カテゴリ: 世界のミドル級,世界に挑む日本人

いよいよ週末の日曜日に迫って参りました。村田諒太の初防衛戦。
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トップランクのHPのトップ!に村田諒太。今や、世界最大のプロモーターの看板選手の一人です。格好いいですね〜。

今年最大のメガファイト、5月5日のゲンナディ・ゴロフキン対カネロ・アルバレスのリマッチがカネロのドーピングで中止、GGG陣営はカネロの代理との防衛戦を模索していますが、商業面でカネロの代理などいるわけがなく、アンダーカードも未定とあっては興行そのものが中止になる可能性も出てきました。

 GGGは昨年のダニエル・ジェイコブスとカネロの2戦で大きく株を落としています。

かつてGGGとの対戦を先延ばししていたWBO王者ビリー・ジョー・サンダースは「年内に決着をつける」と怪気炎を上げ、指名挑戦者のポジションにいながらGGG陣営から対戦を回避されているジャーマル・チャーロにセルゲイ・デレビャンチェンコ、カネロの代理に立候補しているデメトリアス・アンドラーデらも「逃げるな、ゴロフキン」と、村田諒太が言わなくとも「魔法は解けた」状態です。

現実に、カザフスタンの3団体王者は、ジャーマルとデレビヤンチェンコとの対決を回避しています。また、アンドラーデの立候補も無視。カネロという金脈にありつけた今、ビジネスにならない相手と急いで戦う必要はないということでしょう。

長らくGGGが蹂躙してきたミドル級の液状化が進む中で、WBAのセカンド王者というピースを持つ村田は、エマヌエーレ・ブランダムラとの初防衛戦のリングに上がります。
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ウィリアムヒルでは村田勝利が1.03倍、ブランダムラ10倍。マラソンベットというブックメーカーでは村田勝利は同じ倍率ながら、ブランダムラは20倍。もはや、完全なミスマッチの扱いです。

この20−1の圧倒的有利予想通りの結果を残すと、夏にはロンドン五輪決勝で下した因縁のエスキバ・ファルカオとの対戦が既定路線と見られています。

村田同様にファルカオも傘下に持つトップランクは、金メダルを争った二人の「黄金対決」を煽っていますが、ファルカオも村田以上にまだプロでは試されていません。

ファン心理からすると、ファルカオはスキップして、もっと上を叩いて欲しいですね。ブラジル人との“決着”はそれからでも遅くはないはずです。
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ボクシングマガジン3月号「衝撃の凱旋」。2月4日の前戦から、わずか70日のインタバルでリングに上がる比嘉大吾。いいですね、今どき珍しいこの短い間隔で世界戦、こういう前のめりなファイターは大好きです。今年、5試合やりましょう、全部倒しましょう。

忘れちゃいけない、この日は比嘉大吾もWBCフライ級の3度目の防衛戦にクリストファー・ロサレスを迎えます。16連続KOの日本記録もかかっていますが、可能性は十分です。

ロサレスの戦績は26勝(17KO)3敗。3つの黒星は井岡一翔がKOしたキービン・ララ(現在22勝2敗、負けたのはデビュー戦と井岡だけ)ジュニアバンタムの人気者カリド・ヤファイ(23勝無敗、英国軽量級最大のスター)、英国フライ級のプロスペクト、アンドリュー・セルビー(10勝無敗)といずれも強豪ですが、KO負けはありません。

リング誌でも10位にランクされているロサレスは〝まともな世界ランカー〟とみなして良いでしょう。けして弱い相手ではありませんが、倒したいですね。

オッズはマラソンベットで比嘉勝利1.11倍、ロサレス8.5倍。こちらのオッズも、沖縄のスラッガーに大きく傾いています。

倒したいです、これはなんとしても倒しておきたい。

秋に予定されているHBOの「SUPERFLY3」参戦の手土産に、ロサレスに「比嘉のパンチはヤファイよりもはるかに強力だった」と言わせたいですね。

そして、フライ級最強評価のドニー・ニエテスも四階級制覇を目指して「SUPERFLY3」への参戦を表明しました。

現在、頂点に立つWBC王者シーサケット・ソールンビサイ、とそれを追う無敗のWBA王者ヤファイにIBF王者の“パッキャオの後継者”ジェルウィン・アンカハス、「1」「2」で敗北したローマン・ゴンザレス、カルロス・クアドラス、ファン・フランシスコ・エストラーダが形成する第二グループに、フライ級からの侵略を目指す比嘉とニエテスの第三勢力と、ジュニアバンタムは間違いなく軽量級で最もホットな展開になってますね。

クアドラス以外は、面白い試合を見せることが約束されたボクサーばかりというのも、魅力的です。比嘉が、今秋にいきなりタイ人王者と戦える幸運をつかむのは難しいかもしれませんが、「4」でシーサケットを沈めるようなことがあれば、PFPランクで井上を抜くのは確実です。

とりあえず、目の前のロサレスをぶっ倒してくださいませ!
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そして、ミドル級なのです!


