カテゴリ: Coming Up Soon!

Saturday, 24 October 2026
 Fire vs Ice
Frost Bank Center, San Antonio, Texas, USA

commission:Texas Combative Sports Program
promoter:Bob Arum (Top Rank)
matchmaker:Brad Goodman (Top Rank)
official in charge:Joseph Salazar
inspector:Mark Calo-oy (Art of War)

 view on DAZN(USA)
    WOWOW(JAPAN)



イベントネームはFire Vs Ice(炎と氷)。

メインイベントはジュニアライト級の3団体の統一戦。空位のリング誌タイトルもステイクされます。

WBO /IBF王者エマヌエル〝Vaquero〟ナバレッテと、WBC王者オシャーキー〝Ice Water〟フォスターが激突。ナバレッテが炎で、フォスターが文字通り氷です。

31歳のナバレッテが身長170㎝/リーチ183㎝、33歳のフォスターが174㎝/183㎝。ほとんご変わらないフレームですが、得意の距離はメキシコ人の方が近い。

ナバレッテは「難しい相手だが、それはフォスターにとっても同じこと。勝つのは私だ」と意気込みを語ると、フォスターは「ナバレッテは打撃戦をしかけるしか能がないが、私は足を使って逃げる気はない。奴はボクシングのレッスンを受けることになる」。

オッズはナバレッテの勝利が6/4(2.5倍)、フォスター8/15(1.53倍)。



ナバレッテは、亀田和毅がスパーリングでボコボコにされたことでも知られるブルファイター。和毅は今日、WBAフェザー級王者ブランドン・フィゲロアに挑戦する予定でしたが、フィゲロアが体調不良で試合は中止に。

この試合は無事に行われて欲しいものです。










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井上拓真vs那須川天心2。

この試合で特別気合が入っているのは、当事者の二人だけではありません。

世界ボクシング評議会、WBCです。

WBCは公式HPで「WBC SPECIAL PREVIEW: TAKUMA INOUE VS TENSHIN NASUKAWA」と、人気階級並みの大はしゃぎ。

WBCバンタム級歴代最高王者トップ10も作成して①カルロス・サラテ、②エデル・ジョフレ、③ルーベン・オリバレス、④ウィラポン・ナコンルアンプロモーション、⑤山中慎介、⑥辰吉丈一郎、⑦長谷川穂積、⑧ルペ・ピントール、⑨ラファエル・エレラ、⑩薬師寺保栄。

日本人が4人もランクイン。WBCがWBAから分離独立した「1966年以降のWBC王者」に限定したバンタム級PFPと思いきや、1965年にファイティング原田に敗れてタイトルを手放したジョフレは2位にランクイン。

ジョフレを入れないバンタム級ランキングは説得力がないと思ったのかどうかわかりませんが、だったら原田はどうした?ノニト・ドネアや井上尚弥は団体統一王者でWBC色が薄いから外したのか?それとも複数階級制覇のイメージが強いからか?

ジェフ・チャンドラーや1990年に始まったリング誌PFPで10傑入りのオルランド・カニサレス、ラファエル・マルケスらは非WBCタイトルホルダーだったので納得も、非常に評価の高かったWBC王者ミゲール〝ハッピー〟ロラは忘れちゃったか?

WBCが伝統的に日本人贔屓なのは高額の認定料が期待できるのはもちろんですが、WBCの提案にJBCもファンも従順なこともあるでしょう。

米国や英国で「試合の興味を削ぐ最悪のシステム」と酷評され、ほとんど採用されることのない公開採点が日本では当たり前に受け入れられているのはその最たる例です。

この試合の勝者に贈られるWBC記念リングも用意、こちらは拓真と天心の名前が刻まれたものを一つずつ製作したということです。そういえば、井上尚弥vs中谷潤人でも勝者へのリングが作られましたが、二人に贈られました。

今回も「勝者」だけではなく両者に贈られることになりそうです。

初戦で用意されたサムライベルトのような特別ベルトは今回は無いのでしょうか?

