カテゴリ: FIGHT SONG

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そもそも、テレビを見なくなっている。

野球WBCなど価値の高いコンテンツは、ネット配信の巨人に太刀打ちできない。

WOWOWに逆風が吹き荒れ、業績がどんどん下がっているのは今に始まったことではありません。

フジ・メディア・ホールディングスとTBSホールディングスの持分法適用関連会社という地盤の固さ、無借金経営という〝良家の血筋〟ではあるものの、業界を取り巻く環境はマイナスばかり。このままでは倒産、身売りは確実です。

象徴的なのが「WOWOWエキサイトマッチ」。マイク・タイソンやオスカー・デラホーヤ、フロイド・メイウェザー、マニー・パッキャオのメガファイトを私たちに届けてくれた、ボクシングファンにとっては夢の番組でした。

しかし、いまでは世界が注目する試合の放映権を勝ち取れるわけもなく、日本の試合でもネット配信に負け続けています。

「日本人が活躍する世界のスポーツ」の筆頭だったボクシングの地位も、野茂英雄や中田英寿の登場からジリ貧に後退。

日本人の世界王者が何人もいる、よく知らない王者や挑戦者との試合、なによりも〝世界〟が付いているのに舞台はほとんど全てが日本ーーー21世紀が進むと、ボクシング界が見られたくなかった暗部がどんどん明るみにされてしまいました。

タイソンやシュガー・レイ・レナード、マービン・ハグラーを表紙に起用、世界のボクシングを紹介してきたNumber誌も、世界の紹介は野球とサッカーが大きな割合を占め、ボクシングが取り上げられることはついに消滅してしまいました。

1990年代まで一定数存在した世界のボクシングの新規ファンは激減。ボクシング・マガジンは廃刊、残ったボクシング・ビートも井上尚弥や那須川天心を中心とした日本人ボクサーを毎号追いかけるありさまで、新規ファンが増える要素はどんどん減ってしまっています。



スタートから30年あまり、ボクシングファンにとって空気や水のように必要だったエキマですが、この10年で魅力度は底をついた、というと言い過ぎでしょうか?

もちろん、マニアにとっては今週末のナバレッテの試合のように嬉しい配信もしてくれて、いまなお空気であり水、解約することはあり得ませんが…。





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日曜日に行こなわれる予定だったWBAフェザー級タイトルマッチは、前日計量で王者ブランドン・フィゲロアが体重超過のため王座剥奪。さらに体調不良を理由に挑戦者・亀田和毅との試合が当日中止となってしまいました。

全くお粗末な結果で、残り時間が少ない35歳の和毅には同情しかありません。

 WBAは「チャンピオンシップ委員会は10月19日に会議を開き、亀田の状況はランキング上位選手の権利と共に、最優先事項として審議される予定」とプレスリリースを出しましたが、会議の内容は21日現在、まだ発表されていません。そもそも会議を開いているのかどうかも疑わしい…。

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きょうの本題は和毅の発言(以下)と、減量の本質について、です。


「ここまで自分がやってきたこと、犠牲にしてきたこと、全てのトレーニングに、10キロ以上の減量。そういうものを僕らは抱えている。そもそもボクサーはみんな減量をすれば、体調は悪くなる。僕だって100%の状態じゃない」。


ーーー階級制の格闘技選手には付き物の減量ですが、対戦相手や自身のコンディションによって体重をデザインするヘビー級の選手は、過酷な減量とは無縁です。ヘビー級の選手は常に最強の自分を作り上げてリングに上がります。

リカルド・ロペスやフリオ・セサール・チャベス、フロイド・メイウェザー、日本でも内山高志のように、普段から厳しく節制して規定の体重から大きく逸脱せず、ナチュラルに近い体重で戦うファイターも存在します。

1日6〜8食・8,000kcal以上の食事を摂って人気階級のウエルター級の肉体を作り上げたマニー・パッキャオは極めて異例で、特にライト級以下のほぼ全てのファイターは減量で身を削ります。

減量は「より弱い相手と戦うために自分も弱体化する行為」に他なりません。

自分が弱体化すればするほど、より弱い相手と戦えるのです。あまりにも弱体化しすぎて前日計量で倒れて救急搬送される、減量の消耗で動きが鈍り負けてしまう、なんて本末転倒な喜劇はよく目にする光景です。

ほとんど全ての軽量級選手は、計量を済ますと病人食のような常温の水や暖かいスープを飲んで消耗した肉体を回復させます。

和毅が言うように、試合前日の計量前が最悪のコンディションーーーそれが、ボクシング軽量級の世界です。

多くのアスリートは体脂肪を削り筋肉量を増やして、肉体を鍛錬します。その結果、免疫力が落ちて感染症に弱くなるなど、けして健康的とは言えない側面もあります。

より軽い体重と強い血液を求めて、脂肪を限界まで削ぎ落とし、高校生でも鉄分注射まで使用することが最近まであった女子長距離選手は生理がなくなるなど、到底健康的とは言えません。