ボクシングの階級には、貴賎があります。酷い言い方になりますが、事実だから仕方がありません。 

井上尚弥のバンタム級は間違いなく「賎」で、村田諒太のミドル級は誰もが認める「貴」です。

もちろん、ここでいう貴賎はファイトマネーや世界的な注目度の高さという尺度であって、試合の面白さではありません。「軽量級は小人がペチペチやってるだけで面白くない」と言う人は本当に可哀想な人です。

しかし、欧米とアジア・南米の経済格差がそのままに、ボクシングの階級にも絶望的なまでの格差があるのです。

村田の世界戦の相手は、アッサン・エンダムもエマヌエレ・ブランダムラも対戦前に顔見せに来日しますが、あんなこと軽量級では前代未聞です。ありえません。村田のファイトマネーは正式に発表されていませんが、井上ら軽量級の2倍では済みません。エンドースメント(スポンサー収入)も含めた年収となると、もはや2倍とかの次元ではないでしょう。

さて、バンタムに続いてミドル級の「まともなランキング」です。
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チャンピオンを戴いているリング誌は席が一つ多くなり、その11番目にアッサン・エンダムが座っているだけで、リング誌とESPNのコンテンダーは完全に一致しています。

もちろん、ブランダムラの名前はどこをどう探しても見当たりません。村田が4月15日に初防衛戦の相手に選んだのは、「まともな世界ランカー」ではないということです。 

エンダムまで含めて、この「まともな世界ランキング」で次戦が決定しているのはトップ2のGGGとカネロが5月5日に世紀の再戦、リング誌2位のジェイコブスが4月28日バークレイズセンターで対戦相手未定ながらHBOで全米中継が決まっています。

 3位のサンダースは4月14日にグリニッジのO2アリーナでWBOタイトルの防衛戦にマーティン・マレーを迎えます。

5位のチャーロもバークレイズセンターでジェイコブスに先立つ3月3日に、ウーゴ・センテノJr.と、WBCの暫定タイトルを争いますが、この興行には4位のデレビャンチェンコも登場、22勝(7KO)22敗3分という恐るべき戦績のダショーン・ジョンソンと8回戦を戦います。

そして、我らが村田のダンスの相手はブランダムラです。わけのわからない相手と思ってましたが、ダショーンよりもはるかにマシですね。

まだ、次戦が決まっていないのが6位のアンドラーデ、サンダースに敗れて評価下落のレミューです。

開店休業状態のアンディ・リー、村田に惨敗したエンダムは、村田の対戦候補リストから外して差し支えないでしょうから、ターゲットは9人ですね。

そして、9人の中で対戦交渉が難航必至なのはボクシング界最大のスター、カネロです。西のボクシング大国イギリスのサンダースも、すでに一筋縄ではいかないことはご存知の通りです。また、イギリス・マッチルーム傘下に入ったジェイコブスも簡単には動かない大駒です。

ただ、この3人を除く6人はGGGでも、けして大きなマネーパワーを持っていません。もし、東京ドームの機が熟せばこの6人は呼べるでしょう。

問題は「機が熟す」まで、この世界屈指の強豪ひしめく階級で村田がベルトを守れるか、です。

守らなければなりません。何としても。

日本人が「ラスベガス的なメガファイト」を実現できるとしたら、井上尚弥や比嘉大吾では階級的に絶対不可能です。

もっと言えば、アジアでもマニー・パッキャオが黄昏ている今、誰もいません。シーサケット・ソールンビサイがファン・フランシスコ・エストラーダをKOしても100万ドルももらえません。

村田諒太しか、いないのです。
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村田諒太の初防衛戦の相手が決まりました。

ロンドン五輪で村田に敗れた銀メダリスト、エスキバ・ファルカオが、同じトップランク傘下ということで有力候補でしたが、急転直下ですね。

エマヌエレ・ブランダムラはイタリア、ローマはラツィオを中心に戦う38歳の欧州チャンピオン、WBAランキングは10位です。戦績はというと27勝2敗と立派ですが、27勝のうちKOはわずか5つ、2つの負けはいずれもKO負け、パンチはない、そして打たれ弱い、その印象通りのボクサーです。

嫌味も言えないくらいに、いい選手を選びますね、本当に感心します。

現役の欧州王者ですが、スピードとパンチは世界基準にありません、そしてアゴは弱い。ミドル級ですから一発はあるとはいえ、このイタリアンはアルデンテじゃありません、やわやわな選手です。

