カテゴリ:リング誌から > USAのボクシング

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 welterweights 
(for vacant Ring, Spence’s IBF/WBA/WBC and Crawford’s WBO titles)



ウェルター級タイトルが完全統一されるのは、1985年12月6日の「ドナルド・カリーvsミルトン・マクロリー」(当時はWBA/WBC/IBFの3団体)以来38年ぶり。


 

さあ、メインイベント! 

オッズは目まぐるしく変わってます。

WBA /WBC /IBF王者スペンスの勝利が4/6(1.67倍)→そのまま、WBO王者クロフォードが13/10(2.3倍)→6/5(2.2倍)→8/5(2.6倍)。クロフォードやや有利の幅が広がっています。

Tモバ、フルハウスです。壮観です。

クロフォードの入場曲は「Lose Yourself」。大好きな曲です。




しかし、この展開は予想できませんでした。

第2ラウンド。クロフォードが左から右のショートでダウンを奪います。大きなダメージを与えるパンチではありませんでしたが、ここから試合は一方的に。

ジャブの刺し合いは互角と見てましたが、とんでもない。

焦ったスペンスの攻撃はどんどん雑に。スペンスが下手に見えてしまうのは、クロフォードの巧さゆえか。

第7ラウンド、スペンスをロープに誘い込むと「あんなパンチは普通打てない」(村田諒太)という距離のないところから鋭い右アッパーでこの試合2度目のダウンを取ると、再会後に右フックでダウンを追加。

クロフォードは第8ラウンドを休むと、迎えた第9ラウンドに連打でスペンスを追い込んだところで、主審のハーベイ・ドックが試合を止めます。 

井上尚弥の年間最高選手賞、PFP1位返り咲き含めて、スペンス推しでしたが…。 

クロフォードは「スペンスのジャブを警戒して研究していた」というのも、実に的を射た見方です。 

しかし、スペンスがジャブで圧倒されるとは。

…クロフォード、あり得ない。
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セミファイナルはWBCシルバーと空位のWBOラテンのライト級タイトルマッチ。

シルバー王者イサック・クルスに無敗のジョバンニ・カブレラが挑戦
。


クルス1/6(1.67倍)、カブレラ4/1(5倍)。

第1ラウンド。カブレラは「あっち行け」のパンチだけでは、ピットブルを止めることはできません。どこかで、強いパンチを見せなければなりません。

リーチはカブレラが180㎝、クルス160㎝、その差20㎝。カブレラは距離をキープできるか、クルスはそれを潰せるか。

クルスに「危ない」と思わせることができなければ、捕まるのは時間の問題です。

客席もあったまって来ました。クルスvsカブレラ前には8割方埋まっていました。個人的にはクルスよりドネアの方が興味あったのですが、世界の見方は全く違います。

長身サウスポーのカブレラは、フレディ・ローチの指導を受ける選手では珍しいアウトボクサーですが、防御が甘いのはこのトレーナーの教え子たちの共通。

前半折り返して、クルスの攻勢が採点上はリードしているか?

クルスのワンパターンの攻撃に救われていますが、カブレラはこのままだと勝てません。ところが、10ラウンドからクルスが失速、面白い展開に。

試合は判定に。

SD。114−113/113−114/116−112。8ラウンドの減点もスコアを接近させました。116−112とスコアしたジャッジは8ラウンドの減点をしてない?それとも、どこかを10−10でスコアしてる? 
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意外なスタッツです。

まあ、何度も書いてますが、非常に雑な基準だけに、現実の試合とは大きくかけ離れた数字が出てくることも珍しくありません。

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スタッツからだと、どちらが勝ったのかわかりません。クロスゲームだったように見えてしまいます。
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現代ラスベガスで最高の舞台、T -Mobile arenaから注目のファイト。


12 rounds – bantamweights (for vacant WBC title)

ウィリアム・ヒルの見立てはドネア勝利が8/13(1.62倍)、サンチアゴ13/10(2.3倍)。

客入りはまだ2割程度ですが、T -Mobile arenaの雰囲気はいいですね〜。行ったことないけど。 



ドネアvsサンチアゴの前にジュニアミドル級10回戦。ヨエニス・テレスvsセルヒオ・ガルシア。

キューバの新星(至宝までは行かない)23歳のテレスは、ここまで噛ませ犬を蹴散らして5戦全勝4KOのテレスにとってのテストマッチ。

第3ラウンド、テレスは攻勢に出て来たガルシアに綺麗なワンツーをクリーンヒット。膝を深く折ったものの立ち直ったガルシアに右のフックをお見舞いして強烈なダウンを奪います。