それはけして褒められたことではありませんが「より遅い相手を求めて自分も遅くなる」という倒錯的な行為ではなく、アスリートとして当然の「絶対的な速さ、最速の自分を求める」目的に迫るための手段です。

ところが、ボクシングの軽量級は違うのです。

より弱い相手を求めて、自分も弱体化するーーーそんな馬鹿げたことは、普通のアスリートならありえません。


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アントニオ・マルガリートとのジュニアミドル級タイトルマッチでは151ポンドのキャッチウエイトも作れず、ウエルター級リミット(147ポンド)も大きく下回る144.5ポンドで計量したパックマン。


もちろん「勝つ」自分が最強という見方もあります。パッキャオは理想ですが、ジュニアフライ級の選手が過酷な減量をやめてライト級の肉体を作り上げても相手が強すぎて負けてしまうなら、スポーツの目的である「勝つ」ことから離れてしまいます。

「俺も減量が苦しいけど、あいつも頑張ってる。負けてたまるか」(ファイティング原田)という思いは尊く聞こえます。原田をモデルに減量を描いた「あしたのジョー」の力石徹を「より弱い相手と戦うために自分も弱体化した」と単純に切り捨てることはできません。



とはいえ…。

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〝キックの神童〟那須川天心は58kg(武尊戦)前後、ボクシングならジュニアライト級(130ポンド)周辺で戦っていましたが、下半身に過剰な筋肉が要らないボクシングは122ポンドでデビュー。

プロ4戦目のジョナサン・ロドリゲス戦は120ポンド契約。か細くやつれて計量会場東京のエスカレーターで左右のベルトを弱々しく掴み「ああ、きつぅ…」と呻いた神童は、病人にしか見えませんでした。過酷な減量は〝骨肉〟を削るだけでなく声帯にまで大きなダメージを与え、声まで別人でした。

天心も「(ボクシングに転向してから試合のたびに体重を落としていって)今回は過去最軽量。ここから回復します」と、体調が最悪であると吐露していました。


過酷な減量は和毅と天心に限った話ではなく、日本の軽量級では当たり前の光景です。

より弱い相手と、弱体化した自分。その究極のバランスを求めるのが減量です。

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ストーブをガンガン焚いた部屋で分厚い毛布にくるまって、身体中から水分を搾り取る井上尚弥。カサカサの皮膚、コケた頬、尖った顎…見るからにやつれきった計量前のモンスターの〝作り方(レシピ)〟です。


井上尚弥はジュニアフライ級(108ポンド)でデビューしましたが、プロテストはジュニアフェザー級(122ポンド)。もちろん、でっぷり脇腹に脂肪をまとってリングに上がったわけではありません。

将来の複数階級制覇で一つでも多くのクラスでタイトルを獲ろうという目論見から「長居は出来ない」大前提で、過酷な減量に耐え自らを弱体化させたのでした。

その後の井上の活躍を見ても、ジュニアフライ級というゾーンは「より弱い相手」と「自分の弱体化」のバランスが良くなかったといえるでしょう。

では、井上の2012年デビューがジュニアフェザー級だったなら?

2012〜2014年頃のジュニアフェザー級はWBA /WBOでは「技術だけなら全階級でNo.1」と言われたPFPファイターのギレルモ・リゴンドーが最強候補と見られ、井上陣営が拙速にアタックしたとは考えられません。

また、WBCは軽量級では稀有な人気者、レオ・サンタクルスとアブネル・マレスのやはりPFPファイターがビッグファイトを繰り広げ、こちらはこちらで対戦に漕ぎ着けるのはリゴンドー以上に難しい2人でした。

最も障壁が低かったIBFでも英国が興行権を支配、フェザー級でサンタクルスとのビッグファイトを控えたカール・フランプトン(未来のPFPファイターでFighter Of The Year)がベルトを掴んでいました。

常識的に考えて、井上がタイトルアタックするのに当時のジュニアフェザー級は敗北リスクはもちろん、契約成立まで様々なコストがあまりにも大きすぎました。

しかし、本当に価値のある世界一ならコスパ最高なんてありえません。ところが、多くのケースで最高のコスパで選り取り見取りで相手を選べるのが日本にとってのボクシング軽量級なのです。

絶対的な強さの追求とナチュラルな強さを放棄。相対的な強さを希求して、ときには命を落とすほど健康を害して弱体化する。

健康を害するまで肉体を萎ませてたのに、計量が終わると一転。今度は明日の試合までにやはり不健康にリバウンドして対戦相手よりも大きな体になることを目指す…。

そんなの、アスリートではありません。本来なら階級制にすべき相撲では、どの力士も「最強の自分」を目指します。より弱い相手を求めようにも悲しいかな、そこには細分化された超軽量級がありません。