電通とフジテレビが大切に孵化させた村田ですから、初防衛戦は安全第一ということですね。

まあ、しかし、絵に描いたようなローリスク・ローリターンです。

4月15日、1万6000人収容の横浜アリーナが舞台ですが…この相手にはどんな圧勝劇でも、東京ドームは遠くになりにけり…ですね。



さて、ローマの伊達男、ブランダムラさんですが、デビューから22連勝で迎えた2014年7月26日、ビリー・ジョー・サンダースと空位の欧州タイトルを争いますが、8ラウンドKO負け。

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【サンダースの右フックでロープまで大きくよろめくブランダムラ。こぢんまりしたボクサーですが、しつこい攻撃はサンダースを手こずらせました。】


再起戦には勝ったものの、2015年6月20日にはジュニアミドル級の強豪、ミッシェル・ソロの拳にやはり8ラウンドKOで散りました。

この2試合を見ると、攻防まとまった手数の多いボクサーですが、けして高度なテクニックは持っていません。パンチの軽さはミドル級とは思えないほどです。

アマチュア経験は33勝8敗3分、村田と比べる対象ではありません。

体格も、村田の身長183㎝リーチ188㎝と比べると、いずれも5㎝は下回ってそうです。

どう考えても、スピード、パワー、テクニック、すべての要素で村田が上回っています。

ブランダムラのパンチが村田のガードを破る、そのアゴが村田の右にも耐えられる、どう悲観的に考えても想像できないですね。

欧州王者の看板で、WBCとIBFでも7位にランクされていますが、世界基準のボクサーではありません。

昨年6月には欧州の強豪アレッサンドロ・ゴディに判定勝ちして評価を上げていますから、油断禁物ですが、この相手には絶対に負けられません。

年内にもう1試合、そこでは東京ドームが近づく相手と戦って欲しいですね。 
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【リング誌電子版】2012年五輪金メダリストが、初戦の奇妙な判定負けの復讐を果たした。今回の村田には、ジャッジは必要なかった。

【ESPN】初戦は村田がエンダムを何度もカンバスに送り込んだにもかかわらず、判定はエンダムだった。しかし、再戦ではエンダムには村田は強すぎた。

【ロイター】T議論を呼ぶスプリットデジションで敗北してから5ヶ月、31歳の日本人は判定など不要だと証明して見せた。


【フランス通信社でも「重たいパンチを何度も叩き込まれたフランス人王者は8ラウンド開始のゴングに答えることが出来なかった。2012年の五輪王者が、初戦の不可解な判定を払拭する明白なパフォーマンスを見せた」と完敗を認めています。】

タフなアッサン・エンダムがキャリア初のストップ負け。村田諒太の右はもちろん、左のジャブ、フックも効果的でした。村田のボディは、アマチュア世界一でしたが、プロでも大きな武器になることもあらためて証明されました。

普段は10kg近くリバウンドするエンダムですが、今回は5kg増の77kgでリングに上がりました。村田のプレッシャーと強打をスピードでかわす狙いだったのでしょうが、スタートから弱々しく、距離を潰すクリンチも中途半端でした。

エンダムは本調子でなかったのか、衰えが進んだのか、それとも村田の攻撃力に気圧されてしまったのか、いつもの野生が感じられませんでした。

それでも、ピーター・クイリンとデビッド・レミューの強打にも怯まず、諦めず、驚異の猛反撃を見せた不屈のライオンを圧倒し、力でネジ伏せたことは世界に向けて大きなアピールになったはずです。

初防衛戦は、ロンドン五輪決勝で退けたエスキバ・ファルカオになりそうです。対戦相手の質は相当低いとはいえ、18戦全勝12KO、さすが五輪銀メダリスト、綺麗に星を並べています。

五輪の決勝、世界選手権の準決勝で共に村田が勝っていますが、アマエリートのブラジル人は、宿敵へのリベンジに燃えているでしょう。

カネロ・アルバレス、ゲンナディ・ゴロフキンとの頂上決戦までには、2試合は挟まなければ辿り着けない状況ですが、世界的にはけして強豪と呼べないファルカオは問題なく沈めて、さらにアピールして欲しいですね。

兎にも角にも、素晴らしいタイトルマッチでした。

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5月20日、有明コロシアムで行われたアッサン・エンダムvs村田諒太の第1戦は、大方の予想を真っ向から裏切る結果となりました。

ガードの固い村田と〝起き上がり小法師〟のエンダムの対決は「判定にもつれ込む」のが濃厚と予想され、その結果も、エンダムが村田を明白に圧倒しない限り、地元判定で村田に勝利が転がり込む、と考えられていたのですが…。

