1980年6月20日、カナダ・モントリオールのオリンピック・スタジアムで行われたWBCタイトルマッチ、王者シュガー・レイ・レナード対ロベルト・デュランの大勝負から、米国で人気階級になったウエルター級。

それから43年。

自力でWelter-weight Undisputed championの座に就いたのはレナード(1981年9月16日:vsトミー・ハーンズ)、ドナルド・カリー(1985年12月6日:vsミルトン・マクローリー)の2人。

当時はWBO発足(1988年)前でしたから、WBAとWBC、IBFの三つのベルトコレクションをコンプリートした時点でUndisputed championとなります。

来月29日には、やはりラスベガスで激突するWBA /WBC /IBF王者のエロール・スペンスJr.とWBO王者テレンス・クロフォードの勝者がカリー以来3人目、4団体時代では初めてのWelter-weight Undisputed championになります。

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この43年間には、IBF王者フェリックス・トリニダードvs WBC王者オスカー・デラホーヤ(1999年9月18日)、マニー・パッキャオvsデラホーヤ(2008年12月6日=ノンタイトル)、WBA /WBC王者フロイド・メイウェザーvs WBO王者パッキャオ(2015年5月2日)など歴史的なメガファイトが147ポンドで繰り広げられましたが、いずれもUndisputed championship(完全統一戦)ではありませんでした。

ヘンリー・アームストロング、シュガー・レイ・ロビンソン、カーメン・バシリオ、ホセ・ナポレス…ボクシングファンなら誰でも知っているビッグネームが王者になってきたウェルター級はホセ・ナポレスが1975年にWBAタイトルを返上したことで分裂してしまいました。

ナポレス以降、レナード、カリーの他にカリーに勝ったロイド・ハニーガンも Undisputed championになっていますが、ハニーガンは自力でベルトをコレクションしたわけではありません。


さて「レナード以前」の時代に、ウエルター級がヘビー級を上回る大きな関心を集めることはありませんでしたが、エミール・グリフィスとベニー・キッド・パレットのUndisputed championshipは、歴史に残るグレート同士の激突を超えて、二つの意味で別格でした。

一つ目はその後のリングの形を変えた(3本ロープ→4本)というエポックにおいて。常に廃止論に晒されてきたボクシング。その根拠になっていたリング禍の〝張本人〟がグリフィスでした。

二つ目は、LGBTなどという言葉もなかった残酷な差別の時代に、性的マイノリティ=内なる悪魔だと自分を責め続けたのがグリフィスでした。

1人の人生で背負うには、あまりにも重すぎる荷物をグリフィスは背負ってしまったのです。


Saturday 24, March 1962  -  Madison Square Garden, New York

Emile Griffith
  TKO:round 12
Benny Kid Paret