Undisputed championに就いたことのある日本人は、以下の8人。

白井義男(フライ級:1952年5月19日 - 1954年11月26日)、ファイティング原田(フライ級:1962年10月10日 - 1963年1月12日/バンタム級:1965年5月18日 - 1968年2月27日)、海老原博幸(フライ級:1963年9月18日 - 1964年1月23日)、藤猛(ジュニアウェルター級:1967年4月30日 - 1968年12月12日)、柴田国明(ジュニアライト級:1967年6月15日 - 1967年12月14日)、小林弘(ジュニアライト級)、輪島功一(ジュニアミドル級:1971年10月31日 - 1974年6月4日/1975年1月21日 - 1975年6月7日)、渡辺二郎(1984年7月5日)。

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1952年5月19日、白井義男が世界フライ級王者マリノに15回判定勝ちしてから70年以上の歳月が流れましたが、Undisputed championは、8人しか誕生していないのです。

三階級制覇は、亀田興毅が2010年12月26日に達成してから12年足らずで、井岡一翔、八重樫東、長谷川穂積、井上尚弥、田中恒成と6人もリストアップされています。

三階級制覇王者が乱造されている原因は、4団体17階級時代が悪い意味で成熟、安易に手が届くようになったためです。

複数階級制覇は、長期政権を築く強豪王者が稀有な存在になったことでも、更に安易になるという、スパイラルに陥っています。

複数階級制覇をしていない王者を抱えている階級を探す方が、難しい時代に突入しているのです。


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一方で、8人のUndisputed championは、32年間の間に出現しています。最後のUndisputed champion、渡辺を除いた白井から輪島までの7人は17年という更に短い歳月で生み出されました。

この7人のうち、白井と原田はWBCがWBAから分離独立する前、世界王者はUndisputed championであった古き良き時代のタイトルホルダーです。

残りの5人も団体分裂直後、当該階級にWBCが世界王者を認定する前に世界王者になった〝滑り込み〟のUndisputed champion。

つまり、原田から輪島までの7人は分裂したタイトルを自力で完全統一したわけではありません。

38日後の12月13日に、予定通りに井上尚弥がポール・バトラーを粉砕して完全統一すると、1984年の渡辺以来、38年ぶりの自力でのUndisputed championとなります。

井上が活躍する現代のボクシングシーンは4団体17階級、世界王者は単純計算で68人。渡辺は2団体15階級、世界王者は30人しかいない時代でした。

前述のように複数階級制覇が安易になった現代よりも、強豪王者が長期政権を築くことが多かった点からも、渡辺の方が難易度は高かったと推察できます。

一方で、4つのベルトを一つずつコレクションすることになった井上の〝手間暇〟は、2団体時代の比ではありません。2団体時代なら、渡辺のようにワンチャンをモノにすればUndisputed championになれます。

しかし、現代ではゲンナジー・ゴロフキンがリーチをかけながら、IBFから王座を剥奪されたようにいくら強くてもバカ承認団体のアホさじ加減でコレクションをコンプリートすることが阻まれてしまいます。

渡辺と井上が素晴らしいところは「世界王者が二人いるのはおかしい」「誰が一番強いのかがわからないのはおかしい」と、このスポーツが抱える「異常さ」に気づいて、それを公言したことです。

Undisputed champion〜議論する余地のない王者。この言葉自体が、他のスポーツではまずありえません。

王者が一人だとは限らない、そんな常軌を逸した世界だからこそ、存在するUndisputed champion。

38年ぶりのUndisputed champion誕生まで、あと38日に迫りました。