Breez is Nice!

山中慎介と井上尚弥がベスト10に入るまで、リング誌とESPNのPFPは日本人ボクサーにとって大きな壁でした。

防衛回数や、階級制覇数など「数字」を追いかける日本ボクシングが「誰に勝ったのか」にこだわる米国から評価されにくいというのが、その壁の正体です。

欧米のメディアはアジア、軽量級のボクサーを見る機会が少なく、偏見まで持っているかもしれない、だから日本人にとって殿堂の敷居が不当に高い…そういうことを言う人もいますが、ネットはおろか衛星放送もビデオも一般的でなかった時代に活躍したファイティング原田を一発殿堂入りさせているのですから、この手の見方は単なるヤッカミ、ヒガミですね。

さて、今夜はいつものリング誌とESPNに加えて、1909年創刊・世界最古のボクシング専門誌英国BOXING NEWS に、ネットニュースのBOXING NEWS24とBOXING SCENEのPFPを一覧しました。
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マニー・パッキャオとフロイド・メイウェザーという稀代の怪物が、満場一致でPFPキングに輝いていた時代が、ようやく終わりました。たぶん…。

ついに、2人の名前がどこにも見当たらないPFPランキングが揃ったのです。寂しいような、新しい時代の幕開けに、期待と不安が膨らむというか…。

今回紹介した5つのメディアの1位はGGG推しがリング誌と英国ボクシングニュースの老舗2誌、ボクシングニュース24とボクシングシーンはクロフォード、ESPNはロマチェンコと割れています。

専門家によるポイント投票制のESPNで1位のロマチェンコですが、1位票は11人中5人、2位のGGGの1位票も5人と、パックメイの絶対王政から群雄割拠の時代に突入しています。

もちろん、年内にも実現か、と噂されるパッキャオvsクロフォードで、生きる伝説が最後の奇跡を起こせば1位返り咲きもありえます。そんなドラマが訪れると最高に面白いのですが…。

さて、先日の SUPER FLY2 で“優勝”したシーサケット・ソールンビサイは、それまで井上尚弥の後塵を拝するケースが多かったのですが、リング誌で逆転、世界的評価でも井上に並んだか上回っているのが現状です。

しかもこのランキングはリング誌と英国ボクシングニュース以外の3メディアは〝シーサケット優勝〟の結果を反映していません。

勇敢なタイ人がチェリーピッカーの日本人を完全に抜き去ったと考えて差し支えないでしょう。
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「強い相手に勝ち続けたシーサケットと、弱い相手ばかりと戦う井上、どちらが上かは明らか」(リング誌)です。

WBAバンタム級王者、ジェイミー・マクドネルへの挑戦が内定している井上がオッズ通りに3階級制覇を果たせば、シーサケットを再逆転するかもしれませんが、そうなったとしても素直に喜べませんね。

井上のキャリアでマクドネルはオマール・ナルバエスに並ぶ最強の1人ですが、シーサケットが倒したPFP1位だったローマン・ゴンザレスや、PFPを賑わすファン・フランシスコ・エストラーダと比べると小粒感は否めません。

今回紹介した5つのメディアのPFPランキングの中には、ボクシングシーンの10位バドゥ・ジャックのような「あれ?」という名前もときどき目にしますが、もしマクドネルがランキングに入ってたら「あれ?」ではなく「おい、おい…」です。

ただ、井上はまだ24歳。5つのメディアのトップ10に居並ぶどのボクサーよりも若いのです。本物の強豪と戦う時間も、最も多く残されているということです。

マクドネルの次に、期待です!
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山中慎介がどこに住んでいるのか、全く関心はありませんが、もしかしたら杉並区なのかもしれません。

古本屋を散策しに高円寺に降りたときに、そこかしこで山中選手を応援するポスターや、サイン色紙を見かけるからです。
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特に庚申通りにある「デンカランド」さんは、複数台のテレビで山中の直近の防衛戦や、出演したバラエティ番組をばんばん流し、天井からはサイン色紙がぶら下がり、冷蔵庫の上にもサイン入りポートレイトが置かれ、試合前ともなるとポスターも貼り出して、さながら応援団本部の様相です。

ご存知の方も多いでしょうが、高円寺は東京にありながら“渋谷臭”のしない、庶民的だけどほんのちょっとだけオシャレな街です。 

古本屋に古着屋、美味しいワンタン麺屋、焼肉屋、それに居酒屋も、ここ高円寺にしかないお店が軒を連ね、私みたいな酔っ払いにはものすんごく蠱惑的な街なのです。

そういえば高円寺麦酒工房なんて、小さなブリュワリーまであります。

私なんかとは違い、ストイックなトップアスリートの山中慎介ですが、ジムのある神楽坂よりも、高円寺純情商店街を歩いてる方がずっと似合うタイプですね。

ゆっくりした時間を楽しむには格好の街です。

長い間、過酷で禁欲的な毎日を送ってきた山中がのんびりと飲むビールは最高に美味しいに違いありません。

ちくしょう、羨ましい!


