カテゴリ:リング誌から > USAのボクシング

米国メディアからニュース3選。
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▶︎まずは、リング誌。昨年、私だけ?に惜しまれて廃刊してしまった自称・ボクシングの聖書ですが「重要なタイミングではプリントバージョンを発行する」と宣言していました。

約束を守って、2023年6−7月合併号( The Ring’s Summer Special previewing the Spence-Crawford undisputed welterweight championship. )の予約販売を開始。

価格は20ドル、今日のレート142円16銭で2840円。どうせ100ページちょっと、高すぎます。

この中の記事でウエルター級のホープ、IBFウエルター級暫定王者ジャロン・エニスが「スペンスvsクロフォード」に関する話題を中心にQ&Aに応じています。

エニスは明日、キャリア最強の相手ロイマン・ビラを迎えての防衛戦に向けた意気込みも語る中で、やはり今月25日に井上尚弥との大勝負に臨むスティーブン・フルトンへ短いエールも送りました。

Scooter has two belts and he’s not going to surprise me when he beats (Naoya) Inoue. He’s bigger and stronger than Inoue. Scooter may shock the world when he wins, but he’s not going to shock me, because I know he’s going to win.

Q:今、フィラデルフィアのチャンピオンはあなたとフルトンの2人。何か思うことはあるか?

A:Philly fightersは偉大な伝統を引き継いできた。最近だけでもB -HOP(バーナード・ホプキンス)やダニー・ガルシア、J -ROCK(ジュリアン・ウィリアムス)、そして私とScooter(フルトン)。

より大きくてより強い、二つのタイトルを持つScooterが井上に勝っても驚くことはない。彼は井上を倒して世界を驚かせるだろうが、彼が勝つとわかっている私は驚かないよ。




▶︎続いてWBCのマウリシオ・スライマン会長が、2年以上のブランクを作っているミドル級王者ジャモール・チャーロのタイトルを「剥奪する予定はない」と発言したニュース。

「タイトルは暫定王座を設定してカルロス・アダメスが就いている。私たちはジャモールの精神的な問題を理解しているから、サポートを続けている」。

一方で、ボクシングファンやメディアの意見の大半は「精神的な問題を抱えているジャモールには同情するし、早く元気になって欲しいが、そのこととタイトルを保持したままにするのは全く違う話。タイトルは剥奪すべき」「2年以上もリングから離れた王者は王者ではない。暫定王者を王者に昇格させるべき」。

スライマンはいつもチンプンカンプン。

精神的な問題を抱えるアスリートをサポートするのと、タイトルを剥奪しないのは、全く別問題です。




▶︎そしてESPNから「The fight capitals of the world and the biggest fights to happen in them」と銘打って、世界中の格闘技のメッカを紹介しています。

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【ラスベガス】ボクシングのメガファイトといえばラスベガス。

ヒルトンからシーザース・パレス、MGMグランドガーデンアリーナ、T -モバイルアリーナと会場が変わっても、この砂漠の街から数多の名勝負が生まれてきました。

没落するボクシングの興行は全盛期から3分の1以下に減ってしまいましたが、UFCをはじめMMAがラスベガスを聖地として活発にメガイベントを繰り広げています。

80年代、マービン・ハグラーを中核としたミドル級ウォーズはラスベガスが演出した最高の物語の一つです。


【マイアミ】モハメド・アリが練習拠点とし、史上最凶の王者ソニー・リストンを大番狂せで下したのもマイアミでした。

UFCを中心にMMAの興行も数多く打たれています。


【ニューヨーク】バークレイズセンターが竣工した後も、なお威光を放ち続けるマジソン・スクエア・ガーデン(MSG)。

ジョー・フレイジャーとモハメド・アリの"The Fight of the Century"、21世紀になるとUFCのコナー・マクレガーが MSGで名勝負を繰り広げました。


【東京】世界的に知られているのは、42−1のオッズをひっくり返して、バスター・ダグラスがマイク・タイソンをカウントアウトした大番狂せ。

同じ東京ドームで桜庭和志がホイス・グレーシーを弄んでみせたMMAの試合は、日本の格闘技ファンにとって絶対に忘れられない試合です。この一戦で、桜庭は"The Gracie Hunter"の異名を手に入れるのでした。
 
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7月15日 ラスベガス ザ・コスモポリタン・チェルシー 宴会場