大相撲ジュニアフェザー級の横綱が大相撲PFPキング、なんてロジックがあれば良いのですが…。

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喉の渇きを感じる前に水分補給するーーーアスリートどころか、今では普通の人ですら理解している当たり前の常識からも逸脱してでも自分を弱体化させ、ときには命まで落とす危険に直面する、それが減量です。


もちろん、あらゆる減量を否定するわけではありません。

しかし、多くの減量が「より弱い相手を求めて自分も弱体化させる」行為であることは、誰1人として否定できないでしょう。


「(ファイティング原田らは)減量がきつい、きついなんて人前でべらべらしゃべったらアカン。減量なんて自慢にならんからね。そんなに辛かったら、ライト級でもウエルター級でも辛くない階級で戦ったらええねん。なんでそうせぇへんの?って話や」(渡辺二郎)。




別のシリーズでも書いていますが、回復の時間が長いがゆえに、より過酷な減量の余地が大きいだけでなく、当日体重で不公平な危険が生じる前日計量は深刻すぎる問題を孕んでいます。

硬膜下血腫を引き起こしやすいことが証明されている水抜き減量も、前日から当日にかけての回復時間が必要とされます。

「当日計量では減量による甚大な消耗から回復しないままリングに上がることになるから前日計量が導入されたが、どちらが危険かはもはや明らか」(VADA創始者 マーガレット・グッドマン)ーーーボクシングの計量も、前日一発ではなく、ハイドレーションテストの実施・当日計量での大幅な増量の禁止を含めた〝2段階認証〟〝3段階認証〟が必要でしょう。

もちろん、ローカル団体が統括するという歪な構造のプロボクシングでは「前日計量・尿比重検査・当日計量」の全てで超過しても試合決行することも無くなりません。

現代では計量の意味は無くなっているケースもあります。

それどころか、認定団体はオシャキー・フォスターvsスティーブン・フルトンのような「体重超過なら上のクラスのタイトルマッチに変更!」なんて〝犯罪行為〟にまで手を染めています。彼らが最も恐れるのは、メディアやファンの非難ではありません。認定料を取りっぱぐれることです。




和毅は「契約違反をしたんだから、世界共通の罰則や契約を守った選手への救済措置が必要」と、まるでボクシングがスポーツであるかのように訴えていますが、この競技には世界の統括団体は存在しません。

そして、スターシステムがこの世界の絶対法則なので、理不尽で不条理なことはいくらでも起き続けます。あなたのご家族がよくご存知のように。

その意味では「カネロの方が遥かに報酬が高いなんて契約は受け入れられない」と、正論を展開したゲンナジー・ゴロフキンも言いたかっただけで改善されるとは思っていなかったでしょうが、スターのご機嫌を損ねたのは大間違いでした。

欧米にファンベースがなく人気階級としては商品価値が低すぎるカザフスタン人のGGGが、フォーブスのスポーツ長者番付に名前が刻まれたのは、カネロと戦ったときだけなのですから…。


井上尚弥がルールを破って「相手陣営がいないのに試合用のグローブを開封した」と怒りをぶちまけたノニト・ドネアも大馬鹿者です。自分が完全Bサイドであることをわきまえているのでしょうか?

米国で全く人気がなくボブ・アラムに不良債権扱いされたドネアが大興行でメインを張れる、大勢の観客から応援されるなんて花舞台を経験できて、キャリア最高の報酬まで手に入るのは日本だけなのですから…。


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⬆︎これが長蛇の列に並んで買うほど美味いのかどうか?上野のポップアップショップは3時間待ち…もし、東京のデパ地下でも当たり前に買えたら新大阪の大行列は消えるのか?一方で、お土産にもかかわらず、地元民があまりにも普通に食べている…深すぎるテーマです。お!順番が来ました。(本文とは少しだけ関係があります)


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1990年代。ボクシングがメジャー競技かというと、すでに非常に微妙な時代になっていました。

辰吉丈一郎はカジュアルなスポーツファンからも注目される存在でしたが、大橋秀行や川島敦志、ピューマ渡久地、鬼塚勝也、畑中清詞、レパード玉熊らはボクシングファン限定のビッグネームにとどまっていました。

難関階級を攻略した平仲明信や竹原慎二も一般的な注目を集めるには至らず、日本のジム所属でリング誌PFPに初めて数えられたユーリ・アルバチャコフや、フリオ・せサール・チャベスの陣営が対戦を渋ったオルズベック・ナザロフはマニアが評価する存在に甘んじていました。

