カテゴリ: 世界に挑む日本人,THE SUPER FLY,世界の軽量級

ファン・フランシスコ・エストラーダvsローマン・ゴンサレスの第3戦。

技術と経験、矜持が高い次元で結晶した素晴らしい試合でした。 

軽量級にはミドル級やウェルター級のような保身に固まるファイトも、ヘビー級のようなスタミナ切れも、待望のマッチアップが実現しないジレンマもありません。

勝者のエストラーダは「Undisputed Championを目指す」と語り、エディ・ハーンもその方向で今後のマッチメイクを進めていくと明言しました。

“The fourth fight with Chocolatito is the biggest fight to be made, of course, but I think every division should have an undisputed champion,” Estrada’s co-promoter Eddie Hearn said during the post-fight press conference. “I’d like to see it (an undisputed champ) in the 115-pound division, so the winner of Ioka-Franco makes sense for Estrada.”

チョコラティトとの第4戦が大きな試合になるのはもちろんだが、私は全ての階級で王者は一人であるべきだと考えている。115パウンドでUndisuputed Championが生まれるのを見たい。エストラーダを次の試合で井岡一翔とジョシュア・フランコの勝者とぶつけたい。


【ESPN】JUNIOR BANTAMWEIGHT (UP TO 115 POUNDS)

1. Juan Francisco Estrada
    Previous ranking: No. 1
Record: 44-3
Last: W (MD12) Roman "Chocolatito" Gonzalez, Dec. 3

2. Roman "Chocolatito" Gonzalez
  Previous ranking: No. 2
Record: 51-4
Last: L (MD12) Juan Francisco Estrada, Dec. 3

3. Jesse Rodriguez  
   Previous ranking: 5
Record: 16-0
Last: W (UD12) Israel Gonzalez, Sept. 17

4. Kazuto Ioka  
   Previous ranking: No. 4
Record: 29-2
Last: W (UD12) Donnie Nietes, July 13

5. Fernando Martinez  
   Previous ranking: No. 9
Record: 15-0
Last: W (UD12) Jerwin Ancajas, Oct. 8

6. Srisaket Sor Rungvisai  
   Previous ranking: No. 3
Record: 50-6-1
Last: L (TKO8) Jesse Rodriguez, June 25

7. Joshua Franco  
   Previous ranking: No. 7
Record: 18-1-2
Last: W (UD12) Andrew Moloney, Aug. 14, 2021

8. Junto Nakatani  
   Previous ranking: N/R
Record: 24-0
Last: W (UD10) Francisco Rodriguez Jr., Nov. 1

9. Donnie Nietes  
   Previous ranking: No. 7
Record: 43-2-6
Last: L (UD12) Kazuto Ioka, July 13

10. Andrew Moloney  
   Previous ranking: No. 10
Record: 25-2, 1NC
Last: W (TKO2) Norbelto Jimenez, Oct. 16
Next: TBA


ESPNの階級ランキングでは4位に井岡一翔、8位に中谷潤人が、リング誌では2位(リング誌はチャンピオンシップ制度をとっているので王者エストラーダから数えて実質3位)に井岡、7位に中谷、8位に田中恒成もランクインしています。

ハーンが本気で動いてくれたなら、来年上半期にも「井岡vsエストラーダ」のリネラル+リング誌+WBO+WBCの統一戦が実現するはず。

エストラーダに勝つ…21世紀に入って日本人選手が収めた最も価値のある勝利になるのは間違いありません。

エストラーダ、美味しく熟していますが、あのレベルのグレートは侮れません。
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Saturday 3, December 2022
  
Gila River Arena, Glendale, Arizona, USA
commission:Arizona Boxing & MMA Commission
promoter:Eddie Hearn
matchmaker:Kevin Rooney Jr

