💀💀💀ジリ貧型《相手は強く自分は弱くなる》💀💀💀
さて、ノニト・ドネアです。
今年でプロボクサー生活18年目を迎える35歳は、今月21日に敵地ブダペストに乗り込み、31歳のカール・フランプトンと空位のWBOフェザー級タイトルを争います。
ドネアの身長166㎝/リーチ173㎝に対して、アイルランドのジャッカルは165㎝/157㎝、見た目の体格的にはフィリピンの閃光が明らかに有利です。
しかし、フェザー級でデビュー、ジュニアフェザー級で強豪をことごとく退けながらIBFとWBAスーパーのタイトルをコレクション、フェザー級では不利予想を覆してレオ・サンタクルスを翻弄したフランプトンと、フライ級で最初の世界王者となったドネアとの間には、見た目の体格差では語れない階級の差が厳然と存在します。
ドネアのキャリアを振り返ると、デビューは118ポンド、バンタム級なんです。2戦目で体格差で上回る相手に敗れたため(この試合は珍しい5回戦でした)、3戦目でスーパーフライに落とします。しかし、4戦目でバンタムに戻り、5戦目は一気にフライまで落としました。
フライ級はさすがにキツかったのでしょう。8戦目はジュニアフェザーまで増量してリングに上がりました。
デビューから5年、フライ(112ポンド)からジュニアフェザー(122ポンド)と7ポンドもの振幅幅で戦うフィリピン人が体重への迷い、悩みを抱えていることは明らかでした。
最強王者ビック・ダルチニアンを豪快に倒してフライ級・112ポンドのタイトルを強奪したフィリピーノは、ジュニアバンタム級・115ポンドでは暫定のタイトルでしたが、その強打と体格を利してバンタム級・118ポンドではWBCとWBO、二つのピースを持っていたフェルナンド・モンティエルを予告通りに2ラウンドで屠り、PFPランキングでも上位に進出します。
スピードと体格を生かしたスタイルはフライからバンタムでは小さな相手を圧倒しましたが、「10ポンドの壁」となるジュニアフェザーでは綻びをいくつも露呈させてしまいます。
2012年2月4日、ウィルフレド・バスケスJr.に勝ってWBOバージョンのジュニアフェザー級タイトルを手に入れます。スプリットデジションというオフィシャルには首を傾けるしかありませんが、父親と違い見るべき武器を持たない凡庸なプエルトリカンを相手に決定的な場面も作ることができませんでした。
さらに、ジェフリー・マセブラにも12ラウンド判定。身長180㎝、リーチ183㎝という122ポンドでは異形の体格ですが、世界基準では平均的な南アフリカ人のジャブをさばききれませんでした。
体格のアドバンテージを失った122ポンドで、ドネアが使える有効なカードはスピードだけ、スタイルチェンジが迫られていました。しかし、体格も含めた身体能力に依存して戦い続けてきたフィリピン人に、次の引き出しを用意する余裕はありませんでした。
そして、2012年10月13日。5−1の圧倒的有利予想で迎えた西岡利晃との一戦も9ラウンドまで粘られる始末です。この試合で「ドネアは122ポンドでは特別な存在ではない」(ESPN)と断定されます。

その後、シンピウェ・ベチャカから議論を呼ぶ負傷判定を拾い、フェザー級のWBCバージョンを獲得したドネアでしたが、初防衛戦でニコラス・ウォータースに「パワーだけでなくスピードと技術も相手が上だった」と認めざるをえない惨敗。ジュニアフェザーで階級の壁にぶつかっていたドネアが、超は付かないものの強豪王者のウォータース相手では勝負になりませんでした。
デビューから体重管理に悩んでいたドネアは、短期間で体重を落として前日計量から一気にリバウンドする、今では多くのボクサーが実践している減量法でフライ級まで落として世界を獲り、暫定を含めると五階級制覇を達成しました。
「李下に冠を正さず」と言いますが、ドネアが手にするサプリメント、「PED」と読めるんですが良いんでしょうか???
