノ&リゾートのアリーナでも、公演はやるでしょう。 

本当は、舞台を大相撲一色にして、ブッキングスペースもその日だけは和風のレイアウトに変えて、オッズも出される、それこそが伝統のあるべき未来だと思うのです。

伝統とは、旧弊に凝り固まって、醜い化石になることではありません。

脈々と受け継がれてきた偉大な様式美のコンセプトを後世に伝えることです。

残念ながら、プロボクシングの世界には品格も様式美もありません。

「強いやつが堂々と勝たなければならない」 という大相撲は、「強いやつが勝つんじゃない、勝ったやつが強いんだ」というボクシングよりも、ある意味厳しい世界なのかもしれませんが…。

その厳しさ、必要ですか?
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どうしてMLBを観るのか。

多くの人は「日本人の活躍が気になるから」と答えるでしょう。

それは、欧州サッカーでも四大テニスでも同じです。

もっと正確に言うと「〝世界最高峰の舞台で〟日本人の活躍が気になるから」です。

しかし、日本人が出場してないと一気に興味を失ってしまう人がほとんど、というのは「誰が出ようがその競技の最高峰が観たいのだ!」という国境や人種を超えた最も健康的な姿勢からは一歩引いたものです。

それでも「最高峰を見たい」という至極真っ当な思いが根幹にあることは間違いありません。

スポーツにおける、この健康的で至極真っ当な思いと対極にあるのが、興味本位の野次馬根性だけを刺激する下品なショーです。

「異種格闘技戦」と呼ばれるイベントのほとんどが、この類のショーと言い切っても差し支えありません。

破談に終わったフロイド・メイウェザーvs那須川天心も、この類のショーです。

かつてPFPキングだった41歳の元ボクサーと、現役バリバリ20歳のキックボクサーが、どうやらヘンテコなルールで、非公式の何かをするらしい。

もはや、メイウェザーはボクシングの世界最高峰ではありません。もしそうだとしても、キックボクサー相手に最高峰の技術を見せることなど出来るわけもありません。

キックが本職の那須川にしても、ただの1試合もしたことがないボクシングルールは世界最高峰どころか、日本ランカーレベルも極めて怪しいレベルです。

カネ目当ての銭ゲバと、勇名を馳せたい若者が、全く脈絡のない舞台で低レベルな試合を野次馬相手に披露する。

そこには4回戦ボーイの上昇志向も、世界王者の矜持もありません。

もし何かがあるとしたら、無名の自分に忸怩する那須川の純情、厳しい言い方になりますが幼稚な純情です。

「異種格闘技戦」と呼ばれるイベントのほとんどが、下劣なショーと言い切っても差し支えありません。

…「ほとんど」です。つまり、中には、そうでないものもあるのです。
 

今年9月の那須川vs堀口恭司は、キックルールで行われました。

しかし、この試合は那須川と戦いたい堀口が土下座交渉して実現したのではありません。空手がバックボーンという共通点を持つキックボクサーと総合格闘家が対等の立場で、相思相愛でリングに上がったのです。

そこには下衆な野次馬根性を見出すのは、難しい作業でした。 



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ウサイン・ボルトのサッカー挑戦も、広義の異種格闘技戦です。
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2018年W杯の公式時計ウブロのアンバサダーとしても、ボルトはマラドーナ(後方)らとともにアンバサダー(広告大使)を務めました(写真はウブロが表参道ヒルズに出店したポップアップブティック)。

しかし。ボルトのサッカー挑戦は、下衆な野次馬根性を刺激する見世物でした。

昨日、豪州Aリーグのセントラル・コースト・マリナーズは練習生として契約していたボルトと正式契約は結ばないと発表しました。当然の判断です。

ボルト挑戦のニュースは世界中に配信され、その広報効果は3000万ドル、日本円で30億円を超えるという試算もあります。

商業的な観点、プロの立場からはボルトとの正式契約は意味があります。

ただ、それは非常に短期的なもので、長期的にはマイナスでしかありません。

もし、ボルトとマリナーズが選手契約を結べば、今以上の露出が期待できるでしょう。ボルトを予告先発させる試合の放映権を世界中のメディアが高額で買うのも間違いありません。

しかし、その効果は年々加速度的に右肩下がりを辿ることになります。

そして、豪州リーグのイメージは「ボルトを買ったサーカスリーグ」「中身のないリーグ」というマイナスイメージが増幅されることになります。

ボルト〝解雇〟の背景にはスポンサーの問題が横たわっており、素直に「英断」と評価しづらいのですが、〝異種格闘技〟の茶番に足を踏み入れなかったことは、豪州リーグにとって幸いでした。

これからはお国柄の「強いフィジカル」「奔放自由なサッカー」「明るく平和的なサポーター」という真正面から豪州リーグを訴求、発展して欲しいと願っています。



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ボルトの「サッカー」と同じく、バスケットボールで世界の頂点を極めたマイケル・ジョーダンにとっての「野球」は憧れフィールドでした。

