カテゴリ: FIGHT SONG

ちょっと早めのお昼ご飯。



カレーの一種、ニハリは煮込み料理である。

羊や山羊のスネ肉を骨もろとも一昼夜煮込むのである。

スパイス煮込むなんて、新鮮な香りが命のスパイス料理にあるまじき行為である。

だから、インドカレー原理主義者は「あれはカレーではない」という。

ニハリ信者は「美味しけりゃいいじゃん」という。

私は「どっちも美味しいからいいじゃん」という。

IMG_2263

パリ五輪ではさまざまな競技で、アスリートがコントロールできない、その競技を常時注目していない五輪ファンにとって不可解な判定が議論を呼びました。

五輪種目になった時点で、それは「柔道」ではなく「JUDO」。

それが嫌なら、剣道のように「剣道」のまま日本に籠っていたら良いのです。



これはHey Jude。




このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年1月、WBOジュニアフェザー級王者アンジェロ・レオは初防衛戦のリングに上がっていた。

多くの軽量級のボクサーと同じように、レオも過酷な減量に耐えてタイトルを勝ち獲ったが、初防衛戦では122ポンドの体重で前日計量をクリアするだけで精一杯、全てを使い果たしてしまっていた。

相手はスティーブン・フルトン。戦前から苦戦が予想された、パワーに欠け、これといった長所のないボクサーだったが、とにかくつかみどころのない黒人選手だった。

「あの試合を3-0で落としてしまったのは、122ポンドに見切りをつけるという意味では良かった。あの夜は相手が誰でも負けていた」。

FullSizeRender

タイトルを失ったことで、彼の周囲もざわついた。

彼のそばから去る者もいたが、レオは「誰が本当の味方なのかがよくわかったという意味では良いことだった」。

2022年にはメイウェザープロモーションズとも袂を分つ。

「素晴らしいプロモーターだったが、私を高く評価してくれなかった」。

2023年、フルトンが東京で井上尚弥と戦っている試合を見てしまった。

軽量級なのに大会場をフルハウスにして、メインイベント。大観衆が沸き立っていた。それは、軽量級に興味を示さない米国リングでは絶対にあり得ない光景だった。

もし、フルトンに勝っていたら…俺が東京に呼ばれていたかもしれない。

レオは、その年の暮れにProBoxとTopRankとの新たな契約書にサインした。

フェザー級に上がったレオが再び王者になれると考える人は極めて少数派だった。

ProBoxとTopRankもそうは思っていなかったが、元王者の肩書はまだ使い物になると踏んでいた。

新興のProBoxと、落ち目の老舗TopRankは強力なプロモーターやサウジアラビアのようなパワーハウスが独占する人気階級のマーケットに食い込むことに苦戦していた。

しかし、どんなマーケットにもスキマはある。

そして、彼らもスキマを知っていた。

日本のスター選手に絡めれば「軽量級でも高く売れる」と。

もちろん、人気階級の利益とは一桁も二桁も下だったが、それでも米欧マーケットの常識では考えられない値が付いた。

レオに限らず、この世界ではボクサーは売り物だ。

しかし、レオはプロモーターにとって「人気者のチャンピオンに育てて一儲けしよう」という種類の売り物ではなかった。


わかりやすくいうと、未来の人気者のチャンピオンにあてがわれる餌だった。

誰も食指を伸ばさなくなるまで使い込まれた挙句、利用価値がなくなれば捨てられる、餌だった。




このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

ニコラス・ウォータースを「日本のボクシングファンに馴染みがある」というのは無理があるでしょうか?

