ESPNが「大谷翔平はマイナーレベルと酷評してしまったのは私たちの見る目がなかっただけ。シーズンはまだ10%も終わっていないが、私たちが大きな過ちを犯してしまったのは明らかだ。大谷翔平に謝罪しなければならない」と、世界最大のスポーツメディアのとても偉い人たちが動揺しています。

同じ日本人として恥ずかしいし、責任も感じています。ESPNサン、こちらこそ申し訳ありません。アメリカさん、申し訳ありません。

謝っておきながら、さらに申し訳ないのですが、こんなことではすみません。あいつはもっと、野球の母国のあなた方を動揺させ、プライドをズタズタにします。先に謝っておきます、本当にすみません。

日本人としてあるべき謙虚さや奥ゆかしさの欠片もない、ルックス以外はやることなすことエゲつないあの若者が籍を置くMLBについて書くのは本意ではありませんが、尊敬するイチローに関する記事が、そのESPNにアップされていたのでご報告です。
IMG_0429 (1)
振り子打法で日本中の野球ファンの度肝を抜いた若者は、野球選手として最高の名誉をついに手に入れました。ALREADY FULLY QUALIFIED、そうです。これから全打席凡退しようが、何度エラーしようが、もはや殿堂入りに十分過ぎる素晴らしい実績を、彼はすでに築きあげたのです。


「クーパーズタウンに最も近い40人」(クーパーズタウンはニューヨーク郊外の野球殿堂がある町です。ボクシングならカナストータです。いつかは絶対行きたい場所ですね)のタイトルで、殿堂入りの可能性のある現役選手をクラス・グループ別に分けて発表しています。

下のクラスでは「HEY, IT'S JUST A PREDICTION(現段階では予想・期待の域を出ない、これから頑張れよ!)」でヤンキースの主砲となった人気者アーロン・ジャッジらが紹介されています。

そうなんです。ジャッジなんてまだまだひよっこ、これから15年20年と研鑽を重ねていかなければクーパーズタウンには招かれません。

「THE FIRST BASEMEN(現在一塁に出塁中、つまりホーム=殿堂まであと3つのベースを踏まなければならない)」「KNOCKING ON THE DOOR (まさに殿堂の扉をノックしている=もうあと少し)」など14に分けられたクラスのトップは「ALREADY FULLY QUALIFIED(もうすでに殿堂資格を十分に満たしている)」。

そのトップクラスにアルバート・プーホールス、エイドリアン・ベルトレ、ミゲール・カブレラ、クレイトン・カーショウ、ロビンソン・カノら、誰もが知っている超ビッグネームと並んでイチローがランキングされています。

カノが「ここに名前を出すのは意外かもしれないが」と紹介されているのに対して、イチローはそのキャリアで3000本安打を放ち、首位打者2回、盗塁王1回、新人王、 MVP1回…一発殿堂文句無しです。

日本で7年連続首位打者、MLBに殴り込んだのは殿堂入りには厳しすぎる時間しか残されていない27歳のときでした。

本当にすごい、素晴らしい、偉大、日本人の誇り…あらゆる賞賛の言葉を集めても、彼がやり遂げたことに価する言葉などありません。

殿堂は、一年そこらで好成績を残した一発屋には敷居の高い、本物の中の本物にしか、その重く分厚い扉を開くことはありません。

とんでもないことを何度もやってのけた、文字どおり神のようなパフォーマンスを続けた選手だけが、shrine〝入神〟、殿堂の門をくぐることが出来るのです。一発屋には無縁です。

ましてや、開幕10試合かそこらの新人で「週刊MVP」を獲ったくらいの選手ごときを「一発屋」と呼んだら、一発屋の選手に失礼です。

こういう、本物にしかスポットライトを当てない記事というのは、尊敬するイチローが最高評価を得ていることを差し引いても、本当に清々しく読めます。あの、顔と言動しか謙虚でない、マウンドとバッターボックスでは遠慮も気配りも出来ない傍若無人な23歳とは無縁の世界ですから。

……と、気持ちよく読んでいたのに、最後の14番目に「WHY NOT(否定する理由がない)」という、唯一、一人しかいないクラスに嫌な名前を見つけてしまいました。

“Shohei Ohtani
:
I'm writing this after he just had one of the greatest weeks we've seen. How can I leave him off this list?” 私は、今まで見たこともない、途轍もない一週間を見たあとにこの記事を書いているんだ。あんなものを見せられた後で、どうして彼をこのリストからはずすことが出来るだろうか?