カテゴリ: 世界のボクシング:階級/キャッチウエイト

ファイティング原田が破ったエデル・ジョフレ。

村田諒太がロンドン五輪2012で競り落としたエスキバ・ファルカン。

日本ボクシング界に燦然と輝く大勝利、その相手はいずれもブラジル人でした。

Eder-Jofre-and-Pele
ジョフレとペレ。ブラジルは二つのスポーツに2人のPFPを送り込みました。


ブラジル!この国がサッカーにのめり込んで、ボクシングの印象がとことん薄いことを考えると、この2人が日本の最強ライバルとして存在した偶然に奇妙な親近感を感じてしまいます。

ボクシングの才能はサッカーに飲み込まれて、ボクシングの競技人口は痩せ細っているはずです。

IMG_3584

と、思いきや223人もいました、プロボクサー。

単純な比較は禁物ですが、先日数えたキューバ(113人)、プエルトリコ(181人)よりも多く、ガーナ(337人)や南アフリカ(491人)よりも少ない。

2億人を超える人口を持つ大国ですが、この数字からは「ボクシング不毛の国」とは言い切れません。

現役No.1ファイターは、ファルカンが届かなかったブラジル史上初の金メダルを母国開催の2016リオで獲得したロブソン・コンセイサン。

さらに、オールタイムに広げるとNo.1はもちろんエデル・ジョフレ。もう〝我らが〟ジョフレと呼ばせてもらいましょう!

続いて、No.2がアセリノ・フレイタス。日本のボクシングファンも驚いたKOセンセーションでした。

さて、ブラジルのアクティブ(現役)は223人ですが、オールタイムではわずか331人なんです。

このオールタイムの少なさは何なのでしょう?

21世紀になってから設立、2010年代に大きなデータベースを完成させたBoxRecが過去のデータに弱いのは当然ですが、日本でもアクティブの1256名に対して、オールタイムは4230と3倍を大きく上回るボクサーを数えています。

ブラジルの場合、ファルカンやコンセイサンのような五輪メダリストが最近登場していることを見ても、ボクシングへの関心はかつては低かったものの、近年は高まっている、それにともなって競技人口も増えているのかもしれません。

そうだとすると、ジョフレの時代はやはり巷間伝えられているようにボクシング不毛の国だったと思われます。

また、中重量級に大きなボリュームがある一方で、軽量級はジュニアフェザー級以下の6階級に11しかいないスカスカさ。ストローとジュニアフライに至ってはゼロです。

ジョフレが君臨した黄金のバンタムは、たったの2人。

ジョフレの時代もボクシングが活況だったとは考えられませんから、黄金のバンタムはまさに奇跡の存在でした。

それでも、アマチュアで実績を作りつつあるブラジルから強力なファイターが誕生する可能性は、十分ありそうです。

スクリーンショット 2026-01-29 23.23.50

しかし、ジョフレのようなディケイドで語られるようなPFPファイターがブラジルに再び現れるでしょうか…現れて欲しいですねー。


そして、また日本のファイターにでっかい花を持たせてくれいッ!



このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

サウジアラビア・総合娯楽庁が立ち上げ、UFCスタイルで腐ったボクシング界を改革すると標榜するズッファ・ボクシングが、チャンピオンシステムの簡素化、不要階級の廃止についてついに具体的に動き出しました。

IMG_2952


廃止される不要階級は、かねてから予想されていたスーパーミドル級、ジュニアミドル級、ジュニアウエルター級、ジュニアライト級、ジュニアフェザー級、ジュニアバンタム級、ジュニアフライ級、ストロー級の8階級に加えて、オリジナル8に数えられていたフライ級。

クルーザー級かフライ級かどちらかが廃止と言われていましたが、競技人口や人気面だけでなくその階級の必要性を考えると、巨大化一方のヘビー級とライトヘビー級の間に緩衝地帯を設けることは理にかなっています。

新オリジナル8はバンタム級を最軽量に、フェザー級、ライト級、ウエルター級、ミドル級、ライトヘビー級、クルーザー級、ヘビー級(無制限)の8クラス。

「バンタム級(53.52kg)が最軽量であることを現代の人間の体格を考えて『重すぎる』と感じているとしたら、腐り切った認定団体に騙されて正常な感覚が麻痺しているだけ」と言われても、返す言葉もありません。