いずれにしても、リングもベルトもその製作費は、間違いなく認定料の中からあてがわれています。

別途買取制のダイアモンドベルトと同じなら、選手側が負担することになります。




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Saturday, 17 October 2026 - The Fight

Cosmopolitan of Las Vegas, Las Vegas, Nevada, USA

commission:Nevada Athletic Commission

promoter:Tom Brown (TGB Promotions)
matchmaker:Tom Brown (TGB Promotions),
Whitfield Haydon (Whitfield Haydon Boxing),
Joseph Rotonda (Main Events)

 view on DAZN  • USA TNT

◾️WBAフェザー級12回戦◾️

わすか68名の投票ですが、96−4という壊滅的大差でフィゲロアが勝つと見られています。


BET MGMのオッズは王者が1/5(1.2倍)、和毅11/4(3.75倍)。

メインにWBCジュニアミドル級王者セバスチャン・フンドラ、アンダーカードに復活途上のジャモール・チャーロと注目度の高いイベントに食い込んだフィゲロアと和毅。

相手は軽量級ではビッグネームと言える〝ハートブレイカー〟フィゲロア。

キャリア18年、47戦(42勝23KO5敗)、35歳の和毅にとって進退を賭けるにふさわしい舞台です。

ペチペチ和毅にとって、フィゲロアは明白に主導権を握ることは特に難しい相手。今回も「36分間、我慢強く戦ったけど、決定的な場面は一度も作れなかった」という今までの負けパターンが繰り返されそうです。

サンドバッグやスパーで見せる思い切り体重を乗せて打ち下ろすパンチを放って玉砕ーーーという最期が見れたら感動ものですが…。


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冷やし中華、終わります。秋ですね。


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Sunday, 27 September 2026 - Toyota Arena Tokyo
Koto-Ku, Tokyo, Japan

commission:Japan Boxing Commission
promoter:Akihiko Honda (Teiken Promotions)
メディア:PRIME VIDEO BOXING 16



解説は山中慎介と村田諒太に、内山高志。強打の元チャンピオンが居並びました。

テレビ観戦において、解説は意外と重要です。好き嫌いもかなりありそうです。

米国や英国では解説者の独自採点(unofficial score)をパンチスタッツとともに、発表されることが多いのですが、日本でも定着して欲しいものです。

また「公式採点が正解」という認識が強い日本では「リングに近いジャッジの印象とテレビでは違う」という意味の言葉がよく語られています。

これは良い意味でジャッジへの信頼、公式採点へのリスペクトです。

しかし、ボクシングのジャッジは他のスポーツと違い、資格制度は甘く、その更新試験や研修もありません。一旦、取得すると永遠有効の資格です。海外でよくある「あのジャッジは明らかにおかしい」という批判は、日本ではほとんど聞かれません。

また「10−10は付けてはいけない」という誤解が解説者や専門家にまである程度広がっていることも呆れた問題です。

おかしなジャッジの多くは、ジャッジの技量不足だけではなく「無理やり10−9」の蓄積の結果からも引き起こされていることは言うまでもありません。

ルールブックはもちろん、海外メディアの記事なども読んでないのか?と疑わしくもなります。





◾️WBAストロー級暫定王者決定12回戦◾️

松本流星 vs ラッセル・アコスタ

WBA /WBO王者オスカー・コラーゾが、10月10日に2階級上のWBA /WBOフライ級王者リカルド・サンドバルとのビッグファイトのリングに上がった瞬間に、WBAは「タイトルを剥奪する」と通達していましたから、この試合の勝者が正規王者に昇格するはずでした。

ところが、コラーゾが練習中に負傷、サンドバル戦は中止。コラーゾの次戦は目処が立たず、ストロー級に戻ることも考えられないことから、松本vsアコスタのタイトルマッチから「暫定」の文字が外れるかもしれません。