竹原や飯田覚士は、バラエティ番組でより多くの人に知られたボクサーです。

それでも、辰吉や畑山隆則、高橋直人らは日本タイトルマッチが注目される(地上波生中継される)最後のファイターでした。

1990年代とは、世界王者になるだけでは一般には認知されないことが当たり前になる〝終わりの始まり〟でした。

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そして、1995年に野茂英雄がMLBで活躍したことで〝終わりの終わり〟を迎えます。最高峰の舞台で戦うということは、彼らの活躍が逆輸入で報道されるということです。

野球を超えてスポーツ・イラストレイテッド誌どころか、タイム誌の表紙まで飾った野茂の姿を見て、少なくない日本人が「世界で大活躍するとはどういうことか」を具体的に知ることになりました。

具志堅用高らがハワイなどにご褒美バカンスに行っても「多くのファンに囲まれて騒然となった」という話は聞いたことがありません。

最近でも、井上尚弥が2023年のファイター・オブ・ザ・イヤーの表彰式でニューヨークを訪問、マディソン・スクエア・ガーデンの興行に姿を現したときも、ほとんどのファンは認知していませんでした。

ファンが群がったのは人気階級のエドガー・ベルランガ。「井上は世界的には全く無名」と〝連呼〟していたESPNの解説者ティモシー・ブラッドリーも「(世界的には)軽量級はコアなファンが見るものだから、ローマン・ゴンサレスも井上もみんな知らない」と伝えていました。

当然ながら、コアなボクシングマニアしか知らない井上やロマゴンがスポーツ・イラストレイテッドの表紙を飾ったことは一度もありません。ましてや、タイム誌なんて論外です。

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もちろん、1990年代以降は人気階級のスーパースターでもボクサーがタイム誌の表紙を飾るのは母国で国会議員をつとめながらラスベガスのメガファイトに登場するマニー・パッキャオや、2016年に逝去したモハメド・アリといった〝超特殊案件〟だけになります。

フロイド・メイウェザーやカネロ・アルバレスですら「ボクシングファン限定のスーパースター」なのです。

そんな〝終わりの終わり〟が深まる1990年代末の「IN OUR TIME(我らの時代)」にスポーツ推薦で野球強豪校に進みながら1年生で中退、世界チャンピオンを目指した青年が、世間的には小さな小さな輝きを放ちます。

彼は同じ1977年生まれで「シュガー・レイ・レナードの再来」と自称したメイウェザーとは対極の恐れ知らずのファイターでした。

そして、ボクシング没落の時代を敏感に察知したマネーとは違い、彼はそのファイトスタイルそのままに不器用な生き様を貫きました。

石井広三が灯した、哀しくも魅力的な光を見直します。


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いつから、ボクシングの世界チャンピオンがスポーツ界を代表する有名人ではなくなったのでしょうか?

現在、ボクシングファンの中でも飛び抜けて存在感の大きい井上尚弥でも、一般的な生活者レベルでは彼を知らない、試合を見たことがない人は少なくありません。


白井義男(フライ級:1952ー54)、ファイテング原田(フライ級:1962ー63/バンタム級:1965−1968)、海老原博幸(フライ級:1963−1964、WBA1969)、藤猛(ジュニアウエルター級:1967−1968)、沼田義明(ジュニアライト級:1967、WBC1970−1971)、小林弘(WBAジュニアライト級:1967−1971)、西城正三(WBAフェザー:1968−1971)、大場政夫(WBAフライ級:1970−1973)、柴田国明(WBCフェザー級:1970−1972/WBAジュニアライト級:1973/WBCジュニアライト級:1974−1975)、輪島功一(ジュニアミドル級:1971−1974、1975、WBA1976)、ガッツ石松(ライト級:1974−1976)…1970年代中盤までの、この11人は当時を知らなくても最も有名なスポーツ選手の1人で、対抗できるのは大相撲の横綱やプロ野球の長嶋や王くらいだったでしょう。

12人目の大熊正二、花形進、ロイヤル小林は日本を代表するスポーツ選手とはいえなかったかもしれません。


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そして、最後の国民的英雄、具志堅用高(ジュニアフライ級:1976−1981)。1980年代以降は、渡辺二郎や浜田剛史、辰吉丈一郎、亀田興毅、井上尚弥らが高い関心を集めましたが〝最初の11人〟と具志堅のようなポジションを獲得するファイターは現れていません。

井上尚弥が語った「辰吉丈一郎さんだったり、畑山隆則さんだったり、あの沸かした時代を取り戻したい」。


日本人30人目の王者・辰吉はWBCバンタム級で、暫定を含めて3期(1991−1992/1993(暫定)/1997−1998)にわたって王座に就きました。40人目の畑山はWBAジュニアライト級(1998−1999)、WBAライト級(2000)でタイトルホルダー。

