Breez is Nice!

日本時間2月4日。テキサス州コーパスクリスティ、アメリカンバンク・アリーナ。
◼︎IBFジュニアバンタム級タイトルマッチ◼︎
王者ジェルウィン・アンカハス 10R1分50秒 KO イスラエル・ゴンザレス 

鋭いジャブを突いて主導権を握ったフィリピン人が、 その実力をまざまざと見せつけました。ステップインも速い、速い。

お世辞抜きで、プロモーターでコーチも受けているマニー・パッキャオの若かりし頃のようです。

さらに強くなってますね、アンカハス。

ESPNは10ラウンドまで90−81とフルマークでアンカハスを支持していましたが、メキシコ人の健闘も光りました。
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26歳のアンカハスは「井上尚弥がジュニアバンタムNo.1」とリップサービスしてくれてましたが、「強い相手、王者に勝たないと最強は証明できない。シーサケット・ソールンビサイとファン・カルロス・エストラーダ の勝者、カリド・ヤファイと戦いたい」と熱望、米国メディアでは「ネクストパッキャオの最右翼」と注目度が上がっています。

正直、井上がジュニアバンタムにとどまっていても、シーサケットとアンカハスには苦戦したでしょう。オッズや専門家予想も割れたでしょうね(ちなみに井上vsロマゴンのオッズは当初1−4、ロマゴンがシーサケットとの初戦で負けた時点で3−5でロマゴン有利と出ていました)。 

井上は減量が限界とはいえ、ここまでヒートアップしたジュニアバンタムを去ってしまうのは残念です。 いくら素晴らしい才能でも、弱い相手とばかり戦っていると必ず綻びが出ます。どんな名刀も豆腐ばっかり切ってたら必ず錆びつきます。

マッチメイクの難しさは理解できますし、井上に 危険な橋を渡らせるわけにいかないのもわかります。

長谷川穂積がフェルナンド・モンティエルを招いたような非常識な譲歩は必要ないと思っていましたが、どこかで勇気の橋を渡らなければ、そのキャリアは長谷川や内山高志と同じ終末を迎えてしまうでしょう。
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いくつかの雑誌を定期購読していますが、最も楽しみに待ち構えているのが「THE RING MAGAZINE」です。

残念なことに、ボクシング人気の世界的な凋落に合わせて今や114ページまで薄くなっちゃって、背表紙の「THE RING MAGAZINE」が窮屈そうにプリントされているのが不憫です。

さらには、2015年から月1回発行が年9回発行と、もはや月刊誌ではなくなってしまいました。この年は、ボクシングファンにとっては忌々しく記憶される「メイウェザーvsパッキャオ」がついに実現した、あの2015年です。

ボクシング史上で飛び抜けて最大の興行が開催された年に、世界最高峰の専門メディアが月刊誌から没落する… なんという皮肉でしょうか。このスポーツが長年苦悶してきた宿痾を象徴する出来事です。

その翌年には、ボクシング界、いいえスポーツ界最高の誇りが天国に旅立ったことも、このスポーツの行く末に何やら暗澹たる気配が漂いました。

しかし、それでも、どんなに厳しい冬に凍てついても、春の芽は必ず息吹きます。

先日、カネロ・アルバレスとゲンナディ・ゴロフキンのリマッチが5月5日に開催されることが正式決定しました。 

そして、この勝者と日本人が階級最強を決するときが来るかもしれないのです。

80年代に、ハグラーの首を狙ってレナードやハーンズ、デュランが一気呵成に駆け上がった、あの絢爛豪華なミドル級の覇権を、まさか、まさか、まさか日本人が争う時代が来るなんて!!!