Juan Francisco Estrada
 vs
Roman Gonzalez


 「タイソン・フューリーvsデレク・チゾラ」と「ファン・フランシスコ・エストラーダvsローマン・ゴンサレス」 。

どちらも三部作の最終章という共通項はあるものの、世界的な注目度(興行規模)が全く違います。

そして、試合の興味深さも全く違います。 

ロンドンで行われた興行規模だけ馬鹿でかいメガファイトから、コアなマニアしか興味のないジュニアバンタム級の試合。 

またまたまた、ものすごい試合になってしまいました。前半はエストラーダ、後半はゴンサレス。

オフィシャルは、114-114/116-112 /115-113 のマジョリティデジションでエストラーダに凱歌があがりました。

二人合わせて2529発のパンチを交換した第2戦からは手数こそ減ったものの、激しくハイレベルなシーソーゲームが続きました。

PUNCHESESTRADAGONZALEZ
Total landed217201
Total thrown778732
Percent28%28%
Jabs landed2514
Jabs thrown226182
Percent11%8%
Power landed192187
Power thrown552550
Percent35%34%

ConpuBoxの数字からも、クロスファイトが浮き彫りです。

チョコラティトの決意が痛いほど伝わってきました。

私は114−114のドローと見ましたが「どちらが科学的に戦ったか」となると、今回は明らかにエストラーダ。

Estrada-Gonzalez 2 - Punch Stats

PUNCHESESTRADAGONZALEZ
Total landed314391
Total thrown12121317
Percent26%30%
Jabs landed1739
Jabs thrown395434
Percent4%9%
Power landed297352
Power thrown817883
Percent36%40%
 


2012年の第1戦から10年、3試合、濃密すぎる36ラウンド。

ガジョとチョコラティトが熱望した「明白な決着」には至りませんでしたが、井岡一翔や中谷潤人、田中恒成ら日本のタレントにとっての〝ラスボス決定戦〟 に勝ったのは32歳のメキシカン。

戦前「あと2〜3試合はできる」と語っていたニカラグア人の35歳は、まだトップ戦線にとどまる実力を持っていますが、偉大なキャリアに幕が降りる日が近づいています。

勝ち残ったガジョにしても、プライムタイムは過ぎ、井岡らにとって「リスクは軽減、メリットが大きい相手」になりました。

日本でビッグファイトをやりましょう。

さあ、来い!ガジョ・エストラーダ!!! 
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SATURDAY, DEC. 3
Glendale, Arizona (DAZN)
 

12 rounds – junior bantamweights
(for Estrada’s Ring championship) 

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いよいよ、あと10日後に迫った現代最高のトリオロジー、その最終章。

当初は、ファン・フランシスコ・エストラーダが保持するリング誌タイトルだけがステイクされる試合でしたが、空位のWBCタイトルもステイクされることになりました。

元々はエストラーダがシーサケット・ソールンビサイから奪ったタイトルでしたが、WBCがエストラーダをフランチャイズ王者に〝格上げ〟して空位となり、今年2月にジェシー・ロドリゲスに当てがったもの。

ロドリゲスはフライ級に降りるために返上、また空位となっていたのです。

巡り巡ってというか、なんという無茶苦茶さなのか、なにそれ!?と驚くしかない、フランチャイズ王者エストラーダとローマン・ゴンサレスが決定戦を争う顛末になりました。

WBC-belt-fukuda-770x499

Emeritus Champion(名誉王者)、Diamond championなどに続いてfranchise championなど、腐敗を極めるWBCの支離滅裂な上位タイトルはすでに機能不全に陥っています。

どんなバカでも、一連の〝上位〟タイトルの目的がビッグネームを囲い込むことと、新たにタイトル戦をやりたいWBCの方便だということに気づいています。

それにしても、まさかフランチャイズ王者が正規王者の決定戦に出場する羽目になるとは…WBCは自分で付けた序列が破綻していることにも気づいていないのでしょう。

いずれにしても、この試合の勝者がリング誌とWBCのベルトを巻くことになりました。

ビッグファイト、統一戦を危急しているWBO王者の井岡一翔にとっては、かねてから名前を挙げていたエストラーダとチョコラティトです。

日本のリングマスターにとって、その勝者が二つのベルトを持つことは大歓迎でしょう。まずは、大晦日のWBA王者ジョシュア・フランコ戦をクリアするのが大前提ですが、エストラーダvsチョコラティトの勝者が次の対戦相手として井岡の名前をコールすることは普通に考えられます。