ボクシングの世界戦は地上波生中継が基本でしたが「世界チャンピオンの名前はみんな知っている」という黄金時代は、とうの昔に過ぎ去っていました。


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そして、1993年生まれの井上は辰吉や畑山をリアルタイムでは覚えていないのではないでしょうか。

つまり「辰吉丈一郎さんだったり、畑山隆則さんだったり、あの沸かした時代」は、黄金時代ではありませんでしたが、24歳でボクシングを始めた井上真吾トレーナーがこのスポーツへの情熱を膨らませた時期です。

父親から「(今は亀田一家が汚してしまったが)昔は沸いていた」という話を聞き、一連の発言につながったのでしょう。

あの時代。それは私が上京して、後楽園ホールによく足を運んでいた頃でもあります。まさに、私にとってもIN OUR TIME(我らの時代)でした。

まだ、日本人が活躍する「世界」と名の付く舞台で最も身近だったのが、ボクシングのリングだった時代。

まだ、野茂英雄も中田英寿もいなかった〝世界革命前夜〟。

1990年代をまるっと飲み込んだ辰吉と畑山。

IN OUR TIMEを、思い出すままに、振り返ってゆきます。




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現地時間10月7日、NYヤンキースは本拠地で行われたTBレイズとの地区シリーズでまさかの3連敗。2026年シーズンが終わりました。

3連敗に沈んだチームに、ヤンキースタジアムのファンは大ブーイング。故障で出場できなかったアーロン・ジャッジにも容赦なし。

世界最高の名門クラブは2009年、松井秀喜の大活躍でワールドチャンピオンになってから、その座から17年も遠ざかっています。

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10月11日、読売ジャイアンツは横浜DeNAベイスターズに2連敗、CSファーストステージで敗退。横浜DeNAベイスターズには3年連続でCSで撃沈されることになりました。

戦い終えた選手たちに、東京ドームのファンは激しいブーイングの雨を降らせました。人気を二分するライバル球団、阪神タイガースがリーグ2連覇、黄金時代を迎える中で、2012年を最後に日本一から遠ざかっています。




先月のアジア大会の女子バレーボールで、ピアスやリップクリーム、ネイルをつけた選手たちへの誹謗中傷が問題になりました。

SNSなどで誹謗中傷するのは論外、一線を超えた内容なら犯罪です。ただし、結果に対してファンがブーイングするのは当然です。




高額な報酬と、他のスポーツとは桁違いのファンの声援を受けるプロ野球選手と〝セミプロ〟のバレーボール選手を同列に語ることはできません。

特に、ヤンキースとジャイアンツは日米を代表する名門ブランド。栄光に彩られた歴史を知るファンにとって、無様な敗退を許せないのは理解できます。誹謗中傷ではない、厳しい叱咤の声は、選手も甘んじて受けるしかありません。

ヤンキース敗退の瞬間、テレビカメラがとらえたのはフードをかぶって呆然とグラウンドを見つめるジャッジの姿でした。


ドジャースは、リーグ優勝シリーズでミルウォーキーに2連敗。

大谷翔平がキャリア最低の不振のまま、LAドジャースが世界一を逃したなら、やはりカメラは大谷の姿を映し、ファンはジャッジ以上の非難を大谷に集めるでしょう。


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活躍したら神様。出来なかったら犯罪者扱い。

こんな極端な価値基準を一般社会で受け入れてしまうと、プルデンシャル生命のように、本当の犯罪に走ってしまいます。

ただ、スポーツの世界で厳しいブーイングを浴びせられるのは「お前ら、こんなもんじゃないだろ!」という期待の裏返しです。

「ま、こんなもんか」なら、誰も激しいブーイングもあげません。


勝てばいいのです。




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ベイスターズは藤浪晋太郎に来季の戦力構想から外れ、契約を結ばない旨を通告しました。

MLBでは結果を残せませんでしたが、アスレチックス、オリオールズ、メッツとメジャー契約を結んだようにそのポテンシャルは高く評価されました。

そのポテンシャル。一言でいうと剛球です。「100マイルを超える速球を投げる投手はマイナーでもゴロゴロいる」世界で、藤浪の球速は決して速くありません。そして、亡霊のように取り憑かれている制球難。