リング誌をはじめ海外メディア、ほとんどのブックメーカーが「村田勝利」を推した最大の根拠は、五輪金メダリストの実力を評価しただけではありません。「微妙なラウンドは全部、村田が持って行く」。そう考えられていたのです。

そして、もう一つの予想。何人ものミドル級のトップと拳を交えてきたエンダムに対して、村田が世界のトップ10と戦うのは、この時が初めて。「村田は勝利を収めるだろうが、簡単な試合にはならない」と言われていました。

「判定勝負」という予想こそ当たりましたが、しかし、その内容は全く正反対のものでした。

「ジャパンマネーが結集して支援する村田には、地元判定の強烈な力学が作用する」「ピーター・クイリンやデビッド・レミューがそうだったように、村田は簡単には勝てない」。いずれの予想も、完全に覆される結果になったのです。

リング誌もESPNもほぼ全てのメディアが、ついでに〝お前が言うな〝のヒルベルト・メンドサWBA会長までもが、大差で村田が勝っていたと、公式のジャッジを批判しました。

この結果を踏まえて、22日の再戦は、より村田有利の予想、オッズが立てられています。「村田がエンダムをKO出来るかどうか」、それが焦点になっている感すらあります。


【村田勝利は1.2倍、エンダム勝利は3倍、アバウト3−1で、村田有利のオッズが立ち上がっています。この数字通りに試合が展開されて、正しいジャッジが下されることを願います…というより今回はジャッジ不要の試合にしてほしいですね。】

村田の右の威力は階級屈指だが、エンダムには目立った武器はない。

確かに、エンダムは長らくこの階級のトップ戦線を戦い、その実力の輪郭線はハッキリしています。「スピード、パワー、テクニックは世界基準としては平均点だが、打たれ強さ(回復力)は全階級を通じても最高クラスで、ミドル級では図抜けている」。

クイリンのパワーパンチを受けても、レミューの強打を食らっても、驚異の回復力で反撃してきたエンダムですが、村田の右ショートで倒されたときのダメージからの回復には、最も時間がかかりました。

村田の右を過剰に警戒いたことから「キャリア最強のパンチャーだつたのか?」と問い詰められたエンダムは「クイリンやレミューの方がはるかにパンチがある」と躍起になって否定していましたが、当面の試合相手について本音を吐くボクサーは稀です。

一方で気がかりな点もあります。一発のパワーとガードの固さ、プレスの掛け方は世界トップレベルであることを証明したものの、手と足のスピード、パンチの回転力はエンダムに劣っていました。

もちろん、パワーボクシングの村田は、軽快なフットワークを駆使して、速射砲のようにパンチを打ち込むスタイルではありません。スピードや回転力を前面に出して勝負するボクサーではないなです。

しかし、カネロ・アルバレスやゲンナディ・ゴロフキンらとのメガファイトに勝利する村田の姿を夢見るファンとしては、これまでの試合から引き出しが少ない印象が見て取れるのは、少し気になります。

また、カネロとゴロフキンがともに打たれ強さ、強靭なアゴの持ち主であるのに対して、村田のアゴはまだ一度も試されていないことも、今後の心配材料の一つです。

とはいえ、エンダムがその実力を丸裸にされているボクサーなのに対して、村田の輪郭線はまだまだ明確に見えていません。〝そのとき〟が訪れたら、スピードを見せ、高速回転のパンチを放つこと、ゴロフキンのパンチをアゴに受けてもひるまず反撃する姿を期待しましょう。

プロよりも遥かにパワーとスピードが濃縮された3ラウンドの世界で、4年に1人しか許されない五輪金メダルを掴み取った男に、その能力が欠如しているわけがありません。

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いよいよ一週間後に迫りました、アッサン・エンダムvs村田諒太のダイレクトリマッチ。

2010年にWBAバージョンの世界王座に就いてから、WBOを除くアルファベットタイトルをかき集めながら、17連続KO防衛を重ねてきたゲンナディ・ゴロフキンが今年はダニエル・ジェイコブス、カネロ・アルバレスと2試合続けて判定まで逃げ込まれてしまいました。

無敵のカザフスタン人の「魔法が解けた」(村田)こともあって、今後のミドル級は大きく動き出すと見られています。

ESPNのランキングからトップ選手の現況を見渡すと、1位のGGGと、2位のリング誌王者、カネロは来年5月5日の再戦が有力視されています。

ミドル級のボクサー全員が対戦を熱望しているカネロはもちろん、tripleGにも10位のジャーマル・チャーロが「やれば序盤で倒せる」と豪語、3位のジェイコブスも再戦をアピールするなど、もはや〝世界で最も避けられているボクサー〟ではありません。


【ジェイコブスは、英国最大手のマッチルームスポーツ、米国プレミアケーブルHBOと複数試合契約。脊椎に出来た骨肉腫を克服した〝ミラクルマン〟の物語と、GGG戦の健闘が評価された大型契約はまさに、渡りに船でした。】