来年前半にも、ビッグファイトが実現するかもしれません。エストラーダなら日本のリングに登場するのは初めて、チョコラティトなら6年ぶりの〝凱旋〟になります。

井岡との巡り合わせも考えても、思い入れのあるチョコラティトに応援の軸足がかかります。

現在のオッズは35歳のニカラグア人が1/2(1.5倍)で、6/4(2.5倍)をつける32歳のメキシカンをリード。

過去2戦同様に、決着のラバーマッチも大激戦のクロスゲームになると予想されていますが、エストラーダのコンディションが心配される中、意外な展開も十分にあり得ます。 
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昨夜、後楽園ホールで日本フライ級5位、OPBFジュニアバンタム級13位の飯村樹輝弥が大番狂わせを起こされてしまいました。

全勝ホープが躓いたのは、フィリピンから呼んだ踏み台、エスネス・ドミンゴ。

6ラウンドでストップされるまで、3度のダウンを喫してしまいました。

23歳のドミンゴはHard Hitterの異名を持つ割には、KO率は44%と高くなく、直近では南アフリカ遠征でジュニアフライ級の試合を判定で落としています(陣営は「勝ったのはドミンゴ」と地元判定だったと主張)。

ベトナムのリングに上がったこともあるドミンゴは、これが3カ国目のリングで「憧れの日本、憧れの後楽園ホール」と喜びを語っていますから、ここで母国のデミ・ゴッド(ほとんど神様)マニー・パッキャオが戦ったことも知っているのでしょう。

ドミンゴが、下馬評を引っくり返す強烈な意気込みで憧れのリングに上がったことは容易に想像できます。

日本大学ボクシング部主将からプロ入りした飯村は3勝1KO1敗、ドミンゴは17勝9KO2敗。

それにしても、フィリピンのファイターは逞しい。フィリピンボクシングの主要輸出品は、相手国を恐怖のどん底に叩き落とす「番狂わせ」です。



メインの日本バンタム級チャンピオン堤聖也は、9ラウンドTKOで打撃戦を制し、初防衛に成功。
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ジュニアバンタム級のWBO王者の井岡一翔とWBA王者ジョシュア・フランコが互いのベルトを賭けて、大晦日に団体統一戦を行うとboxingscene .comが報じました。

会場未定とのことですが、boxingsceneは「大田区総合体育館になるだろう」と予想しています。

なんでboxingsceneごときに予想されなあかんねん!というのはさておき、井岡陣営はパリクテ戦をリング誌にリークしたように日本のメディアを飛ばすのがお好きなようです。

アンドリュー・モロニーとの3連戦を潜り抜けたWBA王者はEl Profesorの異名を持つ26歳。その戦いぶりからは〝プロフェッサー〟の香りは全く感じませんが…。


この試合を大方の下馬評通りに井岡が勝利を収めると、ジョシュアの弟でWBC同級王者バム・ロドリゲスとのビッグファイトへの筋書きが出来上がります。

現役世界王者最年少の22歳のバムは、現在のジュニアフェザー級以下のクラスで最も注目されるスター、エディ・ハーンの秘蔵っ子です。

ハーンが井岡と日本でやらせるとは思えませんが、井岡は勝利者インタビューでバムをコールして欲しいです。

今のファン・フランシスコ・エストラーダやローマン・ゴンサレスを倒すよりも、バムの方がはるかに美味しい!
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この5年でローマン・ゴンサレス、ファン・フランシスコ・エストラーダ、シーサケット・ソールンビサイ、ドニー・ニエテス、井岡一翔と6人のPFPファイターを輩出、同時に最多3人をランキングしていたジュニアバンタム級。

ジャーメル・チャーロやドミトリー・ビボル、アルツール・ベテルビエフらのランクインで、リング誌PFPは現在では1人も名前が見当たらない状況になってしまいました。

それでも、チョコラティトと井岡、 エストラーダはまだ再浮上を伺う位置につけ、バム・ロドリゲスという超新星も登場、フライ級最強候補のWBO王者・中谷潤人らも進出を公言、115ポンドの火薬量は落ちていません。