そんなこと、夢想だにできませんでした。

ボクシングファンをやめないで、本当に良かったです。

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【リング誌からラウンドガール紹介のコーナーが消えたのは、女性蔑視から方針転換を明らかにしたからではなく、売れ行き不振で不人気コーナーを削っただけだったのかもしれません。

ちなみに、リング誌〝最後のラウンドガール〟は2014年6月号に登場したカーラ・ダニエラ(コロナビール)さんでした。身長:5フィート9インチ(175.2㎝)、体重:125ポンド(56.7kg)、スタンス:オーソドックス、出身:カリフォルニア州ランチョクカモンガと、BoxRecみたいなスペック紹介ですが、好きなボクサー:カネロ・アルバレス、そしてメジャラメンツ(バスト32インチ=81.2㎝・ウェスト25インチ=63.5㎝・ヒップ36インチ=91.4㎝)まで載せてます。

ラウンドガールのグラビアページが毎号4ページにわたってコーナー化してるなんて、「ボクシングマガジン」「ボクシングビート」では考えられませんね。その点では日本は進んでるのかなぁ?】



とにかく、春になれば花が咲きます、ボクシングは死にません。

リング誌だって、薄くなっても、ラウンドガールのページが無くなっても、以前から提灯広告が少ないから内容は充実、福田直樹さんの写真も拝めるオールカラーの美しい専門誌であることに変わりはありません。 

しかし、ラウンドガールが撤廃されるのは我慢できますが、ボクシングが禁止されリング誌も廃刊なんてことは考えたくありません。 そんなの、もはや焚書坑儒です。

そんな未来は絶対に無い! そんな未来はあってはいけないのです!!
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少し気になるニュースが立て続けに入ってきました。

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「米大リーグのマンフレッド・コミッショナーとクリーブランド・インディアンス球団は1月29日、来季のユニホームから「先住民族の長」をあしらったロゴを取り除くと発表した。人種差別にあたるとして、近年ネイティブアメリカンの人権を主張する団体などから撤廃を要求されていた。」

…おそらく世界中で最も愛らしいチームキャラクター「チーフワフー」がNGなら、アトランタ・ブレーブスの「トマホーク」(インディアンが使う斧)も無くなる運命なのでしょうね。


「1月31日にモータースポーツの最高峰であるフォーミュラー1は、公式サイトで「グリッドガール(レースクイーン)の廃止を決定する」というオフィシャルコメントを発表した。F1の興行オーナーであるリバティ・メディアは「グリッドガールの存在は今日の道徳規範では性差別的で時代遅れだと多くの人々からみなされている」と昨年から主張、廃止を検討していた。」

…ということは、ボクシングのラウンドガールも近い将来、廃止されるのでしょうか?

2年前の2015年、北海道日本ハムファイターズが、新千歳空港にある巨大バナー広告を取り下げるという事件もありました。「北海道は、開拓者の大地だ。」の文言があり、アイヌ民族の最大組織「北海道アイヌ協会」から、先住民族の権利を害する不適切な表現だと指摘されたことに対応したものでした。

