カテゴリ: 減量とは何なのか?

今日の大手新聞朝刊で大きく取り上げられた「読解力 続落 日本15位」。

世界79の国と地域で15歳を対象に経済開発協力機構(OECD)が3年ごとに実施している学習到達度調査(PISA)の結果で、2018年の結果は「読解力」が前回よりも12点低い504点と伸び悩み、前回8位から大きく順位を落としてしまいました。

最初にお断りしておくと、OECDとかPISAとかアルファベットを並べた団体や呼称にはロクなものがありません。

私の嫌いな団体よりも文字数が一つ多い4文字のようですが、所詮はアルファベット団体です。

こんなアルファベット団体ごときの「12点低いのは誤差の範囲ではなく理由のある低下」という指摘を真に受けてガッカリする必要など全くありません。

PISAは2000年から実施されているのですが、日本は第2回となる03年の結果でも「読解力」が急落。教育現場では「PISAショック」と深刻に受け止められ、文部科学省が「ゆとり教育」から大きく方向転換するきっかけになっていました。

文明崩壊についての資料から読解力を問う出題は悪ふざけとしか思えません。あんな問題で読解力など測れるわけもなく、模範解答も酷いものでした。

そもそも「読解力」とは何か?なんて「強さ」とは何か?、にもつながる命題です。


読解力が第三者である採点者に評価が委ねられる限り「自分がどれほど理解しているか」ではなく「理解していることを採点者にいかに有効に伝えられるか」であることは当然です。

受験なんかは全てそうです。

その採点者がOECDのように程度の低い場合は受験者の不幸ですが。

もちろん「理解していることを採点者に有効に伝えられる」ことが「しっかり理解していること」とほぼイコールであるのも明らかです。
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しかし、それはつまり「第三者にわかりやすく説明できる」言葉巧みな人が高得点を上げる一方で、感覚的には深く理解し実践も出来る」天才は低い点数に甘んじることになります。

前者は評論家であり、後者は芸術家やアスリートです。

優れた評論家を育成するようなテストは不要とは言いませんが、そればっかりでは未来は真っ暗です。

ちなみに今回のトップは「読解力」「数学的リテラシー」「科学的リテラシー」の三部門とも北京・上海など中国都市部が独占。

三部門ともトップ3までがアジアで、トップ10まで広げてみてもアジアの強さが際立っています。この傾向は、PISAが始まってから変わりません。

シンガポール、マカオ、香港、台湾、韓国、日本…秀才教育に熱心な国々が上位に並んでいるのを見直すと、PISAの輪郭がよく見えてきます。

さぞかし、立派な評論家が育つことでしょう。

PISAは馬鹿試験ですが、その結果を受けて教育方針がグラグラする国はもっと馬鹿です。
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>ちょっと内容とズレますけど、制限されたルールで戦うから面白いと思います。ボクシングに限らず、グレコや競歩など何でもです。

 GGG 2019年12月02日 10:09 


ご指摘のグレコローマンは「下半身を攻防につかってはいけない」という制限があり、競歩も「走ってはいけない」というルールに縛られています。


そして、どちらも〝様式美〟を追求したスポーツです。

「手を使ってはいけない」サッカーは、ドリブル時などでよりグランドに近い視野が確保される身長の低い選手にも活躍の可能性が十分にあります。

もちろん、長身選手も空中戦やキーパーとして大きなアドバンテージを得ることができます。

サッカーが世界的に飛び抜けて人気の高いスポーツになりえたのはそのわかりやすいルールだけではなく、どんな体型にも開放された広い門戸もその理由の一端でしょう。


そして、ボクシングも「二つの拳、それもナックルパートだけを使って戦う」のがルールです。


確かに、二つの拳しか使えない制限がより自由な発想にあふれた宇宙を提供してくれていることは間違いありません。




>もしボクシングに階級という概念がなかったら技術的な進歩が今より遅れて大味でつまらなくてテレビ中継もされないマイナー以下の何かになっていたと思います。


現代ボクシングの先駆者と言われたシュガー・レイ・ロビンソンのように、ボクシングの教科書と称されたリカルド・ロペスのように、マイク・タイソンのスタイルに影響を与えたファイティング原田のように、ヘビー級ではない偉大な男達が磨いた技術が継承されていくからこそ、全体のレベルが底上げされて見応えのあるスポーツとして成り立っていることを忘れてはいけないと僕は思うのです。

ろまふきん 2019年12月02日 17:12

 

では…大相撲にも階級があれば、さらに奥深い世界が広がっていたでしょうか?

「大相撲・軽量級で炎鵬が朝青龍と白鵬が持つ7場所連続優勝記録を8に更新!」…そんなニュースに沸き立つ未来が待っていたら?

炎鵬の相撲には重量級にないスピードとヒラメキ、工夫が散りばめられているのは確かですが…。


相撲に階級制が導入されると、軽量級で待望の日本人横綱が続々と誕生するでしょう…めでたしめでたし?