ジョーダンはマイナーリーグからメジャーを目指し、ボルトと違い過剰な露出を嫌ったことで一線を画します。

コネ入団という批判はありましたが、ジョーダンは一選手としてマイナーに真剣に挑戦し、公平な競争に敗れてユニフォームを脱ぎました。

世界最高のスポーツセレブが、マイナーリーグの粗末で狭い長距離移動バスでアメリカ大陸をサーキットし、過酷な試合と練習に全身全霊を捧げたのです(さすがにしばらくしてオンボロバスは自腹で買い換えましたが)。

ベースボールプレイヤーとしてのジョーダンもまたドンキホーテでしたが、その蟷螂の斧はどこまでも澄み切って、まぶしく輝いていました。




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筋肉細胞ではなく、脳細胞を究極に駆使するという意味では羽生善治もトップアスリートでしょう。

史上最高の棋士である羽生は国内外のチェスの大会に参加する〝異種格闘技戦〟のプレイヤーです。

彼がチェスの大会にエントリーするのは賞金や話題性を狙っているわけではありません。

「挑戦者の立場で思い切りぶつかることができるステージ」 「将棋に還元できる発想がある」など銭ゲバや野次馬とは全く違う、本物の勝負師としての欲求に従ったものでした。

「カネが欲しい、有名になりたい。犯罪行為は抜きにして、そのための手段は問わない」。

そんな下衆な欲求からは遊離した、愛する将棋をさらに愛する行為です。 

将棋や囲碁、チェスの棋士が、AIやコンピュータとの対戦に挑むのも、あれも〝異種(競技ではなくプレーヤーが異種の)格闘技戦〟ですが、野次馬的な興味も集めるとはいえ、競技の発展につながる健康的な取り組みです。

羽生のケースは「蟷螂の斧」と揶揄するのは不適当かもしれません。

そもそも羽生は〝風車側の人間〟です。

彼にとってのチェスは、巨大な風車を離れて、蟷螂の眼から風車を見て、風車をさらに堅牢にするにはどうしたらいいのかを、冷徹に分析するための〝異種格闘技戦〟なのですから。


格闘技の世界でも、AI搭載の人間の皮膚や骨格を再現したサイボーグとの対戦が将来実現するかもしれません。

〝詰め将棋・チェス〟に例えられるローマン・ゴンザレスやワシル・ロマチェンコのコンビネーションよりも、もっと効果的なパンチの繋ぎをAIが発明、それを学習した若者がシュガー・レイ・ロビンソンの延長ではない、全く新しい技術体系を披露してゆく…将棋の世界で現実に起こっていることをボクシングの世界も追いかける時代が来ると想像すると、これはこれで、ちょっと寂しいですね…。





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〝異種格闘技戦〟が上質な勝負に昇華する要素は、三つあります。


「命を捧げている競技に対する愛情が溢れていること」「へりくだることも見下すこともなく、アスリートそしての矜恃が堅固に孤高に屹立していること」。

対峙する二人に、愛と誇りが炎の如く燃えているのなら、異業種対決は大歓迎です。

そして三つ目。

「興味本位のエンターテイメントをとことん追求したショーでも、ファンと業界の発展が最優先」であるなら、それも歓迎です。

 

世界の盗塁王・福本豊と競走馬が走った1983年4月30日の西宮球場は、まさに、それでした。

「人間と馬、どっちが速いか」なんて勝敗に誰も興味はありません。

不人気のパリーグを盛り上げようとする球団の努力と、福本のプロとしてのサービス精神に感動する一方で、その素っ頓狂なやり方に思わず笑ってしまう、そんな上質なショーでした。

しかし、カネ目当ての下衆や、卑屈な劣等感が垣間見えるような低俗なゴシップ、野次馬を集めるだけの見世物にもかかわらず「ショーではなく試合、スポーツ」の看板を掲げる詐欺行為なら、やはり、やらない方がマシです。



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大谷翔平もまた広義の〝異種格闘技戦〟に挑む英雄の一人と言って良いでしょう。 

「異種の土俵に真剣に乗り込んで、そこで頂点を掴み取ってやる!」という健康的な野望を燃やすのであれば、その炎は限りなく正しく、どこまでも美しいと思います。

〝異種格闘技戦〟を受け入れられるかどうかは「真剣に二刀流をやる気があんのか?」ということに落ち着くのかもしれません。



マクレガーのように「メイウェザー相手だから大金と話題性目当てにボクシングをやるけど、ボクシング自体にはそんなに興味ない」 なんてのは論外です。


今回の那須川も「今後は真剣にボクシングに取り組みたい。メイウェザーともしボクシングできるなら、 どれほど勉強になるかわからないから、ぜひお願いしたい」というのならわかります。

ところが、彼は「世界一有名な格闘技の選手だから引退してても、ルールが何でも関係なく、とにかくやりたい。こんなチャンスはもう2度とない」という動機で、無条件でこの話を受け入れてしまいました。