その、ジェイコブスは11月11日に、無敗のルイス・アリアスとの対戦が決定しています。「俺は生贄の羊じゃない。ジェイコブスを倒してカネロや GGGと戦いたい」と番狂わせを狙うアリアスですが、ジェイコブス相手ではさすがに荷が重すぎます。

とはいえ「大型契約を勝ち取った最初の試合は躓く」というジンクスがあるだけでなく、ミラクルマンのアゴはガラス製です。何が起きるかわかりません。

4位のデビッド・レミューは、5位のWBO王者ビリー・ジョー・サンダースへの指名挑戦権を獲得していますが、人気者の白人同士、交渉がもつれるのは必至です。サンダース陣営は、英国開催を絶対に譲らないでしょう。

実現したら面白いカードですが、サンダースには、12月9日にアミール・カーンとの英国人対決の交渉が進んでおり、ローリスク・ハイリターンのカーン戦を選択するのが順当な路線ですね。「カネロと戦うまではリスクは冒さない」という一点では、揺るがぬ信条の持ち主です。

6位はウクライナの怪人、セルゲイ・デレビャンチェンコ。トルエノ・ジョンソンを粉砕して、GGGのIBFバージョンへの挑戦権を獲得しましたが、カネロ戦の前に戦うのは危険すぎる実力者です。ファンベースを持たないがゆえに、そして強いがゆえに、世界戦は待たされますね。

7位のアンディ・リーは、サンダース戦の敗北から、復帰戦は勝利を飾ったとはいえ、トップ戦線からはフェイドアウト気味です。

8位のチャーロは、GGGのWBCバージョンへの指名挑戦権を獲得していますが、金のなる木(カネロ)をついに掴んだGGGにとっては、選んではいけない最も危険な相手です。デレビャンチェンコ同様、カネロ2が終わるまで世界戦は待たされるでしょう。

9位は我らが村田。一週間後、10位エンダムとの決着戦のリングに上がります。初戦はリング誌、ESPNなど大手メディアが「村田の圧勝」と見た内容でしたが、まさかの判定負け。

東日本大震災報道で日の丸に放射能マークを重ねるなど、「表現の自由」を振り回す悪名高きフランスのCanal+テレビですら「村田の大量リード」と採点していたのですが…。

ボクシングの判定に「10−9」に絶対振り分けなければならないなんて決まりはないのですが、ほとんどのジャッジが「10−10」恐怖症に感染してしまてますね。「イーブンをつけたら、微妙な優劣が見分けられないと思われてしまう」とでも思い込んでいるのでしょう。

さらに、両者とも決定打がなく、手数にも差がない展開で、A選手は前に出て、Bは下がるだけのラウンドが「ボクシングをしていたのはB」と、Bの10−9になるケースが米国西海岸では特によく見られます。この格闘技では、無策のまま後退しても、減点対象ではないのです。

GGGvsカネロ戦でも、カネロ陣営のバーナード・ホプキンスの言葉とはいえ「ゴロフキンは不器用に前進していただけ。カネロはうまくかわしていた。私の採点では115−112でカネロ」と、攻勢よりも下がってかわすことを評価しました。

クリーンヒットがない、手数に差がない展開では「単なる前進は攻勢とは認められない」のはもちろんですが、「攻撃に結びつかない(すなわち守るだけ)の防御」はもっと評価されないはずです。

そして採点の問題も、結局は世界的な統括団体がないという、プロボクシングが抱える永遠の問題に行き着きます。

米国なら各州の体育協会の基準に沿ったスコアリングになるので、米国内ですら、採点基準はバラバラなんです。

もちろん、能力と資質に明らかに疑念のあるジャッジが野放しにされていることが、10−10恐怖症や、統括団体不在という以前に、深刻な問題なのですが…。

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1995年に竹原慎二が見せた奇跡から22年、村田諒太が演じるのは奇跡ではありません。

竹原にはゴールでしたが、(王者になったとしても)村田にはスタートです。

叩き上げの竹原と、五輪金・アマチュアエリートの村田。両者のボクサーとしての共通点はほとんど見当たりませんが、ミドル級を取り巻く環境は良く似ています。

マービン・ハグラーという重しが取り除かれ、タイトルが散逸した時代にWBAピースを拾った竹原。

ゲンナディ・ゴロフキンが明白な劣化を見せ、決定力を持つボクサーが見当たらない現在、やはりWBAピースを狙う村田。

竹原同様に、村田にも幸運な環境が出来上がりつつあります。

ESPNのミドル級ランキングで8位につける村田よりも世界評価が上のボクサーは、ゴロフキン、カネロ・アルバレス、ダニエル・ジェイコブス、デビッド・レミュー、ビリー・ジョー・サンダース、セルゲイ・デレビャンチェンコ、アンディ・リー、ジャーマル・チャーロの7人です。