ダナ・ホワイトが「(サウジアラビア総合娯楽庁のボクシング専門広報誌)リング誌のランキングを取り入れて挑戦者を決定する」としているように、将来的にはリング誌のチャンピオンベルトを唯一の王者の証としたい考えです。

現在、リング誌はズッファが廃止すると発表した不要9階級のチャンピオンシップとランキングを維持していますが、将来的に廃止するのか、それてもサブカテゴリーとして残すのかまだ判明していません。

もし、ズッファのシステムが王道となると井岡一翔はフライ級だけ、井上尚弥もバンタム級だけの、4階級制覇ではなく1階級の王者にとどまり、未来では*付きで「ジュニア階級でタイトルを獲った」と説明されているかもしれません。

マニー・パッキャオの8階級制覇も「4」に半減されます。

地球上に8人しか世界チャンピオンがいない。そんな世界を取り戻せたなら、ボクシングの世界タイトルの価値は爆上がりします。ボクシングファンは当たり前に、そして容易に8人の名前を覚えるでしょう。




このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

キューバといえば「キューバの至宝」である。キューバにはあちこちに至宝が転がっているようです。

もちろん、キューバといえども玉石混交。

BoxRecのデータではキューバの競技人口は113人。ここには、ギレルモ・リゴンドーやエリスランディ・ララのような亡命したファイターは含まれていません。

リゴンドーらはアマチュア時代に受け入れ先があるだけの実績を積み重ねていたから亡命できたのですが、この113人の多くはまだそのレベルに達していない、これから〝そこ〟に向かう亡命の卵です。

とはいえ、キューバに居を構えているのはトップ50人中7人しかいません。

この113人のトップファイターがオスレイス・イグレシアスもその1人で、ベルリンを拠点にドイツ、ポーランド、カナダで戦ってきました。

イグレシアスは El Tornado (竜巻)の異名を持つ28歳のスーパーミドル級で、ここまでの戦績は14戦全勝13KO。

ここまでの対戦者リストに世界基準のファイターは見当たりませんが、El Tornado がすでに高い評価を得ている理由はキューバへの畏敬だけではありません。

米国市場で名のある168パウンダーたちが揃って対戦を回避しているからで、投票制のESPNでは10位票を投じるパネリストがいるほど。

大手メディアのPFPの俎上に上がるのは、ある程度実績を重ねたタイトルホルダーだけですから、極めて異例のことです。

本当に強い可能性が高い、現時点では商品価値が非常に低いファイター、超ハイリスクで超ローリターン…そんなのと積極的に戦い名のあるファイターはいません。

いるとしたら、イグレシアスに商品価値を見出すことのできる無名の選手、それなりの報酬が約束されるかませ犬くらいです。

IMG_3560

2025年12月30日、IBF世界スーパーミドル級王者テレンス・クロフォードの現役引退を受けて、IBFは1位のイグレシアスと3位のサウル・アルバレスに対して決定を通達(※)しました。

しかし、アルバレスはクロフォード戦後に受けた左肘の手術の回復が遅れていることを理由に対戦を回避。ジュニアミドル級時代から順守し続けている「旬の強打者とは絶対に戦わない」という人生哲学を今回も貫きました。

カネロさんの絶対にブレない生き様、カッコいいです。

そして、代役として対戦を要請されたハイメ・ムンギアも、陣営が別のプランがすでに進んでいるとイグレシアスとの対戦を拒否。



結局、イグレシアスの対戦相手は32歳のロシア人、パヴェル・シリヤギンに落ち着きました。シリギヤンは17戦(16勝7KO1分)、全ての試合をロシア国内で行ってきた、元IBFインターコンチネンタル王者。認定料の支払い実績があることから、IBFなど認定団体から評価されてきました。

イグレシアスがこの相手を粉砕しても、キューバの竜巻の正確な威力は判定できません。しかし、劣化の兆候が見えるまで有名選手から対戦を避けられる〝GGG症候群〟に悩まされることになりそうです。