きっと、それはマニー・パッキャオでもマイク・タイソンでも何でも良かったのでしょう。とにかく有名人と何かしたい、それだけなのです。

20歳の那須川を非難するのは間違いかもしれませんが、これは日本の格闘技界の悪しき傾向です。

極限すると、そんな心持ちだからいつまでたってもスポーツと認められないのです。

本気で自分の愛するキックをメジャーにしたい、スポーツとして認められたい、一般紙のスポーツ欄で扱われる存在になりたい、と本気で希求するなら三面記事でしか扱われないタイソンやメイウェザーと醜悪な見世物をすることに時間やカネ、知恵をかけるのは無意味です、というかそれを通り越して最悪のマイナスです。

マイナースポーツには、もっともっと優先してやることが山積しているはずです。
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かつて、プロボクシングとその他プロ格闘技との〝交流〟は、ほとんど一方向にしか流れませんでした。

ボクシングで一世を風靡したスターが、カネのためにその他格闘技のリングに上がる〝都落ち〟という流れです。

このパターンの古典的代表が〝シンデレラ・ボーイ〟西城正三です。


西城は1968年、WBAフェザー級王者ラウル・ロハスを3-0の判定で下して日本人初の海外でのタイトル奪取に成功しました。


当時は日本ボクシング全盛期。ハンサムな無名の若者が、敵地で颯爽とタイトルを奪ったその姿は、伊藤雅雪のメジャー版でした。

このベルトは5度防衛。二団体11階級時代にフェザー級という難関クラスを5度も守ったのです。

そして、1970年。WBAジュニアライト級チャンピオン小林弘と史上初の日本人世界王者同士のビッグファイトのリングに上がりますが、10ラウンド判定負け。

翌1971年にアントニオ・ゴメスの拳に5ラウンドKOで散り、6度目の防衛に失敗、ここでグローブを吊るしました。

しかし、間もなくキックボクサーとしてリングに復帰。

1974年には、後に外国人として史上初のムエタイのラジャダムナン・スタジアム王者となる藤原敏男との「世紀の一戦」に挑むも3ラウンドTKO負け。この試合で、キックボクサーとしても引退します。

意外にもキックのキャリアでの黒星は、藤原に喫したこの1敗のみ。


15勝13KO1敗1分という戦績からも、ボクシング世界王者の名前だけで、中途半端な小遣い稼ぎを考えたわけではなかったようです。



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中途半端なキックボクサー転身といえば、リディック・ボウです。

2013年6月14日、タイ・パタヤでマイナー団体のスーパーヘビー級暫定王者決定戦に出場、レフゲン・ゴロウィンのキックに倒されて2ラウンドTKO負け。

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娘のモーガンに励まされ、笑ってみせるボウでしたが、妻テリの肩を抱き、足を引きずりながら退場する姿には哀愁が漂っていました。

45歳、300ポンドまで膨張していたビッグダディは1996年の引退からDVや自己破産を繰り返し、裁判所通いの毎日。

カムバックと引退を繰り返した末の、キック挑戦でしたが、無残な結果に終わりました。



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ボウと同じ「都落ちのブルース」をコミカルに歌い上げたのがジェームズ・トニーです。

「今まで教えたボクサーで最も才能があったのは誰か?」と問われたフレディ・ローチが間髪置かずに答えた、その名前がトニー。

この歴史あるスポーツで多くの識者が「才能だけなら」と認める天賦の人です。
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殿堂確実の偉大なボクサー、トニーはありえないことですが、彼がボクシングに100%の情熱を捧げたことは一度もなかっだのです。

ローチだけではなく、彼をよく知る多くの専門家も「カルロス・モンソンは練習嫌い、ロベルト・デュランのトレーニングは手抜きとかいっても、それは練習熱心な選手と比べてのことで、彼らは要領をわかっていた。トニーはそんなレベルではない」と驚くほど自堕落な生活を送りながらリングに上がり、マイケル・ナンやアイラン・バークレーをKO、ついにはイベンダー・ホリフィールドまでノックアウトしてしまったのです。

そして2010年8月、UFCにデビュー。「俺は心を入れ替えた。生まれてはじめて辛い練習をした」とランディ・クートゥアに挑みましたが、あっけなく肩固めで1ラウンド1本負け。

完全に極められたサブミッションの激痛に顔を歪めながらも、レフェリーがストップするまでよく耐えたとも見えましたが「殺されるかと思った。え?参った(タップ)したら良かったのか?」とありえないコメント。

なんと、タップも勉強せずにケージに入っていたのです。

「カメラが回ってる時に見せた練習が、俺がやった全ての練習だった。一発パンチが入れば終わると思ってたから、練習の必要はないと思ったが、結果として練習不足だった」。

MMAに対して、クートゥアに対して失礼すぎます。

トニーの都落ちには、哀愁も同情も湧いてきません。



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「ボクシングのスターからキックへ」。都落ちのブルースが聞こえて来る、この〝泪橋〟を大手を振って渡ったのが魔娑斗でした。

魔娑斗はボクシングでは何の結果も残せていないので「ボクシングのスターからキックへ」という定義はあてはまりませんが、ボクサーへの夢を捨ててキックで大きな成功を収めた稀有な才能でした。