大相撲はルール化されていない〝横綱の品格〟など曖昧な様式美が求められる、スポーツというよりも伝統芸能に近い世界で、どんなに大型化が進もうが階級制を取り入れるような優柔も不断もありません。

ああ、そういえば、この話は平昌五輪のフギュアスケートなどで書きかけでしたね…。

「強さとは何か?」。

もしかしたら、その答えが「強さ」と対極にあるようにしか見えない「様式美」にあるとしたら…? 

「アクターズ・スタジオのメソッドよりも、歌舞伎や能の伝統芸能の中にこそ演技の本質がある」というのは、あながち否定することはできない真理です。

ボクシングのPFPは妄想ですが、あれこそ「様式美」の究極でしょう。

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PFPの尺度は「本当に強いかどうか」ではなく「本当に強く見えるかどうか」です。

「PFPを考えるときに最も敬遠されるのは強くないボクサーではなく、美しくないボクサー」(バート・シュガー)なのです。

レオ・サンタクルスはPFP10傑に数えられたこともありましたが、あのスタイルでは1位になるにはロマチェンコやクロフォードと同じことをやっても無理です。

アンディ・ルイスJr.がヘビー級を完全統一したらPFP入りでしょうが、あの体型では1位の座はやはりカネロや井上と同じことをやっていては遥かに遠いと言わざるをえません。

それにしても、様式美とはなんと厄介なものでしょうか。

「強さ」が教科書の延長にあるわけがなく、サンタクルスやルイスJr.のような「異質」こそが「強さ」であるにもかかわらず、ボクシング界はもちろんスポーツ界、それどころかあらゆる世界で「異端」は公平な評価を得られないままです。

「強さ」とは何なのか?

減量という卑屈なアプローチを取る小さなボクサーでも誰もが認める「様式美」が認められたなら、それはすなわち「強さ」なのでしょうか?

パックメイのようにヘビー級では戦えない小さな肉体でも、減量という卑屈におもねることなく、人気クラスに殴り込む「才能」が「強さ」なのでしょうか?

しかし「様式美」や「才能」がどんなに偉そうな御託を並べても、ヘビー級のリアルを前にしては、脳内対決以外では勝ち目はありません。

それならば…究極の強さとは「様式美」と「才能」が結晶したヘビー級なのでしょうか?

「それこそがモハメド・アリだ」というのは一つの考え方ですが、ここで俎上にあげたいのは「唯物的な強さが本当の強さか?」ということです。

白兵戦で有効な格闘技を熟知し、相手の動脈を噛み切る術を習得した兵士が最も「唯物的に最も強い」というのは当然です。

ただ、それが「本当の強さ」であるなら、私たちが見ているボクサーはもちろんMMAファイターも最強ではありません。

彼らは目潰しや急所攻撃どころか、動脈嚙み切りの技術ですらど素人で手首や足首、首のガードもザルディフェンスなのですから。

「本当の強さ」とは何か?

ルールや階級に保護された「本当の強さ」など存在するのでしょうか?

「本当の強さ」。それは、脳内にしかない幻想に過ぎないのでしょうか?
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>デービスと井上の身長はほぼ同じで、お互いが60㎏の状態で戦ったら恐らくデービスが勝ちますよね? 
「強さ」って何なんでしょうか? 
2019-12-01 15:18:00 あ、あぁん。220.144.13.186


細分化された階級制と、それに伴う減量という「格闘技にもかかわらず自身を弱体化してより弱い相手を求める」錯乱的な行為。

そこを踏まえると、ボクシングにおける「強さ」の絶対的な答えは、明らかです。


>やはり無差別級であるヘビー級は強い! ロイ・ジョーンズでさえ 本格的ヘビー級とはやらず 下から上げて成功したのはホリフィールドくらいでしょうか、、、パッキャオでさえミドル級には挑戦しません 
2019-12-01 22:11:54 返信編集ボロカブ 203.165.241.124


階級性など、とどのつまりは小さくて弱い奴らの逃げ口上でしかありません。 

誤解を恐れずにいうと(こういう表現こそが匿名ブログの卑怯な逃げ口上ですが)そういうイベントがあっていいと思います。

平等について歪曲した解釈しかできない欧米では無理ですが「全日本柔道選手権大会」のような無差別級日本一を決める大会があれば、どれだけ面白いことでしょうか。

何より、柔道のように世界に日本の戦う姿勢を示すことができます。

VADAの創始者グループらは「全日本柔道選手権大会のような発想はクレイジー」と批判的ですが、格闘技は本質的にクレージーです。スポーツなんかじゃありません。

もちろん、打撃系格闘技のボクシングは体重による優劣が明白で、肉体的ダメージも柔道よりも深刻になるケースが多いことから「井上尚弥が藤本京太郎を封じ込めて無差別日本一!」なんて事態は起こりえません。

現実として「無差別級の京太郎が日本一強いボクサー」という仮説は普通に成り立ちます。

もちろん「ヘビー級が最もレベルが低い」という日本の特殊な環境を考慮すると、相当に高い確率で「やはり日本では特殊な村田諒太」が京太郎をノックアウトするでしょう。

それでも、それは「ヘビー級だけど特別にレベルが低い京太郎」が「ミドル級だけど特別にレベルが高い村田」に粉砕されると言うだけの話であって「無差別級=最強」という方程式が崩壊するわけではありません。

強さとは何なのか?