最初のワンツーでおとなしくダウンしておくべき、というのはファイターには土台無理な話。先日のフルトンしかり、打たれたら倒れまいとするのが、彼らの本能です。

試合を止めようとする主審に懸命にアピールして続行を許されたガルシアでしたが、再開後に猛攻を受けたところでストップ。

この試合ではテレスが何者かは計りかねますが、予備試験はクリア。

WOWOWの9時配信、大正解。いつもの11時ならドネア戦、間違いなく終わってました。


さて、ドネアvsサンチアゴ!

ドネアはパープルのミズノのガウンジャケットを羽織ってリングイン。リングシューズもミズノ。客入りは3割もないか。ラスベガスはこれがシラけちゃいます。

オープニングラウンドは静かな立ち上がりも、前に出ていたドネアか。

第2ラウンドからはサンチアゴがプレッシャーをかける展開。続く第3ラウンド、ロープに追い込まれたドネアが左フック一閃、サンチアゴを後退させます。

27歳のサンチアゴのエネルギッシュな攻撃を、40歳のドネアがどう迎撃するか?

サンチアゴの左でドネアの右目が腫れてしまってるのが気になります。スピードは互角、出入りの速さでサンチアゴ、パワーでドネア。

前半6ラウンド終了。ドネアが鈍って来てるか。サンチアゴのような相手を、見ててはいけません。

第7ラウンド、偶然のバッティングでサンチアゴが左目上をカット。

ドネアは明白なラウンドが欲しい。と書いたところで第8ラウンド、逆にサンチアゴが何度もクリーンヒット、ドネア失速。

面白い試合ですが、ラウンドの合間にメインの情報が入って、ガラガラの会場と相まって完全に前座の空気。これがアメリカ軽量級の現実です。

ドネアにとっては、避けなければならない最悪の長丁場に。リーチで上回るドネアがジャブの刺し合いで完全に負けてしまう、スピードだけでなく技術でも劣ってます。サンチアゴからすると、どの距離でも勝てる。

Aプランしか持たないパンチャーの末路です。

意地見せて欲しいですが、11ラウンドは防戦一方。最終回も、ドネアには逆転を賭けて一発勝負に出る体力も残されていません。

116−112*2/115−113。ユナニマスでサンチアゴ。

新王者はアクションに富んだボクシングを12ラウンド続けることができ、ガッツもありますが、誰に負けてもおかしくない決め手のない王者です。日本選手にも狙い目です。

オッズ上は番狂せですが、その感覚が全くないのは私だけではないでしょう。 

パワーと打たれ強さはまだ残っているドネアですが、世界基準では短い試合で勝つしかありません。 
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エロール・スペンスJr.がリミット一杯の147ポンド、テレンス・クロフォードが146.8ポンドで1発クリア。

旧友の二人。フェイスオフで、スペンスが何事か話しかけると、クロフォードが耳を傾けて「もう一回、聞こえなかった」。そこで何か言葉を交わすと、微笑み合って握手。

“Nothin’, we about to make history. The better man going to win tomorrow. When I become undisputed in two weight divisions, it’s gonna be great.”

記者から「あのとき、スペンスは何を語りかけたのか?」と質問されたクロフォードは「何もないさ。俺たちは今まさに歴史を作ろうとしている。明日はより強い方が勝つだけの話。二階級で完全統一王者になれたら、最高だね」とはぐらかしました。



黒人ファイターが最強を賭けて激突するメガファイト。

ジス・イズ・アメリカンボクシングです。妙に懐かしく感じてしまうのは、米国のマーケットが大きく変質しているからでしょう。

それにしても、この感覚はいつ以来になるのでしょうか?