しかし、2014年・フェザー級バージョンとはいえノニト・ドネアが完膚なきまでに叩きのめされ、キャリア初のKO負けを喫したジャマイカのアックスマンは大きな衝撃でした。



長谷川穂積を粉砕したフェルナンド・モンティエルを破壊したドネアが「パワーはもちろん、スピードとテクニックでも彼の方が上」と白旗を上げてしまうウォータースでしたが、ワシル・ロマチェンコの前では恐怖に腰が引け、最後は「(徐々にいたぶりの強度を上げてくるロマに怯んで)このまま続けたらKOされる」と試合を投げ出してしまいます。

ドネアを追いかけ回したときは勇敢な戦士にしか見えなかったウォータースが臆病者にしか見えない、寒気のするファイトでした。

HBOの解説席が「この敗北のダメージは肉体的には小さなものだが、精神的には再起不能かもしれない」という通り、7年近いブランクを作ってしまいました。

昨年2月25日の復帰戦から3連勝(1KO)とカムバックロードを走るウォータースですが、もう38歳。再び世界戦線に浮上するのは時間が足りません。そして、7年のブランクを考慮してもドネアを圧倒したスピードもパワーも完全に喪失しています。

しかし、人間到る処青山有り。

人気者ジョセフ〝JoJo〟ディアスとの対戦が決定しました。

元IBFジュニアライト級/元WBC前提ライト級王者はまだ31歳ですが、直近6試合1勝5敗、2連敗中。

10月9日、フロリダ州プラントシティ・会場はProBox TV Events Center。両者にとってサバイバルマッチと呼ぶには「この試合に勝ったとして〝どんな次〟が待ち構えているのか?」という、落武者対決。

それでも…あのウォータースが、あのジョジョ・ディアスが掴みかけた栄光をもう一度掴み取ろうとリングに上がるのです。



このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

重岡銀次朗がペドロ・タドュランの強打に曝され、まさかの大番狂せに沈みました。

「PFP10傑入りの有力候補」(リング誌)と評価され、具志堅用高の連続防衛記録「13」の更新も期待されていた銀次朗に何が起きたのでしょうか?

オッズや専門家予想をひっくり返すShock The World、大番狂せには、大きく分けて三つのパターンがあります。


スクリーンショット 2020-11-11 22.08.39


【PUNCHER】パンチのあるアンダードッグにトップドッグが沈められてしまうパターンは、最もよく見る番狂せかもしれません。

コーリー・サンダースとレイモン・ビュースターにKOされたウラジミール・クリチコ、そのクリチコに勝利してヘビー級の主役と目されたアンソニー・ジョシュアも、アンディ・ルイスの拳に沈められてしまいました。

アンダードッグにとってはラッキーパンチ、フェイバリットの立場からは不運なアクシデント。

再戦では初戦が偶然の事故であったことが証明されるのも、このパターンの特徴です。



やはり昨日、パリの阿部詩も10回やれば7〜8回は勝てる相手でしたが〝一発〟に沈められてしまいました。

先月行われた五輪直前の全日本合宿に参加したディヨラ・ケルディヨロワは、詩の練習をずっと凝視し、網膜に焼き付けながらも、詩からの乱取りの申し出を断ったそうです。

打倒・阿部詩に向けて手の内は見せずに周到に準備を進め、一瞬の隙を見逃さなかったケルディヨロワが一枚上手でした。



【CHEMISTRY】Styles Make Fights.の適訳は「ボクシングに三段論法は通用しない」。

相性です。

CCI02102019_0006


トーマス・ハーンズとアイラン・バークレーは所属するリーグが違うファイターでした。The Bladeがヒットマンを叩き割るだなんて誰も予想できませんでした。

ノニト・ドネアvsビック・ダルチニアン2、デオンティ・ワイルダーvsルイス・オルティスはCHEMISTRYとPUNCHERの融合型と言えるかもしれませんが、戦前のオッズや予想から番狂せとは呼べません。



昨夜の重岡銀次朗のケースはPUNCHERとCHEMISTRYの融合型に見えますが、それにしては銀次朗はあまりにも良いところなく敗退してしまいました。

ローマン・ゴンサレスとシーサケット・ソールンビサイ(第2戦)と相似しているかもしれません。つまり、銀次朗でなければ、チョコラティトでなければ、番狂せなどではなく、あの試合は単なるミスマッチでした。



あるいは…。寺地拳四朗と矢吹正道の初戦を見た多くの人の目には相性が悪いと映りましたが、再戦では拳四朗は全く違うスタイルを見せ、全く違う化学反応を起こして見せました。再戦だけを見た人がいたなら「矢吹は拳四朗とは相性が悪すぎる」と思ったかもしれません。