「唯物的な強さ」がその答えだとしたら、そもそも「強さとは何なのか?」なんて問いかけなど必要ありません。それなら、答えは誰にだってわかります。

「唯物的な強さ」を超越する「強さ」があるとしたら?

モハメド・アリやマニー・パッキャオが大盤振る舞いした「勇気」でしょうか?
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それとも、フロイド・メイウェザーや亀田一家がコップの中に巻き起こした嵐、それが嫌悪だろうが軽蔑だろうが世間の耳目を向けさせる「エンタテイメント」でしょうか。

しかし、「唯物的な強さ」を前にしてしまうと「勇気」も「エンタテイメント」も、それこそ茶番にしか思えません。 

PFPなんて概念は、それこそ「逃げ口上」の典型、常套句です。

アリの時代に The Greatest は 「世界最強の男」と訳され、寸分の違和感なく受け入れられていました。

しかし、今は違います。

柔道選手からMMAに転向してすぐにスターになったロンダ・ラウジーが「こっちのルールなら60秒でメイウェザーをタップさせる」と豪語して、それをボクシング関係者も否定出来ない時代です。

ボクシングは「唯物的な強さ」で世界最強の格闘技ではありません。 

それを言い出すと「MMAも細かいルールがある。単純に相手の息を止めるための軍隊格闘技、急所への攻撃や目潰し、動脈噛みつきがアリなら、それを習得した兵士が一番強いことになるが、そんなことで決める最強を誰が見たいのか」 (海兵隊WBOジュニアライト級王者ジャメル・ヘリング)ということになります。

着地点を考えていない、お話の始まりです。

そもそも、こんな問いに納得出来る答えなどあるのでしょうか?

「バガボンド」(井上雄彦)の世界へ突入しそうです…。 
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減量とは何なのか?

階級性のないサッカーや野球でも体のキレを増すために体重を絞ります。軽量化がスピードとスタミナに直結するマラソンでは体重管理は完全に調整の一環です。

では、ボクシグでは?

ヘビー級の選手、デオンティ・ワイルダーらは対戦相手によってスピードとパワーのどちらを優先させるかで減量と増量の二刀を使い分けます。

ヘビー級ではありませんが、マニー・パッキャオは基本的に減量はせず、増量して試合に臨むこともあります。

しかし、ヘビー級とパッキャオは例外です。

他のすべての選手にとって、減量とは「より弱い相手と戦うための手段」です。

「減量による脆弱化を最小限に抑える」「前日計量から一気にリバウンドしてリングイン」が減量の2大テーマです。
2017年選手前日当日増加増加率
4月23日井岡一翔50.8kg56.6kg5.8kg11.42%
8月15日山中慎介53.5kg58.2kg4.7kg8.79%
8月15日ルイス・ネリ53.5kg58.6kg5.1kg9.53%
10月22日比嘉大吾50.7kg54.2kg3.5kg6.90%
10月22日村田諒太72.5kg77.1kg4.6kg6.34%
12月31日京口紘人47.5kg51.5kg4.0kg8.42%
12月31日カルロス・ブイドラゴ47.1kg55.0kg7.9kg16.77%
      
2018年選手前日当日増加増加率
5月25日井上尚弥53.5kg59.5kg6.0kg11.21%
5月25日ジェイミー・マクドネル53.5kg65.3kg12.0kg22.42%
10月7日井上尚弥53.5kg58.5kg5.0kg9.35%
卓越した減量メソッドを確立している井上尚弥と井岡一翔が、大きな実績を残しているのは偶然ではありません。

彼らはリング内で優れたボクサーであることはもちろん、減量においてもライバルたちよりも優れているのです。

「8〜13%が狙い目、個体差はあるが10〜12%リバウンド が理想」(ビクター・コンテ)というリバウンド理想において、井上と井岡は傑出しています。

一方で、6%前後のリバウンドで収めている村田諒太はジュニアミドルでも戦えそうです。 

オスカル・バルデスが「減量ほど苦しいことはないが、これを乗り越えないとリングに上がる資格はない」というように、パッキャオのように強ければそこまで苦しむことはなにのですが、過去のパッキャオも含めて「少しでも軽くて弱い相手と戦いたい」「リバウンドで少しでも優位に立ちたい」と考えるのは当然です。

バルデスからマイキー・ガルシア、シェーン・モズリー…減量と階級アップに向き合ったファイターの軌跡を振り返ります。
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30日(日本時間12月1日)に予定されていたWBCスーパーフェザー級の指名挑戦者決定戦でオスカル・バルデスと対戦予定だったアンドレ・グティエレス(ジョニー・ゴンザレスを破ったトマス・ロハスに勝利して今回の世界挑戦者決定戦に進出)が前日計量で、なんと11ポンドもオーバーしました。

