カテゴリ: WBSS

ライアン・バーネットvsノニト・ドネア。

WBSSバンタム級トーナメント、開幕シリーズで最も注目されるカードです。 

オッズはバーネット1/7、ドネア9/2でアバウト4−1でWBAスーパー王者のバーネット有利と見られています。 
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エディー・ハーンがプロモートするバーネットは早くから「明日のスター」として注目されてきました。英国ボクシング史上最高の人気者の一人、リッキー・ハットンも「スーパースターになる雰囲気がある」と高い評価を与えていました。

バーネットは、北アイルランド生まれの26歳。2010年にユース五輪で金メダル、世界ユースで銀メダルと十分なアマチュア実績を引っさげて2013年プロデビュー。ここまでの戦績は19戦全勝(9KO)無敗。

WBOヨーロッパ、英連邦、WBCインターナショナル などの地域タイトルを収集しながら2017年6月にIBF王者リー・ハスキンス、10月にWBAスーパー王者ザナト・ザキヤノフを破って、わずか4ヶ月で二団体統一を果たした、このトーナメント屈指の人気選手です。

一方のドネアは言わずと知れた世界の軽量級をリードしてきたアジアのスーパースター。

しかし、アジアからは史上二人目の全米ボクシング記者協会選出の年間最高選手賞(シュガー・レイ・ロビンソン賞)を獲得した2013年に、ギレルモ・リゴンドーに翻弄されて12年ぶりの黒星を喫してからは7勝4敗とかつての輝きを失っています。

35歳のフィリピーノフラッシュは、18年間のプロキャリアで43戦38勝(24KO)5敗 。

フェザー級でニコラス・ウォータースに痛烈に倒され(2014年)、ジュニアフェザー級に戻ったもののジェシー・マグダレノの若さとスピードに押し切られ(2016年)、今年4月には再びフェザー級でカール・フランプトンとタイトルを争ったものの完敗。

二階級下げてバンタムに舞い戻ってきた階級ジプシーには、もはやエリートレベルで勝利する能力が喪失しているようにも見えます。 

ただ、ウォータースがワシル・ロマチェンコにオモチャにされた挙句「このまま続けたらノックアウトされる」と泣き言を漏らして棄権、〝ハイテク・ショック〟から立ち直ることができずに引退状態なのに対して、ドネアは何度負けても頂点への渇望の炎を絶やすことはありませんでした。

かつてのようなフラッシュは煌めかなくても、ドネアの炎は青白く燃え続けているのです。

身体能力に大きく依存したスタイルは、加齢と劣化、激しい試合の連続で磨耗していますが、そのパワーだけは健在です。

バンタム級トーナメントの最も劇的なシナリオは、ドネア優勝でしょう。もし、ドネアが栄冠を手にするとしたら初戦のバーネット戦から全試合でアンダードッグ扱いを跳ね返すことになります。

もちろん、大方の予想はバーネットの明白な判定勝ち。

しかし、テテvsアロイヤンに続いてこの試合でも番狂わせが起きると見ます。

ドネアの強打が火を噴いて、中盤ストップ勝ちを推します。 
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WBSSバンタム級トーナメント。

「今秋開幕」とされるWBSSバンタム級トーナメントですが、日程・場所が決定しているのはWBO王者ゾラニ・テテvs ミハイル・アロイヤン(10月13日ロシア・エカテリンブルグ)のみ。

WBAスーパー王者ライアン・バーネットvsノニト・ドネア、エマニュエル・ロドリゲスvsジェイソン・マロニー、そして我らが井上尚弥vsファン・カルロス・パヤノの3試合は、いつどこで行われるのかまだ発表されていません。
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一方で、オッズはちらほら、出揃い始めています。

いつものようにウィリアムヒルのオッズ(4試合とも暫定で9月30日開催になっています)から 、トーナメントの行方を占います。

テテ(1/4)vsアロイヤン(3/1)は アバウト3−1で、チャンピオンの南アフリカ人が地元のホープを抑えて有利予想が立てられました。

〝ロシアンコネクション〟でWBSS出場に割り込んだアロイヤンは、2012年ロンドン五輪でベスト8、2013年世界選手権金メダル、2016年リオ五輪で銀メダルと正真正銘のエリートアマ ですが、プロではまだ4戦(全勝0KO)のキャリアしかありません。