このクラスのフロントランナーが、井岡や中谷らが対戦を熱望するエストラーダであることは間違いありません。

そのエストラーダが18ヶ月ぶりのリングに上がりました。

アルジ・コルテスとのジュニアバンタム級12回戦、メキシカン対決。

スロースターターのエストラーダが序盤からペースを握ったかに見えましたが、乱打戦に巻き込まれ鼻骨を痛め出血。珍しくロープを背負うシーンも目立ち、格下相手に大苦戦。

第7ラウンドに得意の左ボディでダウンを奪うも、クロスゲームに決着をつけることができないまま試合終了。



115−112×2/114-113と逃げ切ったリング誌王者には、18ヶ月前のチョコラティトとの大激闘のダメージやブランクで患ったコロナの影響など不安材料が囁かれていました。

この試合内容は、それを払拭するにはほど遠いものでした。

ブランクだけでなく、格下相手にモチベーション作りが難しかったとも想像できますが、12月3日に予定されるチョコラティトとのラバーマッチはさらに厳しい戦いになりそうです。

今月17日の「カネロ・アルバレスvsゲンナジー・ゴロフキン」のメガファイトでセミファイナルを飾る予定のWBC王者バム・ロドリゲスは〝予定通り〟にイスラエル・ゴンサレスを料理するでしょう。

劣化版のカルロス・クアドラスとシーサケットを屠ったように、憔悴しきったエストラーダvsチョコラティトの勝者も撃破しそうです…。

なんか解せないなぁ…なんて言っても、そういうもんです、プロボクシングって。
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WEDNESDAY, JULY 13
Tokyo

12 rounds – junior bantamweights (for Ioka’s WBO title)


リング誌のジュニアバンタム級2位(井岡一翔)と、9位(ドニー・ニエテス)の対決。両者ともストローからジュニアバンタムまでの4階級を制覇していますから、合わせて8階級制覇。

井上尚弥の「ドネア2」で3+4=7階級対決。なかなか見れない試合です。 おそらく史上最多はパックメイの8+5=13階級対決。

入場曲は40歳のフィリピン人がクイーンの「We Are The Champions」。33歳の日本人はAK-69の「Champion」。入場曲もチャンピオン対決です。

それにしても、えらいこっちゃな水着のお姉ちゃんは要りません。もうちょっと考えてくれ。コロナガールやテカテガールより趣味悪い。

それにしても二人ともいい面構えです。格好いいです。 

序盤は、よくあるジャブの差し合いというにはあまりにも両者ともに慎重。ニエテスは思い出したように大きな右を振りますが、これがまともに当たる相手じゃありません。 

第3ラウンドからニエテスが後退する場面が目立つ。井岡のパンチはまともにもらってないのに、こんなに浅いラウンドで、インタバルではすでに削られてるような表情。

第4ラウンド、前のラウンドから腫れが目立っていた右目上から出血。実況席から、コーナーのイスマエル・サラスの「ニエテスは疲れている」という見方が紹介されます。

中盤もニエテスが上半身は前のめり、下半身は後ろ重心、で下がる。ボディが効いている兆候ですが、それほどの有効打があったとは思えません(井岡のボディは効かせても派手さがないとはいえ)。

第8ラウンドには、ニエテスの左目上からも出血。グラつくところは見せないものの、もうニエテスのタンクには何も残っていません。ただ、倒されてたまるかと言う気概以外は。 

第11ラウンド。開始ゴングが鳴ってもリングから降りないニエテスのコーナーに二度目の「セコンドアウト!」の声。

第12ラウンド、井岡が倒しにくるのがわかっていたニエテスは大きく左右を振り回して、KO負けを拒み続けます。

オフィシャルは120-108/118-110/117-111。勝利者インタビューで井岡が「完封」と表現した通りの内容でした。

井岡一翔の井岡一翔たる所以を見せつけた36分間でした。

それにしても、ニエテスです。

十分な練習ができず、ベストコンディションでなかったのは明らかです。それでも、大ピンチという場面は一度も作らず、最後までリングの上に立ち続けました。

あんなに誇り高い戦い方を40歳になって出来るファイターなど、日本人では想像もできません。

もちろん、日本人でニエテスレベルの実績があれば、40歳になってまでリングにしがみつく必要などありません。 

井岡はニエテスに初めて圧勝した相手として、次のステージも突破して欲しいです。

井岡の鋼鉄の意思と、マスターズな攻防も見事でした。円熟の33歳です。
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WBOジュニアバンタム級タイトルマッチの前日計量。