11ポンドの超過。もはや減量失敗とかいうレベルではありません。


「彼のウエイトが141と聞いたときは何かの間違いだと思った。間違いでないとわかっても私は戦うつもりだった。この3ヶ月間、この日のためにあらゆることを犠牲にして全身全霊で練習してきた。それが全部無駄になってしまうなんて耐えられない」。

あの屈強顔つきのバルデスが泣きそうになって訴えかけています。

「やる、絶対に戦う」と主張したバルデスは当初、ボブ・アラムとチームの反対にも耳を貸そうとしなかったそうです。

バルデスのキャリアでは、去年3月10日にスコット・クイグも3ポンド体重超過されています。

このときは負ければWBO王座を失うリスクを恐れず、リングに上がり判定勝ちを収めました。しかし、リングインウェイトで142.2ポンド、ウェルター級まで膨張していたクイグの重い攻撃に顎を割られてしまい、治療のためにブランクを余儀なくされてしました。

今回のグティエレスは前日計量で141ポンド、明日のリングインはどこまで増量しているか未知数です。しかも、バルデスは130ポンドのデビュー戦。

「奴はプロじゃない。奴が140だろうが150だろうが戦う」と信念を曲げないバルデスにエディ・レイノソ(カネロ・アルバレスの長年のトレーナー)が「私の一生のお願いだ。一緒に厳しいキャンプを過ごしてきた私はお前の気持ちが一番よくわかっている。私だって、明日のリングでグティエレスを叩きのめしたい、その気持ちは一緒だ。でも今は代役のアダム・ロペスに集中してくれ」と何とか説き伏せました。

 
アラムは「こんな馬鹿げた話はない。少なくともトップランクはグティエレスとは今後一切永久に関係を持つことはない」と激昂。

それにしても、酷い。あまりにも酷い。 
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代役のロペスは前戦でプエルトリコのホープ、ジャン・カルロス・リベラと空位の北米ジュニアフェザー級王座を争い、逆転の7回 TKO勝ちを収めたラッキーボーイ。

ロペスは「人生が変わる大チャンスだ。実は10年前に父親がこんなことを言ったんだ。バルデスはいい選手だ、世界王者になるだろう、でもお前が彼を倒すことになる」と父親の予言が現実になったと、いきなり舞い込んだビッグネームとの対戦にやる気満々です。

バルデスはしっかり勝って、ミゲール・ベルチェルトの王座に挑んでもらいたいです。
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いつ減量するのが選手にとってベストなのか。


当日か?前日か?それともその両方か?

このプログでも語り尽くした問題です。

ただ、昨日のフリオ・セハとルイス・ネリは減量とは関係のない ルールの問題でした。

フォックスかPPVで全米生中継したデオンティ・ワイルダー とルイス・オルティスのメガファイトのアンダーガード。

セハはジュニアフェザー級リミットを4.5ポンドもオーバーする126.5ポンド、ネリはバンタム級リミットを1ポンドはみ出す119ポンドと体重超過の失態を犯しました。

WBAジュニアフェザー級王者プランドン・フィゲロアはジュニアライト級の体重で秤に乗ったセハの報酬の一部をペナルティとして受け取ることで対戦を選択。

かつて体重超過のポール・バトラーを受け入れたマニー・ロドリゲスもネリ陣営から金銭的な提案を受けたはずですが、対戦を拒否(バトラーは当時世界王者)。

最近、当たり前のように見られる軽量オーバーの風景ですが、今回はセハが4.5ポンドもオーバー、ネリは「常習犯」ということで、特に悪質な腐臭が漂っていました。

「体重超過」が階級制を大前提としたスポーツにおいて重大な犯罪行為であるということに、誰も異論はないでしょう。

しかし、これは柔道のような清廉潔白の五輪競技ではありません。妖魔が跳梁跋扈するプロボクシングの話です。

「世界的な統括団体があれば…」「せめて承認団体が一つだけなら…」。そんな正義の願望を語ることも恥ずかしくなるような魔宮の中にプロボクシングのリングは設営されているのです。

ドーピングにも体重超過にも厳罰は下されない、悪魔が野放しの世界。

今夜は、そんな極悪世界を圧倒的に支配した2匹の魔王の罪状をご覧になって、貴方の裁定を下して下さい。
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Guilty or Not Guilty?


【Judge① マニー・パッキャオ】

1997年9月17日。チャチャイ・ダッチボーイジムを大番狂わせの逆転KOで下してWBCフライ級王者となったパッキャオが2度目の防衛戦で迎えたのはメッドグン3Kバッテリー。

前日計量で112ポンドのフライ級リミットを1.5ポンドオーバー。2時間の猶予が与えられますが、それでも200gを絞り出すのが精一杯。1ポンドオーバーで、秤の上でタイトルを失います。

「1カ月前から練習を始めて135ポンドもある自分の体重に戸惑った。バンタム級に上げてウィラポンに挑戦したい」。

はぁ?1ヶ月前から練習始めた?そのときに135ポンドあるのに気づいた?

