地震なんかに負けるな!
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大阪!
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団体と階級の増殖による世界王者の価値の暴落。
メディアはもちろん、素人のファンでも世界ランキングの「ほぼ正解」はわかります。
しかし、人気選手の囲い込みに躍起になったアルファベット団体のランキングはとにかく無茶苦茶です。強い順番ではなく、彼らが末長くお付き合いしたいボクサーのリストと化してしまっているのです。
腐敗と凋落に溺死寸前の今のボクシング界でも、四団体がまともなランキングをもとに世界タイトルマッチを組めば、王者は世界一ではなくとも、ベスト4レベルの実力があるはずです。
ところが、現実には極めて怪しい実力の穴王者と、世界基準にない雑魚挑戦者が世界戦を争うことが当たり前になっている現状に多くのボクシングファンが「昔は良かった」とため息をついています。
確かに、十分自覚しながらランキングを捏造する確信犯の腐敗承認団体が乱立、階級も明らかに不必要なまでに細分化、そしてそれを許す各国の統括団体(コミッション)、結果的に受容しているファン、ボクシグ市場を取り巻く全ての人々がボクシングを貶めてしまっているのかもしれません。
観戦スポーツの多様化よりも、ボクシング界が内部から崩壊していることがこのスポーツをニッチな存在に追いやってしまいました。
そして、ボクシングが面白くなくなった多くの原因の中に、それが主要な原因ではないとはいえ、日韓戦の消滅、韓国ボクシングの沈没もまた影を落としているというのは、あながち間違いではないでしょう。
国を背負って戦う、その色彩は団体スポーツにおいてより色濃くなります。
しかし、個人スポーツのボクシングでも特定の国籍のボクサーが拳を交える時、もしかしたら団体スポーツの代表チームへの思い入れを遥かに超越した、粘着質で因縁を帯びた特別な感情が湧きあがってくることがあります。
「メキシコ対プエルトリコ」は、世界的にはその究極でしょう。
ウィルフレド・ゴメス対カルロス・サラテ、サルバドール・サンチェス対ゴメス、ホセ・ルイス・ラミレス対エドウィン・ロサリオ、フリオ・セサール・チャベス対ヘクター・カマチョ…最近でもアントニオ・マルガリート対ミゲール・コット、オルランド・サリド対ファンマ・ロペス、カネロ・アルバレス対コット…燃え上がるライバル心という激辛スパイスは大勝負をさらに味わい深い不朽の名作に昇華させてくれます。
「イギリス対アメリカ」もまた、宿命のライバルです。英国ボクサーにとって最高の名誉は、米国のスター選手を米国で倒すことです。
ドン・カリーの化けの皮を剥いだロイド・ハニーガン、マイク・タイソンを粉砕したレノックス・ルイス、ショーン・ポーターから王座を奪ったケル・ブルック、彼ら「勝者」だけではなく、あと一歩でいつも壁に跳ね返されたフランク・ブルーノ、メイウェザー&パッキャオという巨星に果敢に挑んだリッキー・ハットン、米国での成功を追求したアミール・カーンら「敗者」もまた敗れざる者たちとして、勝者以上の尊敬と人気を集めてきました。
時代がどんなに移ろっても、環境がどんなに変わっても、ドロドロの濃度が変わることのないのが、宿命のライバル関係です。
そして、英米はもちろん、メキシコ対プエルトリコをも凌駕する莫大で強烈な熱を放射してきたのが、日韓対決のリングでした。
…過去形で書くしかないのが、残念です。
日韓戦と聞くと、今ではサッカーや野球WBCが思い浮かぶのかもしれませんが、長らく日韓ライバル対決と言えばボクシングでした。
アジアのボクシングはこの二国に加えてタイとフィリピンが牽引してきましたが、日韓のライバル心は特別です。
外見では区別のつかない両民族ですが、互いを補完し合うようなスタイルを発展させて来たことは、非常に興味深いことです。
サッカーでは昨年の親善試合で、韓国代表がコロンビアを力づくでねじ伏せた一戦は記憶に新しいところです。日本が今日当たるあのコロンビアです。前回ブラジル大会で1−4で惨敗した南米の強豪を親善試合とはいえ、隣国が勝ち切ったのです。
昨夜はスウェーデンにかわされてしまいましたが、アジア勢の頑張り、特に韓国の奮闘は日本にも負けじ魂だけでなく、勇気も与えてくれます。
サッカーだけでなく野球でも、そしてボクシングでも、力づく、フィジカルを惜しみなく前面に押し出すコリアンスタイルが彼らの流儀です。
ボクシングマガジン1990年4月号から。誰だかわからないかもしれませんが、〝150年に一度の天才〟大橋秀行です。「張とは二度対戦していろいろ学びましたよ、身をもって。たくさんパンチをもらったし、本当によけにくいパンチだったなあ。試合運びとか技術的なものから精神的なものまで、全部学んだ。もう一回試合してみたいです。今度やったら勝てるような気がするけど、もし勝てたらなんか悲しいな」。
ボクシングでも突貫のコリアンファイターは、日本人が苦手とした中南米の完成度の高いボクサーを押し切るシーンを何度もも見せてくれました。
まさに、互いが剣であり、ヤスリである、切磋琢磨の仇敵、それが韓国です。
外見では見分けがつかない、この隣人は、あらゆるスポーツで、なぜか日本人とは対極のパワープレーのスタイルを得意とします。
それはボクシングのリングにおいて最も際立っていました。
そんな最強のライバルを振り返って行きます。

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