IMG_5247


【FANTASY BEAT】何度も番狂せを起こす男、パックマンと呼ばれたマニー・パッキャオの場合は、私たちが彼の実力を見誤っていたことが全てでした。

番狂せを何度も起こす時点で「コイツはとんでもない実力者じゃないか?」と疑うべきだったというのに。世の中、右も左もフシ穴だらけです。

そもそも、何度も起こす番狂せはもはや番狂せではありません。

モハメド・アリとソニー・リストン、イベンダー・ホリフィールドとマイク・タイソンは再戦でもフシ穴だらけ、2度の〝大番狂せ〟を目の当たりにして、私たちはようやく目を覚ますのでした。

ペドロ・タドュランはFANTASY BEATを演じた本物なのでしょうか?ここから、アリやパックマンと同じWorld Shockerが快進撃を始めるのでしょうか?

…とてもそうだとは思えません。

だとしたら、銀次朗は誰に負けてしまったのでしょうか?

再戦は簡単に出来るはずです。そして、銀次朗が評価を取り戻す方法は、それしかありません。タドュランとの初戦を帳消しにしてお釣りが来るようなパフォーマンスを、見せつけることです。


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

福濱統我 vs マジスカ小坂

第1試合から素晴らしい試合でした。ダイレクトリマッチは、「これで引退」と宣言しているマジスカの勝負根性が福濱を押し切りました。

試合終了後のマジスカの無表情と、福濱の笑顔が印象的。

テレビの時代、会場に行かなければ見れなかった試合が、ネット配信なら見れる。マニアにとっては最高なんですが…。




花田颯 vs 近藤冬真

第2試合も直近の試合で勝てなかった二人。花田と近藤はともに敗れています。

復帰戦を飾るのはどっちだ?

いい試合です。花田が勝ち切りました。





中川麦茶 vs 亀田京之介


昨年8月のスプリットドローからの再戦。

「夏にいいですね、大型扇風機2台」(高柳謙一)。

互いに足を止めて、頭を突きつけての打撃戦。

同じクロスレンジの戦いでも、パッキャオやチョコラティトとは全く違うスポーツですが、これはこれで面白い。

ドローでも良い内容。

毎年、夏にやればいい。



しかし、長い…。ネット配信と向き合うときは現地観戦するくらいの気合いがないと。

個人的には合間のセレモニーやら主催者の雑談は要らん。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

亀田プロモーションが仕掛ける3150FIGHT 、いつも間にか第9弾。

滋賀県で初めて開催されるボクシングの世界タイトルマッチ。

IBFストロー級王者・重岡銀仁朗がペドロ・タデュランを迎える3度目の防衛戦です。



タデュランはIBF1位とはいえ、典型的なアルファベット団体の捏造1位ランカー。14−1のオッズが示す通り、数字上はミスマッチです。

まだ「3度目」の防衛戦に臨むところですが、具志堅用高の持つ連続防衛記録「13」の更新を公言し、周囲からも期待されています。

2010年代から長谷川穂積、内山高志、山中慎介、寺地拳四朗が阻まれた「13」。

階級を超えた「世界戦」という括りでは井上尚弥が22勝、井岡一翔が21勝と具志堅を上回り、「連続」という括りを外して「世界戦」でみると拳四朗も13勝で並んでいます。

この数字にどれだけの意味があるのかは、ボクシングファンの一人一人が自分の中で評価するものです。

米欧を「世界」とするなら、具志堅の評価は2013年名誉の殿堂入り(オールドタイマー)、現役時代(1974〜1981年)はリング誌でも定期的なPFPランキングは存在せず、年間PFP(Best Fighter Poll)が1980年に立ち上がったばかりでした。

一方で、PFPがシュガー・レイ・ロビンソンへの敬称であった1960年代に活躍したファイティング原田はバンタム級で5度しか防衛できなかったにも関わらず、名誉の殿堂はモダン部門でファースト・バロット(一発殿堂)。

時代が新しい具志堅がオールド、古い原田がモダン。13度防衛の具志堅が22年間待たされてオールド、わずか5度防衛の原田が一発殿堂でモダン…一見すると矛盾に満ちた世界評価ですが、非常にわかりやすい話です。

1団体8階級(バンタム級時代は10階級でしたが超軽量級はフライ級・バンタム級・フェザー級の3階級だけ現在は7階級)時代の原田と、2団体26階級時代の具志堅。そして「誰に勝ったのか?」。

銀仁朗の誰に勝ったのか?は、ストロー級ではWBO王者オスカー・コラーゾが究極です。

ぜひ、実現して欲しい!



このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

世界に行ってしまったマニー・パッキャオは排除して、21世紀のアジア最高ボクサー25人!

異論反論、お待ちしてます。


++++++++++++++++

那須川天心

田中恒成

亀田三兄弟

三浦隆司

新井田豊

ゾウ・シミン 

ワンヘン・ミナヨーティン

中谷潤人

徳山昌守

長谷川穂積

山中慎介

西岡利晃

寺地拳四朗

ポンサクレック・ウォンジョンカム

内山高志

井岡一翔

池仁珍

ドニー・ニエテス

ノニト・ドネア

村田諒太

クリス・ジョン

井上尚弥


++++++++++++++++


25名いないな、これ?

アジア・オセアニアなら余裕なんだが

なでしこ、藤野あおばのFKで先制!!!!!!!

アジアトップ25は、いつかまた!

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

中学生に野球を教えた子どもたちが、高校でも野球を続ける。

そうなると、複数の高校を応援するという楽しい夏になりますが、それはそれで大変エネルギーを使うことになります。

IMG_2173

スタンドでビール飲みながら3試合とか…。ある意味、これも地獄です。

飲まなきゃ、もう少しはマシなんでしょうが。




ずっと年下の友だちのチームが、今日でついに姿を消してしまいました。今年はみんな1回戦はクリア。強くなりました。

人目を憚らず、声を出して大泣きする高校生…いいなぁ。

こっちまで込み上げてくるけど、汗かいてビール飲んでションベンして、汗かいてビール飲んでションベンして…さらに涙まで流してなんてしてたら、身体の生理がおかしくなりそうだ。



まあ、よかった、よかった。これで俺にもゆっくりとした夏が訪れるわい。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

東京ドームホテルで行われた前日計量。

那須川天心はか細くやつれて、別人のようでした。

下りエスカレーターの左右のベルトを掴んで「ああ、きつぅ」と呻いた神童は、病人にしか見えませんでした。

そして、過酷極まる「過去最軽量の減量」は〝骨肉〟を削っただけでなく、声帯にまで大きなダメージを与えていました。

声までが、別人でした。

愛嬌のある丸顔は顎先が尖り、井上尚弥のように頬がこけた天心は「いつも通りです」と殊勝に語りました。

「ここから回復します。試合のたびに体重を落としていって今回は過去最軽量。ここからさらに1kg落としたのがバンタム級(53.52kg)なので、身体も徐々に出来ている感じです」と、世界タイトルのターゲットとなるバンタム級を見据えました。




相当に消耗しているはずの天心でしたが「呪術廻戦」の印を結ぶポーズをサービス。両頬には「天」の漢字をモチーフにしたシールを張り「みんなもこれを付けて応援してほしい」と笑って見せました。

まだ、ボクシング転向から4試合目。徐々にボクシングの減量に適応しているのでしょうが、それにしてもあの健康的な格闘家が、会場に着くとカーペットの床に体を横たえてしまうほど弱体化する減量とは何なのでしょうか?

過酷な減量が精神も苛立たせることは、井上尚弥らの計量シーンでも明らかですが、そんな揺れは天心の言動から全く感じることができません。

骨の髄からエンターテイナーなのでしょう。





がんばれ!




このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

「後の祭り」ではありません。





7月15日、日本体操協会強化本部へ「通報」が入ります。16日にモナコ合宿に帯同していた原田コーチが本人に確認し、疑いが浮上。

もし事実なら「日本代表選手・役員の行動規範」に違反したこととなるため17日に帰国指示、18日夕方には日本に戻る。規定や規範などに違反する事実があったことを確認。協会と本人の話し合い、五輪への出場辞退を決めてしいました。

「日本代表選手・役員の行動規範」では、冒頭に「『体操ニッポン』という称号は長い栄光の歴史の中で、先人たちの競技成績だけでなく行動により培われたものである。一部の選手や役員の行動により、先人たちが築き上げた栄光の歴史を汚す行為は決して許されない」と【趣旨】が表明されています。

【趣旨】の下に【基本方針】が構成され、その具体的な内容がその下の18項目にわたる【行動規範】です。


8、日本代表チームとしての活動の場所においては、20 歳以上であっても原則的に喫煙は禁止する ※2016 年度から数年かけて段階的に全面禁止とする


9、日本代表チームとしての活動の場所においては、20 歳以上であっても飲酒は禁止とする ただし、合宿の打ち上げ、大会のフェアウェルパーティー等の場合は監督の許可を得て可能とする

「日本代表チームとしての活動の場所」ってどこに線引きがされているのでしょうか。

「原則的に喫煙は禁止」とは絶対禁止ではないという含みがあります。「数年かけて段階的に全面禁止」というのは、どんな段階を踏んでいくのか?達成年度はいつなのか?全くわかりません。

「飲酒は禁止とする ただし、合宿の打ち上げ、大会のフェアウェルパーティー等の場合は監督の許可を得て可能」というのも訳がわかりません。「『協会が事前に定めた』打ち上げやフェアウェルパーティー等」なら理解できますが、この書き方では「等」はいくらでも拡大解釈が可能です。

極めてボヤッとした公益財団法人日本体操協会が作った「法律」です。「憲法」という方が正確かもしれません。

もちろん、本物の法律や憲法ではありません。「内規」に過ぎません。

そして、今回の件を複雑にしているのは19歳という数字です。


20歳未満の者の飲酒や喫煙は法律で同じ考え方で禁止されています。

飲酒を例にとると「未成年者飲酒禁止法」は未成年者に対する法律ではありません。


①親や親の代理をする者は、監督する未成年者(20歳未満の者)の飲酒を制止しなければならない、②酒類を扱う販売業者や飲食業者は、20歳未満の者が飲むことを知りながら酒類を販売・提供してはならないこととされており、①に違反した場合は科料、②に違反した場合は50万円以下の罰金が課されることになります。

基本的に「義務教育」と同じ考え方です。
「大きな重圧を抱えていた」と声を絞り出す原田睦巳コーチの涙は「泣いて馬謖を斬る」思いだったかもしれません。

また、昨今の目にあまる狭量なバッシング風潮を恐れて、協会側から発表、即時の決断を下したという背景もありそうです。

通報者がマスコミに情報を流す前に公表しなければならない、という姿勢はその通りですが、問題はその内容です。



【違反選手・役員に対する処分】は「行動規範」以上にさらにボヤッとしています。「 日本代表選手・役員が、前記の行動規範に違反した場合は、本会『倫理規程』の適用があるものとし、『倫理規程』予定の手続きによって処分を科する」。

この文章を読んで、その内容を想像できる人は誰もいません。おそらく書いた本人もよく理解していない、それだけが確実に伝わる文章です。





「後の祭り」ではありません。

もちろん、本人の中では決着してしまってるでしょうから、今から切り替えてパリは無理でしょう。

もっといろいろな方法を考えるべきなのです。

公表は仕方がありませんが「馬謖を斬らない」選択はなかったのでしょう。

誤解を招く表現ですが「飲酒と喫煙の科(とが)は五輪後に発表して協会と本人が負う。パリには行く。競技が終わるまで待って欲しい」という骨子で会見を開くこともできたはず。

もちろん、異論は噴出したでしょう。


協会は、何を恐れて軍法会議のスタイルで〝未成年の馬謖〟を斬ったのか?

19歳の夢を引き裂いたのは、日本体操協会ではありません。

「19歳の五輪選手」でも「たかが飲酒と喫煙」でも〝極刑〟に処さなければ、納得してもらえないと協会が恐れた、私たちが歪に捻じ曲げてしまった日本社会です。




このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

↑このページのトップヘ