ジョー小泉が言っていた通り「練習嫌いでボクシングを舐めてる」「才能はあるが大成はしない」。当時の私も確信しましたが…フシ穴でした。

▶︎▶︎▶︎よくある自堕落ボクサーの自滅パターン。「ネリ型」でもあり「マクドネル型」でもあります。ネリのように体重超過で強大化するのではなく、パックやマクドのように弱体化・重病人状態でリングに上がるのならNot Guilty?それとも、そもそもがルール違反で、強大化と弱体化の基準もあいまいだから、体重超過の時点で試合中止で、Guilty?


【Judge② フロイド・メイウェザーJr.】

2009年9月19日。引退宣言から1年10ヶ月、ファン・マヌエル・マルケスと対戦。ESPNのダン・ラファエルが「退屈極まる試合。途中で席を立つ観客が羨ましかった」という〝メイ・ワールド〟のクライマックスは前日計量でした。

メイウェザーは契約体重144ポンドを2ポンド超過。「1ポンドにつき30万ドル」の契約に従って60万ドルのペナルティを支払って試合は成立しました。

試合後に「メイウェザーは私のキャリアで最強だった」と称賛したマルケスでしたが、引退後は「全てが仕組まれていた。体格が全く違った。体格差で負けた。バレラやパッキャオの方が断然強い」と告白します。

メイ戦の高額報酬+60万ドルは未公開の部分があまりに多い契約で、その中には時限付きの「口止料」もあったのかもしれません。

このパターンは明らかに「強大化」を狙った確信犯です。ネリもこのパターンの典型ですが…。

▶︎▶︎▶︎両者合意の上ならNot Guilty?それとも、そもそもがAサイドのパワハラなので契約そのものがGuilty?


*****結局、腐敗を極めたボクシング界で世界統一の罰則などありえません。

「カネロ・ウェイト 」なんてある意味、ネリよりもはるかに始末の悪い犯罪行為です。それがまかり通るのがプロボクシング界です。

パックメイやカネロがそもそも規範を示せない世界に、規律ある未来など期待できるわけもありません。

日本を統括するJBCの「ネリ永久追放」は英断です。もっと踏み込んで、WBCの軟弱な姿勢に抗議して「向こう3年間、新規のWBC承認試合の停止(現王者の防衛戦は認める)」などの処分を科しても良かったはずです。

JBCは日本唯一の統括団体、WBCは数多くのアルファベット団体の一つで承認料を生業とする下劣な団体。どちらの立場が上かは明らかです。WBCのオープンスコアリングも興味をそがれる発想です。米国でもほとんどやってませんから、日本でもやめればいいんです。

ファンもそろそろ承認団体の正体を識るときです。

 
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ルイス・ネリが1ポンドオーバーで計量失格。

試合成立の大前提、118ポンドリミットの約束を守れなかったのです。この時点で試合はキャンセル。あとは契約に従って、ネリ側が賠償金を支払う手続きに入るだけです。

それなのに「It was only one pound that Nery came over, not 4 or 5. たったの1ポンドじゃないか、4〜5ポンドも超過したわけでもあるまいし」と、ロドリゲス陣営がネリから罰金を受け取って試合を成立させるべきだったということを、米国boxing news24 などが喚いているのです。

ネリ陣営も「最大限の譲歩をしたのに話し合いの機会も持てなかった」「PFPファイターの山中慎介は受け入れた」とロドリゲス側が逃げた、試合がキャンセルになった責任はロドリゲスにもあるという趣旨の発言までしています。

盗人猛々しいとは、このことです。久しぶりに、ある意味スッキリする「盗人猛々しい」を見せてもらいました。

おっしゃる通り「たったの1ポンド」です。

…だったら、落とせ!!!

「たったの1ポンド」が落とせない低脳の卑怯者に全責任があるんだろうが!!!

「たったの1ポンド」?だったら血抜け。 指でも鼻でも耳でも切り落とせ。

本当にふざけるな。 

日本では公式戦はできませんが、村田諒太とスパーリング、那須川天心さんとキックボクシングルールで戦わせたい。 

それにしても、この試合に向けてしっかり準備してきたロドリゲスがかわいそうだ。真面目なプエルトリカンは、どこに怒りをぶつければいいんだ。
 

米国boxing news24によるとーーーー

t’s unclear how much extra money Rodriguez wanted to get. Nery’s purse for the card was $300,000 and Rodriguez’s $70,000. Rodriguez might have wanted more than Nery, 24, was willing to give.

