普通のスポーツなら、ホーム&アウエーで決着をつけます。

五輪やサッカーW杯、テニスの四大大会なら、あらかじめ決められた舞台で最強が争われます。

それが1対1の決闘なら、挑戦者が王者のホームに乗り込むのが道理に適っている気もします。

しかし、プロボクシングは理不尽と不条理が罷り通る世界です。

日本の軽量級ボクサーが敵地に乗り込むのは珍しく、大手ジムのエースともなればまず、あり得ません。

一方で、大手ジムに所属していてもライト級やウエルター級、ミドル級では多くの場合、敵地に赴くしかありません。

井上尚弥がアウエーのリングに立つことは、引退するまでおそらくないでしょう。

また、村田諒太はミドル級の世界戦を7試合も戦いましたが、そのうち6試合は日本開催。

井上と村田は、欧米で全く関心が払われないクラスと、欧米の人気階級という全く違う立場にもかかわらず、ボクシングの世界がスボーツライクな公正が地軸になっているのではなく、歪んだ経済原理によって支配されていることを体現したファイターでした。

そして、井上は今回も王者を日本のリングに引っ張り込みました。

もちろん、フルトンは嫌々日本に来るのではありません。

「米国でやりたいけど、軽量級ではファイトマネーが違う。特に井上のような日本のスターなら米国でやるとファイトマネーは桁違いに低くなる」(ノニト・ドネア)ということです。

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というわけで、やって来ました。羽田に降り立ちました、スティーブン・フルトン。

BoxRecなどで、フルトンの渾名はCool Boy Stephと紹介されていますが、同僚のジャロン・エニスらはScooterと呼んでいます。

Scooter、小さくて小回りが効くという意味でしょうか?

さて、あと13日、もうあと13日。

ScooterはMonsterをどこまで幻惑させることが出来るのか…?

13日後の有明アリーナで何が起きるのか、あれやこれやと予想する時間を楽しみましょう。