コミッション:ネバダ州アスレティック・コミッション
プロモーター:トム・ブラウン(TBGプロモーションズ)
メディア:ショータイム
 

WBCバンタム級王者決定戦



40歳になったドネアの〝初戦〟。2002年2月22日、18歳でプロデビューしてから21年。

2007年7月7日、IBF /IBOフライ級王者ビック・ダルチニアンを大番狂せで破ったときが24歳。それから16年以上も世界のトップ戦線を走って来ました。

直近の試合は2022年6月7日の井上尚弥戦。日本のモンスターにわずか2ラウンドで撃沈されてしまいました。1年以上のブランクでBoXRecのstatus は inactive。

日本でもお馴染みのフィリピーノ・フラッシュの輝かしいキャリアにフィナーレが近付いているのは、誰の目にも明らかです。

それでも、この試合に勝って世界王者に返り咲くと、20代、30代、40代、三つの年代で世界王者。中・重量級でも極めて珍しい記録ですが、「軽量級だけ」では史上初めての快挙です。

対するサンチアゴは27歳のメキシカン。井上(WBCジュニアフライ級)、ジェルウィン・アンカハス(IBFジュニアバンタム級) への世界アタックは失敗。これが〝三度目の正直〟。

2021年11月にゲイリー・アントニオ・ラッセルに惜敗するも、デビッド・カルモナ、アントニオ・ニエベスと井上尚弥の残飯を食って、世界タイトルの切符を手にしました。

現在のバンタム級シーンをリング誌ランキングで眺めると、井上が返上して王者は空位。

1位ジェイソン・モロニー、2位エマヌエル・ロドリゲス、3位ノニト・ドネア、7位ポール・バトラーの4人は井上に屠られた〝落武者〟。

4位ラッセルは圧倒的有利と目されたロドリゲス戦でまさかの完敗、馬脚を現します。5位のサンチアゴはラッセルに負け、あのニエベスに1勝1分。6位ビンセント・アストロラビオはモロニーに惜敗。

8位以下は井上拓真、西田凌佑、栗原慶太と日本人が続きます。

それにしても、ものの見事に焼け野原、屍累々のバンタム級です。

さて、フィリピーノ・フラッシュはこの荒野で燃え尽きるのか?それとも、もう一度輝くのか?

ほとんどの ブッカーが掛け率を出していない、注目度の低い試合ですが、bet365ではドネアの4/11(1.36倍)、サンチアゴ2/1(3倍)。 数字の上では、ドネアが「3つの年代で世界王者」になる可能性大です。
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明日のMGMグランドガーデンアリーナで行われる注目の世界ライト級タイトルマッチ。

完全統一王者デビン・ヘイニーは0.1ポンドアンダーの134.9ポンド、元3階級制覇王者ワシル・ロマチェンコはリミット一杯135ポンドで一発クリア。

秤から降りた二人は恒例のフェイスオフから、ヘイニーが顔を近づけてロマに挑発の言葉を浴びせてから胸を突き飛ばす、これまた恒例行事。

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トップランクが公表している画像は、誤解を呼んでしまいそうです。こんな体格差はありません。身長は1㎝差です。

ヘイニーは調子が良さそうです。ここから15〜20ポンド(6.8〜9.07㎏)リバウンドするといいますから、明日はおよそ150〜155ポンド(68.0〜70.3kg)まで膨張してリングインすることになりそうです。

ロマチェンコはせいぜい10ポンド(4.5kg)と見られていますから、明日は145ポンド。

24歳のミドル級と、35歳のジュニアウェルター級の対決になります。



フェイスオフの動画を見ても、大きな身長差はありませんが、リバウンドでここまで不公平が生じてしまう と問題です。

すでにESPNやリング誌など専門メディアが「当日軽量に戻すのが最も正しい」と軒並み主張しているものの「それをしてしまうと多くの選手が現在の階級で戦えなくなり、ランキングの大幅な修正と多くのタイトル返上をもたらし、大混乱を招いてしまう」のは避けられません。

それでも「ロマチェンコはリバウンド制限を契約に盛り込むべきだった」という声があちこちで上がっています。 

ロマチェンコは「これは私が望んだ試合で、彼がチャンピオン」と、リバウンド制限を設ける気がなかったと語り、ヘイニーが「あらゆる要素でロマチェンコを上回っている」と豪語していることについて、ウクライナのハイテクは「ボクシングは100メートル走でも走り幅跳びでもない。パンチの速さや強さを競うスポーツでもない。 必要なのは距離とポジションとタイミング」と意に介していません。