ロドリゲスがネリ側にいくら請求したのかわからない。ネリの報酬は30万ドル、ロドリゲスは7万ドル※。 ロドリゲスはネリ以上の報酬を要求したんじゃないか。

※ネバダ州アスレティック・コミッションの「課税対象」では7万5000ドルでしたが、 メディアによってまちまちです。いずれにしても、もっともらっていいです、ロドリゲス。「事実上の決勝戦」井上vsロドリゲスは英国なんかでやらずに日本でやれば、もっと大きな報酬で、もっと大観衆の前で戦えたのに。真面目な話、ドネア戦よりも大きな興行になっていた可能性もありますね。

Former WBC bantamweight champion Nery was the A-side fighter, who many believe is a future star. Rodriguez is just a good basic fighter, who is coming off of a 2nd round knockout loss to Naoya Inoue. He’s NOT considered a future star like Nery. 

前WBCバンタム級王者ネリはAサイドで、誰もが期待する未来のスター。ロドリゲスは普通にいい選手、井上尚弥に2ラウンドで粉砕されたし、ネリと違って未来のスターとは誰も思ってない。


いくらなんでも、ひどいわ。

ネリがAサイド?未来のスター?????????

笑うとこですね。ヘイモンとパッキャオに気に入られたらAサイドかい。

そういうサイトですね。 
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11月7日まで、ノニト・ドネアを尊敬して彼にまつわるお話をフシ穴書庫から引っ張り出してご紹介したいと思います。

今夜は「Science has Changed Post Weigh-In Rituals」…リング誌2012年4月号からです。


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当日計量の時代は遠くなりにけり。

今は、試合前30時間前に計量が行われます 

当日計量において試合までの時間は体力回復を図るだけに費やされましたが、前日計量ではそれだけでは戦いに敗れてしまいます。

日進月歩のスポーツ科学と栄養学は、この30時間の費やし方にも大きく反映されています。

体重計を降りるや、水やゲーターレードをがぶ飲みする時代は終わりました。多くのボクサーは伝統的なトレーナーに加えて、栄養とコンディションを担当する専門トレーナーを雇っています。

彼らは生理学に基づき、採取した血液の状態によって酸素や栄養の供給量を測定し、食事やサプリメントを与えます。

血液の状態によって練習内容を変更することは日常茶飯事です。

全ては前日計量の日時から逆算して遂行され、最後の30時間を迎える準備のためです。

その何をどのタイミングでどれくらいの量を摂取するかを緻密に計算し、最後の30時間の儀式まで指揮する司教として最も有名なのはビクター・コンテ。

「筋肉を減らさずに体重だけ落とすのは、脂肪を削ぎ落としたボクサーにとっては不可能な作業に思えるがそうではない。秤に乗るときだけ水分が極端に少ない状況を、より健康的に作り出すのだ」。

「タンパク質と水。電解質。脱水と補給。そして各種栄養成分。それらの摂取の組み合わせやタイミング、量のベストは個体差が大きい。つまり誰にとっても正解というのはない」。

「ビタミンのサプリメントに詳しくても電解質って何?というようなトレーナーはど素人ではなく職業としての犯罪者だ」。

「さらに、同じボクサーでも年齢や環境、季節や体調によっても変わってくるから、そこまで緻密に把握しなければならない」。

「最後の30時間も健康的により大きくリバウンドさせることが最大のテーマになる。オマール・ナルバエス戦のドネアは私の最高傑作の一つ。前日計量では116ポンド1/4、小さなナルバエスよりも1ポンド以上も軽かった。しかし、やつれていたのは可哀想なアルゼンチン人の方だ」。

「そして翌日のリング。6ポンド程度しかリバウンドできなかったナルバエスに対して、ドネアは130ポンド、つまりジュニアライト級の体重で上がったのだよ」。

ドネアはわずか数週間のキャンプで約145ポンドから29ポンドも減量して116ポンド1/4のバンタム級の体をつくり、そこから30時間で14ポンド近くリバウンドさせたといいます。

このメソッド、メニューについてコンテは「門外不出」と当たり前ですが教えてくれません。

「重要なのは選手がストレスを感じていないということだ。企業秘密だから詳細なことは明らかにできないが、一つだけ信じて欲しいことは違法な化学物質は一切使っていないということだ」。

「ドーピングは違反物質の痕跡を消したり、マスキングしなければならないが、今の私にはそれは必要ない。つまり、今の私はより簡単で健全な仕事をしているのだ」。

コンテはドネアの他にもアンドレ・ウォードやアンドレ・ベルトの栄養・コンディショニングも専門担当しており、今も多くのボクサーがかつての〝ドーピング・グル〟の指導を仰ぎたいと長い列を作っているといいます。


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日本人の感覚だと、司法取引に応じたとはいえコンテが大手を振って社会復帰するアメリカってどうなんだろう?とも思いますが、コンテの知識が〝財産〟である限りは活用すべき、という理屈なのでしょう。
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井岡一翔と井上尚弥。日本の東西のエースは二人とも優れたボクサーであると共にリバウンド名人です。