オッズは松本の勝利が1/5(1.20倍)、アコスタ9/2(5.5倍)。



◾️WBCジュニアバンタム級王者決定12回戦◾️

坪井智也 vs リカルド・マラジカ

坪井が勝てば田中恒成と吉良大弥に並ぶ、プロ「5」戦目での日本最短タイトル獲得(坪井の「5」にはノーコンテストの1試合を含む)。

世界的にはセンサク・ムアンスリンとワシル・ロマチェンコが持つ「3」戦目が最短。

WBAジュニアフライ級に挑戦した呂斌(ルー・ビン)や、WBCヘビー級のリコ・バーホーベンらは失敗したとはいえ2戦目でタイトルアタック。デビュー戦でタイトル獲得の〝大偉業〟はいつ達成されてもおかしくありません。

坪井が3/10(1.3倍)、マラジカ5/2(3.5倍)。




◾️IBFジュニアフェザー級暫定王者決定12回戦◾️

西田凌佑 vs サム・グッドマン

井上尚弥のフェザー級進出を見越しての暫定王者決定戦。

IBFとしては認定料が巨額の井上にずっとベルトをキープして欲しいというのが本音ですが、井上は来年初めに予定されているバム・ロドリゲス戦を最後にこのクラスのタイトルを返上するのが決定的。

ならば、認定料取得の間隔を伸ばしたくないから少しでも早く暫定王者決定戦を実施するのは当然です。

西田が4/7(1.57倍)、グッドマン21/10(3.1倍)。




◾️WBCバンタム級12回戦◾️


返り討ちか雪辱か。

初戦は拓真の番狂せでの勝利。これを受けて再戦では天心が11/5(3.2倍)でアンダードッグ。拓真が4/9(1.44倍)と逆転。

バム・ロドリゲスが〝一次停泊〟するものの、井上尚弥によって焼け野原にされた焦土感がまだ拭えないバンタム級。単体で売れるのは天心だけというのが現実ですが、このアトラクションが連敗するようだとますます難しい階級になりそうです。






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Wednesday, 23 September 2026 - Sumiyoshi Ward Center
Osaka, Osaka, Japan

commission:Japan Boxing Commission
promoter:Koki Kameda (Kameda Promotions)

◾️フェザー級10回戦◾️



27歳の京之助は直近の試合ルイス・ネリ、デビッド・ピカソ、ジョンリエル・カシメロと井上尚弥のレフトオーバー(残飯)を漁る路線を定着させています(カシメロは井上との対戦がありませんが〝残飯〟と呼んで差し支えないでしょう)。

そして、今度は井上のスパーリング・パートナーを務め、中谷潤人を苦しめた25歳のメキシカンファイター。

エルナンデスもある意味、残飯です。よほど他人の残飯が好きなのでしょう。

4団体17階級時代が深まり、デタラメランキングが横行する中でも京之助の実力が世界基準にあると考える人はどこにもいません。「亀田」という名前を使った話題先行のボクサーです。

ガッツは見せるものの、技術はお粗末で一発強打もありません。

対するエルナンデスも「中谷に大健闘したファイター」という以外に褒め言葉は見つかりません。

それでも「劣化バージョンのカシメロに勝った」京之助とエルナンデスでは戦前予想が一方的になるのは無理もありません。

ウィリアム・ヒルのオッズはエルナンデスが1/4(1.25倍)、京之助11/4(3.75倍)。

エルナンデスは中谷戦が中立国のサウジアラビアで、今回が事実上初のアウエーとなることも考慮すると、両者の実力はオッズ以上にかけ離れています。



さて、ちょっと横道にそれますが「亀田」が唾棄され嫌われる理由である、行き過ぎたトラッシュトークについて。

モハメド・アリ、ロベルト・デュラン、マイク・タイソン、フロイド・メイウェザー、テレンス・クロフォードら歴史上のグレートでもトラッシュトークや試合前の乱闘騒ぎは、お約束。

