今年6月、リング誌/WBA/IBFバンタム級王者・井上尚弥がWBC同級王者ノニト・ドネアを2ラウンドで粉砕、1972年12月にエンリケ・ピンダーがWBCに王座を剥奪されてから50年もの空位が続くUndisputed championまで、あとWBOベルト1本と〝王手〟をかけました。

全ての主要ベルトをコレクションするUndisputed championは、最も位の高い王座ですが、チャンピオンベルトは存在しません。

このUndisputed championと並んで、チャンピオンベルトが存在しないタイトルがLineal championです。

スクリーンショット 2019-06-14 17.02.26

リング誌やアルファベット団体の王者は、認定されることが大前提。

それに対して、Undisputed championとLineal championは、誰の目にも明らかなタイトルです。

主要4団体の第一のタイトルを全てコレクションした時点で、Undisputed champion。

かつて、世界チャンピオンといえばUndisputed championであり、Lineal championであるのが当たり前でした。

WBAの場合、スーパー王者が存在するなら、レギュラー王者は王者とは認めません。

WBCのフランチャイズやダイアモンドなど防衛義務のない〝名誉〟タイトルも認められません。

そして、Lineal champion とは「The man who beats the man.〜王者を倒したものだけが王者」というチャンピオンシップ制度の原理原則に従った正統王者のことです。

井上はドネアを倒したことによって、1987年にベルナルド・ピニャンゴがWBAタイトルを返上してから35年間空白だったLineal championにもなりました。

明日のジュニアフライ級の団体統一戦、勝者が2011年のジョバンニ・セグラ以来、11年ぶりのLineal championとなります。


現在、Lineal championが存在する階級は、以下の9階級。

ヘビー(オレクサンダー・ウシク)、クルーザー(ジェイ・オペタイア)、ライトヘビー(アルツール・ベテルビエフ)、スーパーミドル(カネロ・アルバレス )、ジュニアミドル(ジャーメル・チャーロ)、ジュニアウェルター(ジョシュ・テイラー)、ライト(デビン・ヘイニー)、バンタム(井上)、ジュニアバンタム(ファン・フランシスコ・エストラーダ)。

※カネロ、ジャーメル、ヘイニーはUndisputed champion。

Lineal championがいないのは、以下の8階級。

ミドル(最後のLineal championはカネロ:2021年1月〜空位)、ウェルター(マニー・パッキャオ:2016年4月〜)、ジュニアライト(シャクール・スティーブンソン:2022年9月〜)、フェザー(パッキャオ:2005年3月〜)、ジュニアフェザー(ギレルモ・リゴンドー :2022年7月〜)、フライ(ローマン・ゴンサレス:2016年4月〜)、ジュニアフライ(セグラ:2011年4月)ストロー(リカルド・ロペス:1999年10月)。


最も長い空位はストロー級で、最後のLineal championとなったロペスがジュニアフライ級に転級するために返上してから23年もの時間が経過しています。

最も新しい空位は体重超過で全てのベルトを秤の上で失ったシャクール・スティーブンソンのジュニアライト級。

さて、明日、ジュニアフライ級のLineal championに就くのは、京口紘人でしょうか?

それとも、寺地拳四朗でしょうか?