デンカランドさんの店先に並んだサイン色紙は、明日も明後日もきっとそのままでしょうね。

しばらく片付けられることはないでしょう。
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山中慎介のリベンジマッチに、信じられない、許しがたい、事件が起こりました。

本来なら、まともなアスリートなら、ルイス・ネリは山中に誠実に謝罪して、完璧に仕上げた状態でリングに上がる義務がありました。

山中が発した「ふざけるな」。

それが全てです。日本のスポーツファンも同じ思いです。「ふざけるな」。

「メキシコの牛肉には普通に入ってるから故意じゃない」…なるほど、それではメキシコのアスリートはフットボールでも五輪でもドーピングだらけですね。ネリの言い訳は、自国をも愚弄しています。WBCは究極の腐敗団体ですから何も期待はしてませんが、ボクシングファンが最もリスペクトする国、メキシコに対しても幻滅です。

「全部栄養士に任せていた」…はぁ???あんたはプロじゃないのか?何kgで来日した?全部わかってただろ?

山中は今度も負けたら、お前がもっと強い相手に勝ってスターになってくれと、俺が負けたネリは強いヤツだったんだと、覚悟を決めてリングに上がるんだ、あれだけの実績を残した山中の最後の相手になる名誉をカケラも感じてなかったのか。

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気分を替えます。卑怯者は母国のレイジェスも拒否したらしいですね。レイジェスを拒む理由は思いつきませんから、単なる嫌がらせのつもりだったのでしょうが、そんな駆け引き以前の問題です。

メイウェザーとマイダナの“グローブゲート”事件は笑いましたが、これはもはや哀れです。

こんな時間なのに、気分悪いですね。

楽しい、前向きな話、としては井上尚弥がリング誌の年間PFPで日本人初のトップ10入り、しかも6位にランクされました!

一方で、毎月更新されるPFPランキング(もちろん投票制でしっかり残る年間PFPより価値はずっと低いですが)では、圏外からシーサケット・ソールンビサイが一気に井上を抜き去り7位に、井上は8位に後退しています。

「SUPER FLY2 決勝戦の勝者が、弱い相手にしか勝っていない井上を抜く」というのは既定路線のランキングでした。

日本のボクシングファンでも、このランキングに異論を唱える人はいないのではないでしょうか?

さあ、もう井上がやることは決まっています。リング誌やESPNが「井上をチキンだと書いたことを謝る」という相手に勝つことです。

やってやりましょう。


 
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ルイス・ネリ。

ドーピングをして戦った相手との再戦で、今度は体重超過ですか。失礼にも、程度というものがありますよね?

2.3㌔オーバーって…貴様、日本を舐めるのもいい加減にしろ。

山中慎介が、あの温厚な男が、リングの外で、あんな目をするのを初めて見ました。


「自分がコントロール出来ることだけに集中する」。

アスリートの基本です。自分がコントロール出来ない、メディアやファンの言動、あるいは対戦相手の挑発などは気にする必要はありません。

しかし、それでも、それにしても、あまりにも酷すぎます。

試合は決行するとのことですが、本来ならネリのファイトマネーを全額没収して中止にすべきです。

あの汚らしい男に、この国のリングに上がる資格はありません。

「世界的な統括団体が存在しないプロボクシング」といつも非難していましたが、日本の統括団体はもちろん存在します。

日本ボクシングコミッションは、この人物を永久追放すべきです。日本のリングに上がることを許してはいけません。

それでも、山中慎介がやるというのです。

神の左を見せて下さい。正義の拳で、あの汚れた男をリングに沈めて下さい。

そして、この汚らしい男の出現は、もしかしたら神の啓示かもしれません。

おそらくこの試合でグローブを吊るそうと考えていた山中に「こんなヤツとの試合がラストファイトなんて絶対に受け入れないだろう?強い相手、正々堂々と戦える、山中慎介にふさわしいボクサーと戦いなさい」と。

バンタムに乗り込んで来る、そのボクサーとの戦いなら、日本中が熱狂します。世界が羨む軽量級のメガファイトが実現できます。

ああ、そうとでも考えないとやりきれません。

その日本史上最大のメガファイトの前に、薄汚い男に神の制裁を叩きつけて下さい。

名前を書くのも汚らわしいヤツのお陰で、日本人同士の正真正銘の統一戦、メガファイトが実現する。

もう、そうとでも、思わないとやり切れません。


明日、東京で仕事ですが、試合開始時間までに席に着けそうもなく、観戦する予定はありませんでした。

当日券買います、こんな平日にやりやがってとおもいましたが、行きます。あんなの、日本のボクシングファンまで愚弄してます。

ファンにはアイツを殴ることはできません。日本のボクシングファンの拳も込めて、叩きつけてください。

私たちファンは、腹立ててたらいいかもしれませんが、山中慎介のことを思うといたたまれません。

涙が出てきます。なんで、あんな最低男のせいで、なんでいい大人が泣かなあかんねん、ふざけるな。

絶対に勝ってください。

このムナクソ悪い日が、素晴らしい試合に繋がるためにも絶対に勝ってください。
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ケース③内山高志の憂鬱(成功?)