※ orderを「指令」とか訳すボクシング記事をよく見かけますが、違和感ありまくり。なんでそんな訳にするのでしょうか?「WBAが指令」…とか。「通達」でもゆるいかも。「お願い」でもいいかも。認定団体が選手に対戦を「お願いしました」が正確。「指令」だと〝不必要悪〟の認定団体が強い権力を持っているような誤解を生んでしまいます。
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

スクリーンショット 2025-09-20 15.46.48


シャクール・スティーブンソンがフェザー級(126ポンド)からジュニアウエルター級(140ポンド)までの4階級でタイトルを獲りました。

4階級制覇は、トーマス・ハーンズが1987年に達成してから36年で26人、2016年からの10年で見るとちょうど10人がこの〝偉業〟を成し遂げています。

つまり、毎年1人が達成する偉業…。

穴王者と雑魚挑戦者が溢れる4Belt -Era では複数階級制覇をその数字だけで偉業と呼ぶのは無理があります。

4階級制覇の26人で、ストロー級からフライ級までの3階級を起点としたのはレオ・ガメス、ホルヘ・アルセ、ノニト・ドネア、ローマン・ゴンサレス、ドニー・ニエテス、井岡一翔、井上尚弥、田中恒成と8人がリストアップ。

その一方で、ハーンズからの36年間でクルーザー級とヘビー級は、たったの2階級制覇というのにイベンダー・ホリフィールド、デビッド・ヘイ、オレクサンデル・ウシクの3人だけ(ミドル級とライトヘビー級を獲ったロイ・ジョーンズJr.を含めると4人)しかいません。

もちろん、クルーザー級とヘビー級の2階級制覇でも、ウラジミール・クリチコに完敗したヘイも偉大か?というとそうではありません。

「誰に勝ったのか?」。そこから目を逸らすと、誤った評価に繋がります。


それでも、スティーブンソンのフェザー級からジュニアウエルター級までの4階級制覇はマニー・パッキャオ、ファン・マヌエル・マルケス、マイキー・ガルシアの3人しか達成していませんでした。

フェザー級を起点にしたジュニアウエルター級の4階級制覇が相当な難易度であることは、容易に想像できます。これには様々な理由があるでしょうが、層の薄い軽量級から、レベルの高い人気階級を突破しなければならない、その壁が分厚いこともその一つでしょう。

IMG_3722


階級最強のアーロン・プライアーにこだわったとはいえ、あのアレクシス・アルゲリョですら、フェザーからジュニアウエルター級への4階級制覇を阻まれています。

キャリア最高の相手がきょうのテオフィモ・ロペスというスティーブンソン。

彼の対戦相手のクオリティが高いと考える人はどこにもいないでしょうが、コース自体は非常に難しい4階級制覇を簡単に攻略したのは間違いありません。




このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

BoxRecで、現役(active)のイスラエル人ボクサーを調べると、画面に現れたのはたったの4人だけ。

クルーザー級のヤン・ザク(26歳)が No.1ボクサー。5戦全勝3KOながら、まだ8回戦選手です。

No.2は、フライ級〜ジュニアバンタム級を主戦場とするデビッド・アラベルディアン(32歳)。アラベルディアンも10戦9勝6KO1分と無敗ながら、まだ6回戦。

カレド・バディールも無敗で5戦全勝3KO。昨年、6回戦に上がったばかりの21歳はウエルター級でトップ戦線を目指します。

そして、最後のNo.4がクルーザー級のダニエル・イバノフスキー(24歳)。なんと、この選手も4戦全勝3KO。

この4人に共通しているのは無敗というだけではありません。4人とも、たったの一度も母国で試合をしていないのです。

米国やメキシコ、ドバイ、タイ、ジョージア…彼らは呼ばれればどこへでも飛んでゆきます。

ーーーイスラエルで最後の興行が打たれたのは、2023年2月9日、南部の都市アシュドッドでした。イスラエルでは、もう3年もゴングが鳴らされていません。


イスラエルのファイターはオールタイムでも9人しかリストアップされません。

そのトップは、元WBAジュニアミドル級王者のユーリ・フォアマン。

2010年6月5日にタイトルを奪われたのが、スーパースターのミゲール・コット。

さらに、舞台が「モハメド・アリvsケン・ノートン」以来、34年ぶりのヤンキースタジアムというインパクトからもよく覚えている人も多いでしょう。

IMG_2938 (1)


