トップランクが、しっかり敷かれたレールの前に用意した温室での中で過保護に育てるはずだったロベイシ・ラミレスは、プロ初戦でまさかの敗北。

村田諒太に言わせれば「究極の出落ち」です。

プロデビューを飾れなかったものの、偉大なファイターになったボクサーはヘンリー・アームストロングを筆頭に、最近ならラファエル・マルケスやバーナード・ホプキンスなど決して稀有な存在ではありません。

しかし、アームストロングやマルケス、ホプキンスらは生粋の叩き上げ。

一方のラミレスは、叩き上げとは真逆の超がいくつも付くエリートアマ。同じ「出落ち」でも全く意味が違います。

ワシル・ロマチェンコも「出落ち」ではないものの、プロ2戦目を落としましたが、体重超過したWBOフェザー級王者オルランド・サリドにSDで敗れたもの。

タフでラフなサリドは、線路の上に用意された噛ませ犬ではありませんでした。

それでも〝トレイン〟ラミレスは、いきなりの脱線から立ち直り、2戦目から12連勝7KO。



今回の対戦相手、清水聡についても「タフで経験豊かな清水との戦いは、私の旅路にとって一つの需要な停車駅になる」と気を引き締めています。

"My battle against the tough and experienced Shimizu will be another important stop in my journey." 

もし、ラミレスが勝ちに徹して安全第一のボクシングで走り抜けたら、清水に勝機はありません。

bet365のオッズは29歳のキューバ人が1/25(1.04倍)、37歳の清水が12/1(13倍)。

五輪メダリスト対決とはいえ、数字上は完全なミスマッチ。

清水の大番狂せを期待したい一方で、井上尚弥とのビッグファイトを見据えると、トレインの商品価値がさらに高騰するような鮮やかな勝利も見てみたい…そんな複雑な心境に駆られてしまいます。

しかし、ラミレスのデビュー戦を思い出すまでもなく、リングの中では何が起きても不思議ではありません。そして、リングの上で起きたことだが事実であり、真実です。

それにしても、楽しみなセミファイナルがセットされました。