王者・井岡一翔はまさかの体重オーバー!…といってもわずか40グラム。下着を脱ぐまでもなく、5分後にトイレから戻り、ネックレスを外して114.86ポンドでクリア。

挑戦者のドニー・ニエテスは114.5ポンドで一発クリア。

「自宅の電子体重計との誤差かな。ニエテスを待たせて申し訳ない」(井岡)。

「気にしてない。(5分待たされて)ちょっとお腹が空いたかな」(ニエテス)。

ボクシングのグランドマスター同士らしいエスプリの効いた会話です。

オッズは井岡勝利が6/17(1.35倍)、ニエテス3/1(4倍)。

2018年大晦日、初戦ののオッズは井岡1.73倍、ニエテス2.1倍でしたから、3年7ヶ月の歳月で両者の見立ては大きく差が開きました。

初戦は最高のタイミングでしたが、再戦はニエテスにとって遅すぎたと考えられているわけです。

とはいえ、一筋縄ではいかない老獪なあのニエテスです。

40歳の4階級制覇王者は、この試合の重要性もよく理解しているでしょう。

井岡が油断するわけもありませんが、完敗の経験がない不気味な相手です。

それを言い出すと、井岡は完敗したことがありません。アンダードッグの経験もありません。

ニエテスが3年7ヶ月前のニエテスなら、またチェスの差し合いになるはずですが、ブックメーカーや専門家、ファンは、そうではないと見ているようです…もちろん私もその1人ですが…。
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横浜郊外、市ヶ尾駅すぐののラーメン屋さん「秋もと」。ハートランドの小瓶(500円)というのはシブい。


*******

昨年のマニー・パッキャオ(WBAウェルター級)、今年に入ってノニト・ドネア(WBCバンタム級)に続いて、昨日はマーク・マグサヨ(WBCフェザー級)がタイトルを失い、フィリピンは世界王者ゼロの状態に陥りました。

彼の国ではタイトルを失うのも、獲得するのも基本的にアウエーの地。

母国で世界戦がセットされるのは非常にレアなケースです。

プロボクシングは経済原理だけで動くスポーツですから、これは当然です。

日本のように経済大国になるか、メキシコのように米国西部に強力なファンベースを構築できれば、ホームを作ることができますが…。

あるいは、パッキャオのように問答無用の〝スーパースター狩り〟で世界中のボクシングファンの心を鷲掴みにするなら、また話は別ですが…。

いずれにしても、フィリピンの選手は宿無しのサーカスライフを送るしかない運命を強いられます。

ドネアのように4階級制覇しても、ジョンリール・カシメロのように強烈なキャラクターで番狂わせを続けても、軽量級である限り、フィリピン人である限り、まともに陽の目を見ることはないのです。

そんな、ホームレス哀歌をBGMに、フィリピンの軽量級ボクサーが7月13日、完全アウエーの大田区総合体育館の特設リングに上がります。

ドニー・ニエテス、40歳。

同じ4階級制覇のWBOジュニアバンタム級王者・井岡一翔と3年7ヶ月越しに拳を交えるのです。

2018年大晦日にマカオで行われた初戦は、ニエテスがスプリットデジションで勝利しましたが、リング誌やESPNなど多くのボクシングメディアが very close fight と表現する、どちらに転んでも全くおかしくない大接戦でした。

この3年7ヶ月、井岡が戦った5試合は全て世界戦で、中でもニエテスと引き分けたアストン・パリクテ、プエルトリコの無敗のホープ、ハビエル・シントロン、田中恒成といった115ポンドの強豪を撃破してきました。

一方のニエテスは井岡戦の後、コロナ不況の直撃を受ける形で所属ジムが消滅、2年4ヶ月ものプランクを作り、昨年2試合をこなしたものの、世界基準に届かない相手に1勝1分に終わっています。