2012年からは悪名高き、ビクター・コンテを栄養・コンディショニングコーチに招聘、様々なサプリメントを駆使して、減量と体調管理を追求しますが、この時期に階級の壁にぶち当たってしまうのは皮肉な結果でした。
それにしても、バルコスキャンダルでMLBをはじめ世界のスポーツ界を混乱のどん底に突き落としたコンテは懲役を下された犯罪者です。自由の国アメリカは、そんな彼にもセカンドチャンスを与えるのです。
日本では違和感がありますが、国や産業の発展を考えれば「たかが犯罪で一人の才能を埋もれさせるのはもったいない」ということでしょうか。確かに、コンテのサプリメント、効きそうですが…。
今月21日、ベルファストはThe SSE Arenaに乗り込み、カール・フランプトンとWBOフェザー級の暫定王座を争うドネアですが、オッズは1−4で大きく不利と見られています。
The SSE Arenaはフランプトンの完全ホームです。ドネアにとっては360度アウエーですが、大番狂わせを起こすには格好の舞台です!
しかし、自分よりも体格で劣る相手を圧倒することに長けたフィリピンの閃光にとって、フランプトンはけして苦手なタイプではないはずです。
ただし、小さく手の短いジャッカルもまた、自分より大きな相手をコントロールする術を知り尽くした職人です。
“Donaire and then when I’ve got the job done I’m chasing the likes of Valdez and the winner of Lee Selby v Josh Warrington.” ドネアに勝てば、(正規王者)オスカー・バルデスと、その次はリー・セルビーとジョシュ・ウォーリントンの(IBFタイトル戦)の勝者と戦いたい。=英国ボクシングニュース誌から=
フランプトンに勝てば、ドネアが最後に咲かせた大輪の花になるのですが…。運命の一戦は4月21日。二週間後です。
さて、ノニト・ドネアです。
今年でプロボクサー生活18年目を迎える35歳は、今月21日に敵地ブダペストに乗り込み、31歳のカール・フランプトンと空位のWBOフェザー級タイトルを争います。
ドネアの身長166㎝/リーチ173㎝に対して、アイルランドのジャッカルは165㎝/157㎝、見た目の体格的にはフィリピンの閃光が明らかに有利です。
しかし、フェザー級でデビュー、ジュニアフェザー級で強豪をことごとく退けながらIBFとWBAスーパーのタイトルをコレクション、フェザー級では不利予想を覆してレオ・サンタクルスを翻弄したフランプトンと、フライ級で最初の世界王者となったドネアとの間には、見た目の体格差では語れない階級の差が厳然と存在します。
ドネアのキャリアを振り返ると、デビューは118ポンド、バンタム級なんです。2戦目で体格差で上回る相手に敗れたため(この試合は珍しい5回戦でした)、3戦目でスーパーフライに落とします。しかし、4戦目でバンタムに戻り、5戦目は一気にフライまで落としました。
フライ級はさすがにキツかったのでしょう。8戦目はジュニアフェザーまで増量してリングに上がりました。
デビューから5年、フライ(112ポンド)からジュニアフェザー(122ポンド)と7ポンドもの振幅幅で戦うフィリピン人が体重への迷い、悩みを抱えていることは明らかでした。
最強王者ビック・ダルチニアンを豪快に倒してフライ級・112ポンドのタイトルを強奪したフィリピーノは、ジュニアバンタム級・115ポンドでは暫定のタイトルでしたが、その強打と体格を利してバンタム級・118ポンドではWBCとWBO、二つのピースを持っていたフェルナンド・モンティエルを予告通りに2ラウンドで屠り、PFPランキングでも上位に進出します。
スピードと体格を生かしたスタイルはフライからバンタムでは小さな相手を圧倒しましたが、「10ポンドの壁」となるジュニアフェザーでは綻びをいくつも露呈させてしまいます。
2012年2月4日、ウィルフレド・バスケスJr.に勝ってWBOバージョンのジュニアフェザー級タイトルを手に入れます。スプリットデジションというオフィシャルには首を傾けるしかありませんが、父親と違い見るべき武器を持たない凡庸なプエルトリカンを相手に決定的な場面も作ることができませんでした。
さらに、ジェフリー・マセブラにも12ラウンド判定。身長180㎝、リーチ183㎝という122ポンドでは異形の体格ですが、世界基準では平均的な南アフリカ人のジャブをさばききれませんでした。
体格のアドバンテージを失った122ポンドで、ドネアが使える有効なカードはスピードだけ、スタイルチェンジが迫られていました。しかし、体格も含めた身体能力に依存して戦い続けてきたフィリピン人に、次の引き出しを用意する余裕はありませんでした。