それでも、デビュー2戦目でジュニアバンタム級のWBCシルバー、3戦目でバンタム級のWBAインターナショナルと4戦で二つのタイトルを獲得しています。

しかし、世界基準の強豪との手合わせはなく、4戦ともに地元ロシアで戦い、相手はいずれもニカラグア人。もう、これ以上ない仕組まれた感満載ですね。しかも3、4戦目はいずれもSDです。

直近の試合、今年2月のアレキサンデル・エスピノザ戦では、派手にWBSSのロゴで飾られたリングで戦っています。つまり、アロイヤンは、このトーナメント出場が最も早く決まっていたことになります。

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エスピノザのパンチに、ミーシャの左目がシャッターを下ろしてしまいました。
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「WBSSバンタム級トーナメント、ベスト8を賭けた戦い」と解説していますから、このトーナメントは今秋開幕ではなく、2月13日にすでに封切られていたことになります。

プロテクトされた過保護とはいえ、アマ実績から相応の実力の持ち主であることは間違いありません。

慎重なカウンターパンチャーであるテテが、決め手に欠く展開でズルズルと12ラウンドを浪費するようなら地元判定でロシア人の手が挙がる可能性は十二分に考えられます。

もちろん、テテは「倒さないと勝てない」のは先刻承知でエカテリンブルグに乗り込むはずです。

サウスポー同士の決戦は、判定まで行かないと思いますね。

ロシアのエリートアマは意外に好戦的です。普通に考えれば、テテが先に強打を当てて優勢に試合を進めるはずですが…。

しかし、テテの顎は証明書付きのガラス製です。まだKO勝利のないミーシャでも叩けば倒れます。

乱打戦に巻き込んだロシア人が、地元の大声援を受けてテテを中盤ノックアウト、番狂わせを予想します。
 
次回は、バーネットvsドネアを占います。

軽量級に一時代を築いたフィリピーノフラッシュが最後の煌めきを見せることが出来るか?トーナメント一回戦で、最も注目されるビッグファイトです。
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【刺客番号⑧】ファン・カルロス・パヤノ 20勝9KO1敗
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強豪ボクサーの「格」を表現する言葉には、最上級で「First ballot Hall of Fame」(一発殿堂:現在ならマニー・パッキャオ、フロイド・メイウェザーJr.、バーナード・ホプキンスら)。



続いて「Certain Hall of Fame」(殿堂入り確実:ミゲール・コット、ノニト・ドネア、ファン・マヌエル・マルケス、ローマン・ゴンザレスら)、「May be Hall of Fame」(おそらく殿堂入り:アンドレ・ウォード、シェーン・モズリー、オレクサンダー・ウシクら)。


そして「PFP fighter」(PFP10傑に数えられる、現在の4団体時代なら当たり前に王者になれる実力者:井上尚弥、ワシル・ロマチェンコ、テレンス・クロフォード、ゲンナディ・ゴロフキン、シーサケット・ソールンビサイ、マイキー・ガルシアら)などがあります。

ドミニカ出身の34歳、 〝ベイビー・パッキャオ〟の異名を持つパヤノは、このいずれにも該当しません。決定的な武器が見当たらず、KO率も5割を大きく下回るドミニカンは、皮肉もこめてまさに〝ベイビー〟パッキャオです。

プロデビューは2010年26歳のときで、34歳という軽量級では超ベテランの域に達しながらもまだ21戦しかこなしていません。完全下り坂のアンセルモ・モレノに負傷判定勝ち(2014年9月) したのが、キャリア最大の勝利です。

しかし、プロデビューが遅かったのは五輪のメダルを目指してアマチュア時代が長かったためで2004年アテネ、2008年北京と五輪に2度出場したオリンピアンです。

アマ時代にはユリオルキス・ガンボア(2003年パン・アメリカン大会)、アムナット・ルエンロン(2009年ミラノ世界選手権)と対戦、マクウィリアムズとマックジョーのアローヨ兄弟とは何度も拳を交え、見かけによらずテクニシャンの側面も持っています。

プロでの黒星はルーシー・ウォーレンに2−0のMDで敗れた一つだけとはいえ、そのウォーレンはザナト・ザキヤノフに負け、ザキヤノフはライアン・バーネットにタイトルを奪われてしまいます。