グレートでなくとも、亀田が見習うほど〝行き過ぎた〟リカルド・マヨルガでも許容範囲。

「プロボクシングは興行」という揺るがし難い真実をきっちり咀嚼している米国と、そうではない日本。

米国と日本ではカルチャーが違うため、亀田の言動は特別に忌み嫌われるというのはその通りかもしれません。

しかし、亀田と同じように試合前に対戦相手を愚弄した辰吉丈一郎は、多くのファンから抱きしめられ続けました。「プロボクシングは興行という意識が薄い日本ではトラッシュトークはスポーツマンシップに反すると嫌われる」という見方は、辰吉については当てはまりません。

タイトル奪取までの辰吉は「日本ボクシング史上最高」と、その実力が認められていたが、亀田は実力がないくせに吠える、弱い犬ほどよく吠えるから唾棄されるーーーそれもあるでしょう。

その一方で、渡久地隆人のように日本王者止まりでも、ファンがトラッシュトークを楽しんだキャラクターもいました。

一人で責任を背負いトラッシュトークを繰り広げた辰吉や渡久地と違い、亀田は家族ぐるみで下劣な言動を繰り返すからより大きな不快感を与えたという一面もあるでしょう。

カルチャーの違い、実力がないくせに、家族ぐるみ…亀田が唾棄される理由はいくつもあります。しかし、もし彼らに有無を言わせぬ実力があれば全ては逆転していたはずです…。


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フェザー級のサルバドル・サンチェス。

ジュニアフェザー級のマイケル・カルバハルとウンベルト・ゴンザレス。

フェザー級からジュニアライト級にかけてのマルコ・アントニオ・バレラ、エリック・モラレス、ファン・マヌエル・マルケス。

まだ、リング誌が定期的なPFPを発表する以前の1980年代に活躍したサンチェスを除いて、PFPファイターであるばかりか、人気まで兼ね揃えたスターたちです。

軽量級への注目度が高い日本を例外にすると、世界で実力(PFP)はともかく人気(高額報酬)も得ることはほぼ不可能です。

2010年代にはアブネル・マレスやレオ・サンタクルスが実力と人気で高い数値をマークしましたが、サンチェスらとの存在感は比較になりません。

現在、実力評価が高いバム・ロドリゲスでも、マレスやサンタクルスに人気で大きく劣ります。

軽量級ファイターはPFP評価こそ贔屓目に見られていますが、米国で100万ドル以上の報酬を得るのは並大抵のことではありません。

この無理ゲーに敢然と挑んでいるのが、プエルトリコのWBA /WBOストロー級王者オスカー・コラーゾです。



PFPが軽量級贔屓なのは、今更ここで語ることではありません。しかし、PFPの本質が「弱者の言い訳」であるならば、最も贔屓すべき最軽量のストロー級には非常に冷淡であるのも事実です。

その世間からもPFPからも〝ミニマム級〟と、文字通り最も軽んじられたクラスでPFPにリストアップされているのが、身長157㎝/リーチ155センチのコラーゾです。

「注目されるには危険な冒険に乗り出すしかない」。これは、1930年代にわずか10ヶ月でフェザー級からウエルター級を制圧したヘンリー・アームストロングから脈々と受け継がれている、軽量級が手にできる唯一の打ち上げ花火です(日本国内で需要が完結する日本人ボクサーは例外)。

ジュニアフライ級をスキップした理由は無意味に細分化された階級を無視しただけでなく、同じプエルトリカンで親友のレネ・サンティアゴを迂回したからです。

かねてから対戦を熱望していたターゲットは、リカルド・サンドバル。昨年7月に寺地拳四朗を大番狂せで競り落としてWBA /WBCフライ級王者となったメキシコの血を継ぐ米国人です。

決戦は10月10日のにセットされています。

105ポンドのストロー級から112ポンドのフライ級まで7ポンドという体重差、身長168㎝/リーチ170㎝のサンドバルとの11㎝/15㎝の差はどんな展開、結果をもたらすでしょうか?