二人とも過酷な減量に耐えて耐えて、前日計量を終えると一気にリバウンド 。その割合はほぼ10%を超えてきます。

他の日本人ボクサーとこの2人の決定的な違いは高度な技術に目が行きがちですが、長谷川穂積の系譜を継ぐ稀代のリバウンド名人という点でも傑出しているのです。

ESPNの編輯委員ナイジェル・コリンズの記事からです。 
2017年選手前日当日増加増加率
4月23日井岡一翔50.8kg56.6kg5.8kg11.42%
8月15日山中慎介53.5kg58.2kg4.7kg8.79%
8月15日ルイス・ネリ53.5kg58.6kg5.1kg9.53%
10月22日比嘉大吾50.7kg54.2kg3.5kg6.90%
10月22日村田諒太72.5kg77.1kg4.6kg6.34%
12月31日京口紘人47.5kg51.5kg4.0kg8.42%
12月31日カルロス・ブイドラゴ47.1kg55.0kg7.9kg16.77%
      
2018年選手前日当日増加増加率
5月25日井上尚弥53.5kg59.5kg6.0kg11.21%
5月25日ジェイミー・マクドネル53.5kg65.3kg12.0kg22.42%
10月7日井上尚弥53.5kg58.5kg5.0kg9.35%
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昔むかし。まだ、ベアナックルの時代の話です。

英国にサミュエル・エリアス(1775年ー1816年)という19世紀初めに活躍したプロボクサーがいました。ボクシングの歴史好きの方には、ダッチ・スミスといった方がすぐ伝わるかもしれません。

そうです。アッパーカットのメカニズムを初めてボクシングに取り入れた、アッパーの発明家ダッチ・スミスのことです。

身長5フィート6インチ(168㎝)で130(58.96kg)〜133ポンド(60.33kg)で戦っていたと伝えられています。

その強打は〝The Man with the Iron hands〟(鋼鉄の拳)と恐れられ、1801年から1814年の現役生活で同体型・同体重の相手に負けたことは一度もありませんでした。

しかし、ダッチ・スミスは生涯一度もベアナックルの世界チャンピオンになれませんでした。

そうです。当時はライト級などなかった時代です。

この時代にあったのは無差別級だけ。複数階級制覇などという小賢しいものは影も姿もなかった時代です。

身長170㎝もなく体重60kgの小男が、山のような大男に勝てる道理がありません。

「オリジナル8(8階級)」が可愛く見える「ワイルド1(野生の1階級)」の時代。そんな時代が19世紀半ばまで続きました。

もし、Wild1の時代ならマニー・パッキャオは8階級制覇どころか一度も王者になることは出来ていません。もし、アルファベット王座の破片でも拾いたいならーーーデオンティ・ワイルダーかタイソン・フューリーかアンディ・ルイスJr.を倒すしかありません(ルイスなら可能性がありそう、なんて思ってはいけません。絶対に粉砕されます)。

1886年10月29日、ジャック・マカリーフェがビリー・フレイジャーを21ラウンドでKOして世界ライト級の初代王者となりましたが、1816年に亡くなったダッチ・スミスにとってはライト級の創設はあまりも遅すぎました。

それでも、ミドル級とライト級の誕生によって、体格で勝負が決まる試合が激減。

ライトとミドル(1886年)が創設されると、このスポーツが階級制こそ相応しいことに気づいてウェルター(1888年)、フェザーとバンタム(1889年)、ライトヘビー級(1903年)の7階級制に。そして最後にフライ(1909年)が追加されて8階級時代が幕を開けました。

もはや誰もが「それが正義」だと気づいています。

ボクシングを見始めたばかりのファンでも、気づいている方がほとんどでしょう。

「ボクシングの階級は8階級で十分だ」と。

階級制が制定された本来の目的は、体重による不平等を排除することでした。

しかし、過酷な減量による事故が相次ぎ、選手の安全・健康を守るために導入されたのが前日計量です。それがいまや、体重の不平等を引き起こしているばかりか、その不平等から当初の目的であった選手の安全・健康にまで重大な影響を及ぼしているのです。

当日計量と前日計量。どちらが危険か?不平等なリバウンドがまかり通る現実では、前日計量の方が危険と言わざるをえません。

それでも、前日計量には個々のボクサーの健康を守るメリットがあるように思えますが、それも幻想です。前日だからと余計に無理な減量をするからです。前日計量なら危篤状態でリングに上がれない状況でも、24時間でリカバリー&リバウンドを図ろうとするからです。

ただ、プロボクシング界では正論は通りません。階級が増殖するたびに「そんな階級は不要」とメディアは口を揃え、その階級を創設しない承認団体まで批判していましたが、いざ新階級が船出するとみんな右に倣えです。

一つだけ間違いないことがあります。オリジナル8から増殖を重ねてきた階級の歴史で、階級削減の試みは一度もなされませんでした。そういうことです。正義は一度も効果を示すことは出来ませんでした。

そして、無理な計量を可能にした前日計量と、階級の増殖、さらに団体の乱立は複数階級をより安易に簡便に制覇する魔法のツールになりました。

そのアルファベットタイトルにどれほどの価値があるのか?それは本当に複数階級制覇なのか?その〝王座〟は世界一に勝ったのか、それとも?