完全統一王者になるチャンスは「おそらくこれが最後になる」と覚悟を決めているロマチェンコは、負け方によっては引退を決断するかもしれません。

「ロマチェンコは私に惨敗して引退か、130ポンドに逃げ帰る、その二択を迫られる」と吹聴するヘイニーに対しても「それが彼のやり方だろうが、リングの外で暴れるのは私のやり方ではない」。

ロマチェンコは、2017年にBWAAのSugar Ray Robinson Awardと、リング誌などのFighter of the Yearを総ナメにし、PFPキングにも君臨。あの眩しいプライムタイムから5年以上の歳月が流れてしまいました。

すでに殿堂入りは確実、リングの上に忘れ物はほとんどない偉大なウクライナ人ですが、ヘイニーに勝てば、その輝かしいキャリアにさらにもう一輪の大きな花を添えることになります。





アンダーカードでWBOジュニアバンタム級のストラップを争う中谷潤人は114.6ポンド、アンドリュー・モロニーは114.5ポンド。
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Saturday 20, May 2023

MGM Grand, Las Vegas, Nevada, USA
 
commission:Nevada Athletic Commission
 
promoter:Bob Arum (Top Rank), 
     Lou DiBella (DiBella Entertainment), 
     Devin Haney
 
matchmaker:Brad Goodman
 media:USA ESPN+ /WOWOW

Devin Haney 
(Ring magazine Champion) 
  vs. 
Vasiliy Lomachenko
 (Ring magazine No. 1)
 

いよいよ明日に迫ったライト級のUndisputed Championship。

王者デビン・ヘイニーは昨年、23歳でUndisputed Championだったジョージ・カンボソスJr.に完勝、たった1試合で全てのベルトを手に入れました。

一方のワシル・ロマチェンコはリング誌とWBA、WBC、WBOのタイトルを同時に掌握、Undisputed に王手をかけた状態もありましたが、コレクションを完成できないまま35歳になりました。

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どのブッカーもアバウト3−1でヘイニー有利の掛け率を叩き、多くの専門家もヘイニーの体格とスピードとパワー、そして若さが老いた獅子を駆逐すると予想しています。

11歳差のBattle Of Ageは、ロマチェンコにとって「遅過ぎた戦い」と見られているのです。

24歳のヘイニーが全盛期の入り口に差し掛かっているのは、間違いありません。それはカンボソスやライアン・ガルシアの全盛期とは意味が違います。

ヘイニーは才能に恵まれた難攻不落のチャンピオンです。

しかし、5年前のロマチェンコなら、ヘイニーがアンダードッグになっていたでしょう。

古傷の肩を痛めてテオフィモ・ロペスの単純な突貫に押され、直近の試合では無敗という以外に取り柄のないジャーメイン・オルティスを仕留めることが出来なかった今のロマチェンコに、変幻自在の攻撃で対戦相手の心を粉砕していた〝ノマスチェンコ〟の面影はありません。



ロマチェンコが明白に不利と見られる主な要因は、ヘイニーが強いからというよりも、①経年劣化、②肩の慢性的な故障、といういずれにしてもロマチェンコ自身の中にあります。

もちろん、どんなに優れたファイターでも時間には勝てません。

しかし、ロマチェンコはまだ35歳、肩の故障も「完全に元通り」という本人の言葉が本当なら、ホルヘ・リナレスに追い詰められたヘイニーが地獄を見るのは間違いありません。

ロマチェンコが全盛期に近い状態でリングに上がれば、ヘイニーの体格はロマに幻惑される大きなマトでしかなく、長いリーチは無用の長物、〝セバスチャン・フンドラ状態〟になります。

ヘイニーの身長172㎝/リーチ180㎝は、ロマチェンコにとってやりにくい相手ではありません。

身長170㎝ながらリーチ166㎝のロマチェンコ。中谷正義の182㎝/180㎝は例外にしても、リチャード・コミーの173㎝/180㎝、ルーク・キャンベルの175㎝/180㎝、ホセ・ペドラザの173㎝/179㎝、ニコラス・ウォータースの170㎝/185㎝など圧倒的なリーチ差を感じさせない試合っぷりを見せつけてきました。

「距離を潰されるとリーチの長さは不利にしかならない」のは、ボクシングの歴史が証明してきました。

直近10戦で二つしかストップ勝ちのないヘイニーがロマチェンコに勝ってしまうと、これからも面白くないボクシングを垂れ流して、米国ボクシング没落の加速装置になるでしょう。

塩分濃度の高い試合になりそうな気配もしますが、ウクライナのハイテクが精密に機能してヘイニーがラウンドインタバルで試合を棄権する、そんなロマチェンコ劇場を久しぶりに楽しみたいところですが…果たして?
 