「コントロールの悪い100マイラー」など、NPBでも働き場所はありません。

しかし、藤浪にはMLBの強打者を押し込む球威があります。

そして昨年、ベイスターズに拾われました。藤浪は30歳を超えても、プロの目から見て「磨けば光る原石」に映ったのです。

タイガースのエースだった藤浪と同じ32歳の青柳晃洋もMLBで挫折、スワローズと契約して今季に挑んでいましたが、きょう戦力外通告を受けてしまいました。

二人ともNPBでの現役続行を希望していますが、普通に考えて獲得に名乗りをあげる球団はないでしょう。

ファンのタイガースから旅立った選手が活躍してくれるのは、たとえライバル球団であっても嬉しいものです。しかし、それが逆だと…。

藤浪と青柳は難しい未来が待ち構えているのは予想できていたとはいえ。

二人とも、まだ32歳です。しかし、もう十分すぎるほどチャンスを与えられた32歳です。

それでも、彼らがマウンドにしがみつく限り、何かが起きる可能性はゼロではありません。


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(本文とは関係ありません)2年に一回くらい食べると「最もうまいものはリンガーハットのちゃんぽんではないか!」と衝撃を受けてしまいます。

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Saturday, 5 September 2026 - Once Upon A Time
Croke Park, Dublin, Ireland

commission:Boxing Union of Ireland 
promoter:Eddie Hearn (Matchroom Boxing),
Brian Peters (Brian Peters Promotions)
matchmaker:Tom Dallas

Undisputed junior Welter weight Championship




All Hail King Jesusのメロディが流れると、8万4000人!の観客はむしろ歓声のトーンを下げた。最後の時間を噛み締めるために。3つのディケイズ25年間にわたって、アイルランドのアイコンであり歴史であり文化であり、すべての人が愛した史上最高のスポーツパーソン、それがケイティー・テイラーだ。

女性アスリートへの偏見のバリアを破壊した、このクローク・パーク スタジアムの地鳴りが聞こえるか?



ボクシングはローカルスポーツです。

唯一の例外が1980年代のマイク・タイソンまでの世界ヘビー級王者。80年代、世界的にはメジャースポーツから転落していたボクシングですが、マイク・タイソンという名前は地球規模のビッグネームでした。

しかし、この例外を排除すると、最高峰の舞台は米国であってもボクシングは常にローカルスポーツでした。

日本は国内で完結する富裕な市場を抱え、日本限定で絶大な人気を誇るボクサーファイターが活躍、メキシコには打撃戦上等のファイターが国民を熱狂させ、日本以上に小さな島国プエルト・リコでも個性あふれる異才がリングを彩ってくれました。

フィリピンでのボクシングは今なおバスケ、ビリヤードと並び3Bと呼ばれるメジャースポーツ。

英国でもヘビー級を中心に、スポーツセレブが割拠しています。

そして、米国にもファンベースを持つアイルランド!

日本のファンが最近で真っ先に思い浮かぶのはテレンス・ジョン・(TJ)ドヘニーですが、豪州でデビュー、試合をこなしたTJは人気がありません。

クラシックでは、あのジャック・デンプシーがその名をいただいたミドル級王者の"Nonpareil(天下無双)" ジャック・デンプシー。

ボクシングが貧困と差別に苦しむ移民のスポーツだった米国で、ユダヤ人のバーニー・ロスの好敵手だったウエルター級王者ジミー・マクラーニン。

エウゼビオ・ペドロサの長期政権に終止符を打ったバリー・マクギガン、事情があるとはいえForbesアスリート長者No.1コナー・マクレガー(このビッグネームをボクサーにカウントすべきかどうかは別にして、アイルランド魂を体現したファイター)、

英国の北アイルランドまで広げるとカール・フランプトン、ノニト・ドネアに大番狂せで敗れた(背中の負傷でしたが)ライアン・バーネット、薬師寺保栄とクロスゲームを演じたウェイン・マッカラーもアイルランド。

そして、大ヒット映画「ミリオンダラー・ベイビー」の主人公マギー・フィッツジェラルドもアイルランド丸出しのファイターでした。

タイトルホルダーは少ないものの、その個性は爆発的。そんなアイリッシュで史上最高の輝きを放ったのが先週土曜日のケイティー・テイラーです。

KTは2010年までピーモント・ユナイテッドLFCに所属、前年までアイルランドA代表で司令塔として大活躍したガチのプロサッカー選手。

ボクシングでは世界選手権で2度の優勝、ロンドン2012で金メダル、リオデジャネイロ2016でベスト4。プロでは、ライト級とジュニアウエルター級のUndisputed Championに。

ローカルとはいえ、BBCスポーツのトップニュース。

この場所でボクシングの試合が行われるのは、モハメド・アリがアルビン〝ブルー〟ルイスを1万8725人の大観衆の前で破って以来のこと。

その後改装された情緒豊かなスタジアムは、まるで古代ローマのコロッセオのような風格を見せて、ケイティー・テイラーを抱きしめました。

全9試合を飲み込んだメガイベントは7時間におよび、エド・シーランやボノ、ダーモット・ケネディ、メアリー・ブラックら世界的なミュージシャンが登場、英雄に賛辞を送りました。