現時点で、村田が間違いなく不利予想を立てられる相手は、ゴロフキン、カネロ、ジェイコブス、チャーロの4人でしょう。

レミューが4度倒しながらも反撃を許し、苦戦したアッサン・エンダムを、村田が圧倒するようなことがあると、現時点のミドル級の世界地図は修正されます。

注目の10月22日、両国国技館。ESPNでも全米9000万世帯、世界200ヶ国に生中継されますが、米国では早朝午前7時からオンエア。村田とエンダムの知名度から考えても、視聴者数は期待できそうにもありませんが、世界中のボクシングファンに生の村田を披露する大きなチャンスであることに変わりはありません。


【村田vsエンダムは、今年7月のマニー・パッキャオvsジェフ・ホーンからスタートしたトップランクとESPNが組んだボクシングシリーズとして全米生中継されます。すでに、ワシル・ロマチェンコvsミゲール・マリアガ、テレンス・クロフォードvsジュリウス・インドンゴなどの好カードを放送、年末にはロマチェンコvsギレルモ・リゴンドーの〝史上最高の技術戦〟もセットされています。】

初戦以上に、村田有利の予想は揺るぎませんが、エンダムというのは誰もトドメを刺せないゾンビみたいなファイターですからね。もちろん、そのエンダムを最も追い詰めたのは村田ですが、カメルーン人の不屈の精神と肉体は侮れません。

ミドル級で最も防御が堅いと評価される村田に対してエンダムが序盤から仕掛けるとは考えられませんから、試合展開は村田の重圧にエンダムが下がるという、初戦と同じ展開になるでしょう。村田がどこまで手数を増やせるか、チャンスを迎えた時に一気に詰められるか、が焦点です。

「エンダムはパンチはない」と言われていますが、ピーター・クイリンもレミューも反撃を許して、倒しきれませんでした。村田にしても、あれだけ強烈なダウンを奪いながら仕留めることは出来ませんでした。

思い切って踏み込めない怖さがあるんでしょう。そして、トップ選手が詰めの攻撃を躊躇せざるをえないと感じる〝悪寒〟は、気のせいではありません。手負いのエンダムに不用意に襲いかかるのは危険すぎます。


【今回は、ウィニングからエバーラストのグローブに代えてリングに上がるといいます。三浦隆司、亀海喜寛も愛用している伝統のブランドが、村田のパンチ力を増幅してくれるといいのですが。】

いずれにしてもKOするには、非常に難しい相手です。このエンダムを痛烈にKOするようなことがあれば、世界も驚くでしょう。

この試合が世界最強を決める一戦でないことは、日本のファンでもよく理解しています。しかし、この試合でインパクトのある勝利を収めると、最強への道が一気に開けます。

日本ではフジテレビが午後7時から完全生中継します。いやー、楽しみです!!!

しかし、心配なのは衆議院選挙の開票番組とモロかぶりなことですね。なんで、このタイミングで解散総選挙するかな…。開票状況の帯が画面を狭め、当選速報の音声とテロップが頻繁に流れるのは勘弁していただきたいのですが…。

手負いのエンダムに感じるよりも、こっちの方が嫌な予感です…。

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ボクシングマガジン:ファンにメッセージをお願いします。

竹原慎二:いや、別にないですけど…。ええ、そうですね、とりあえずがんばって勝ちますので、陰からでもいいですから応援してください。祈っておいて下さい。

今ほど、世界のボクサーのビデオが気軽に見ることが出来なかった時代です。

リング誌など米国メディアの目からは、ホルヘ・カストロは「稀代の穴王者」。

「カルロス・モンソン以来のアルゼンチン国籍の正統なミドル級王者はセルヒオ・マルチネス」という、現在の世界評価からは忘れられたカストロですが、日本人ファンにとっては「ミドル級に穴王者なんて存在しない」「カストロにパンチがないなんてありえない」としか思えませんでした。

大げさでも何でもなく、ミドル級は怪物たちが巣食う鬼ヶ島にしか見えなかったのです。

絶不調のカストロと、絶好調の竹原が激突したとしても惨敗しかない。

シュガー・レイ・ロビンソンの伝説、モンソンの強靭、マービン・ハグラーの凶暴、シュガー・レイ・レナードの眩しすぎる華やかさ…ミドル級は日本人が触れることはもちろん、近づくことも恐れ多い階級でした。

ミドル級、160ポンドという誇り高き、輝く大舞台から遠く離れた、ジュニア・ミドル級という日陰で、世界的に無名の選手とひっそりと王者を争うのが、〝重量級〟に対して日本人が出来うる最大の抵抗だったのです。