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さて、ベスト10のあとは個々のメガファイトをクローズアップしてゆきます。

私がボクシングの目眩く世界に惹きつけられてしまってから40年以上の歳月の中で、単なる興業規模という点でのメガファイトNo.1は、ご存知の通り2015年5月2日の「フロイド・メイウェザーvsマニー・パッキャオ」です。

興行規模だけでなく、当時の世界的なマグネチュード、日本のボクシングファンへのインパクト、後世への影響度…マネー以外のプライスレスな要素も勘案すると、私のボクシング観戦歴で最強メガファイトはTHE SUPER FIGHTしかありません。

もちろん、モハメド・アリを知る人は笑うでしょう。「PFPとかミドル級ウォーズなんて全部マヤカシじゃないか」「THE SUPER FIGHTって、アリのTHE FIGHTを真似したつもりか?」と。

悲しいかな。私はアリを知りません。「ヘビー級がボクシングだった時代が最も健康的だった」というのは、そりゃその通りでしょう。

しかし、PFPがマヤカシであっても、ウェルター級やミドル級の人気がヘビー級を凌ぐことが〝不健康〟であっても、1987年4月6日にマヤカシでなく健康的なヘビー級が、ミドル級に敗れたのは〝史実〟なのです。

そして、そこで敷設された線路の先で、メイウェザーやパッキャオがバブリーな宴を楽しめたのです。

興行規模で「メイウェザーvsパッキャオ」に及ばないTHE SUPER FIGHTですが、1987年4月6日は「米国ボクシング界が息を吹き返た試合」(スポーツイラストレイテッド誌)であり、多くの日本のボクシングファンをラスベガスに誘ってくれた、ボクシングが勝利した試合でした。

それに対して2015年5月2日の「メイウェザーvsパッキャオ」の勝者は、36分間で二人合わせて3億8000万ドル、約500億円を稼いだ二人だけが勝者で、世界中のボクシングファンが惨敗した日でした

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ちなみに、2015年はリング誌が慢性的経営難から月刊体制崩壊、ページ数も大幅減、販売不振から廃刊があちこちで囁かれ出した年でした。

あのメガファイトをもってしてもどうしようもないほど、米国ボクシングやリング誌の没落は深刻だったのです。

翻って80年代はリング誌だけでなく、KOマガジン誌、ボクシング・イラストレイテッド誌、ボクシングワールド誌などの専門誌が発行されました。

そして…昨年までに、米国のボクシング誌は一つ残らず廃刊に追い込まれたのでした。

さて、THE SUPER FIGHTです。
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Saturday 22, April 2023
  
Nevada Athletic Commission
Tom Brown (TGB Promotions),
Oscar De La Hoya (Golden Boy Promotions)
DAZN  SHOWTIME


12 rounds – junior welterweights (136-pound catchweight) 

両者にとってキャリア最強の相手との激突です。

タンクのパワーか、キングのスピードか。そう言われていますが、タンクも遅くはありません。そして、キングも左右の拳にパワーを秘めています。

オープニングラウンドから目が離せません。

リングサイドのレナードとパッキャオ、年とりました、お二人とも。

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軽量級としては史上最大のメガファイト。

最初に入場するのはキング・ライアン。そして、タンクの入場。

注目された当日計量はガルシアが144.9ポンド。デービスが144.1 ポンド。二人ともリバウンドをしっかり抑えてきました。

Tモバ、フルハウスです。



第7ラウンド、1分44秒。

最後はわかりませでした。

「諦めましたな」(浜田剛史)。だとしたら、残念です。

フィニッシュはデービスの左ボディフックでしたか。

片膝ついたガルシアは、主審のトーマス・テイラーのカウントを聞きながら立とうとしませんでした。

6ラウンドまでの採点はESPNが57−56でリード。ボクシングシーンは58−55でデービス。オフィシャルは59−56/59−55/58−56で3者ともにタンクを支持していました。