しかし、2003年K1ワールドMAXで優勝した控え室で「この勝利は大きい。(ボクシングの)WBAやWBCと同じくらい価値がある」と、カメラが回る中で自分に納得させるように語ったように、ボクシングの世界に恋い焦がれ続けたキックボクサーでした。

「ラスベガスでビッグマッチ」も口癖でしたが、そもそも米国にはキックの需要はありません。

ベガスでキックのビッグマッチなどアラブで冬季五輪を開催するくらいにありえないことでしたが、魔娑斗の目はいつも悲しいほど真剣でした。

日本人のボクシング世界王者よりもはるかに有名で、大きな報酬を得ていたにもかかわらず「K1で三連覇したらバーナード・ホプキンスと戦って引退したい」「オスカー・デラホーヤと戦いたい」。


K1で頂点に立ちながらも、ボクシングへの憧憬を隠さない魔娑斗の姿は、哀れにも映りました。

魔裟斗には「キックをボクシングよりもメジャーにしたい。日本ではその目標は達成できそうな手応えがある。それができたら、次はアメリカだ」という前向きな姿勢を見せて欲しかった、と感じました。

もしかしたら、今の那須川天心を最も羨望しているのは魔娑斗かもしれません。


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「落ち目のボクサーがその他格闘技で小遣い稼ぎ」。

この哀愁のブルースをひっくり返して「その他格闘技のスターが、トップボクサーと戦って記録的な大金稼ぎ」をやってのけたのがコナー・マクレガーでした。

構図としては、先日発表された「那須川vsメイウェザー」と同じです。

しかしマクレガーと那須川では〝その他格闘技〟の次元が違いました。
 

トニーのようなボクシングのレジェンドまでが引きずり上げられるUFCのケージは、極東の島国で細々と開催しているRIZINとはレベルもスケールも別物でした。

すでに1試合で300万ドルを稼いでいたマクレガーは、メイウェザーとの1億ドルマッチに乗り出す以外にはボクシングへの魅力は全く感じていなかったはずです。


「亀田興毅に勝ったら1000万円」に手を挙げた那須川とは、何もかもが違う〝その他格闘技〟の枠を超えたスーパースターだったのです。


メイウェザーvsマクレガー。この〝サーカス〟にはボクシングの凋落と、まだ微かに残る権威、そして逞しく勃興してきたMMAの姿が鮮やかに映し出されていました。


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 最後に、格闘技から離れてしまいます。

しかし「マイナー競技のスターがメジャー競技へ 恋い焦がれる」という大恋愛の図式は全く同じです。


むしろ、格闘技におけるそれよりも遥かに純粋で、それゆえに強烈な共感を呼んだかもしれません。


2011年のプロ野球ドラフト会議で北海道日本ハムファイターズから7位指名を受けた大嶋匠です。


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大嶋は硬式野球の経験がゼロ、中学からソフトボールの超トップ選手として早稲田大では日本代表にも選ばれ国際大会でも活躍しました。

男子ソフトボール。

その特異で小さなフィールドから仰ぎ見る硬式野球、とりわけ華やかなプロ野球は、はどれほど眩しく映ったことでしょう。

「男子のソフトボールなんてあるんだ?」

「どうして野球をやらなかったの?」

何度も聞かれた質問に、いつも辟易としたことでしょう。

進学した中学に野球部がなかったため、その代替として始めたソフトボール。

大嶋もまた、蟷螂の斧を振りかざし、巨大な風車に果敢に挑んだドン・キホーテでした。
その志は、大金目当てのマクレガーよりも高尚で、メイウェザーだからとルールも報酬も聞かずに〝無条件承諾〟した那須川よりも遥かに純粋なものでした。


2012年のキャンプ、紅白戦の〝プロ初打席〟でホームランを放った大嶋でしたが、一軍の壁に阻まれ続け、一軍初安打は5年目の2016年のことでした。

そして、今年10月にSNSで現役引退を表明。

大嶋が夢を賭けて挑んだ舞台は、サーカスでも茶番劇でもない、正真正銘のプロ野球のフィールドでした。



近未来、ボクシングが更に凋落して、プロ格闘技の盟主の座をMMAに蹴落とされたとします。

ボクシングファンとしては悲しい未来ですが、十分に可能性のある未来です。

そんな時代、ボクシングのPFPキングが世間の耳目を引くためにMMAのケージに足を踏み入れるとしたら、やはりそんな必要はない!と心の底から叫びます。


もちろん、那須川天心の気持ちもよく分かります。
 

マイナー競技の代表として、RIZINを世界に知らしめたい。那須川天心という名を、世界に轟かせたい。


その目的を達成するのに、手段の是非を問うのが愚かなほどに、フロイド・メイウェザーという名前は巨大なのかもしれません。


しかし、それでも。


キックボクシングやRIZINを本当に愛するファンなら、こんな一晩限りの低俗なサーカスを開催するカネとエネルギーがあるのなら、もっとハイレベルなキックやMMAをマッチアップして欲しい、面白い試合をした選手が「よし、次また頑張るぞ」と動機付けることができる報酬を用意してあげて欲しい…そう思うのが自然じゃないでしょうか…。


異論反論あるとは思いますが、自分の大好きなスポーツのスター選手が、そのスポーツの形を歪めてまでも、メジャーに土下座的に擦り寄る姿は見たくはありません。

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フロイド・メイウェザーが大晦日のRIZINに参戦、キックボクサーの那須川天心と〝何か〟をするそうです。

〝なにか〟がプロレス的なショーではない、という前提でお話しします。

まず、その〝何か〟が、那須川の土俵であるとは考えられません。
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であるなら、昨年のコナー・マクレガー戦のように、ボクシング・ルールなのか?