竹原の小学校時代はリトルリーグに所属して、キャプテンとして活躍。

中学校でも迷わず野球部に入ったものの、不条理な上下関係や、意味なく大声を張り上げることに嫌気がさして柔道部へ。団体戦で県大会優勝するも、勉強は全くできずに、素行は乱れ始めました。

不良グループに入って、中学生ながら暴走族のメンバーにも。そして、ケンカ三昧の日々。

野球よりも、柔道よりも、ケンカの強さ、才能が自分に備わっていることはすぐにわかりましたが、所詮はケンカです。社会では何の役にも立たないどころか、迷惑、犯罪行為です。

ケンカ自慢の少年の人生は蛇行します。高校受験は5校受けて、全敗。

中卒で働くしかなくなりました。土木作業員、吹き付け工員、印刷作業、防止工事…どの仕事も長続きしません。

15、16歳、同級生たちの姿はあまりにも眩しく、自分が惨めで情けなくて、どうしようもありませんでした。

中学時代から続く、悪い仲間たちとの関係は続いていました。

「自分も彼らも社会のつまはじきもの」だとわかっていましたが、だから、負け犬同士で傷を舐め合うしかありませんでした。

元プロボクサーの父親から薦められ、ボクシングジムにも入りましたが、厳しい練習に1ヶ月で逃げ出してしまいました。

ケンカなら誰にも負けない、そんな最後のプライドも、暴力団関係者とのいさかいで「事務所に連れて行くぞ」とすごまれた挙句に、下駄で殴りまくられて、木っ端微塵に打ち砕かれてしまいました。

「俺はなにをやってるんだろう」「真剣にボクシングをやろう」。



「東京でボクシングをやりたい」。

一大決心を打ち明けると、父親は同郷の宮下政会長が経営する沖ジムを紹介、大賛成してくれました。「広島の粗大ごみ」と笑った兄も喜んで応援してくれました。

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1988年、単身上京。同郷の宮下政会長の沖ジムを訪ねた竹原慎二は衝撃を受けます。ジムが〝存在しなかった〟のですから。

沖ジムは当時、名前だけ、協栄ジムに間借りしていたのです。

しかし、当時の協栄は日本ボクシング界を牽引する活気にあふれていました。竹原が「鬼塚勝也さんが新人ながら注目され、日本王者クラスもいっぱいいて、とても刺激的だった」と回想しています。

確かに、練習相手にも苦労するミドル級で、日本王者の田島吉秋とスパーリング出来た竹原は幸運でした。

自信満々で臨んだプロテストはその通りに合格。

しかし、ミドル級が特別な階級であることは、東京に出てきたばかりの竹原にでも肌感覚で理解できていました。

「日本か東洋か、何かチャンピオンになりたいと思ってたけど、世界は全く意識できなかった」。

1987年、マービン・ハグラーがシュガー・レイ・レナードとのメガフィトに敗れて、王座は分散したものの、あの当時日本人がミドル級の世界王者になるなんてマンガにもならない現実離れした話でした。

自分よりも20㎝も小さな軽量級のボクサーたちが、軽々しく「世界王者になりたい」と語るのを聞いても、ミドル級の竹原は冗談でも「世界」を口にすることなど出来ませんでした。

あらゆるスポーツで歓迎されるはずの身長186㎝の恵まれた肉体は、ことボクシングとなると、重たい荷物に過ぎなかったのです。

実際に「日本王者になってから、かえって世界が遠く感じた」と言います。

かつて、日本人に身近だったJr.ミドル級もレナードがアユブ・カルレを屠った頃から、遠い存在になってしまいました。

竹原がプロテストに合格した頃のJr.ミドルは、ドナルド・カリーやジョン・ムガビ、ジュリアン・ジャクソンらが覇権を争う世界で、かつての日陰感はありませんでした。

ミドル級はもちろん、Jr.ミドルですら、周囲はもちろん、竹原本人も「世界は無理」と諦めるしかない世界に飛び込んでしまったのです。

それでも、日本王者、東洋王者と駒を進める中で、竹原の胸に負けじ魂の炎が灯ります。

実家で両親が経営していた焼き肉店で、酔った客が「ボクシングの日本王者なんて大したことない」とバカにするのを聞いて、普段温厚な母親が「あなたの息子は日本一になったことがあるのか」と激昂したという話も、竹原の耳に入ってきました。

「ミドル級で世界なんて絶対無理」。以前は、自身もうなずくしかなかった周囲の声が、いつのまにか腹立たしく聞こえるようになりました。

「絶対無理?だったらやってやろうじゃないか!」。

そして、時代と運も、竹原に寄り添うようになります。

ハグラー陥落でタイトルが分散しただけでなく、レナードのエゴと気まぐれ共にメガファイトの舞台もスーパーミドルに移行、IBF王者のバーナード・ホプキンスが統一戦線に乗り出すまで、ミドル級は液状化の様相を呈するのです。

