フレディ・ローチをして「才能だけならマイク・タイソンはマニー・パッキャオよりも上。ただ、ジェームス・トニーはこの2人と比べても別のステージ」と言わしめた才能が、日本時間の今日、53歳の誕生日を迎えました。

二つのディケイド、ミドル級、スーパーミドル級、ライトヘビー級、クルーザー級、そしてヘビー級、層の分厚い五つの階級にわたって鮮烈な活躍を見せたジェームス・トニー。

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1968年8月24日、ミシガン州はグランドラピッズ生まれ。

ミシガン州グランドラピッズ。

ボクシングファンなら誰もが知っている〝メイウェザー族の根城〟。ショルダーロールが完成した聖地です。

オールドファンには〝ミドル級の呪い〟の最初のページをめくったスタンリー・ケッチェルの故郷として、思い浮かぶのかもしれません。


しかし…。


グランドラピッズが産んだ最高の天才は、フロイド・メイウェザーJr.ではありません。

また、最悪に破天荒なのはケッチェルとは限りません。


練習嫌いで才能を無駄遣いした天衣無縫。それでも、トニーの才能は尽きることを知らず、キャリアを通して噴出し続けました。

「対戦相手の質」においても、マニー・パッキャオをも凌駕する本物の怪物でした。

ヘビー級に足を踏み入れた点でも、パッキャオが制圧した8階級38ポンドを遥かに凌駕する体重移動を楽しんだ超人でした。

ミドル級の160ボンドから、WBCヘビー級王者ハシム・ラクマンに挑んだときの237ポンドまで、なんと77ポンドもの体重幅を遊泳したのです。

トニーの才能は常識のモノサシでは測れません。


最初のタイトルはIBFミドル級。当時無敗で、史上最高の呼び声まであったPFPファイター、マイケル〝セカンド・トゥー〟ナンとの試合は20-1のオッズが示す通り、トニーの勝利は誰一人予想していませんでした。

11ラウンドでナンをストップ。大番狂わせと呼ぶにはあまりにも鮮やかな勝利でした。

マイク・マッカラム、レジー・ジョンソン、アイラン・バークレー、ロイ・ジョーンズJr.、ワシリー・ジロフ、イベンダー・ホリフィールド、ジョン・ルイス、ハシム・ラクマン…。



そして、2010年にはUFCに電撃参戦。相手もルールも選ぶフロイド・メイウェザーとは違い、MMAルールで茶番劇に挑みました。

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タップ(参った)も知らずにゲージの中に入ったトニーは、ランディ・カートゥアに肩固めで一本負け。

度重なるドーピング検査陽性や疑惑が、怠惰な生活以上にトニーをヒールたらしめていますが、その才能が飛び抜けていたのは彼の試合を見れば誰にでもわかります。

トニー、長生きして下さいませ。