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スコアとスタッツなら良い試合に映りますが…最後が残念。

ガルシアはこれでフェイドアウトしてもおかしくないような、残念な負け方です。

再戦は誰も望みません。 
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Saturday 22, April 2023
  
Nevada Athletic Commission
Tom Brown (TGB Promotions),
Oscar De La Hoya (Golden Boy Promotions)
DAZN  SHOWTIME

Gervonta Davis (Ring magazine -No. 2) vs.Ryan Garcia (No. 3)
 
12 rounds – junior welterweights (136-pound catchweight) 




▪️Elijah Garcia vs. Kevin Salgado Zambrano
10 rounds – middleweights 


無敗のホープ、WBC中南米ミドル級王者イライジャ・ガルシアが1/14(1.07倍)、ケビン・サンブラノが13/2(7.5倍)。

25歳のメキシカンは、19歳のイライジャの肥料にされてしまうのか?

アクセントのない10ラウンドでした。イライジャ、まだまだこれからです。

97-92*2/95−94のユナニマス。95−94は減点が無ければドローというスコア。採点しながら見てませんでしたが、どうなんでしょうか。




▪️Bektemir Melikuziev vs. Gabriel Rosado
10 rounds – super middleweights

ガブリエル・ロサドとベクテミル・メリクジエフは2年越しの再戦。

WBAインターコンチ(決定戦)/WBOグローバルのタイトルマッチ。

前回は「ジス・イズ・ゲートキーパー」のロサドが3ラウンドでエリートアマから無敗街道を走っていたサウスポーをノックアウト。 

オッズは27歳のWBOグローバル王者メリクジエフが1/10(1.1倍)、37歳のロサド10/1(11倍)で、今回もウズベキスタン人が有利。 

まだ空席の目立つ会場ですが、慎重な立ち上がりにブーイングも。 

メリクジエフ、いいボクサーですが…また見たいか?と聞かれたら…。 

ユナニマスデジション。99-91*3。




▪️David Morrell (No. 5) vs. Yamaguchi Falcao
12 rounds – super middleweights  

WBAスーパーミドル級のセカンドタイトル王者デビッド・モレルに、エスキバ・ファルカンの弟ヤマグチ・ファルカンが挑戦。

オッズは大きく開いて25歳のモレルが1/14(1.07倍)、35歳のファルカン12/1(13倍)。もちろん、応援するのはヤマグチ。8日前にセナ・アグベコの代役として急遽出場することになりましたが、そんなの関係ねぇ!大番狂せを起こすのだ!

会場もあったまってきました。Tモバ、いいですね〜。

モレル、やっぱり強い。強い。

デビッド・べナビデスとの決闘は、実現したら最高に楽しみです。

さて!メインイベントです!
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アメリカのメガファイト。

さて、どれを選ぼうかと考えたとき、おそらく1970年代まではこんなふうに迷うことはなかったであろうことに改めて思い至りました。

1970年代まで「メガファイト」とはヘビー級のタイトルマッチのことであり、もっとわかりやすくいうと「ヘビー級のタイトルマッチ」は一つの例外もなくメガファイトでした。

「メガファイト」がヘビー級のタイトルマッチに限定されていた時代。「ヘビー級のタイトルマッチが一つ残らずメガファイト」だった時代。

それがひっくり返ったのが、80年代からのアメリカ市場でした。


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①【1981年9月16日】シュガー・レイ・レナードvs トーマス・ハーンズ

今なお史上最高試合の呼び声高い、ボクシングの面白さの全てがこの1試合に凝縮されたTHE SHOWDOWN(決着の大勝負)。

舞台はラスベガス、シーザースパレス。

この試合がなければ、米国の「ウェルター級信仰」は生まれるわけもありませんでした。

いいえ、「米国」ではないです。世界の「ウェルター級信仰」は、この試合を経典として現在に至ります。




②【1985年4月15日】マービン・ハグラーvsトーマス・ハーンズ

THE WARとタイトルに、偽りはありませんでした。それどころか、大袈裟なトップランクにしては、驚くほど謙虚で控えめなタイトルでした。

舞台はもちろん、シーザースパレス屋外特設リング!

史上最も激しい3ラウンド。「火を噴くような打撃戦」なんて言葉が陳腐に感じられる、見ればわかるしあいでした。




③【1987年4月6日】シュガー・レイ・レナードvsマービン・ハグラー

THE SUPER FIGHT。

いうまでもなく、シーザースパレス。とにかくシーザースパレス!