そんな地盤沈下のミドル級で、格好のターゲットが現れました。

WBA王者のホルヘ・カストロです。

スピードとパワーを兼ね備えたWBC王者のクインシー・テーラー、後のレジェンドIBF王者のバーナード・ホプキンスと比べると何枚も格が落ちるカストロは「短命に終わる穴王者」と揶揄されながらも激闘と番狂わせを繰り返して、いつのまにか4度も防衛。

65%というKO率はこの階級では平凡ながらも、104戦98勝(68KO)4敗2分という、近代ボクシングでは考えられない試合数も不気味に映りました。

カストロはムラっ気があって、楽勝予想の今回は完全に舐めてかかってくる…楽観的観測が的中します。

ダブついた腹で計量を済ませたカストロの気だるそうな姿に、「デブには負けたくない」と竹原は一層の闘志をたぎらせました。



竹原はカストロを攻め落とした翌年、1996年のウィリアム・ジョッピー戦を最後にグローブを吊るしましたが、アルゼンチンの人間機関車は竹原に敗れた後も戦い続け、2007年まで走り続けました。

その戦績は、竹原戦からさらに40戦!も積み重ね、144戦130勝(90KO)11敗3分でリングを降りました。

竹原が沈めたアルゼンチン人は、世界評価がなんと言おうが、間違いなく強い王者でした。

そして、竹原が初めてミドル級を制したあの日から22年が経ちましたが、誰一人としてこの階級でベルトを巻くことが出来ていないのです。

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ージョン・デビッド・ジャクソン、レジー・ジョンソン、あなたは薄氷を踏みながら世界王座を守り続けていますね?

「おい、何が言いたいんだ?」

ーミドル級の長い歴史上、最も幸運(弱い)な王者とも言われています。

「ジャクソン?ジョンソン?その試合で勝ったのは誰だ?」

ーあなたです。

「それ以上に大切なことがあるのか?」

ーしかし、あなたは以前にも増してトレーニングを休んだり、相変わらず体重管理も出来ていません。ミドル級のコンテンダーは全員、とにかくスローで、パンチもスタミナのないあなたと戦いたいと思ってます。

「だから?だから何だと言うんだ?まさか、私が日本人に負けるとでも?私は、以前より強くなってるんだ、ロイ・ジョーンズとの再戦に勝って、大きな業績を残して、(母国アルゼンチンの英雄)カルロス・モンソンのように王者のまま引退するんだ」。

ーもちろん、さすがに今回はあなたが勝つでしょう。しかし、IBFのバーナード・ホプキンス、WBCのクインシー・テーラーとは、何段階もレベルが落ちると見られています。

「ジャクソンやらジョンソンの試合前も、私が惨敗すると信じていたあなた方には、これ以上何も言うことはない。日本人に会うことがあれば、一言だけ伝えてくれ。『ミドル級は特別な階級だ。分不相応な夢を見てはいけない』、そう伝えてくれ」。


【リング誌で「分不相応な夢を見てはいけない」と大見得を切ったホルヘ・カストロは、日本のボクシングマガジンでも「竹原はおかしな夢を見てはいけない」と完全に舐めきっていました。】

今年5月20日の初戦に続いて、専門家予想・オッズともに有利と打ち出されてアッサン・エンダムとのダイレクトリマッチに挑む村田諒太と比較すると、日本人初の世界ミドル級王者の偉業を成し遂げた竹原慎二を取り巻く環境は、全く異質のものでした。

竹原の試合を深夜放送していたTBSは、絶望的な試合予想から放送そのものから撤退、テレビ東京が深夜録画放送するにとどまりました。

フジテレビが完全サポート、さらにNHKやテレビ朝日までもがドキュメンタリーの製作を続け、電通が大々的にマーケティングを請け負う、村田諒太とは、まさに雲泥の差です。

1980年代からボクシング凋落傾向が続いているとはいえ、まだ坂道を転げ落ちている途中だった竹原の1995年と、完全に底なし沼に沈んでいる2017年の村田、という市場背景まで考えると、両者の格差は悲劇を通り越して、喜劇のレベルです。

五輪金メダリストの超エリートの村田は、世界では「もし米国人やメキシコ人なら日本以上のスーパースター」と見られる才能です。一方の竹原が、典型的な叩き上げ、エリートと呼ばれる瞬間など1秒もない人生を送ってきました。

しかし。

ただ、一つだけ、現時点で言えることがあるとしたら、プロとしてのキャリアは世界王者の竹原が、ずっと上だと言うことです。

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