シャクール・スティーブンソン。

リオデジャネイロ2016の56kg級決勝でロベイシ・ラミレスに敗れた、あの試合を見て以来、このボクサーは好きになれませんでした。

一言でいうと「チキン」。二言でいうと「とにかく」「チキン」。

デビュー戦でオスカル・バルデス、ヒルベルト・ラミレスの出場するイベントのアンダーカード、大切に育てられました。

それにしても、今日の試合はなんですか?

ボクシング産業に対する営業妨害です。〝犯罪〟です。

微妙なラウンドがエドウィン・デ・ロス・サントスに全部転がってたら、チキン初黒星でした。


「反省してる」。本人も「やっちまった」のはわかってますが…。


鳴り止まなかったブーイングも当然です。

「メイウェザーを見ているようだ」と馬鹿にする解説にも腹が立ちました。

ウェルター級〜ジュニアミドル級バージョンのフロイド・メイウェザーも同じ種類のブーイングを浴び続けましたが、彼の場合はジュニアウェルター以下の適正階級ではスペクタクルな試合を何度も見せてくれました。

さらにメイはアンチの反発も計算ずくで〝睡眠薬〟なスタイルを貫いたのです。

乞食顔のスティーブンソンはスペクタクルとは全く無縁、世界戦は9戦全勝ながらストップ勝ちは3つだけ…。ボクシングの魅力はKOだけ、そんなことはありません。KOしなくてもスペクタクルな試合は、いくらでもありますが、「僕、勇気がないんでーす!」と叫び回っているようなこいつの場合は違います。

「こいつ勇気あるなあ」「すごい勝負根性だ」…それがスペクタクルです。

井上尚弥が、ポール・バトラーのようなプロ失格の最低ボクサーに、必要のない深追いをしてKOするのも「すごい勝負根性」です。

普通は、ノニト・ドネアやゾラニ・テテがチキン・ナルバエスを相手に楽に流して完封判定したように、強引に行く必要などありません。

対戦相手に恵まれないものの、井上は「倒す」ことにこだわりまくるから素晴らしいのです。

PUNCHES  STEVENSON  DE LOS SANTOS
Total landed6540
Total thrown209316
Percent31%13%
Jabs landed4626
Jabs thrown155217
Percent30%12%
Power landed1914
Power thrown5499
Percent35%14%

スティーブンソンのヒット数は65発、サントスは40発。

サントスの12ラウンドでヒット40発は、CompuBox38年の歴史上で最少。

このスタッツは、プロボクサーの〝死亡診断書〟といっても良いかもしれません。

ちなみに、セミファイナルのエマヌエル・ナバレッテは116発、ロブソン・コンセイサンは213発をヒット。

それにしても、スティーブンソン…貧相極まりすぎ。そりゃ、Tモバでも平日の変な時間帯に追いやられますわ。こいつは、井上とやっても下がって戦うんじゃないか?

それでも、ガーボンタ・デービスとの試合は楽しみですね。前日計量でダブル体重超過なら、さらに盛り上がります。