後出しではなく、当時の私は「レナードは何かをやってのける」と思っていました。もちろん、それは「レナードはタダでは負けない」ということでしたが。

何度も読む小説、何度も観る映画、そして何度も観るボクシングの試合がたくさんあります。そんな作品は読むたび、観るたび、その時々で新しい感動が湧きあがります。

この試合が特殊なのは、最初に観たとき、私は失望したことです。普通はそんな試合を見直そうとは思いません。

レナードはハグラーと打ち合うと思っていました。つまらない試合でした。

そして、スプリットデジションという音を聞いたとき、吐き気が込み上げてきました。「レナードの勝ち?不当判定だ」。

予想通りにレナード勝利のスコアが読み上げられました。

この試合が特殊なのは、何度か見直して採点すると「レナード勝利は全然あり」だと気付かされたことです。

もちろん「ハグラー勝利」が最も納得できるアウトカムだとしても、この試合は不当判定ではありませんでした。

多くのメディアがこの試合を今なおフォローし続けているのは「何度も読み返したくなる」作品だからに他なりません。




④【1988年6月27日】マイク・タイソンvsマイケル・スピンクス

このブログでもときどき取り上げる「Undisputed champion」と「Lineal champion」のベリー・ベリー・レアな決戦。

Once and For All。

わずか90秒の惨劇。この試合が、アイアン・マイクのピークでした。

後年の歴史的評価では、スピンクスがタイソンを上回るケースがリング誌など多くのメディアでデフォルトで、この試合はタイソン信者が発狂するタネになっています。

 


⑤【1999年9月18日】フェリックス・トリニダードvs オスカー・デラホーヤ

無敗のウェルター級王者同士の団体統一戦は、FIGHT OF THE MILLENNIUM〜1000年に一度の戦いと看板を掲げましたが…1000年ではなく3年に一度レベルの試合でした。

二部作、三部作として発展して欲しかったのですが…空気を読まないバーナードおじさんが余計なことをしてしまいました。



⑥【2001年4月7日】マルコ・アントニオ・バレラvs ナジーム・ハメド

フェザー級なのに、MGMグランドガーデンアリーナ。フェザー級なのにHBOのPPVイベント。

軽量級の常識を根底から破壊するビッグファイトは、メキシコのスーパースターと、アラブマネーの恩恵を受ける悪魔王子のマッチアップだからこそ成立しました。

後年の告白からもハメドは〝バレラ恐怖症〟で半ばノイローゼ状態でリングイン。判定に逃げ込むのが精一杯でした。

それまでも、指名挑戦者ファン・マヌエル・マルケスをあからさまに回避、エリック・モラレスの挑発にも耳が聞こえないように無反応だったハメド。

ハメドと彼らとのポテンシャルオッズは明白に有利と見られていたというのに。

ハメドは、ある意味で超一流の危険察知能力を持っていました。

あのハメドが恐怖に逃げ回った当時のPFPファイターでのちに一発殿堂を決めるメキシカン3人。

彼らのオファーを二つ返事で請け負い、Bサイドとアンダードッグの立場で彼らを次々に撃破する、メキセキューショナー(メキシコ人死刑執行人)と呼ばれるアジア人が登場するのは、このすぐあとのことでした。




⑦【2002年6月8日】レノックス・ルイスvs マイク・タイソン

テネシー州メンフィスはザ・ピラミッド。

タイソンにとって初めて直面する体格・体重で明白にビハインドを負う一流選手がレノックス・ルイスでした。

「勝てばタイソンは一発殿堂」と期待された一戦でしたが、圧倒的不利予想の通りに圧倒的に負けてしまいました。

この試合から4試合を1勝3敗(いずれもKO負け)のタイソンは、ついに旬の強豪には1勝もできずにリングを去りました。




⑧【2008年12月6日】マニー・パッキャオvsオスカー・デラホーヤ

誰がこんなマッチアップを思い浮かんだのか?「これ、勝敗予想するんですか?」と元WBCジュニアバンタム級王者・川島郭志も呆れた、絶対あり得ない、あっちゃいけない禁断のTHE DREAM MATCH。

試合後に「6人の敵と戦っているようだった」と語ったデラホーヤの言葉は最大「10人」まで増えました…。




⑨【2010年11月13日】マニー・パッキャオvs アントニオ・マルガリート

ハンドラップ事件でカリフォルニア州やネバダ州のアスレティック・コミッションなどから追放処分を受けていたマルガリートが、なぜかパッキャオ戦という宝くじの特賞を与えられた「これぞプロボクシング」な理不尽極まるメガファイト。