国境で仕切られた国家、1948年に出来た新しい国というだけでなく、建国から戦争ばっかりしているのですから、ボクシングだけでなく、スポーツが盛んになりにくい環境が整ってしまっています。

建国以前、国が無かった時代のユダヤ人たちは、主にヨーロッパ各地で貧困と差別に苦しんでいました。

そして、その当時の方が素晴らしいファイターを輩出していた事実には、プロボクシングがハングリースポーツであることをあらためて思い知らされます。

IMG_1339


エイブ・アッテル、マックス・ベア、バーニー・ロス、ベニー・レナード。映画「レイジングブル」のモデルとなったジェイク・ラモッタもユダヤ系でした。

…ジェイク・ラモッタの本名はジェイクではなくジャコべ。差別の対象だったユダヤ人ボクサーは、ラモッタのようにユダヤ由来の名前を変えて戦い続けました。

プロモーターですがボブ・アラムもユダヤ人。



https://fushiananome.superknova.org/archives/13327941.html

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

黒人アスリートは優れている。

プロボクシングにおいては、とくに最近、説得力を失っている〝元〟常識です。

さらに、米国の黒人アスリートが優れているのは、彼らが遠く大西洋の彼方、アフリカ大陸から劣悪な環境の中での長い航海で生き残り、さらにより労働力の高い奴隷を産むようにと頑健な男女がかけあわされた〝サラブレッド〟の血統を持つからーーーという仮説があります。

米国よりもさらに遠く、過酷で長い航海を耐えることが求められるジャマイカで、より優れた黒人アスリートが生まれていることも、この仮説の裏付けです。

そして、この仮説は「そもそもの人類の身体能力には大きな差はない」という大前提の上に成立しています。

そう思いたいのはやまやまですが、大谷翔平を見ても「アジア人のパワー恐るべし!」とはならないし、長距離走を駆ける黒人のスピードと体型を見ると、大きな差を感じるしかありません。

今夜は黒人の故郷、アフリカを代表するボクシングの二大国ガーナと南アフリカの階級別の競技人口です。

IMG_3557

まずは、ガーナ。全体337人、最大ボリュームはライトヘビー級。

重量級の層が分厚いのは、少し意外。

〝プロフェッサー〟アズマー・ネルソンの印象が強いからなのかも。サルバドル・サンチェス、ウィルフレド・ゴメス、パーネル・ウイテカー、ジェフ・フェネック…PFPを飛び越えて一発殿堂の伝説と上質なファイトを見せたネルソン。対戦相手のクオリティーがとんでもない怪物でした。

小粒ながらナナ・コナドゥやヴィシ・マリンガ、ジョセフ・アグベコ…日本でもお馴染みの118パウンダーもガーナの産物です。

そして、ウエルター級でオスカー・デラホーヤと対戦した〝バズーカ砲〟アイク・クォーティや、マニー・パッキャオの波状攻撃に亀になった〝グランド・マスター〟ジョシュア・クロッティもガーナ人。

密度の濃いラインナップです。



続いて、南アフリカ。全体492人。重量級のイメージもありますが、最大ボリュームはフェザー級と、こちらはずいぶん軽量です。

この国を語るとき、1948年から1990年代初めまで実施されていたアパルトヘイトを避けて通ることは出来ません。

南アは国際的に孤立、ボクサーたちも海外での活動が著しく制限されてしまいました。

彼らにはなんの罪も責任もないというのに、ブライアン・ミッチェルやゲリー・コーツィーは〝南アフリカ人〟という色眼鏡で見られ続けたのです。

しかし、熱狂的ボクシングファンのネルソン・マンデラが大統領になり、アパルトヘイトは1994年に完全撤廃。

フランソワ・ボタやマイク・ベルナルドまで下ると、彼らに影を感じることは少なくなります。

そして、才能豊かな黒人たちが続々と世界のリングをサーキットします。

史上最大のフロッグジャンプ、5階級飛ばしのディンガン・トベラ、ジュニアフェザー級で活躍したブヤニ・ブング、マニー・パッキャオのラスベガスデビューを見事に演出したリーロ・レジャバ。