井岡33歳、ニエテス40歳という年齢に加えて、最近の対戦相手の質を考慮すると、初戦のようなクロスゲームは期待できない様相です。

ただ、ニエテスにとって「日本で井岡戦」は、2003年4月のプロデビューから20年以上のキャリアで最高の舞台。気合いの入り方が違うでしょう。

ニエテスが昨年契約したプロベラムは「商品価値なし」と大手プロモーターが見切りをつけたドネアらを傘下に収め〝ガラクタコレクション〟と嘲笑されることもある新興プロモーター。

昨年9月の設立からまだ1年も経たないというのに、ドネアとポール・バトラーを井上尚弥、今回はニエテスを井岡にヒットさせ、欧米では考えられない価値を軽量級で生み出すことに成功しています。

プロベラムはガラクタコレクションではなく、上質のリサイクル、再生工場です。

ガラクタのロートルが、圧倒的不利予想の中、日本の地上波生放送で井岡一翔を挑む…完全無欠のアンダードッグです。

普通なら、ニエテスを応援したいところですが、誰にだって立場があります。

カネロ・アルバレスを熱烈応援するサポーターたちも、自身の体にメキシカンの血が流れていなければ、カネロなんて応援していないでしょう。

願わくば、同じようなシチュエーションで井上が見事にやってくれたように、井岡にもニエテスの夢を根こそぎ断ち切るような〝介錯〟を、見せてもらいたいと考えています。


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醤油ワンタン麺(1100円)。スープも麺もワンタンもチャーシューも、全てのレベルが高い。テレンス・クロフォード級、や。ご馳走様でした。
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ESPNがRanking 10 must-see fights on the boxing scheduleを発表しました。

1位はカネロ・アルバレスとゲンナジー・ゴロフキンの第3戦(9月17日)。 

2位はオレクサンダー・ウシクとアンソニー・ジョシュアの再戦(8月20日)、3位は女子のクラレッサ・シールズvsサバンナ・マーシャル(9月10日)。

4位:ジェイク・ポールvsハシム・ラクマン、5位:ライアン・ガルシアvsハビエル・フォルツナ、6位:アンディ・ルイスJr.vsルイス・オルティス、7位:テオフィモ・ロペスvsペドロ・カンパ、8位:ダニー・ガルシアvsホセ・ベナビデスJr.、一つ飛んで10位がデレク・チゾラvsクブラト・プーレフ。

そして、9位にランクされたのが井岡一翔vsドニー・ニエテス(7月13日)。



T
he 115-pound division is full of class: Juan Francisco Estrada, Roman "Chocolatito" Gonzalez and Jesse "Bam" Rodriguez lead the way, and Ioka gets a chance to show off his own ability in his fifth title defense.

If Ioka looks good, it stokes up interest in a possible showdown with Japanese rival Naoya Inoue, the brilliant unified bantamweight champion currently riding high in the pound-for-pound rankings.

Nietes, 40, a former world champion, is seven years older and could get blown away in a masterclass from Ioka.

115ポンドは充実した階級だ。ファン・フランシスコ・エストラーダ、ローマン〝チョコラティト〟ゴンサレス、ジェシー〝バム〟ロドリゲスがトップ戦線を引っ張り、井岡は5度目の防衛戦で実力を見せつける機会に恵まれた。

井岡が素晴らしい出来栄えを見せれば、ライバルのバンタム級王者でPFPランキング上位に乗り込んだ井上尚弥との対戦可能性が膨らむだろう。

元王者のニエテスは井岡より7つも年上の40歳、井岡の卓越した技術の前にあっけなく粉砕されるかもしれない。


試合は「ニエテスがどんな状態にあるのか」が焦点です。

ニエテスが2018年12月の初戦から2年以上のブランクを作って、昨年は2試合をこなしたもののパッとしない内容で1勝1分。著しい経年劣化を見せているなら、ESPNの見立て通りにワンサイドゲームになるでしょうが、あれだけの名選手です。

井岡戦となれば、気合の入り方が練習から試合まで全く違うでしょう。とはいえ、そんな情熱を握りつぶしてしまうのが加齢による衰えなのですが…。
 
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