最優先されるべきは、被差別者の感情であることは言うまでもありません。

かつて、ウガンダの世界王者ジョン・ムガビは自らに付けられた「ザ・ビースト」という異名を毛嫌いしていました。「私は獣なんかじゃない」と。

ジョセフ・アグベコはキングコングのニックネームを気に入って正式の戸籍名にもミドルネームとして申請しました。

しかし、もしもそういう背景が無かったとして、観客席からアグベコに「キングコング!」のヤジが飛んだとしたら…これは微妙ですね

インディアンカジノでインディアンの末裔がそのロゴマークを使う、黒人ラッパーが唇の厚い黒人イラストを描くのは当然、差別とはみなされません。


最優先されるべきは被差別者、被害者の感情であることは言うまでもありません。

ムガビが悲しむ名前を付けるヤツは最低です。

昔が異常だったのです。

原子爆弾を投下された敗戦から、わずか6年後の1951年に「鉄腕アトム」が誕生しました。

アトム、原子です。お兄さんの名前はコバルト、妹はウランちゃんです。まだ時間が経ってないのに生々し過ぎます。

原子力で動くAIが大暴れするなんて設定、現代ではいろんな意味で危なっかしくて、間違いなく許されません。

さらに一年早い1950年、強打の松竹ロビンス打線は水爆打線と呼ばれていました。今なら絶対にアウトです。
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【ベースボール・マガジン社「プロ野球80周年企画 写真で見る日本プロ野球の歴史 セントラルリーグ編」より…「松竹ロビンス=水爆打線」まではわかってましたが、てっきりパ・リーグだと思い込んでいました。自宅に帰って何とはなしに「パシフィックリーグ編」を開いても見当たらず…。そもそも私が生まれるはるか前の出来事、活字や画像で後から見聞きした記憶は曖昧になりがちです、というかオンタイムなら忘れるわけが無いことを欠落しがちです、、と言い訳。】

1953年に岩波書店から日本に紹介された「ちびくろサンボ」や、長らく愛されたカルピスの黒人キャラクターもまた〝絶滅〟に追いやられました。

また、田中角栄をはじめ大政治家の多くは妾を囲っていましたが、誰もそれを糾弾したりしませんでした。

今、安倍晋三が不倫したら大ニュースです。

誰かを傷つける、誰かを不愉快にさせる可能性があるものは、徹底的に滅菌、絶滅させなければいけません。

ボクシングのラウンドガールも余命いくばくも無い状況でしょう。

そういえば、4、5年前までリング誌が毎号掲載していたラウンドガールを紹介するグラビアページもいつのまにか姿を消していました。

ボクシング禁止論の根拠には、単に「危険なスポーツ」「故意に相手の急所を狙う悪辣な蛮行」というだけでなく、「例えボクサー本人の自由意志で行われているとしても、その存在を不愉快に思う善良な人が多く存在する」という主張もあります。

ラウンドガールどころか、ボクシングも近い将来は絶滅してしまって「無知蒙昧の野蛮人が殴り合うスポーツがあったなんて信じられない」と、未来人に眉をひそめられる運命なのかもしれません。



人を傷つけるような言動は絶滅に許されるものではありません。

アトムが空を飛び、水爆打線が猛威を振るい、子供たちは、サンボが虎を出し抜いて作ったバターの味を想像してヨダレを流し、黒人キャラクターの真似をしてストローで飲みたいとカルピスをねだる、そんな時代よりも、弱者にしっかり目を向ける今の方が遥かに良いに決まっています。

それにしても…。

〝アトムが飛べない時代〟…皆様はどう思いますか?
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(3)で、ノニト・ドネアがバンタム級で戦ったのは「たった2試合」と書いてしまいました。

申しわけありません、3試合の間違いです。

世界戦の2試合(vsフェルナンド・モンティエル、 vsオマール・ナルバエス)に囚われて、戦慄のバンタムデビューとなったvsウラジミール・シドレンコを失念しておりました。

拙文お読みいただいている皆様へのお詫びと、ご指摘いただいた「山田さま」に感謝を捧げて、厚かましく(4)です。


井上尚弥も参戦した昨年 9月の 「SUPER FLY」興行は階級最強決定トーナメントという色彩はありませんでしたが、承認団体と階級が増殖する現代ボクシングの世界では、特定階級にスポットライトを当てたイベントを画策、何度も試行錯誤を重ねてきました。

ちょうど今、スーパーミドル級とクルーザー級で展開中の「モハメド・アリ トロフィー」を争うWorld Boxing Super Series もまさしくその一つです。
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2009年から約2年にわたり展開されたスーパーミドル級・総当たりトーナメントSuper Six World Boxing Classicは、その冗長な期間とこのスポーツの過酷さゆえに離脱者が続出、優勝したのはダークホース(よく考えたら鉄板だったのですが)のアンドレ・ウォードという結果に終わってしまいます(…なんて書き方はウォードに対して非常に失礼な話なのですが、カール・フロッチが優勝してたらボクシング界はもっと盛り上がってたでしょう)。