ダブリンは一晩中〝アイルランドの女王〟が奏でた崇高な儀式の余韻を楽しんだのです。

それにしても、英国圏(なんていうとアイリッシュに激怒されそうですが)のファンは歌が大好きです。このメガイベントでも歌いっぱなし。

ないものねだりですが、羨ましい光景でした。

貧困国のフィリピンはボクシングはメジャー、マニー・パッキャオは日本の大谷翔平を超えるデミ・ゴッドですが、その試合はラスベガスからの衛星中継を観るしかありません。それでも、町中から人並みと車列が消えて静まり返る〝パッキャオの静寂〟もまた、太平洋を挟んだメガイベントの一部なのです。




ーーー実力的には、ダントツのクラレッサ・シールズに〝抱きしめてくれるローカル〟がないのは、複雑な心境ですが、ボクシングはあらためて興行です。


それにしても…今年のEvent Of The Yearはここまで「ギザのピラミッド」が本命、「井上尚弥vs中谷潤人の東京ドーム」が対抗馬と思われましたが、これはもう決まりですな。









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伝説などとは程遠い能勢電という関西ローカル線ごときまでが軽々しく「レジェンド」と自称する昨今、スポーツ界でもレジェンドやら怪物やらカリスマやらが大量発生したイナゴの如く跳梁跋扈しています。

ふざけんなよ、ボケっ!!!

先日、この能勢電の終着駅にあるゴルフ場へ取引先の方々と行った朝食のテーブルで(といっても誰も能勢電などに乗らずに自家用車やタクシーなのですが)そんな話題になりました。

「能勢電はレジェンドをある程度はギャグとして使ってるのではないか?」という仮説は「いや、これは完全に本気で使ってる」と速攻で否定されてしまいます。

そして「伝説やカリスマはいつからこんなに軽くなったのか?」ということについては「朝倉兄弟の路上の伝説あたりではないか?」「いや、もっと昔にカリスマ主婦というのも氾濫した」と、遡ります。

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 大阪はそれなりにRIZIN、盛り上がっとるぞ!



路上の伝説やカリスマ主婦というのは、一見すると中島みゆきの「地上の星」のようにカッコ良くも聞こえますが、そうではありません。

「ど素人から見て、ちょっと出来る」というレベルです。

このシリーズでご紹介するのは、誰がどう考えても伝説という「カリスマ主婦」とか「路上の伝説」とは全く違う星雲の話。

もちろん、誰にでもわかる「大谷翔平」とかは持ち出しません。

この人の凄さ、ちゃんと評価できてないやろ!どいつもこいつもフシ穴どもめ!!!!!っていうグレートです。

さあ!「大谷翔平NG」で現役の日本人レジェンドを挙げてみろ!

日本のボクシングファンと海外メディアで称賛されている井上尚弥や井岡一翔は「世界戦の勝利数」「PFP」「複数階級制覇」などが評価のポイントですが「ところで誰に勝ったの?」となると、〝チキン〟ナルバエスやら〝完全劣化〟ドネアやら〝劣化〟ニエテスやら終わった選手だけ…。

井上や井岡、中谷をあれほど絶賛していた、アラムが日本への興味がなくなった途端に手のひらを返したのを見て、信者さんはなぜ怒らないのか???

北半球最悪のお爺さんは、彼にNOと言ったモハメド・アリやマービン・ハグラー、オスカー・デラホーヤ、フロイド・メイウェザー、マニー・パッキャオに対しては手のひらを返すどころか、ジジイに反旗を翻した時点で主従関係が逆転した感すらあります。

さあ!「大谷翔平NG」で現役の日本人レジェンドを挙げてみろ!

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「現役の日本人レジェンド」だぞ、⬆︎「阪神のインデアンカレーはインドカレーをも駆逐する」とか食べ物とかはナシ!人間アスリートに限定します。



※インデアンカレー案件については現在、定量調査から深掘りしている最中です。私と同じタイミング、今年4月から大阪に来たインド人が「こんな美味しいカレー、初めて食べた!」と言い放って、私は「嘘つけ!ボケッ!」と頭を引っ叩くと、奴は「インディアン、嘘つかない」と言い放ったのです…現在、この30歳の若きインド人の履歴書が本当なのか?タイガー・ジェットシンのように、インド人というのはギミックではないか?ということまで遡って厳粛に調査しています。

インデアン≠インディアン




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試合を見ずに、スコアは7-1とだけ聞くと「智弁和歌山が織田から1点取ったのか」と横浜の勝利を思い浮かべるのが普通だったかもしれません。