「フロイド・メイウェザーvsアンドレ・ベルト」は、ちょっと違う。

まさか「イベンダー・ホリフィールドvsマイク・タイソン」以来?ちょっと思い出せません。

オッズは昨日からWBA /WBC /IBF王者スペンスの勝利が4/6(1.67倍)→そのまま、WBO王者クロフォードが13/10(2.3倍)→6/5(2.2倍)。クロフォードやや有利の基調はかわりません。




セミファイナルはWBCシルバーと空位のWBOラテンのタイトルマッチ。シルバー王者イサック・クルスに無敗のジョバンニ・カブレラが挑戦します。

今回もクルスのズングリ度が目立ちます。クルス134.5ポンド、カブレラ134.25ポンド。

クルス1/6(1.67倍)、カブレラ4/1(5倍)。




ノニト・ドネアとアレハンドロ・サンチアゴが空位のWBCバンタム級タイトルを争う一戦は、残念ながらグッと注目度が落ちて、海外の記事量もガクッと下がります。実際の試合順がどうなるか判明してませんが、WOWOWが午前9時配信開始にしてくれたのはナイスです。

フィリピーノ・フラッシュは117.25ポンド、サンチアゴ117.5ポンド。

メガファイトの前座の方がファイトマネーは高いのですが、こういう繰り返しが「ただでさえ関心の低い軽量級が世界戦でも添え物」という感覚を積み重ねてしまいます。難しいですね、

ドネア勝利8/13(1.62倍)、サンチアゴ13/10(2.3倍)。
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〝電車〟ラミレスや、パチンコ屋から出てきた普通のオッサンにしか見えないタパレスに戸惑っているうちに、ウェルター級の完全統一戦が明後日に迫っていました。

ショータイムのPPV前売りは好調と伝えられています。

試合の規模、勝敗の興味、両者の実力という合わせ技なら今年一番のカード。

クロフォードvsスペンスは、現在のボクシングシーンでも「アルツール・ベテルビエフvsドミトリー・ビボル」「タイソン・フューリーvsオレクサンデル・ウシク」に並ぶ、ファン垂涎のマッチアップです。

現在のオッズはクロフォード勝利が4/6(1.67倍)、スペンスが13/10(2.3倍)と拮抗。

KO勝利は両者とも6/1(7倍)。

アンダーカードにはノニト・ドネアvsアレハンドロ・サンチアゴのWBCバンタム級王者決定戦もセットされています。

日本時間7月30日、 T-Mobile arena。

WOWOWが生配信してくれます。いつもより早めの9時配信スタート。アンダーカードのドネア戦をしっかりカバーしようとしてくれてます。さすがエキサイトマッチ!

マスト・シー!



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ショータイムのPPVは$84.99。

これを「弱気」と取るか?現在の米国ボクシング市場を考えると「適正」なのか?

8年前、2015年のフロイド・メイウェザーvsマニー・パッキャオの$100とは、比べるべくもありませんが、ウエルター級のビッグファイトがノンタイトルのガーボンタ・デービスvsライアン・ガルシアと同じ$84.99というのは少し寂しくなります。

「レナード、ハグラー、ハーンズが繰り広げたような古き良き時代の本物の戦いになる」(スペンス)。

こういう言葉も謙虚で良いのかもしれませんが、個人的には物足りないです。

 

マネーのように「シュガー・レイ・ロビンソンよりも俺の方が上」とか大風呂敷を広げろと言うのではありません。

時代なんでしょうか。 

なんだかんだ言っても、まだ試合前。

レナハンを超える名勝負にならないと決まったわけじゃありません。面白い試合になれば「メイパックとは大違い」と逆に賞賛されるでしょう。

そんなスペクタクルな激闘を期待します。

4団体時代では史上初のUndisputed Welter-weight Champion of the World 誕生まで…あと15日! 
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米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が、スポーツ報道部を解散すると発表しました。

スポーツチームや試合に関する取材や報道は、傘下のスポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」が担当するそうです。