井上尚弥とニアミス、ジョンリエル・カシメロに破壊されたゾラニ・テテ。

田口良一、京口紘人、寺地拳四朗と激闘を繰り広げたヘッキー・ブドラー、田中恒成を引退に追い込んだプメレレ・カフ。

いやぁ、個性的なファイターが溢れとんなぁ。






このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

戦火の国のボクシング。

クリチコ兄弟、そしてオレクサンデル・ウシク。

21世紀のヘビー級は、ウクライナ人が支配してきました。

これぞヘビー級という巨人のクリチコ兄弟。そんな巨人を翻弄しているウシク。

実にユニークなヘビー級ファイターです。

そして、21世紀に入ってますますヘビー級に冷淡なPFPにもこの3人は名前を連ねています。

スクリーンショット 2025-02-05 23.04.04 2

井上尚弥の活躍でウシクが1位をクルーズしているのは日本のボクシングファンにもよく知られていますが、ウラジミールも2位まで進撃しました。

クロスゲームの多いウシクとは違い、エマヌエル・スチュワードの薫陶を受け、デトロイトスタイルを習得してからのウラジミールはどうしようもない強さを見せつけました。

それでも1位になれなかったのは、フロイド・メイウェザーとマニー・パッキャオという分厚い壁が2枚も立ち塞がっただけではなく、大きくて重い巨人がPFPの琴線に触れることがなかったからです。

IMG_1712


IMG_3540

さて、実質12階級のウクライナ。

最も層が厚いのはミドル級。重たいクラスの充実ぶりはさすが。

バンタム級以下の5階級はいずれもゼロ。潔い重量級大国です。

ウクライナのボクシングファンは軽量級に大きな関心はないでしょう。

日本は重量級にも興味津々なのが悔しいですが…。

そういえば、ユーリ阿久井政悟に番狂せで敗れたアルテム・ダラキアンはどうしてるのでしょう?

あの初黒星から2年、まだ一度もリングに上がっていません。

こんなゼロレベルの層の薄さからダラキアンのような巧くて強い選手が生まれるとは…!

FullSizeRender

そして、当たり前ですが、ウクライナでボクシングの興行はだったの一つも予定されていません。


「引退したら大好きな故郷オデーサで釣りでもしながら悠々自適に過ごすさ」。

そう語っていたのはワシル・ロマチェンコでした。



いつか、キーウでビッグイベントが開催され、ロマが静かな黒海に釣り糸を垂れる、そんな平和が訪れますように。
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

サッカーでは日本にとって相性が悪い印象が強烈なイラン、お隣のイラクにはドーハの悲劇も演出されました。

なんか、イヤなスタイルを持ってるんですよね。

イランの国民的英雄といえば、アリ・ダエイ。国際Aマッチ149試合に出場、通算109得点は、クリスティアーノ・ロナウドに、記録を更新されるまで世界1位でした。

IMG_3534

さて、プロボクシング。イランのBoxRecの登録人数は、99人。

最大ボリュームはライトヘビー級の20人。ピッチの上で、大きな体躯が日本に難しい戦いを強いているのです。

トップ選手のマジド・カリミ・ポシュティリは、3人しかいないジュニアフェザー級で戦う29歳。

キャリアは浅く2戦2勝1KOですが、デビュー戦が10回戦、アジアボクシング連盟(ABF)のジュニアフェザー級タイトルマッチ、2試合目で初防衛に成功。

普通に考えると、ポシュティリはもっとキャリアがあるはずです。イラン国内で戦った記録をBox Rec

ABFはタイで設立された地域タイトルで、ポシュティリはイラン生まれながらタイに住居を移しています。

他にも「イラン生まれ

イランは政情や国際関係が不安定どころか、国歌存亡の危機に追い込まれています。

タイはイランだけではなくアフリカ諸国にも門戸を広げています。

タイには、外国人ファイターの需要があるのでしょうか。

ユーリ・アルバチャコフやオルズベック・ナザロフ、ローマン・ゴンサレスても全く人気が出ない日本のリングよりもかなり度量が大きいようです。

ポシュティリが井上尚弥や中谷潤人と拳を交えるとは考えにくいですが、いつの日か日本人との戦いも見たいもの。

日本人がテヘランに乗り込むとなると、厳戒な空気が充満したものすごいアウエーになりそうです。

見てみたいです!!!



このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

image001


ベネズエラの人口は2,646万人。

フィリピン(1億903万5,343人)はもちろん、アルゼンチン(4,554万人)と比べても小国です。

それなのに、プロボクサーの数はフィリピンやアルゼンチンとほとんど変わりません。そして、アレックス・ラミレスやミゲル・カブレラらNPBやMLBに、ボクシング以上に優秀なプレイヤーを送り込んできました。

メジャースポーツの野球では家族を伴って米国に移住(脱出)するのが選手たちの夢ですが、マイナースポーツのボクシングではそれもままなりません。

首都カラカスでは、2024年まで毎月2〜3回は興行が打たれていました。それが、昨年は12回、月1回のペースに落ち込みます。

スクリーンショット 2026-01-19 23.42.41
そして、今年。

1月も下旬を迎えていますが、カラカスはもちろん、ベネズエラ全土でもボクシングの興行はたったの一つも予定されていないままです。



カルロス・カニサレスはいま、どこにいるのでしょうか?




このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2007年7月、WBCは池仁珍が保持していたフェザー級タイトルを剥奪した。

韓国からタイトルホルダーが消えてしまったが、この瞬間に2026年になっても出口の見えない長いトンネルに突入したとは、地球上の誰も気づいていなかった。

明けない夜はない。というが、私たちは明けない夜があることを知っている。

夜明け前の闇が最も暗い。それにしては、夜明け前がいくらなんでも、あまりにも長すぎやしないか?


不器用な男がいた。名前は池仁珍。

池仁珍、日本人から見ると変な名前だ。日本なら「珍」なんて字は、まず使わない。


Crypto.com_Arena_exterior_2023


ーーーロスアンゼルス最大のアリーナは今も昔も、ここです。クリプト・ドットコム・アリーナです。

ネーミングライツでころころ名前が変わるのが、なんだかもうどうなんだろうか、永遠不滅の阪神甲子園球場を見習え!とも思うのですが、それはまた別の話。

クリプト・ドットコム・アリーナがまだステープルズセンターと呼ばれていた頃、ラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナなどと並んで、ここはボクシングのビッグファイトのメッカの一つでした。

さらに、HBOのPPVイベントとなると、これはもう当代最高のイベント。

このレベルの興行で、メインを張った日本人はいません。

〝ボクシング界の大谷翔平〟マニー・パッキャオを例外にすると、アジア人は〝立ち入り禁止区域〟です…ましてや卑しい軽量級なんて!

…どんな世界でも例外は必ずあります。

まず、軽量級でHBOのPPVメインに組み込まれるなんて、ビジネスとしてあり得ませんが、とんでもない人気者なら例外です。

ーーーたとえば、エリック・モラレス。

そんな〝テリブル〟モラレスが〝息抜き〟の挑戦者にアジア人が選ばれたなら〝立入禁止区域〟に足を踏み入れることが出来ます。

ただし、そこに待っているのは処刑です。完全Bサイド、そして何よりも絶望的な実績の差。

井上尚弥や井岡一翔ら日本のエース級は絶対に上がらない処刑台に、池仁珍は嬉々として駆け上がりました。

先にリングに上がった池は、巨大アリーナの大観衆に、WBCフェザー級王者エリック・モラレスの入場シーンに、ひたすら感動します。

こんな舞台があるのか!エリック・モラレスとは、これほどの英雄なのか!

この素晴らしいリングで、このとんでもない男と、俺はこれから戦えるのか!!!





恩讐の彼方にーーー。










このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

↑このページのトップヘ