ゴールデンボーイ・プロモーションズとミゲール・コット プロモーションズが主催するイベントのメインイベントは米国の期待の星フロイド・セコフィールドとルーカス・バディによって争われるWBAライト級王者決定戦。

このメインイベントが延期・中止になると、イベント自体が消滅するのは超軽量級の悲哀。なんとか、無事に開催してもらいたいところです。

コラーゾは29歳。選手寿命が短い超軽量級のサウスポーにとって、残された時間はけして十分ではありません。


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Sunday, 27 September 2026 - Toyota Arena Tokyo
Koto-Ku, Tokyo, Japan

commission:Japan Boxing Commission
promoter:Akihiko Honda (Teiken Promotions)
メディア:amazon prime video

◾️WBCバンタム級12回戦◾️



WHのオッズは拓真の返り討ちが4/11(1.36倍)、天心の雪辱が2/1(3倍)と明白に王者が有利。前回が拓真11/4(3.75倍)、天心1/4(1.25倍)でしたから、オッズは完全に逆転。

天心が明白なアンダードッグと見られたのはキャリア初。

ファン・フランシスコ・エストラーダ戦は天心がEVS(2倍)、エストラーダが4/5(1.8倍)でしたが、EVSが出ている掛け率で「天心がアンダードッグ」と見るのは、あまりにも無意味な精緻。あの試合は50:50と見るのが正解です。

そして、拓真。直近の試合は「天心のエストラーダ」のように「拓真の井岡一翔」。この試合のオッズは拓真が2/5(1.4倍)、井岡19/10(2.9倍)。明白に拓真が支持され、その通りの展開になりました。

ジュニアバンタム級の元PFPファイター二人に完勝した天心と拓真ですが、メキシコのガジョも日本のリングマスターも、全盛期はとっくに過ぎた下り坂。オッズだけでもそれを語り尽くしています。

二人の対戦リストは4団体17階級のデタラメランキングが横行する時代にふさわしく、非常に貧弱です。

PFPクラスから乖離した二人なのでBoxRecのPFPファイターデータはありませんが、世界基準のカテゴリーランキングを見渡してもその名前はどこにも見つけることができません。

二人のファンが信じる「パンチをもらわない防御力」も、世界基準でトップクラスではないのです。エストラーダの心と肋骨を折った天心ですが、一発の破壊力は相変わらず認められず。

拓真に至っては序盤で甚大なダメージを負わせた井岡を、試合終了までサバイバルさせてしまう相変わらずの後ろ重心、亀田和毅もびっくりの決定力の無さを露呈しました。

プロ24戦22勝5KO2敗の拓真はもちろん、9戦8勝3KO1敗の天心のスタイルも互いの射程距離で体重を乗せたパンチを打てない逆スペクタクル型。

現在は治癒に向かってしまっていますが、被弾を恐れず強打を振るうKO中毒症患者の尚弥とは真逆なのです。

本物のディフェンスマスターはパーネル・ウイテカーでもフロイド・メイウェザーでも、あえて強打隠しています。

ところが、この二人ときたら体重を乗せて相手の頭部にパンチを打つ技術も思い切りも持ち合わせていません。拓真と尚弥のスパーを見ればしっかり重心が乗せて打てていますが、気心の知れた兄弟スパーリングは試合と最もかけ離れた作業です。

二人はまだ「井上尚弥の弟」「キックの神童」の色眼鏡を外して見ることができません。

この試合も、なんのスペクタクルのない展開に終始しそうなのですが…。







 
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Saturday, 29 August 2026 - O2 Arena
Greenwich, London, United Kingdom

commission:British Boxing Board of Control
promoter:Frank Warren (Queensberry Promotions)
matchmaker:Lee Eaton (Queensberry Promotions),
Daniel Francis (Vote Boxing)

view on DAZN PPV 


vacant IBF World Heavy(空位のIBFヘビー級王座)を地元の強打者モーゼス・イタウマと、クロアチアのEl Animal(野獣)フィリップ・フルゴビッチが争いました。