ジ・アスレチックはNYTが昨年、5億5千万ドル(約778億円)で買収した後に有料会員を伸ばしていますが、経営は赤字。

https://fushiananome.superknova.org/archives/28355846.html

NYTのスポーツ部に所属する約35人の記者や編集者は他の部署に移る予定で、スポーツ部は秋までに消滅するスケジュールです。

NYTは既にスポーツ報道を縮小し続けており、記事は激減していました。

そんな中でも、大谷翔平の大特集を組んだのです。米国スポーツにおける大谷翔平の衝撃度がどれほど大きいのかを窺わせる一つの事例です。

ちなみに、21世紀になってからの日本のボクサーはロンドン五輪金メダルの村田諒太が試合結果のみ開催されたほかは、井上尚弥も井岡一翔も一度もふれられていません。

「米国ボクシング」が凋落、そもそも関心が低い「超軽量級」の「アジア人」という三重苦では致し方ありません。

 NYTによると、ジ・アスレチックは23年3月時点で有料会員が300万人超。1日あたり約150本の記事を発信。

しかし、23年第1四半期は780万ドル(約11億円)の赤字で、6月にはリストラを行うなど、経営は順調とはいえません。

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ニューヨークタイムズ。

ボクシングファンにとっては、最も郷愁を煽られる新聞です。

海外ボクシングに興味のある方なら「ニューヨーク州公認 世界ヘビー級チャンピオン」「公式採点はニューヨークタイムズ」なんて活字を目にしたことがあるでしょう。

さて、ニューヨークタイムズとボクシングのお話、はじまり、はじまり。

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SATURDAY, SEPT. 30

Las Vegas (Showtime PPV)
 
vs. 
Jermell Charlo (jr. middleweight champion)
super middleweights 

(for Canelo’s Ring/IBF/WBA/WBC/WBO titles)

現代のボクシングシーン、少なくとも北米市場の主人公はカネロ・アルバレスです。

しかし、昨年は圧倒的有利、どう倒すのかとまで言われたドミトリー・ビボルに完敗。そのあとはゲンナジー・ゴロフキン、ジョン・ライダーに勝利を収めましたが、いずれも判定まで粘られてしまい、その勢いも評価も液状化したままです。 

そして、T -MobileアリーナをUFCに抑えられたため、9月のメキシコ独立記念日から外れた30日にセットされた試合の相手はジュニアミドル級のUndisiputed championジャーメル・チャーロ。

ジャーメルの双子の兄ジャモールが精神的な問題から回復できないことから、急遽白羽の矢が立ったジャーメルは2階級下というだけでなく、9月30日のリングは1年4カ月のブランク明け。

オッズはカネロ勝利が4/11(1.36倍)、チャーロ11/5(3.2倍)と明白にメキシカン有利ですが、その差は多くのファンが想像したほどはありません。



両者の数字を比較すると、32歳のチャーロは、来週33歳になるカネロよりも一つ下。

チャーロは2007年プロデビュー、16年のキャリアで37戦35勝19KO1敗1分。250ラウンドを消化してきました。

一方のカネロは、3年遅い2010年デビューにもかかわらず63戦39KO2敗2分、472ラウンドを戦ってきました。

メガファイト続きのカネロが肉体的にはもちろん、精神的にも消耗しているのは間違いありません。

そして、両者の体格を比較するとカネロが身長173㎝/リーチ179㎝。ジャーメルは183㎝/185㎝。2階級飛び越えてきた挑戦者の方が身長もリーチも上。

もちろん、前日計量時ではほとんど同じ体重。身長とリーチの大きさとは、体の薄さであり、逆に身長とリーチの短さは体の分厚さです。

小さく分厚いカネロは、このクラスでチャーロの体格は平均的。従来の相手と大きく変わらず、練習相手に事欠きませんが、チャーロにとってカネロは極めて異質な相手です。

その一方で、ジュニアミドル級時代のカネロはあからさまにチャーロ兄弟との対戦を避けていました。身体能力が高く、しなやかなスピードと硬質の強打を併せ持つAfricana-Amerikan との対戦はカネロのキャリアで、やはり異質。

強打に欠けるオースティン・トラウト、スピードが物足りないダニエル・ジェイコブス、完全劣化バージョンのシェーン・モズリー、レベルが世界基準に達していないジェームス・カークランド…カネロが戦ってきたAfricana-Amerikanは何かしらのピースが抜け落ちたボクサーでした。

2階級飛び越えてPFPファイターのUndisputed championに挑戦するジャーメルが不利と見られるのは当然です。

しかし、2008年のマニー・パッキャオは9カ月で4階級でトップレベルの選手を撃破しました(3月:ジュニアライト級王者ファン・マヌエル・マルケス/6月:ライト級王者デビッド・ディアス/12月:ウエルター級オスカー・デラホーヤ)。

ジャーメルは才能豊かなファイターですが、もちろんパッキャオではありません。

それでも、もしかしたらという予感のツボミが膨らむだけの理由は一つだけではありません。

もし、ジャーメルがカネロを倒してスーパーミドル級でもUndisputed championになると、今年のFighter Of The Yearの最右翼に躍り出そうです。

井上のFighter Of The Year獲得を期待したい私たちとしては、この試合も「クロフォードvsエロール・スペンスJr.」も凡戦に終わって欲しい気持ちがどこかにありますが…。
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