井上尚弥はバーネットらに格の違いを見せて、パヤノを粉砕しなければなりません。

ただ、このパヤノ、井上と戦った重病人バージョンはもちろん、健康なジェイミー・マクドネルよりも強いでしょう。

パヤノはWBCラテン、WBA北米など地域タイトルを踏み台にしてモレノ戦につなげた生粋のバンタム級で、井上が「(マクドネルでは)わからなかった」と語った階級の壁の答えを出すには格好の相手です。

「井上が優勝候補筆頭」という見方に、「井上は強い相手と戦っていない」という疑問符がついて回っていますが、井上のオッズがどっちに変動するかはパヤノ戦の内容いかんです。

惨敗、完敗のないドミニカ人を圧倒的な内容で退ければ、優勝候補筆頭のオッズがさらに強含みになるはずです。

しかし、パヤノ相手にモタつくようなら「優勝候補」はあっけなく取り下げられるでしょう。

ありえないとは思いますが、万一パヤノに負けると、強い相手に勝っていない井上は間違いなくPFPから追放されます(もちろんパヤノがPFP入りすることもありません、井上をPFPにカウントしたのは過大評価だったで終わりです)。

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パヤノは身長165㎝で井上と全く同じながら、リーチ164㎝は、井上の171㎝を大きく下回ります。

パッキャオと同じサウスポーですが、空間と距離を自在に操るリアル・パッキャオとは違い、やりにくいタイプではありません。

井上の懸念材料は「118ポンドでもモンスターたりえるか?」だけです。

この試合が日本開催なら、パヤノはもちろん井上もキャリア最高の報酬を手にするはずです。日本でやらない理由はありません(それを言い出すと井上の試合は全試合日本開催になりますが)。 
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井上尚弥の指名を受けて壇上に上がるファン・カルロス・パヤノ。

日本時間、昨夜遅くのロシアはモスクワ、ロシヤシアター。これは映画館でしょうか?

いきなりベスト8から始まるトーナメント、バンタムとジュニアウェルター、二階級の精鋭16人が一堂に会しての組み合わせ抽選会です。

これまでも「(スーパーミドル級)スーパー6」や「(バンタム級)スーパー4」という前例があり、WBSSのシーズン1も明日、いよいよクルーザー級決勝戦ですが、いずれも日本人は絡まなかっただけに、今回の抽選会はものすごく新鮮でした。

ボクシングの強豪が集うというのに、スペイン語通訳がいないのはお粗末でしたが。

司会女性が、IBF王者エマヌエル〝マニー〟ロドリゲスに「I'm gonna ask you,Are you exciting…」と聞かれて絶句してしまう場面は気の毒でした。

しかし、カネロ・アルバレスにはない初々しい戸惑いの表情でした。決勝で会おうぜ!マニー!

そういえば、このトーナメントには二人のマニー(パッキャオ)が参戦します。一人目は「パッキャオは軽量級の偉大さを世界に知らしめた尊敬するボクサー。同じ名前を受けたのは嬉しい」と尊敬するロドリゲス。

二人目はこのステージでも「ベイビー・パッキャオ」と紹介されたパヤノです。

それにしても、この女性司会者、井上をコールするときも「ノウエア、イヌイ!」と、はっきり「乾」と発音してました。

まあ、サッカーW杯の直後ですからね、日本人の名前は全員「乾か大迫」だと思ってるのかもしれません。

松井秀喜は米国上陸当初は「ハイデッキ、マツイ」とコールされましたが、ヤンキースタジアムで鮮烈な本拠地デビューを飾った夜のESPNでは「ハイデッキと書いて、日本ではヒデキと読む」と〝訂正〟されました。

井上もESPNやリング誌で「パヤノを破壊したのはイヌイではなくイノウエだ!」と訂正させましょう!

このトーナメントは「一番人気のライアン・バーネット、実力の井上尚弥」の二枚看板です。

一番くじは当然バーネットが引いて、ノニト・ドネアを指名。これは、日本のファンには残念と肩を落としましたね…でも、ものは考えようです。

フィリピンの閃光がバーネットを番狂わせで沈めたら、井上とのアジアダービーは一気に盛り上がります。

村田諒太よりも先に東京ドームでやりましょう!!!!! 
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