そして、2012年10月13日。5−1の圧倒的有利予想で迎えた西岡利晃との一戦も9ラウンドまで粘られる始末です。この試合で「ドネアは122ポンドでは特別な存在ではない」(ESPN)と断定されます。

それまで圧倒してきたバンタム級までとは違い122ポンドでは、ドネアの体格もパワーも世界基準で特筆すべきものではなくなっていたのです。
勝利を収めているから「ジリ貧型」に見えるだけで、階級最強のギレルモ・リゴンドーともっと早く戦っていれば、ドネアも「急ブレーキ型」に分類されていたでしょう。
リゴンドー戦では10ラウンドにダウンを奪うも、スピードとテクニックで終始翻弄され、その顔面は晴れ上がりました。西岡は「ドネアが勝っていた」と語りましたが、ダウンも全く効かせることができず、パンチの的中率は両者の顔面を見れば明らかでした。
ドネア自身も「途中から相手が何重にも見えてしまってまともに戦えなかった」と言い訳しましたが、何発もパンチを目にもらうということは、深刻な実力差があるということです。
当然、ドネアは再戦条項を使いませんでした。
勝利を収めているから「ジリ貧型」に見えるだけで、階級最強のギレルモ・リゴンドーともっと早く戦っていれば、ドネアも「急ブレーキ型」に分類されていたでしょう。
リゴンドー戦では10ラウンドにダウンを奪うも、スピードとテクニックで終始翻弄され、その顔面は晴れ上がりました。西岡は「ドネアが勝っていた」と語りましたが、ダウンも全く効かせることができず、パンチの的中率は両者の顔面を見れば明らかでした。
ドネア自身も「途中から相手が何重にも見えてしまってまともに戦えなかった」と言い訳しましたが、何発もパンチを目にもらうということは、深刻な実力差があるということです。
当然、ドネアは再戦条項を使いませんでした。
その後、シンピウェ・ベチャカから議論を呼ぶ負傷判定を拾い、フェザー級のWBCバージョンを獲得したドネアでしたが、初防衛戦でニコラス・ウォータースに「パワーだけでなくスピードと技術も相手が上だった」と認めざるをえない惨敗。ジュニアフェザーで階級の壁にぶつかっていたドネアが、超は付かないものの強豪王者のウォータース相手では勝負になりませんでした。
デビューから体重管理に悩んでいたドネアは、短期間で体重を落として前日計量から一気にリバウンドする、今では多くのボクサーが実践している減量法でフライ級まで落として世界を獲り、暫定を含めると五階級制覇を達成しました。
「李下に冠を正さず」と言いますが、ドネアが手にするサプリメント、「PED」と読めるんですが良いんでしょうか???
2012年からは悪名高き、ビクター・コンテを栄養・コンディショニングコーチに招聘、様々なサプリメントを駆使して、減量と体調管理を追求しますが、この時期に階級の壁にぶち当たってしまうのは皮肉な結果でした。
それにしても、バルコスキャンダルでMLBをはじめ世界のスポーツ界を混乱のどん底に突き落としたコンテは懲役を下された犯罪者です。自由の国アメリカは、そんな彼にもセカンドチャンスを与えるのです。
日本では違和感がありますが、国や産業の発展を考えれば「たかが犯罪で一人の才能を埋もれさせるのはもったいない」ということでしょうか。確かに、コンテのサプリメント、効きそうですが…。
今月21日、ベルファストはThe SSE Arenaに乗り込み、カール・フランプトンとWBOフェザー級の暫定王座を争うドネアですが、オッズは1−4で大きく不利と見られています。
The SSE Arenaはフランプトンの完全ホームです。ドネアにとっては360度アウエーですが、大番狂わせを起こすには格好の舞台です!
しかし、自分よりも体格で劣る相手を圧倒することに長けたフィリピンの閃光にとって、フランプトンはけして苦手なタイプではないはずです。
ただし、小さく手の短いジャッカルもまた、自分より大きな相手をコントロールする術を知り尽くした職人です。
“Donaire and then when I’ve got the job done I’m chasing the likes of Valdez and the winner of Lee Selby v Josh Warrington.” ドネアに勝てば、(正規王者)オスカー・バルデスと、その次はリー・セルビーとジョシュ・ウォーリントンの(IBFタイトル戦)の勝者と戦いたい。=英国ボクシングニュース誌から=
フランプトンに勝てば、ドネアが最後に咲かせた大輪の花になるのですが…。運命の一戦は4月21日。二週間後です。