ただ、那須川が今からJBCのプロ試験を受けてライセンスを取得するのは時間的に不可能ですから、一応公式戦だったマクレガー戦とは違うエキシビジョンとなります。

今日の記者会見を受けて、世界のメディアがこのニュースを発信しましたが「メイウェザーがまた茶番劇を繰り返すのか」という呆れた声以上に「那須川天心って誰だ?」という驚きの反応が圧倒的です。

そして、那須川の世界的な知名度がほぼゼロであることから、PPVも放映権料も多くは期待できません。

「俺はナイン・フィギュア(9桁=100億円)出さないと動かない」言い放つマネー・メイウェザーが満足する報酬はどう考えても無理です。

メイウェザーは「マクレガー戦」で目論んだのは「カネ」と「名誉」です。

「〝9フィギュア〟は稼いだが『茶番劇』『素人相手の勝利で50連勝無敗なんて認められない』と非難轟々だったから『名誉』は獲得できていない、むしろ逆だ!」という見方は間違っています。

メイウェザーは、常人の神経など持ち合わせていません。

「人気」と「嫌悪」、この二つでより集客力があるのが後者であることを見抜き、〝プリティボーイ〟をかなぐり捨てて〝マネー〟になったセルフプロデュースの天才です。

亀田一家の成功例も全く同じロジックでしたが、亀田は嫌悪されることを狙ったのではなく、嫌悪されることに苦しみ悩んでしまっていたという点では、メイウェザーとは真逆の本来なら、愛すべき人間的なキャラクターです。

マクレガー戦を「ゲンナディ・ゴロフキンvsカネロ・アルバレス」の二週間前に挙行したのは、単なる嫌がらせだけではありません。「俺の方が稼げる、目立ってる」という〝名誉〟を世界に示すためです。

メイウェザーほど倒錯した人間を他に知りません。

彼にとって「人気」とは「嫌悪」されることであり、「名誉」とは「軽蔑」されてでも目立つことなのです。

しかし、今回の那須川戦では、メイウェザーが中毒的に渇望する「カネ」も「人気」も全く得ることができないはずです。

RIZINの代表は「UFCにPRIDEを売ったカネ」をメイウェザーの報酬の原資とする、と説明していましたが、失礼ですがPRIDEの売却金額は10億もないでしょう。

もっとも、自然なストーリーは完全なエキビジョン、つまり、マネーが大晦日の日本でやる〝何か〟は、やはりプロレス的なショーとしか考えられないのです。

ただ、会見の動画を見ると、那須川の純情は痛いくらいに伝わってきます。彼の目の中には、ショーを了解した不純物はカケラも見えませんでした。

だとしたら…大晦日には一体何が用意されているのでしょうか。

メイウェザーはそこまでカネに困っているのか?

メイウェザーがリングに戻る時、その理由はいつもたった一つです。

米国国税庁から「滞納した税金を払わないと財産を差し押さえる」というラブレターが届くと、そのたびに彼はカムバックしてきました。

今回もラブレターが届いていると言われていますが、マクレガーをタップさせたハリブ・ヌマゴメドフと戦えば莫大な報酬が得られるはずなのに、どうして日本で那須川なのでしょうか?

ボクシングと、その他格闘技・プロレス は長く、奇妙な関係を続けてきました。

那須川と彼のファンには非常に失礼な物言いになってしまうかもしれませんが、「ボクシングルールの試合」なんてやらないで、もっともっと自分たちが大好きな競技に誇りを持って欲しい、と強烈に思います。

もちろん、この気持ちは昨年のマクレガーに対しても同じでした。

ボクシングのスーパースターと戦うことは「自分たちが大好きなマイナー競技をメジャーにする絶好のチャンス」と考えているとしたら大間違いです。

そんなもの、一夜限りの花火、カンフル剤でしかありません。

長らく、プロ格闘技の世界はボクシングだけがスポーツと認められ、名誉も報酬も他の格闘技とは一線を画していました。



西城正三に魔娑斗、ジェームズ・トニーとマクレガー、そして大嶋匠。

〝メジャー〟から墜ちたスターと〝マイナー〟からの脱出を試みたその競技の第一人者たち。

立場もベクトルも全く逆に見える彼らですが、彼らはみな、ドンキホーテの小さな蟷螂だけを構えて、破滅しか待っていない〝隣の芝生〟に足を踏み入れてしまったのです。

メジャーとマイナー、二つの競技の谷底でのたうち回った、〝裏〟二刀流を溺愛しながら、そのやるせない哀愁に迫ります。
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亀海喜寛が、カリフォルニア屈指の複合スポーツ施設の特設リングで「日本ボクシング史上最大の戦い」に敗れた日、世界中が注目したのはギャンブルとサーカスの街、ラスベガスで挙行された世紀の見世物でした。