成功か失敗か微妙なケースです。

27勝(24KO)2敗1分。

WBAスーパーフェザー級の王座を11度防衛した相手には、大番狂わせとはいえ、ホルヘ・リナレスをKOしたファン・カルロス・サルガド、のちにWBCで対立王者となる三浦隆司、マニー・パッキャオやユリオルキス・ガンボアとも戦ったホルヘ・ソリス、暫定王者のブライアン・バスケスらの名前が目に付きます。

もちろん、サルガドやソリス、バスケスは強豪と呼ぶには微妙な選手です。

そして二つの敗北はいずれも無名のジェスレル・コラレスに付けられました。

中量級に進出するスターにとって橋頭堡となる130ポンドは、軽量級とはいえタレント豊富なクラスです。

下の階級からはガンボアやマイキー・ガルシア、ワシル・ロマチェンコらが攻め上がり、この階級からもジャーボンタ・デービスらがさらなる高みを目指しています。

130ポンドは世界のトップシーンではないものの、そこに至る通過階級であることは間違いありません。オスカー・デラホーヤもフロイド・メイウェザーもこの階級から進撃を開始し、パッキャオはこの階級を通ってスターダムに駆け上がりました。

内山は華やかな祭りの眩しい光景を、手を伸ばせば届きそうな距離の、薄暗いスーパーフェザー級からずっと眺め続けていたのです。

もし、内山がガンボアと戦っていたら?ニコラス・ウォータースと激突していたら?マイキーとのビッグファイトが実現していたら?

ビッグパンチャーの内山なら、勝ち目はあったはずです。
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 “(交渉中のウォータース戦について)もし今度もなくなったら?いや、そうなったらもう、何を考えて練習したらいいか、ちょっとわからない”

“ちょっと勝ったからっていい話が舞い込むような甘い世界じゃない。へたしたら(弱い相手に)5回、10回防衛させられるかもしれないけど、その先に何かあるかもしれないって信じてやるしかない。プロはそういうものだと僕は思う”

【2016年ボクシングマガジン3月号:ウォータース戦も結局流れてしまいます…「5回、10回防衛させられるかもしれない」これはすでに11度防衛したときに内山が発した言葉です。悲しい響きです。このあと、世界基準では雑魚のジェスレル・コラレスとの対戦が決定したとき「モチベーションが下がった」と珍しく不満を吐き出してしまいました。あらためて読み返すと、偉大な王者に失礼な表現ですが、可哀想です。強豪と戦う姿、見たかったです。】

 
ただ、コラレス戦でも露呈した打たれ弱さ(脳震盪を起こしやすいということ。起き上がりこぶしのアッサン・エンダムのようなボクサーは打たれ強い)は、ビッグネームがもれなく持ち合わせている強打の餌食になる可能性が高かったですね。

しかも、内山がスピードのあるボクサーを苦手にしているのは明らかで、スピード以外は凡庸なマイケル・ファレナスにも手を焼き、やはりスピードしかないコラレスにあっさり転がさられた姿を目の当たりにすると、スピードだけじゃないマイキーら強豪との対決は危険極まりない挑戦になったでしょう。

渡辺均会長が口先だけで、強豪との対決を徹底的に避けたのは、チキンというだけでなく鋭い嗅覚を持っていたと思います。半分嫌味ですが。

内山は、そのキャリアで2億円前後の報酬を得たと思われますが、もし早い段階で強豪と戦っていたらその大半は霧散していたでしょう。もちろん、マイキーやロマチェンコに勝っていたら、2億なんて1試合の報酬ですが。

渡辺会長が内山を世界王者にするまでの収支は、トントンか赤字だったでしょう。 そして、何度も防衛してジムに恩返しが出来るようになると、ジム側は次の選手を育てたくなるものです。

もし、内山の長期政権が無ければ、田口良一ら後に続く世界王者への投資が出来なかったかもしれません。

世界王座がいくつもなければ、渡辺会長も腹をくくって勇気の橋を渡ったのでしょう。

ボクシングファンの多くは渡辺会長を批判しましたが、どこのジムでも事情は全く同じです。やってることも同じです。内山の階級が世界に密接していたがゆえに、強豪との対戦を回避している様が目立っただけなのです。

本気で世界最高になりたいのなら、日本のジムを飛び出して裸一貫でアメリカに乗り込むしかありません。 

内山だけでなく、本物の世界一を渇望する全ての日本人ボクサーは、共通のジレンマを抱えています。

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