「番狂わせ」と聞いて、真っ先に頭に思い浮かぶファイターは誰でしょうか?

多くのボクシングファンは、マニー・パッキャオの名前をあげるはずです。

なにしろ、異名からしてPACMAN=Giant killerです。

しかし、ボクシング界を揺るがしたチャチャイ・ダッチボーイジム戦もリーロ・レジャバ戦もマルコ・アントニオ・バレラ戦も、リング誌の年間最大番狂わせには選ばれていないのです。

それどころか、あのオスカー・デラホーヤ戦ですら、選ばれていないのです。

スクリーンショット 2021-08-09 17.16.40

問題です。「パッキャオはUpset of the yearに4度選出されている。YESかNOか?」。

「4度」というのがひっかけで(素晴らしいトラップです)、「本当は5度?」とか考えちゃいそうですが、正解はNOで、しかも受賞回数はゼロです。

いつもズッコケ丸出し、フシ穴が目立つリング誌ですが、なぜかパッキャオに関しては時代の空気に流されず、正確・冷静に評価してきました。

そこから感じられるのは「これは、ただの番狂わせではない」「何かの始まりだ」という預言的な戦慄でした。



パックロスの禁断症状が抑えきれないままに、始まり始まりの「マニー・パッキャオ過去完了形」。



20世初頭。

トップランクとゴールデンボーイ・プロモーションズの台本をズタズタに引き裂いた、つまりアメリカの筋書きを力づくて変えた、痛快無類のアジア人、マニー・パッキャオの活躍譚です。