それを真剣に問い詰めなければいけない時代は、団体と階級の乱立・増殖が進行して半世紀、現在以上にありません。 
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カネロvsジェイコブス、つまらない試合でした。

「ハードコアなボクシングオタクでもあの試合を楽しむのは難しかった。彼らは素晴らしい危機管理能力を36分間も飽きることなく披露してくれた。二人は自分たちがどれほど用心深いかを、これでもかと見せつけてくれたのだ。ただ、今度からそれをやるなら人気(ひとけ)のないところで二人だけでやって欲しい」(ESPN)。

何十億円ももらっておいて、勇気を見せないなんて最低です。

試合内容については思い出したくもないので、本題です、減量についてです。

昨日、ジェイコブスは「当日計量で170ポンドから1ポンド上回るごとに罰金25万ドル」の契約を活用しました(契約を破ったのではありません)。

ボクサーの健康と安全を守るため減量による衰弱状態からの回復時間を与えることを目的に、1990年代半ばに当日計量から移行された前日計量でしたが、四半世紀を経て「安全対策」以上に、いかに効果的にリバウンドするかという「戦略」としての意味も大きくなりました。

減量はそもそもからして「より弱い相手、より小さな相手と戦う」ことを目的とした「戦略」の意味を持っています。
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階級制、減量は公平な条件で戦うための絶対ルールのはずでしたが、前日計量によって新たな不公平が生まれ、ボクサーの健康と安全のための前日計量の意味すら脅かしています。

例えば、井上尚弥は「俺って53キロくらいが一番体が動いて力もみなぎるんや」という、他のスポーツでは常識の「ベスト体重」の考え方でバンタム級を選んでいるわけではありません。

試合のたびに10kgを超える減量を敢行し、前日計量から一晩で5kg以上リバウンドしてリングに上がるという健康上、非常に悪いことを繰り返しているのは「より弱い相手、より小さな相手」を求めるためです。

誤解してほしくないのですが、これはヘビー級を除いた世界中のボクサー全員に共通したことです。柔道やレスリング、総合格闘技…およそ階級制を敷くスポーツで減量がないなんてことはありえません。

下の表は、日本のファンにお馴染みの選手のリバウンド状況です。

マニー・パッキャオは、アントニオ・マルガリート戦の150ポンド、68.0kg契約で前日計量で5.3ポンド2.4kgアンダー、当日でも2.0ポンド0.9kgアンダーでした。

当日体重でも余裕で前日計量クリアなのに、この体重変化の意味は誰にも理解できません。彼とフロイド・メイウェザーは「より弱い相手、より小さな相手」を求める減量の根本概念が欠落している異常者です。

彼らが求めているのは「より楽してカネになる相手」ですが、ここでは変質者の話は置いておきましょう。
2017年選手前日当日増加増加率
4月23日井岡一翔50.8kg56.6kg5.8kg11.42%
8月15日山中慎介53.5kg58.2kg4.7kg8.79%
8月15日ルイス・ネリ53.5kg58.6kg5.1kg9.53%
10月22日比嘉大吾50.7kg54.2kg3.5kg6.90%
10月22日村田諒太72.5kg77.1kg4.6kg6.34%
12月31日京口紘人47.5kg51.5kg4.0kg8.42%
12月31日カルロス・ブイドラゴ47.1kg55.0kg7.9kg16.77%
      
2018年選手前日当日増加増加率
5月25日井上尚弥53.5kg59.5kg6.0kg11.21%
5月25日ジェイミー・マクドネル53.5kg65.3kg12.0kg22.42%
10月7日井上尚弥53.5kg58.5kg5.0kg9.35%
リバウンドはどの程度が効果的なのかは個体差によりますが、一般的には8〜13%が最適ゾーンといわれています。

20%を超えるとよほどの適性がない限りパフォーマンスの大幅な低減につながると考えられており、昨年5月のジェイミー・マクドネルは異常な状態だったと推測されます。

リバウンド効果が最も期待できる最適ゾーンに収めてくる井岡、山中、井上、京口は、減量苦の程度がわかりませんが、数字上は体重コントロールが非常に上手い選手と言えるでしょう。

ただ、IBFがルール化している「当日10ポンド4.53kg以上のリバウンド」のハードルには全員アウト!です。

19日にエマニュエル・ロドリゲスのIBF王座に挑む井上が心配になりますが、完全Aサイドの井上に10ポンドルールは適用されないはずですが…。

昨日のジェイコブスは前日160から173.6ポンドと13.6ポンド6.17kgもリバウンドしたと騒がれましたが、その増加率は最適ゾーンギリギリの8.5%に過ぎず、10%を超えてゾーンのど真ん中を射抜く井岡や井上を大きく下回る数字でした。

日本の東西エースは、世界的にもリバウンドの達人と言えそうです。

しかし今後、IBF的なリバウンド制限が他の団体でもルール化されるようなことがあると、リバウンド名人たちは深刻な窮地に立たされるかもしれません。
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