さらに遡ると、80年代中盤にはマイク・タイソンとマイケル・スピンクスの決勝を予定調和に企画したドン・キングによるヘビー級トーナメントも実施されました。

「特定の階級に焦点を当てたトーナメント形式」の興行は、Super Six World Boxing Classicのミニチュア版としてバンタム級でも開催されました。

Super Six World Boxing Classic が成功だったのかどうかを判定するのは、微妙なラウンドを無理やり10–9に振り分ける以上に難しい作業ですが、団体・階級が増殖する今のボクシング界にとって「階級最強」を明白にする試みは明らかに大きな意義がありました。

好き嫌いはあっても、アンドレ・ウォードこそが最強だったのです。


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しかし、私たちが偏愛する軽量級、バンタム級のいわゆる「バンタム4」は主役と期待された「推定最強」の長谷川穂積も、のちに年間最高選手賞を受賞するノニト・ドネアも、主催のShowTimeのオファーに「報酬があまりにも低すぎる」という共通の理由で参戦を断ります。

ドネアに至っては「Bantamweight tourney did't make sense(こんなの商売にならない)」と公言、笑い飛ばしました。この頃のドネアも、けして高給取りではありません、それなのに、です。

当時、1試合当たりの報酬がドネアを軽く上回っていた長谷川にとっては、ドネア以上に受け入れがたい条件でした。提示された報酬に、長谷川は「二桁、間違ってませんか?」と思ったでしょう。

ジョゼフ・アグベコ(ガーナ)、ヨニー・ペレス(コロンビア)、ビック・ダルチニアン(アルメニア)の3人は「全く人気はないけど、とりあえず強い」というハイリスク・超ローリターン。世界戦線に乗り出したい無名の若手ならともかく、こんな奴らとは誰も戦いたくありません。

もう一人のアブナル・マレスは当時でも図抜けた人気者でしたが、マレスを倒すためだけに、このタフなトーナメントに参加するのはあまりにも不毛です。

日本(と例外的なメキシカン)を除いた軽量級の報酬は、悲しいほど低いのです。

井上尚弥が太平洋を渡った理由は「米国で名前を売って強い相手と戦いたい」からでした。その報酬は日本で得られる金額よりもはるかに低かったにもかかわらず(その差額は日本側のスポンサーが補填しましたが、本来はおかしな話です)。

西岡利晃、一世一代の大勝負、ドネアとのジュニアフェザー最強の座を賭けた決戦の報酬は、あろうことかわずか10万ドルでした。

ドネア戦よりもはるかに興行規模が小さいラファエル・マルケス戦では100万ドルのファイトマネーを得たといいますが、これは井上の拡大版です。どう見積もってもあの興行規模では数十万円がいいところでしょう。

嘘つきはいけません。ベガスに夢があるのは中量級だけです。軽量級の日本人には金銭的には、何の魅力もないのです。

しかし、それが軽量級が面白くない、と安直にはつながりません。

さんざん書いてきましたが、中重量級では味わえない面白さを、軽量級は明らかに持っています。

ボクシングにおいても報酬と、レベルは必ずしも一致しません。

他のジャンルでも同じです。高額な絵画が優れているわけではありません。

マニー・パッキャオは事実上、報酬的には最も卑しいミニマム級からスタートして、そのスタイルのまま、最も富裕なウェルター級を征服しました。

「パッキャオは例外だから」「ローチと出会って覚醒したから」なんて言わないで下さい。

偉大なフィリピーノのボクシングは、誰がどう見ても、今でも軽量級の音符をしっかりと、確実に踏んでいます。

一枚の絵も売れなくともビンセント・バン・ゴッホは、100年、いいえ永遠に人類の魂を揺さぶる太陽の絵筆を振るいました。

ラスベガスもウェルターもクソ食らえ!です。

バンタム万歳!軽量級最高!です。
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「村田諒太の東京ドーム」が膨らんで、冗漫な話になってしまいました。