ウィリアム・ヒルの見立ては21歳のイタウマが1/6(1.67倍)、34歳のクロアチア人が4/1(5倍)でアンダードッグでしたが、番狂せの結果に。

21世紀になってから、米国ボクシングの覇権は完全に崩壊。ビタリ&ウラジミルとオレクサンデル・ウシクによる〝ウクライナの軛〟はあったものの、大きな興行に欠かせないスターの座はレノックス・ルイス、アンソニー・ジョシュア、タイソン・フューリーと英国が輩出してきました。

ジョシュアは36歳、フューリーは37歳とヘビー級ではもう一花咲かせることのできる年齢で、この二人の激突にはまだ大きな商業的価値はあるものの、二人ともウシクに2連敗するなど傷モノです。

イタウマはヘビー級としてはかなり若い21歳で無敗(14戦全勝12KO)ですが、スターの座に就くのに早すぎることはありません。ジョシュアvsフューリーの勝者とのトーチのリレー、ウシクをキャリア初の敗北に追い込んでウクライナの軛を断ち切ることができたなら、英国にとって最高の物語となります。

ベストコンディションのフルコビッチは嫌な相手ですが、ここで頓挫するようなら、最高の物語は最初の1ページ目をめくられることもなく、別の物語を用意しなければなりません。



ーーーと前回、書きました。

もともと、雑魚専キャリアのイタウマ、私もその実力評価は後ろ倒ししてきましたが、今回の結果はストップ負けは予想の範囲内、フィニッシュされた9ラウンドまでの内容は第2ラウンドにダウンを奪うなど合格点。

ただ、フルコビッチが精神的にはもちろん、肉体的にもタフであったことを差し引いても、イタウマのパワーはまともなヘビー級相手なら決して決定的なものではないことまでも曝け出してしまいました。

イタウマは雑魚専キャリアで豪快なKOを量産してきた点でよく比較されるタイソンと類似していたものの、スタミナが全く試されていない点ではタイソンとは少し違いました。

タイソンも試合が長引くとパターンを読まれて、雑魚相手でも判定までもつれ込んでいましたが、イタウマが経験した最長ラウンドはプロ3戦目と4回戦のかませ犬に粘られた6R判定勝ち。

対戦相手の質で大きく上回り、ねちっこく戦うフルコビッチに序盤で大きなダメージを与えなければ、Bプランを持たないタイソン型のイタウマがスタミナ切れでTKO負けを喫したのは、リング誌などが報じたようなhuge upset ではなく想定内でした。

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「ウシクに勝てる」と鼻息が荒かった英国のファンは「あのスタミナと決定力の無さでは、ウシクには惨敗しか思い浮かばない」「ダニエル・デュボアには序盤でKOされそう」と早くも手のひら返し。

「魔法のガウンを剥ぎ取られた」という常套句を使うには、わずか15戦というキャリアは質量共にあまりにも貧弱。正確に表現するなら「魔法のガウンを羽織る前にKOされた」ということでした。

イタウマはアマ・プロ通じて初めての敗北。アマキャリアは無敗といってもジュニア大会での成績がメインというプロ同様にハリボテ。

コーナーのタオル投入は良いタイミングでした。








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Saturday, 22 August 2026 - T-Mobile Arena
Las Vegas, Nevada, USA

commission:Nevada Athletic Commission

promoter:Tom Brown (TGB Promotions),
Teofimo Lopez (Takeover Promotions)

matchmaker:Tom Brown (TGB Promotions),
Whitfield Haydon (Whitfield Haydon Boxing),
Joseph Rotonda (Main Events)

view on DAZN PPV
Amazon Prime Video PPV

WBAウエルター級12回戦


2020年にはFOTY、PFPの末席にも顔を出し、次期スター候補と期待されたテイクオーバーでしたが、どんどんイロモノ感を濃くしています。


DAZNとアマプラのPPV、ラスベガス・Tモバイルアリーナで激突する好戦的な二人は、かつて互いの練習相手をつとめた旧友。

〝ロリー〟ロメロは昨年5月、世界中のボクシングファンから注目されたタイムズスクエア興行でライアン・ガルシアを番狂せで下した30歳。

〝ザ・テイクオーバー〟ロペスはニューヨークを拠点とする人気者。2019年に日本の中谷正義に大苦戦するも、圧倒的不利と予想されたワシル・ロマチェンコ戦で番狂せを起こし、実力評価も手に入れた29歳。今年1月にマディソン・スクエア・ガーデンでシャクール・スティーブンソンに完敗してからの復帰戦となります。

