格闘技において無差別級は特別なクラスです。それは、ボクシングにおいても同じです。

無差別級以外は、人間が勝手にリミットを作った欺瞞のクラスです。

本当に強かったら、無差別級で戦えば良いのです。

もちろん、ミドル(中量)級とライト(軽量)級ができる理由はわかります。

それでも「本当に強かったら、無差別級で戦えば良い」というのは永遠の真実に違いありません。

細切れに細分化された現代ボクシングでは猫も杓子も複数階級を散歩しますが、ヘビー級王者はそんな欺瞞には見向きもしません。

「本当に強かったら、無差別級で戦えば良い」。この真実に、階級とはまた別の欺瞞の理屈として産み落とされたのがPFPです。

畢竟、階級もPFPも複数階級制覇も、その出生はヘビー級コンプレックスから誕生した欺瞞の奇形児なのです。 

階級と複数階級制覇と同じように、Pound For Pound(体重同一時)もヘビー級コンプレックスを直裁的に表現しています。

ラグビーや野球のホームランも体重が大きく関係がある〝種目〟なので、階級制にすべきです。ラグビー世界バンタム級W杯なら、日本が何連覇もして、体重同一時なら最強とか言いそうです

そんなことしたら、誰も見ないでしょうけど。

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 【画像】リング誌PFP。今年上半期まではジュニアバンタムとバンタムという欧米では注目されない二つの階級から、4人がランクインしていました。ライト級のロマチェンコも加えると、軽量級が半数を占めていました。


PFPはヘビー級を排除する傾向が強いランキングです。

現在のリング誌PFPはオレクサンダー・ウシクが1位ですが、この評価には「クルーザー級の完全統一王者がヘビー級王者になった」という要素が多分に含まれています。

生粋のヘビー級(スーパーヘビー級?)タイソン・フューリーとウシクの対戦オッズは、多くのブックメーカーですでに叩かれていますが、ジプシーキングが明白に有利、ウシクは完全なアンダードッグ。

ESPNなどはここ数年、こうした矛盾点をしっかり踏まえてフューリーをウシクの上にランクしていますが、リング誌は完全に乗り遅れてしまっています。

所詮は妄想とはいえ、リング誌の選考委員の中には「PFPは業績によってランクを決める。PFPを体重同一時に戦ったら?と考えるのは間違い」という、倒錯しまくった人もいますが、だったらカネロの1位陥落はないでしょう。

根拠、基準がなければもはや妄想ですらなく、それはデタラメです。

さて、PFPの恩恵を受けているのはヘビー級以外の16階級。

このうち軽量級はストロー、ジュニアフライ、フライ、ジュニアバンタム、バンタム、ジュニアフェザー、フェザー、ジュニアライト、ライトの9クラス。

中量級はジュニアウェルター、ウェルター、ジュニアミドル、ミドルの4階級。

重量級はスーパーミドル、ライトヘビー、クルーザーの3階級。

PFPの評価を最も受けやすいのが軽量級ですが、欧米での知名度が極端に低いジュニアフェザー級以下の評価は長い間、低空飛行を続けてきました。

この日陰の階級がいつ上昇気流をつかんだのか、遡って行きます。