フロイド・メイウェザーvsコナー・マクレガー。

互いがリスクを負いながら、王座やプライドを賭けながら、専門的に磨き抜いた技術を交錯させるのがプロスポーツだとしたら、確かにこの二人が昨日見せたものはプロスポーツではありえませんでした。

しかし、昨日の二人はプロスポーツ選手ではありませんでしたが、紛う事なきプロフェッショナルでした。

In a city known for circuses and illusions, two men exchanged blows for less than 30 minutes. Nothing mattered; nothing was at stake.〜サーカスとイリュージョンの街で、二人の男が30分足らずの間、パンチを交換した。その試合には金以外の何の価値もなかった。二人は何のリスクも冒さなかった。

〜この見世物を、最も辛辣に批判したのはニューヨーク・タイムスでしたが、この二人は最初からアスリートとして最高技術の激突を見せようなんてことは、露ほども考えていなかったのは明らかです。

ニューヨーク・タイムスの記事は、少し論点がズレているように思えます。

「スポーツじゃない」という立場からの批判ならわかりますが、「観客席がフルハウスにならなかった」「グッズが売れ残っていた」…そんなやっかみは、「ラスベガスのスポーツブックで史上最高の掛け金が投じられた」「多額のPPV収入歩合で、報酬はメイウェザー200億円、マクレガー100億円を超える」という興行として収めた大成功を前にしては、虚しく響くだけです。

興行としては、誰が見ても歴史的な大成功でした。


【FLEECE OF THE CENTURY〜ニューヨーク・タイムスは「世紀の詐欺」と報じましたが、最初は「下劣な見世物」と思っていた私でも、全体を通して見ると実に上質な詐欺だったと思います。二人は、映画「スティング」のポール・ニューマンとロバート・レッドフォードのように、この壮大な詐欺を演じ切ったのです。And, when it was over, they hugged and laughed, a pair of business partners who had just pulled off the score of the century.(サーカスが終わると、まんまと世界を出し抜いた二人のペテン師は、笑って肩を抱き合った)なんて、この名画のラストシーンそのものでした。試合終了のゴングと同時に二人のボクサーが互いの健闘を讃え合う光景は感動的なものですが、この二人のハグを見た瞬間は「やられた!」って感じでしたね…。】

二人が演じたのはスポーツではなく、大見得を斬り合う歌舞伎じみたプロモーショナルツアーから始まった、大掛かりな見世物だったのです。

「ネバダ州が公認した純粋なボクシングの試合」と見てしまうと、「プロボクシングデビュー戦の相手に勝ってロッキー・マルシアノの49連勝無敗を更新したのは認められない」と憤慨してしまいますが、その角度からは見てはいけないイベントだったのです。

メイウェザーが「マクレガーは最高のダンスパートナーだった」と称賛したように、純粋なスポーツとしては見る事は出来ないこのイベントを「競技」に焦点を当てることなく、カラフルな「サーカス」に仕上げていったメイウェザーとマクレガーのダンスは、本当に素晴らしかったと思います。

もちろん、ボクシングという競技の健全な発展のためにはメイウェザーはゲンナディ・ゴロフキンとカネロ・アルバレスの勝者と戦うべきです。MMAに対するマクレガーの立場にも、同じ事が言えます。

メイウェザーが引退、マニー・パッキャオが衰退という二つの太陽が沈む時期に「ボクシング界を邪魔するようなことをするな」というオスカー・デラホーヤやボブ・アラムのような意見が多いのは事実ですが、今回は「ボクシングの試合」を装った大サーカスだったのですから、競技とは切り離して考えるべきです。

とはいえ、こんなサーカスが定期公演されるようでは困りものです。1回きりだから許されます。

今回、メイウェザーが「私にはパッキャオ戦で、ファンに対する負い目があった」と、この〝試合〟への動機付けを殊勝に語っていましたが、そんな優等生発言は誰も信用してくれません。

約25億円の税金を滞納し、米国国税庁IRSから「資産の差し押さえ」を通達されたことで、「アンドレ・ベルトが最後の相手だ。絶対にリングには戻らない」と宣誓していたメイウェザーが、金の工面に困って2年のブランクから復帰したのです。

2007年のリッキー・ハットン戦後に「リングに戻ることは永遠に無い」と涙まで流しましたが、やはり2年後にIRSから約7億円の税金滞納で資産差し押さえを迫られて、「(ファン・マヌエル・マルケス戦で受け取る)ファイトマネーで払うから、試合が終わるまで待ってくれ」と、今回と対戦相手が違うだけで、全く同じセリフを吐いてカムバック。