オッズは挑戦者のテイフィモが5/2(3.5倍)、王者ロメロが2/5(1.4倍)でアンダードッグ。前日計量は王者が146.6ポンド、挑戦者がリミット一杯147ポンドでクリア。

世界的な注目度は、もちろんメインイベントのロメロvsテオフィモ、続いてミドル級とジュニアウエルター級など人気階級の地域タイトルマッチですが、日本のファンは前座のジュニアフェアー級12回戦かもしれません。

昨年6月、那須川天心に予定通りに敗れたビクトル・サンティリャンと、エマヌエル・ロドリゲスにまさかの大番狂せを喰らったゲイリー・アントニオ・ラッセルが激突。

WBAは井上尚弥が完全支配しているにもかかわらず、サンティリャンを暫定王者に認定、これが初防衛戦になります。

前日計量は31歳のサンティリアンが121.0ポンド、 ラッセルが121.2ポンドでクリア。

この試合も王者がアンダードッグ。ドミニカ人の暫定王者が9/5(2.8倍)、16戦目までオールKOながらその後は6試合で1KOとバッタモン丸出しのラッセルが8/13(1.62倍)。







Saturday, 29 August 2026 - PROBOX TV
USC Galen Center, Los Angeles, California

commission:California State Athletic Commission
promoter:Robert Garcia,
Garry Jonas (Pro Box Promotions),
Sampson Lewkowicz (Sampson Boxing)

matchmaker:Ramiro Hernandez (ProboxTV),
Joseph Rotonda (Main Events),
Daniel Rubin (Probox Promotions LLC)


続いて翌週の29日にLAのUSCガレンセンターで行われるPROBOX TVもイベント。

こちらのメインはWBCスーパーミドル級暫定タイトルマッチ(©︎レスター・マルチネス vs ルカ・プランチック)。

昨年9月にテレンス・クロフォードがカネロ・アルバレスをマイルドアップセットで下したことで霧散したスーパーミドル級のタイトルのピックアップマッチ。

30歳のアルゼンチン人王者は21戦20勝(16KO)無敗1分。唯一勝てなかったのは、カネロvsクロフォードのアンダーカードでクリスチャン・エムビリと暫定王座を争いスプリットドローを演じた一戦。

エムビリが王者に昇格、10月31日にサウジアラビアでカネロとのメガファイトを勝ち取っているだけに「勝っていたら、俺がカネロと」という悔しすぎるドローでした。

この試合のアンダーも人気階級が注目ですが、日本ではもちろんラモン・カルデナスとレオナルド・カリージョのジュニアフェザー級10回戦、トップ戦線サバイバルマッチ。

カルデナスは昨年、井上尚弥の〝なんちゃってTモバイルアリーナ〟にお付き合いいただき、モンスターからまさかのダウンを奪った30歳のスラッガー。

29戦して27勝(15KO)2敗という数字からも強打者と呼ぶには憚れれる〝Dinamita〟カルデナスですが、約2年前からボクシング専業にシフトし、井上戦も含むここ10試合は9勝(6KO)1敗と強打に磨きがかかっています。

対するカリージョは33歳のマナマ人。ここまで22戦20勝(9KO)1敗1分と数字的にはカルデナスに負けていませんが、WBC系列の地域タイトルをピックアップしているカルデナスに対して、カリージョはこれが米国デビューのローカルファイター。

