米国の各メディアが今週開幕を控えるMLBの予想を特集しています。
ニューヨーク・ポスト紙はナ・リーグMVPについて「大谷翔平が健康な状態でシーズンを過ごしてしまうとMVP争いは存在しない」という意味で「人類枠では…」と「大谷以外」でMVP予想。もう無茶苦茶です。
ちなみに、NYポストが予想する人類枠のMVP最有力はNYメッツのファン・ソト。
人類枠を外してしまうと、もはやMVPはユニコーン以外にありえないというわけです。NYの大手一般紙が「大谷翔平のパフォーマンスは人類とみなすことはできない」と言い切っているのです。
そして、このブログでも伝えて来たように米国における野球はまだまだメジャースポーツの一つですが、完全に落ち目でした。ところが、ここ数年で人気は大きく回復しているそうです。
MLBの観客動員数は2023年シーズンから3年連続で増加しており、この盛り上がりを牽引しているのが西海岸のLAドジャースの大谷翔平と、東海岸のNYヤンキースのアーロン・ジャッジという規格外のスーパースター二人であることに異論を挟む人はどこにもいません。
昨年、ドジャースvsトロント・ブルージェイズのワールドシリーズは米国、カナダ(ブルージェイズの本拠地)、日本で1試合平均3,400万人の視聴者を記録、ゲーム7(第7戦)はなんと5,100万人をマークしました。
歴史上、MLB人気が沸騰する多くのケースでスーパースター二人が活躍しています。
ベーブ・ルースとロジャース・ホーンズビー、テッド・ウィリアムスとジョー・ディマジオ、ウィリー・メイズとミッキー・マントル、マーク・マクガイアとサミー・ソーサ…。
しかし、ユニコーン大谷と人類枠最高選手のジャッジほど衝撃的なコンビは歴史上初めてです。
分業制・専門性が成熟した最高峰の舞台に、100年前ですら非常識だった投打で超一流というファンタジーを現実世界に持ち込んだユニコーン。世界最高のブランドであるNYY史上最強の打者で、チャンスとピンチではナイーブな人間性を見せてしまう人類枠ジャッジ。
ユニコーンと人類枠最高選手がタッグを組んで、このスポーツを盛り上げているのです。
この二人で過去5年間でMVPを7度獲得、そのうち5度が満票。これほどMLBを支配した二人は歴史上存在しません。
今シーズン、二人が史上初の3年連続50本塁打という偉業を同時に成し遂げる可能性を疑う人はどれだけいるでしょうか?
この二人が三冠王を獲って、誰が驚くでしょうか?しかも、ユニコーンに至ってはサイ・ヤング賞の有力候補の一人だというのですから、今更ながら狂気の沙汰です。

チャンドラー、ひたすらかっこいい…
二人のスーパースターが同じブランドを身につける…例えばコンバース、例えばナイキであったりすることは珍しいことではありません。
ユニコーンとジャッジも同じブランドのギアを愛用しています。しかし、そこには商業的な意味はありません。
2022年シーズン後に、ジャッジがア・リーグ記録のシーズン62本塁打を放ったのを見た大谷は、代理人(ネズ・バレロ)を通じてジャッジのバットを製造するチャンドラー社にテスト品を依頼しました。
チャンドラー社の担当、チャック・シュープは数種類のテスト品を試した大谷のリクエストを反映させて、特別仕様のバットを完成させます。シュープには「これほど長くて固いバットを本当に使いこなせるのか?」と一抹の不安もありました。
2023年からの3年間で何が起きたのか、一応確認しましょうかーーーまず、人類枠ジャッジはMLB2位の148本のアーチを架けました。ものすごい数字です。
そして、もはや語る必要はないかもしれませんが、1位はユニコーン。153のボールをスタンドに届けました。
ジャッジの技術は卓越しています。大きなフレームを持つ打者はパワーはあっても、正確性に欠け、再現持続能力にも問題を抱えるケースがあります。しかし、身長201㎝、体重128kgのNY最大のヒーローは昨シーズン、3割3分1厘をマーク首位打者に輝きました。この打率を残したジャッジよりも大きな選手は一人もいません。
しかし、ユニコーンはユニコーン。
2023年シーズンが始まる前、情報番組で古田敦也が「大谷は40−40をやるかもしれない」と予想して、周囲から「(キャリアハイが25盗塁なのに)さすがに盗塁40は」と笑われ「いや、信じられないことを今まで何度もやって来た選手ですから」と語っていました。
ユニコーンのサイズは身長193㎝、体重96kg。盗塁は巨体への負担が大きいことからも40−40は現実的ではない数字に思えましたが…それは人類の常識の話でした。
ユニコーンがマークしたのは驚天動地、前代未聞の50−50でした。
Unicorn struck out three Brewers in the top of the first, switched to his hitting gear, Superman-style, without having enough time to go into the dugout, then hit the first leadoff postseason homer as a pitcher.
昨シーズン、ミルウォーキー・ブリュワーズとのリーグ優勝決定戦でユニコーンは初回を3者三振に仕留め、ダッシュで自軍に戻るとベンチに入らずに打者のギアに素早く着替えて打席に入り、先頭打者ホームランを打ちました。
あんな慌ただしい着替えシーンは、漫画と映画の「スーパーマン」でしか見たことがありません。あんなもん、人間業ではありません…失礼、あれは人類枠ではありませんでした。
ちなみに、この試合でユニコーンは投手として10奪三振、打者として3本塁打(うち1本はドジャースタジアムの場外へ消えました)を放ちました。

ユニコーンとジャッジ、手放しでかっこいい…
ブルージェイズとのワールドシリーズ第3戦では、1912年のニューヨーク・ジャイアンツ(サンフランシスコに移転するずっと前、第一次世界大戦もまだの頃です)のジェフ・テスローが打ち建てた「先発投手として3度出塁」という人類枠の記録を塗り替えます。
この試合でユニコーンは9度出塁、テスローの記録を3倍に伸ばして更新しました。9度のうち4度が敬遠四球です。
人類には関係ないことなので、どうでもいいことですが「投手が4度敬遠される」のは、永遠不滅の記録です…失礼しました、永遠不滅は人類枠なら。
ユニコーンが現役のあいだは何が起きるかわかりません。投手として5度、6度と敬遠されることも当たり前にあるでしょう。
ーーーなんか、とても不安になってきました。近い将来、大谷翔平の記録は人類枠から外されて別枠になってしまうのではないでしょうか?
もしそうであるなら、いくらなんでもおかしい!絶対におかしい!ひどすぎます!大谷翔平をどうか人類枠に入れてあげてください!
「いくらなんでもおかしい、絶対におかしいのはユニコーンの方?」…いやそうだとしても、人類枠という矮小なカゴの中に逃げるのは良くない!逃げるなMLB!逃げるなアメリカ!
…それにしても…一体全体、私たちはいま、何を見せられているんでしょうか???今年は何を見せられるんでしょうか??????
みんな度肝を抜かれすぎて、もう抜かれる度肝が残ってません。
大谷さん…ぼくの度肝を返してください。みんなの度肝も返してあげて下さい。