そして、度重なる税金滞納に懲りた彼が、今回稼いだ200億円以上の報酬を基に堅実な人生設計を描いて、残りの人生を地に足つけて生きて行く…なんてことがマネーに出来るはずがありません。

もちろん、また2年後に同じ事をやるとなると、二匹目のドジョウは今回よりもずっと小さなドジョウになるでしょうが、数十億円の滞納税金の支払いくらいは出来そうです。「ま、50億円くらいの税金滞納なら何とかなるわ」くらいに軽く考えていそうです。

さらに心配なのは、メイウェザーだけでなく他のボクサーやMMAファイターまでが、二匹目のドジョウすくいに迷走してしまう事です。


【「メイウェザーに反則攻撃を仕掛けて失格負けする気じゃないか」とも噂されていたマクレガーでしたが、10ラウンドまで立ち続けました。このアイリッシュの傑出したキャラクターが無ければ、このサーカスがここまで大きな成功を収める事はなかったでしょう。とはいえ、メイウェザーが「9.5ラウンド以内に試合が終わる」に賭けていたことが、試合後に判明しました。10ラウンド、彼には珍しく、焦って強打をつないだのは、そういうことだったのかと、尊敬も込めて呆れてしまいました。主審には9ラウンド1分30秒が過ぎるまで、ストップを待って欲しかったですね…。それにしても、フレディ・ローチも度々、パッキャオ勝利に賭けてたりしてましたが、関係者が賭けてもいいんですよね、米国って。しかし、何でもありですな。】

今回の大サーカスを巨大な成功に導いたのは、メイウェザーとマクレガーという稀代のキャラクターが噛み合ったが故ですが、二番煎じを試みる暗愚なボクサー、格闘家が現れないとは限りません。

サーカスはあの一夜限りにしていただいて、ボクシングもMMAも、競技としてよりレベルの高い試合をどんどん提供して、発展していってもらいたいものです。

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337対152。

ミゲール・コットと亀海喜寛、二人が相手に着弾させたパンチの数です。パンチの数はもちろん、その質も大きく差をつけられ、錆び付いてもコットの凄みを見せつけられた一戦になってしまいました。

「犬のように追いかけて、ゴリラのように殴りまくる」。第1ラウンドは、その公約通り、上々のスタート。

「中盤KOもありうる」。WOWOW解説陣の言葉も、けして誇大に聞こえませんでした。

このまま押しまくって、コットを消耗させることができれば…。

しかし、亀海の攻撃は早くも2ラウンドで見切られてしまいます。亀海のコットに対する作戦は、プランAしかありません。相手は、あのコットです、当然です。

犬のように追いかけて、ゴリラのように殴るしか無いのです。亀海でなくとも、器用な戦い方なんてコットに対して出来るわけがありません。

2ラウンド以降は、手の内が読まれた攻撃は易々とかわされ、コットのバリエーションに富んだ攻撃に晒されてしまいます。ラウンドが進むにつれて消耗してきたのは亀海の方でした。

コットは、試合後に「前半で試合を楽に終わらせるつもりだったのに出来なかった?」と聞かれて、「一つのパターンで試合に臨むことはない。亀海は本当にタフで5〜6ラウンドでKO出来ないと切り替えた。」というように、プランB、C…を用意して、2ラウンド以降は見事な完封劇を見せました。

試合終了のゴングが鳴って、コーナーに帰るコットに、「ミゲール!」とTVでも聞こえる大きな声をかけて駆け寄った亀海。おそらく、憧れのアイドルに「俺を選んでくれてありがとう」と感謝を伝えたのでしょう。

亀海は泣いているようにも見えましたが、コットと12ラウンド戦い抜いた感動の涙だとしたら、もしかしたらグローブを吊るしてしまうのかもしれません。

確かに、亀海の今後のキャリアで、今日のコットを上回るほど、モチベーションの炎を燃やせる相手が出現してくれる可能性はかなり低いように思えます。

現状、コット以上の〝格〟となると、マニー・パッキャオ、(現役にカウントするとしたら)フロイド・メイウェザー、カネロ・アルバレスの3人だけしか見当たりません。

その決断は、亀海に委ねるしかありませんが、今日の試合で鋼鉄のハートはもちろん、ロバート・ゲレーロだけでなく、あのコットをも驚かせた世界トップレベルの鋼鉄のアゴも証明してくれました。

あの涙が、アイドルと戦えた充実と感動でこぼれたものでないのなら……

もし、あの涙が悔し涙であるのなら、またリングに上がって、鋼鉄のハートを見せて下さい。

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ESPNマガジン8月21日号が、「格闘技特集」を組んでいます。

「3000-Hit Wonders Who will join this exclusive club next?」(3000本安打の金字塔。イチロー・スズキに続いて、この超一流の仲間入りをするのは誰だ?)と、我らがイチローの偉業にも触れられていますが、大半のページをMMAに割き、もちろんその中心はコナー・マクレガーvsフロイド・メイウェザーの〝異種格闘技戦〟です。