さらにWBCはジュニアミドル(154ポンド)級で一度も戦ったことのない二人のタイトルマッチを快諾。しかも、ウェルター級の方が近いキャッチウェイト150ポンド。

そんな背景から米国メディアでは批判もありましたが、日本では100%大絶賛。でも日本ではなぜか「6階級制覇」と、世界認識と二つズレてました。そう、日本のボクシング界って「一つ」じゃなく「二つ」ズレてるんですよね、いつも。

舞台は少年時代に大のボクシングファンだった大富豪のジェリー・ジョーンズが、オーナーをつとめるダラス・カウボーイズの巨大スタジアムを用意(本当はメイウェザー戦のためでしたが)。




⑩【2013年9月14日】フロイド・メイウェザーJr.vs カネロ・アルバレス

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THE ONEとタイトルされた当時36歳のマネーと、23歳のカネロが拳を交えたBattle of The Age。

「さすがメイウェザーさん」という眠たい試合でしたが、CJ・ロス女史のドローさいてんに世界中のボクシングファンが目を覚まします。




⑪【2015年5月6日】フロイド・メイウェザーJr.vs マニー・パッキャオ

これほど一般メディアで取り上げられたボクシングの試合は、この43年で初めてのことです。

CNNスポーツは「素晴らしいファイトになればボクシングが息を吹き返すかもしれない」と、試合決定を受けてすぐにカウントダウンタイマーを番組画面に表示しました。

This is the fight to save boxing. 

もし、そんな試合があるとしたら…この試合でした。

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。。。。。。あれれ、ベスト10のつもりが11になってしまった。いっぱい削ったメガファイトがあるのに…。

米国ボクシングは「死にゆく産業」 なんて嘘だ!俺は今日も見るぞ!

ビール消費が下がってるなんて、絶対嘘だ!俺は鯨のように飲んでるぞ!

野球が不人気クラブなんてのも嘘だ!俺の知ってる中学校の部活には今年14人も新入部員が入ったぞ!


むむむ。WOWOWはいつもの11時配信スタートではなく、9時からか。
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ガーボンタ・デービスとライアン・ガルシア。

彼らは、モハメド・アリでもシュガー・レイ・レナードでもありませんでした。マイク・タイソンでもカネロ・アルバレスですらありませんでした。

そのデビューは、彼らの身内以外は誰も見ていない誰も覚えていないリングでひっそりとゴングが鳴らされ、誰も知らないままに終わりました。

二人が職業ボクサーとしての「はじめの一歩」を刻んだ日のボクシングシーンを、リング誌から振り返ります。

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左から2013年2月号、2016年5月号、2016年7月号。


▶︎▶︎▶︎タンクの「初めの一歩」。

伝えられるアマ戦績は205勝15敗。

ゴールデングローブ56kg級で優勝経験があるとはいえ、全米選手権でジョエット・ゴンサレスに敗退。世界大会での実績はゼロ。

プロデビューは2013年2月22日、米国コロンビア特別区、ワシントンDC。

ラモント・ピーターソンとケンドール・ホルトのIBFジュニアウェルター級タイトルマッチのアンダーカード。

フェザー級4回戦のリングに上がったデービスは、35歳のデジー・ウィリアムスを初回でノックアウトしました。

「(人気のない)フェザー級に長く止まる気はない。ウェルター級で世界王者になる」。18歳の小さな黒人の言葉を間に受ける人は、当時誰もいませんでした。

リング誌2013年2月号(発売は1月)は、前年の12月に絶対的PFPキングだったマニー・パッキャオがファン・マヌエル・マルケスに衝撃的なKO負けした結果がまだ反映されていませんでした。

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PFPの1位が空位…。「妄想なんだから誰でもいいから1位を入れろよ」と嘲笑してはいけません。それも含めて妄想です。PFPは「次はPFP暫定1位か?それともPFP休養1位か?PFPダイアモンド1位もありかな」と面白がって遊ぶものです。間違っても、真剣に「リング誌のPFPは権威がある」とか奉ったらバカ確定です…リング誌をおちょくる遊びとしてならアリですが。

