重岡銀次朗がペドロ・タドュランの強打に曝され、まさかの大番狂せに沈みました。

「PFP10傑入りの有力候補」(リング誌)と評価され、具志堅用高の連続防衛記録「13」の更新も期待されていた銀次朗に何が起きたのでしょうか?

オッズや専門家予想をひっくり返すShock The World、大番狂せには、大きく分けて三つのパターンがあります。


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【PUNCHER】パンチのあるアンダードッグにトップドッグが沈められてしまうパターンは、最もよく見る番狂せかもしれません。

コーリー・サンダースとレイモン・ビュースターにKOされたウラジミール・クリチコ、そのクリチコに勝利してヘビー級の主役と目されたアンソニー・ジョシュアも、アンディ・ルイスの拳に沈められてしまいました。

アンダードッグにとってはラッキーパンチ、フェイバリットの立場からは不運なアクシデント。

再戦では初戦が偶然の事故であったことが証明されるのも、このパターンの特徴です。



やはり昨日、パリの阿部詩も10回やれば7〜8回は勝てる相手でしたが〝一発〟に沈められてしまいました。

先月行われた五輪直前の全日本合宿に参加したディヨラ・ケルディヨロワは、詩の練習をずっと凝視し、網膜に焼き付けながらも、詩からの乱取りの申し出を断ったそうです。

打倒・阿部詩に向けて手の内は見せずに周到に準備を進め、一瞬の隙を見逃さなかったケルディヨロワが一枚上手でした。



【CHEMISTRY】Styles Make Fights.の適訳は「ボクシングに三段論法は通用しない」。

相性です。

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トーマス・ハーンズとアイラン・バークレーは所属するリーグが違うファイターでした。The Bladeがヒットマンを叩き割るだなんて誰も予想できませんでした。

ノニト・ドネアvsビック・ダルチニアン2、デオンティ・ワイルダーvsルイス・オルティスはCHEMISTRYとPUNCHERの融合型と言えるかもしれませんが、戦前のオッズや予想から番狂せとは呼べません。



昨夜の重岡銀次朗のケースはPUNCHERとCHEMISTRYの融合型に見えますが、それにしては銀次朗はあまりにも良いところなく敗退してしまいました。

ローマン・ゴンサレスとシーサケット・ソールンビサイ(第2戦)と相似しているかもしれません。つまり、銀次朗でなければ、チョコラティトでなければ、番狂せなどではなく、あの試合は単なるミスマッチでした。



あるいは…。寺地拳四朗と矢吹正道の初戦を見た多くの人の目には相性が悪いと映りましたが、再戦では拳四朗は全く違うスタイルを見せ、全く違う化学反応を起こして見せました。再戦だけを見た人がいたなら「矢吹は拳四朗とは相性が悪すぎる」と思ったかもしれません。




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【FANTASY BEAT】何度も番狂せを起こす男、パックマンと呼ばれたマニー・パッキャオの場合は、私たちが彼の実力を見誤っていたことが全てでした。

番狂せを何度も起こす時点で「コイツはとんでもない実力者じゃないか?」と疑うべきだったというのに。世の中、右も左もフシ穴だらけです。

そもそも、何度も起こす番狂せはもはや番狂せではありません。

モハメド・アリとソニー・リストン、イベンダー・ホリフィールドとマイク・タイソンは再戦でもフシ穴だらけ、2度の〝大番狂せ〟を目の当たりにして、私たちはようやく目を覚ますのでした。

ペドロ・タドュランはFANTASY BEATを演じた本物なのでしょうか?ここから、アリやパックマンと同じWorld Shockerが快進撃を始めるのでしょうか?

…とてもそうだとは思えません。

だとしたら、銀次朗は誰に負けてしまったのでしょうか?

再戦は簡単に出来るはずです。そして、銀次朗が評価を取り戻す方法は、それしかありません。タドュランとの初戦を帳消しにしてお釣りが来るようなパフォーマンスを、見せつけることです。