2018年1月31日時点で「巨大スタジアムでのボクシング興行」のランキングの#1は、1993年2月20日に挙行された「 The Grand Slam of Boxing」です。

ところはメキシコシチー、アステカスタジアム。

WBC創立30周年記イベントとして、世界タイトルマッチ4試合が組まれました。

有料入場者数は13万2274人。 

このシリーズの⑤で取り上げた1926年の「ジャック・デンプシーvsジーン・タニー」で記録した12万757人 を67年ぶりに更新したのです。

 WBAスーパーミドル級(王者マイケル・ナンvsダニー・モーガン)、WBCジュニアミドル級 (テリー・ノリスvsモーリス・ブロッカー)、WBCジュニアライト級(アズマー・ネルソンvsガブリエル・ルーサス)を前座に従え、メインイベントに登場したのは、そのリングですでに「レジェンド」と紹介されたフリオ・セサール・チャベス。

グランドスラムは4試合とも王者が防衛に成功、チャベスはデビューから85連勝を記録しました。

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【パックマンとJCスーパースターの解説…何という贅沢な実況でしょうか!チャベスが「これ以上メキシコ人をいじめるな」と詰め寄ると、パッキャオは「あなたの時代なら間違い無く私の方がいじめられてます」。チャベスは引退しても強そうですね。】


チャベスは無敗記録を87まで伸ばし、 107勝(86KO)6敗2分でキャリアを終えます。

無敗で引退した(きっとまたカムバックします)フロイド・メイウェザーや、対戦相手の質に疑問符がつくロッキー・マルシアらを遥かに凌駕する、無敗のまま87連勝までテープを伸ばしたチャベスの記録はもっと評価されるべきです。

メイウェザーの無敗記録を語るときは、偉大なチャベスを思い出して欲しいですね。

メイの50勝無敗よりも、チャベスの87勝無敗の方が遥かに偉大です。 

米国メディアは同じことを、チャベスをシュガー・レイ・ロビンソンに置き換えて書き立てましたが、オンタイムでロビンソンを知らない世代にとってはチャベスですね。


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【アステカスタジアムで8度目の防衛戦に成功したサルディバル。階級も少なく1団体しかなかった時代、ランキングも今より遥かに公正だった時代、タイトルを8度も防衛するということが、今ならどれほどの偉業になるのか想像もできません。】

アステカスタジアムでボクシングが行われたのは26年振り。四半世紀前の1967年に、これぞ巨大スタジアムの特設リングに上がったのはビセンテ・サルバディルでした。

メキシコのアイドルに駆け上がった24歳のサルディバルは、ボクシングへのモチベーションを失っていました。その動きは重く、英国のテクニシャンにポイントをピックアップされるラウンドを重ねていきます。

そして迎えた12ラウンド。当時は15回戦、12ラウンドは逃げ切りの3分間ではなく、胸突き八丁、心臓破りの丘の入り口でした。

サルディバルの右フックで一瞬よろめく英国人。勝負を見極めたメキシカンに迷いはありません。乾坤一擲のラッシュを仕掛けて、劣勢のゲームを終わらせました。

アイドルの逆転勝ちに歓喜して泣く大観衆は、リング上でサルディバルが引退宣言して今度は悲哀の涙を流します。

柴田国明は、このメキシコのアイコンをぶっ倒したのです。しかも敵地ティファナで。

全く大げさではなく、それは日本人が王者チャベスをメキシコでKOしてタイトルを強奪するようなものだったのです。

柴田国明はすごい、すごい、すごいです。



🍀東京ドームに13万人はさすがに入りきりませんが、村田諒太にはフルハウスにしてもらって、チャベスのような圧勝劇を見せて欲しいですね。

サルディバルのように調整不足でリングに上がるのはNGですが、泣かせるような試合は大歓迎です。

東京ドーム、是非、是非、実現してもらいたいですね。

このシリーズは、これにておしまいです。 
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