米国で、ボクシングがdying industry(滅びる産業)と呼ばれたのは、1970年代のことでした。

かつてのメジャースポーツは、クローズドサーキットによってマニアを囲い込む排他的な性格を濃厚にし、団体分裂が「世界王者は1人」という常識を破壊してしまったのが1970年代です。

モハメド・アリと、強烈なライバルたちが群雄割拠したがゆえに、 dying industryの腐臭は特に米国外では感じにくかったかもしれません。 

しかし、米国内でのボクシングのステイタスは下がる一方。誰もが知るスター選手はモントリオール五輪で金メダル、プロでも活躍したシュガー・レイ・レナードと、レベルが下がり切ったヘビー級を一時的に席巻したマイク・タイソンが最後でした。

BOXINGNEWS24が「 Boxing’s Slow Death Continues(ボクシングは茹で蛙)」と題して、このスポーツの〝死因〟を列記しているのでご紹介。

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Promoters(プロモーターのエゴ)

傘下の選手を中心にしたマッチメイクに固執し、ライバルプロモーターとの共催に消極的なのがプロモーターの性です。

その傾向は、大きなカネが絡む人気階級、スター選手になるとさらに顕著になります。



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Pay-per-view(さらなる囲い込みと高額化)

映画館などで観るクローズドサーキットよりも、さらに高額の視聴料を要求するようになったPPV。

100ドル近いカネを支払って観るマニアは頭がおかしい。つまり、ボクシングに関心があるかもしれない人でも、このハードルを越えることはできません。




Too many belts(誰も王者の数を把握できない)

4団体17階級時代に突入すると、世界王者の数は4×17=68人では収まらなくなります。同一団体が同一階級に複数の世界王者を認定するという、悲劇を通り越して喜劇の空間にはまりこんでいるのです。 


Ducking(ファンが望むマッチメイクは実現が大幅に遅れるか、結局実現しない)

プロモーターやテレビ局だけでなく、ファンが求めるマッチメイクにすぐ応じないスター選手も少なくありません。

誰といつやるのが一番報酬が高くなるのか?

マイク・タイソンが王者になったとき、多くのヘビー級ボクサーは対戦を望みましたが、マイケル・スピンクスが対戦を避けてトーナメントを離脱したのは、最高のタイミングを待ったからでした。

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Bad judges(素人以下のジャッジ)

長谷川穂積は「リングサイドで見てるのとテレビ画面では全く違うことがあります」と、ジャッジに優しい言葉を繰り返していますが、 リングを見上げるようにしつらえたジャッジ席には死角がいくつもあります。

それ以前の問題として、メジャースポーツの審判が厳しい資格試験や研修をクリアすることが求められているのに対して、ボクシングのジャッジは非常に甘い資格試験と、研修は基本的にありません。

おかしな採点をするジャッジが平気な顔して世界戦のリングサイドに何度も座る、そんなことが繰り返されているのがボクシングです。


こんな〝死因〟の全てが凝縮されたのが、ボクシング史上最大のメガファイト「フロイド・メイウェザーvsマニー・パッキャオ」でした。 




Note to promoters…We need these fights in 2023… (この5試合を年内に実現しろ!)

×Errol Spence vs. Terrence Crawford 

△Artur Beterbiev vs. Dmitry Bivol 

◯Tank Davis vs. Ryan Garcia 

△Tyson Fury vs. Oleksandr Usyk 

×Canelo Alvarez vs. David Benavidez

。。。さて、何試合が実現するでしょうか?