織田の存在が大きすぎたのでしょうが、ベスト8までの小林鉄から織田へのリレーを崩すのは一つのギャンブルでした。

「先行して逃げ切る、自分たちの形で勝つ」と意気込んでいた織田の発言も、Bプランを強いられと余計な焦りを感じてしまう展開になりがちです。

あんな素晴らしい試合を見せられると、あとから何を言っても仕方がありません。

会社でも(仕事もしてますよ、多分)大注目の一戦でした。

いや、いや智弁和歌山が強かった。

ポテンヒットと思われた当たりをファインプレーでキャッチした横浜の中堅手に拳を突きつけて「ナイスプレー」と賞賛した智弁和歌山の打者。

感動的なシーンもありました。

優勝候補最右翼の横浜を、織田をノックアウトして撃破した智弁和歌山、本当に強かった。

もちろん、智弁和歌山の強さを最大限に引き出したのは横浜の存在です。織田を打たなければ勝てないという単純にしてモチベーションが沸騰しまくる命題を突きつけられて完璧な答えを出しました。

横浜が強かったからこその大勝負でした。


甲子園に敗者はいませんね。






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日本のプロボクシングは野球と同じく米国を目指して、そこに追いつけ追い越せと坂道を登ってきました。しかし、そこにはいくつもの影が折り重なってきました。

米国で注目されるヘビー級チャンピオンは1人も生み出すことができず、注目が集まる人気階級でタイトルを獲得したのも、カネロ・アルバレスやゲンナジー・ゴロフキンらが割拠していたミドル級で村田諒太がWBAストラップを獲得しただけ。

発育の悪い発展途上国の選手がほとんどという恩恵も受けて、選手層や競技レベルが低く、専業ボクサーも少ない軽量級では大きな成果を収め続けていますが、そこは関心が低い欧米の死角です。



そして、米国に追いつけ追い越せの影には人気階級で成果を残せないというだけでなく、敗戦国ならではの悲哀もにじんでいます。



ーーー在日米軍兵士の父と日本人の母の間に生まれ、プロボクサーになった男たち。駐留期間を終えると、母親に連絡先も告げずに帰国する兵士たち…。

1961年1月生まれのこの男も、父親を知りません。父親は彼が生まれる2ヶ月前に帰国、行方知らず。米国黒人と日本人のハーフといっても、見た目は完全に黒人。剃り上げたスキンヘッドに口髭、その出立ちは同時代に米国で大活躍していたマービン・ハグラーとそっくり。母親に育てられたというのもハグラーと同じ。

ただ…ハグラーと似ていたのは、見た目と家庭環境だけ。打たれ弱く、勝ったり負けたり、ファイターとしては似ても似つきませんでした。

大和田正春は、1979年7月のデビューから2連敗。

咬ませ犬扱いで完全敵地の大阪のリングに引っ張り上げられた赤井英和との伝説の一戦でシンデレラ・マンになったのも束の間、次の試合から2試合連続KO負け。

ジュニアライト級でデビューした肉体は5階級上のミドル級になっていましたが、グラスジョーはますます深刻なものになっていました。

ところが、日本ミドル級王者の無限川坂とのノンタイトル戦でまさかの番狂せ。連敗を止めて戦績を10勝9KO10敗1分の五分に戻し、再戦は7年間のキャリア初のタイトルマッチとなりました。

「あした」が、ちょうど30年前となる1986年8月11日、後楽園ホール。

グラスジョーを自覚している大和田は初戦でKO勝ちしているにもかかわらず、アウトボクシングで慎重にポイントをピックアップ、ユナニマスデジションで念願のチャンピオンベルトを腰に巻きました。



このタイトルを全てKOで4度防衛すると「ニューヨークで世界タイトルマッチを戦って父親と会いたい」という夢を賭けて、1987年9月6日にOPBF王者ポーリー・パシレロンに挑戦。

結果は、早すぎるストップとはいえ7ラウンドTKO負け。

もし、大和田が当時売り出し中の大和武士のような日本人なら、パシレロンのホームであるインドネシアまで遠征することはなかったかもしれません。あるいはミドル級ではなく、軽量級なら世界挑戦のチャンスに恵まれたかもしれません。

ハグラーへの挑戦という壮大な夢、そのはるか手前で挫折した大和田はまだ26歳の若さでしたが、これで引退と多くのファンが考えましたが…。

1987年12月14日、彼はまたしても脇役のポジションを受け入れて、日本タイトルを賭けて大和武士を挑戦者に迎えます。

結果は、大和田の第5ラウンドKO勝ち。

https://fushiananome.superknova.org/archives/22291849.html


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大和田正春、赤井英和、大和武士。この三人が出演した「どついたるねん」(阪本順治)が公開されたのは「大和田vs大和」から、わずか1年あまりあとのこと。

なんというスピード、なんという生々しさでしょうか。

今見返しても、そんな鮮度がビシビシ伝わってくるのもあの作品の魅力でしょう。





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