通常、ボクサーが異種格闘技のリングに上がるときは「カネに困って落ちぶれたボクサーがMMAに妥協したルール」が定番でした。

まぁ、メイウェザーは落ちぶれてはいませんが、カネには相当に困って、かなり追い込まれているようですね…。

しかし、今回は純粋にボクシングルール。2年前までPFP1位に君臨していたボクシング史上屈指のディフェンスマスターと、ボクシングの経験のないMMAの現役スターが戦うというのです。

そして、この試合が9月16日に行われるゲンナディ・ゴロフキンvsカネロ・アルバレスのミドル級決戦を大きく引き離して、The Event of the Year に輝くことは確定です。

もちろん、この試合にスポーツとしての価値はありません。もはや言い尽くされているように「下品な見世物」であり「劣悪なサーカス」です。


【「醜悪な言葉が飛び交う下劣な罵り合いが、今世紀最大の見世物の本質だ」。〜いやぁ、メイウェザーの紙幣ばらまきパフォーマンスも、今回が過去最高の枚数だったそうです。】

純粋ボクシングルールになったのは、これはもちろん両者の立ち位置の差です。ボクシング界の傑出したビッグネームに対する、世界的にはボクシングよりも格下に見られるMMAのスター選手の下克上の怒情です。

ESPNマガジンでは、多くのメディア同様に、勝ち目が無い戦いに挑むマクレガーに肩入れした記事になっています。

「ダブリンから飛び出した狂気のファイターは、いまなお何もかもに抗い続けている。ついに、その狂気は、メイウェザーとボクシングの試合をするという次元にまで暴走した」。

誰ひとり実現するとは思わなかった世紀の大サーカス、最初のサイコロを投げたのはマクレガーでした。

とにかく有名になりたいマクレガーと、巨額の税金滞納で資産差し押さえの期限が迫るメイウェザー。両者の思惑は完全に一致します。

マクレガーが投げたサイコロは、メイウェザーが受け取り、二人は周囲を弄びながら、出来レースのスゴロクを、約20ヶ月でゴールしました。

「メイウェザーとボクシングの試合をやってやる」(2015年7月2日)→「マクレガーが下劣な言葉を吐いた時は、みんな面白がるのに、俺が同じことをしたら総攻撃だ。奴は守られた白人だ」(2015年12月30日)→「白人であることで得したことなんて一度も無いぜ。そんなセリフはに度と口にするな」(2016年1月8日)→英国The SUN が「両者がメガファイトの交渉テーブルに着いた」と報道するも、UFC代表のダナ・ホワイトは「三流新聞のデマだ」」と否定。(2016年3月6日)

→「この試合を成立させることが出来るかもしれない。マクレガーは雑魚じゃない」(2016年5月13日)→「本当のことを教えてやる。メイウェザーは俺を必要としている」(2016年5月22日)→ネバダ州体育協会がUFC202でマクレガーがボトルを投げつけた事件で罰金15万ドルを課し、ラスベガスでのメイウェザー戦は暗礁に乗り上げる。(2016年10月16日)→マクレガーがカリフォルニア州でプロボクシング免許を取得。(2016年11月30日)→ESPNの取材に応じたメイウェザーが「ホワイトは双方2500万ドルの報酬を提示したけど、そんなはした金でやってられるか!」(2017年1月13日)

→「マクレガーどころか誰との試合も契約交渉なんてしていない」(2017年2月14日)→「俺は28歳の若さで、あのメイウェザーと戦って最高級取りのファイターに成るんだ、とんでもなくすげえことだよ、こいつは」(2017年2月15日)→「契約書にサインした。俺がボスだ、俺の言う通りにするとマクレガー陣営が頼むんだから、サインしてやったぜ」(2017年3月8日)→ネバダ州はマクレガーに課した罰金を2万5000ドルに減額、さらに地域ボランティアに25時間従事することを条件にプロボクシング免許を交付した。(2017年3月22日)


【これはハッピーエンドのおとぎ話なんかじゃ無い。マクレガーは、メイウェザーとの絶対絶命の戦いに挑む。】

メイウェザーが大きく劣化していない限り、マクレガーに勝ち目はありません。

しかし、異常事態が発生しています。

ブックメーカーが、マクレガーに信じられないほどに好意的なオッズを立てているのです。

最大手ウィリアム・ヒルはメイウェザー勝利が1.25倍、マクレガー4倍。多くのギャンブラーがマクレガーを買っているのです。

もちろん、オッズの数字が現すのは「鋭利冷徹な専門家の予想」だけではありません。「大衆の人気」がその数字を決めるのです。

これを、判官贔屓も含めたマクレガー人気と見るのか、それとも多くの情報を集積した専門家がメイウェザーの体調面で重大な問題を掴んでいるのか。

この大サーカスのおかげで、同日開催される亀海喜寛vsミゲール・コットの、ある意味で日本ボクシング史上最大の戦いが、ずいぶん影が薄くなってしまいました。

亀海には絶対勝ってもらって、(マクレガーに楽勝するはずの)メイウェザーに宣戦布告して欲しいですね。コットを叩いて、次はメイウェザー。亀海には、おとぎ話の主人公、わらしべ長者になっていただきたい!

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