Saturday 20, May 2023

MGM Grand, Las Vegas, Nevada, USA
 
commission:Nevada Athletic Commission
 
promoter:Bob Arum (Top Rank), 
     Lou DiBella (DiBella Entertainment), 
     Devin Haney
 
matchmaker:Brad Goodman
 media:USA ESPN+ /WOWOW

Devin Haney 
(Ring magazine Champion) 
  vs. 
Vasiliy Lomachenko
 (Ring magazine No. 1)
 

いよいよ明日に迫ったライト級のUndisputed Championship。

王者デビン・ヘイニーは昨年、23歳でUndisputed Championだったジョージ・カンボソスJr.に完勝、たった1試合で全てのベルトを手に入れました。

一方のワシル・ロマチェンコはリング誌とWBA、WBC、WBOのタイトルを同時に掌握、Undisputed に王手をかけた状態もありましたが、コレクションを完成できないまま35歳になりました。

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どのブッカーもアバウト3−1でヘイニー有利の掛け率を叩き、多くの専門家もヘイニーの体格とスピードとパワー、そして若さが老いた獅子を駆逐すると予想しています。

11歳差のBattle Of Ageは、ロマチェンコにとって「遅過ぎた戦い」と見られているのです。

24歳のヘイニーが全盛期の入り口に差し掛かっているのは、間違いありません。それはカンボソスやライアン・ガルシアの全盛期とは意味が違います。

ヘイニーは才能に恵まれた難攻不落のチャンピオンです。

しかし、5年前のロマチェンコなら、ヘイニーがアンダードッグになっていたでしょう。

古傷の肩を痛めてテオフィモ・ロペスの単純な突貫に押され、直近の試合では無敗という以外に取り柄のないジャーメイン・オルティスを仕留めることが出来なかった今のロマチェンコに、変幻自在の攻撃で対戦相手の心を粉砕していた〝ノマスチェンコ〟の面影はありません。



ロマチェンコが明白に不利と見られる主な要因は、ヘイニーが強いからというよりも、①経年劣化、②肩の慢性的な故障、といういずれにしてもロマチェンコ自身の中にあります。

もちろん、どんなに優れたファイターでも時間には勝てません。

しかし、ロマチェンコはまだ35歳、肩の故障も「完全に元通り」という本人の言葉が本当なら、ホルヘ・リナレスに追い詰められたヘイニーが地獄を見るのは間違いありません。

ロマチェンコが全盛期に近い状態でリングに上がれば、ヘイニーの体格はロマに幻惑される大きなマトでしかなく、長いリーチは無用の長物、〝セバスチャン・フンドラ状態〟になります。

ヘイニーの身長172㎝/リーチ180㎝は、ロマチェンコにとってやりにくい相手ではありません。

身長170㎝ながらリーチ166㎝のロマチェンコ。中谷正義の182㎝/180㎝は例外にしても、リチャード・コミーの173㎝/180㎝、ルーク・キャンベルの175㎝/180㎝、ホセ・ペドラザの173㎝/179㎝、ニコラス・ウォータースの170㎝/185㎝など圧倒的なリーチ差を感じさせない試合っぷりを見せつけてきました。

「距離を潰されるとリーチの長さは不利にしかならない」のは、ボクシングの歴史が証明してきました。

直近10戦で二つしかストップ勝ちのないヘイニーがロマチェンコに勝ってしまうと、これからも面白くないボクシングを垂れ流して、米国ボクシング没落の加速装置になるでしょう。

塩分濃度の高い試合になりそうな気配もしますが、ウクライナのハイテクが精密に機能してヘイニーがラウンドインタバルで試合を棄権する、そんなロマチェンコ劇場を久しぶりに楽しみたいところですが…果たして?