hisa

2026/11/01 08:19

短距離、長距離、跳躍、投擲、リレーと、総合的に陸上競技に向き合っている〝健康〟1部校よりも、言い方は悪いですけれども男子の駅伝一点突破かつ10〜20kmの長距離専育成に「のみ」必死に励んでいる、1部には全くかすりもしない〝不健康〟2部校。

しかし、陸上競技をそこまで知らない世間の方々の中で、前者よりも後者を「陸上強豪大学」と誤認識している割合は割と高いのではないかなとも思っております。もしそうだとすれば、これが現実と割り切るしかないのでしょうけれども、陸上競技全般を好きな身の上からしますと「なんだかなぁ」と思わざるを得ないです。

元記事: 日本型NCAAはどこへ向かうのか?【3】スポーツ産業革命 (編集)

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 お仕事でお世話になっている東北大学⬆︎は、前半の4区で繰り上げスタート、最下位に沈んでしまいました…。箱根駅伝予選会に出てたとしても最下位争い確実の実力、仕方がありません。しかし!出場25校で国際卓越大学は、東北大だけなのである!そして、箱根駅伝に出場する20校でも、国際卓越大学はゼロ。まー、東北、京都、東京科学の3大学しか認定されてないので、それも仕方がありませんが。


全日本大学駅伝が終わりました。いつものように上位15校には関東15校が入り、16校以下の10校が地方大学が占めました。

優勝したのは〝健康〟1部校の早大。いや、素晴らしく強かった!

TVでも「このランナーは(早大では珍しい)一般入試」という解説もありましたが、他の関東の大学で一般入試で入った選手は何人いたでしょうか?

トップ15にそのままスライドした、関東15校で文句なしの関東1部校は早大、中大、順大、日大、東海大、東洋大、大東文化大、山梨学院大の8校でギリ過半数確保。関東インカレでフィールド種目で得点のない大東と山梨を除くと6校、過半数割れ。

関東15校に次ぐ、16校目に入ったのは関学大で15位の東洋大学とは6分51秒もの大差がついてしまいました。ちなみに関東15校で最も大差がついたのは、14位の山梨学院と15位の東洋で3分11秒差。

関学大はこの大会に全てを賭けて挑み、東洋大は箱根にプライオリティを置いている中でこの結果です。箱根基準で見ると、その差はさらに巨大になります。


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箱根駅伝を目指す有力な高校生選手が、何を重視して大学を選ぶか。

純粋な動機なら①優勝を狙える実力のある大学、②箱根の先にある最高峰・五輪を目指せる指導体制を持つ大学、③練習環境が最先端・充実している大学、になります。

この3つは箱根駅伝本戦出場で優勝を争う大学なら、一つ以上は持っているでしょう。

これが、野球やサッカーなどの有力な高校生選手なら、この①②③が最優先です。野球なら①大学リーグ優勝・大学日本一を狙える実力のある大学、②大学の先にある実業団やNPB、MLBも視野に入れることのできる指導体制、③練習環境が最先端・充実している大学。

しかし、箱根駅伝を目指す高校選手は④ブランド力が高い大学、⑤入学条件の良い大学も重視します。

野球やサッカーの有力高校生でも④⑤は意識するところですが、高校総体の地域大会にも出場できないレベルの選手までピックアップされる「箱根駅伝の世界」では、大学で競技を辞めることを前提にしている高校生も多勢います。

箱根駅伝本戦には20校、200人が出場。予選会で落ちた大学にも本戦に出場できる成績を持つ選手、シード校レベルでは補欠でも他大学なら正選手で出場できた選手もいます。さらに、人数は少ないものの、関東以外にも50人以上は箱根レベルの大学生選手がいるでしょう。

そう考えると、全国では上位500人に入る、けしてハイレベルとは言えないのが箱根駅伝本戦出場の実力ラインなのです。

「②箱根の先にある最高峰・五輪を目指せる指導体制を持つ大学」には関心が低い高校生は、在学中のイメージや卒業後の就職を意識して「④ブランド力が高い大学」のプライオリティも高くなりがち。ここに〝突け込んで〟有力高校生をリクルートしたのが新興大学でありながら、一気に勢力を拡大した青学であり、立教でした。

青学や立教で箱根駅伝を目指している高校生の気持ちを変えるには「⑤入学条件の良い大学」の性格を強化していくしかありません。「青学よりもはるかに在学時の条件が良い」「卒業後の就職も保証されている」なら、彼らはブランド力の低い大学を選びます。

もちろん、それは青学や立教よりも「はるかに」条件が良いことが大前提です。奨学金が少々多いくらいでは、ブランド力の低い大学に勝ち目はありません。

学生スポーツが人気を呼び、箱根駅伝や高校野球甲子園は明らかな産業になっています(放映権ゼロの高校野球は懸命に〝健康〟を守ろうとしていますが、入場料は取っています)。

明らかな産業で、選手たちが「富の源泉」であるなら、NCAAの例を持ち出すまでもなく「選手に還元する」のが当然で、還元しない方が狂気の沙汰です。

箱根駅伝や甲子園では、学校職員・教員の報酬基準を逸脱した〝プロ〟監督が存在しているのに、選手だけ無報酬というのは理不尽極まります。

ただし、ルールを定めてお金の動きを透明化しないまま、裏金が飛び交う現実はストップしなければなりません。

お正月のバラエティ番組に出演するタレントや芸人は普段よりも高額のギャラに喜びます。そんな番組よりもはるかに視聴率を稼ぐ、つまり商業価値の高い箱根駅伝では選手にギャラは支払われず、選手OBの解説も格安ギャラ。選手や大学の苦労話をまとめたPVにも謝礼は発生していません(とされています)。

大迫傑や川内優輝が声を上げた「箱根駅伝の利益はどこに行ったんだ?」という問いに、まだ誰も答えていないのです。

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ーーーそして、毎年200人が走る箱根駅伝、卒業後の進路に実業団を選ぶ学生も少なくありません。

野球でもサッカーなどでも同じですが、実業団〝ノンプロ〟の世界は学生よりもレベルが高く、競争も激しくなります。

そこで、何が起きるのか?

抱える数多くの矛盾を抱える箱根駅伝ですが、競技とは全く関係のないその中の一つの矛盾に彼らは直面してしまうことになります。