PFPは「パッキャオ・ショック」を反映して1位はvacant(空位)。

パッキャオとフロイド・メイウェザーが2位。

7位にウラジミール、9位にビタリとヘビー級のクリチコ兄弟が10傑入りしているのが印象的なランキングでした。

最近でもジュニアバンタム級で3人同時ランクインするなど、軽量級に優しいPFPでは〝逆〟差別されるヘビー級で二人が同時にトップ10入り、しかも兄弟。これはもう2度と見ることの出来ない光景かもしれません。

パックメイを中心に回っていた世界の片隅で、タンクのキャタピラはギャラギャラと力強い前進を開始したのでした。



▶︎▶︎▶︎キングライの「はじめの一歩」。

〝あれから〟3年後の2016年6月9日、メキシコはティファナ、バハ・カリフォルニア。

17歳のライアン・ガルシアはエドガル・メサを相手にライト級4回戦でデビュー、やはり1ラウンドKO勝利を飾ります。

アマチュアレコードはデービスとよく似た215勝15敗。バージル・オルティスに勝利するなど米国内ユースでは結果を残すものの、世界大会では実績ゼロ。

キングライがデビューした2016年、リング誌は慢性的な経営難が一層深刻になり月刊発行ができなくなります。 年9回発行に縮小、6月号はカットされた3つの号の一つだったので、ここでご紹介するのは存在しない6月号を挟んだ5月号と7月号。

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まずパッキャオがカバーした5月号のPFP1位はローマン・ゴンサレス。9位には〝神の左〟の名前も刻まれています。帝拳から二人同時ランクイン、ナイスです。

そして7月号の表紙はカネロ・アルバレス。パッキャオからカネロへ。米国ボクシングの王位が継承された時期でした。

5月号の山中(9位)とティモシー・ブラッドリー(10位)が入れ替わっただけで10傑のメンツは変わらず。 

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デービスとガルシアは、米国ボクシング市場においてメイウェザーとパッキャオとの入換え世代の代表でした。

例えれば「長嶋茂雄の後継者」と、勝手に大きな荷物を背負わされた原辰徳のような存在かもしれません。

もし、彼らがメイパックに優っている点があるとしたら、それは一つしかありません。

全盛期に激突することを選んでくれたということです。

それは、ボクシングファンにとって最も評価すべき素晴らしいことに違いありません。

啐啄の機で拳を交える米国の時期スーパースター候補。

その意味では、1981年のTHE SHOWDOWN、シュガー・レイ・レナードvsトーマス・ハーンズ以来の興行規模のメガファイトかもしれません。
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ガーボンタ・デービスとライアン・ガルシア。

ファイトスタイル、骨格では大きな差がありますが、パンチスタッツでは同じグループのライト級です。

以下の数字はタンクが直近12試合、キングライが5試合のデータです。

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ライト級の1ラウンド当たりに放つパンチの平均値は57.5発ですが、キングライはそれを大きく下回る41.1発。タンクに至っては34.2発で、これは全てのファイターを見渡しても最も少ない数字です。

そしてライト級の着弾率の平均値28.3% に対して、キングライは31%、タンクは35.1%。

ジャブの平均値23.3発/着弾4.1発/着弾率17.6%に対して、キングライは15.8発/1.7発/10.8%。タンクは13.6発/2.2発/16.2%。二人ともジャブが少ないだけでなく、精度も高くありません。

このボクシングの基本技術に拙さが目立つために、二人に未熟な印象が付きまとうのでしょう。比較するのがおかしいのは承知の上ですが、メイウェザーとパッキャオはジャバーとは呼べないにもかかわらず、一流のジャバーも凌ぐジャブの使い手でした。

そして、パワーパンチ。平均値は34.2発/12.1発/35.4%。キングライは25.5発/11.1発/43.5%、タンクは20.6発/9.8発/47.6%。

数字から浮かび上がってくる「手数は少ないが精度の高いパンチを狙いすまして撃ってくるスナイパー」というイメージは、ほぼ実像に近いでしょう。このイメージは、特にタンクに当てはまります。

もちろん、この数字は平均値です。

ともに高いKO率を誇る「手数の少ない狙いすましてパンチを放つスナイパー」は、フィニッシュの匂いを嗅ぎつけるとマシンガンをぶっ放す猛獣に急変します。

この二人が12ラウンド、36分間にわたって冷静なスナイパーでいることはレアケース、どこかでライフルをマシンガンに持ち替えるはずです。 
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