欧米では無関心な階級で全く無名の対決だけにオッズは出ていませんが、カルデナスのストップ勝ちが濃厚です。

この興行は大手プロモーターがからんでないこともあり、WOWOWが30日(日曜日)から生配信してくれます。



WOWOWエキサイトマッチが最高とは言いませんが、ボクシングに興味を持ったライトなファンが世界のボクシングを観ることができるのは貴重な時間でした。

過去形になってしまうのは、世界が注目するビッグファイトはもちろん、NTTやアマゾン系の日本限定メガファイトの生中継・生配信は経済的に不可能になってしまったからです。

米国プレミアムケーブルがボクシングから撤退、秀逸なPVや私のような頑迷なファンが感心するような番組作りをNetflixやらDAZN、PrimeVideoに期待できないのは重々わかっています。

そして、HBOやSHOWTIMEではカバーしきれなかったアンダーカードまで見せてくれるのは、ボクヲタにとって最高の幸せなのですから、私が心配する必要などないことなのですが、ボクシングは今以上にどんどんニッチスポーツに追いやられていくのでしょう。

「追いやられる」というのは間違った表現ですね、自分たちでそっちに突き進んでいるのですから。


米国エンタテインメントを支えるHBOとSHOWTIMEの撤退、世界最大のスポーツメディアESPNの離脱、サウジアラビアの機関誌となったリング誌の事実上の廃刊と死、ここまで週刊で踏ん張ってきた英国ボクシングニューズ誌の月刊化…大好きなスポーツの死に際に見届けることが出来るのは、私はある意味幸せなのかもしれません。



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Wednesday, 2 September 2026 - Yokohama Buntai
Yokohama, Kanagawa, Japan

commission:Japan Boxing Commission
promoter:Hideyuki Ohashi (Ohashi Promotions)

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WBA王座決定戦の2本立て。

ジュニアフライ級は吉良大弥が、田口良一や寺司拳四朗とクロスゲームを演じた33歳のカルロス〝CCC〟カニサレスと激突。

ウィリアム・ヒルの見立ては23歳の吉良が1/2(1.5倍)、33歳のベネズエラ人が8/5(2.6倍)。吉良の田中恒成に並ぶプロ5戦目でのタイトル獲得がフェイバリットと見られています。

カニサレスは日本最短のタイトル獲得を阻たいところですが、トリプルCは世界最短の野望を打ち砕いたことがあります。

いまから8年前、2018年7月15日のマレーシア・クアラルンプールで行われたマニー・パッキャオvsルーカス・マティセのメガイベント。

やはり、WBAジュニアフライ級の決定戦で小西伶弥に勝利したカニサレスは世界的な注目を集める大興業で呂斌(ルー・ビン)に完勝(12ラウンドTKO)して初防衛に成功しました。ルーはこれがプロ2戦目、世界最短がかかっていましたが、海外メディアの報道は「軽量級」「最短への関心の低さ」からほとんど関心が払われていませんでした。

今回の吉良もヘビー級やミドル級なら人気階級なら「5戦目でタイトル奪取」は大きな注目を集めたでしょうが、悲しいかな軽量級…というか、日本国内でも全く関心が低い状況です。

辰吉丈一郎の8戦目は比較にならないにしても、大橋秀行の7戦目挑戦のときと比較しても一般的な関心はゼロと言っても良いレベル。「どこをどうとらえたら黄金時代なの…?」という惨状です。

「世界タイトル」への関心という点では、マイナースポーツの中でもかなり低い位置にあるかもしれません。まあ、アルファベット団体の認定タイトルを「世界チャンピオン」と呼ぶのに無理があるのかもしれませんが…。

なんだか、応援したくなってきます。



もう一つのWBA王座決定戦は、石井武志vsウィルフレド・メンデスのストロー級。

石井にとってメンデスはキャリア初のサウスポー。このプエルトリカンは元WBO王者でタイトルマッチ経験も豊富ですが、谷口将隆と重岡優大にKOされているように難しい相手ではありません。

9月2日の水曜日、日本のタイトルホルダーがまた二人増えそうです。


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【本文とは関係ありません】一人暮らしになると外食ばかりではなく、自炊することもあります。自炊と呼べるのかどうかは、さておき。





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