これまでは「もしあのときデジタル版の猫の目PFP」があれば?というPFPにイフを重ねる妄想二重奏の話をしてきました。
白井義男(オリジナル8の時代にPFPランキングなどあり得ませんが)、柴田国明、大場政夫、輪島功一、具志堅用高…妄想二重奏の候補者はまだまだいますが、今回は脇道に逸れて、リング誌デジタル版のPFP以降にスポットを当てました。
「それなら、もう結果が出てる!」「山中慎介(最高8位)と内山高志(同9位)、井上尚弥(同1位)、井岡一翔(同9位)の4人がPFP入りだ」とおっしゃるかもしれませんが、ここではインターネット時代で【あと一歩だったファイター】【ウェイティングサークル・ファイター】【極めたファイター】の3カテに分けて、あらためてご紹介します。
【あと一歩だったファイター】
かつて、リング誌が企画する定期的な〝PFP〟は、Annual award(年間表彰)に追加される形で1980年にスタートした投票制のBest Fighter Poll、毎年1月号に掲載される World Best Fighter100(100位!まで発表)、そしてデジタル版のPFPの三本立てでした。
リング誌の経営難から多くの企画がリストラされ、PFP関連で今も残っているのは、最も軽薄なイメージのデジタル版のみ。
ここに、日本人が最初に爪痕を残したのが2015年にランクインした山中慎介、そして内山高志でした。
しかし、遡ること5年、2010年にWorld Best Fighter100で12位、おそらくBest Fighter Pollでも〝王手〟状態だった日本人がいました。
長谷川穂積です。
WBCバンタム級のストラップを10連続防衛中の神戸のサウスポーはバンタム級最強と見られ、PFPのドアを激しくノック。

そして、刻は2010年4月、所は日本武道館。WBO王者フェルナンド・モンティエルとの事実上(JBCは WBOを認めていなかったので長谷川が勝ってもWBC防衛だけで、WBOタイトルは移動しない)の団体統一戦の舞台に上がります。
リング誌も「長谷川が勝てばPFP」と青信号を灯しますが、圧倒的有利予想も虚しく、4ラウンドTKO負け。
この結果を受けて、階級最弱王者と評価の低かったモンティエルが9位にランクされました。長谷川が勝っていれば、PFP入りは間違いなかったでしょう。
また、西岡利晃はWorld Best Fighter100 で10位台に入ったことがない、けして評価の高いボクサーではありませんでしたが〝この試合に勝てばPFP〟という大勝負を迎えます。
2012年10月、カリフォルニア州カーソンはホーム・デボ・センター(現在のディグニティ・ヘルス・パーク)で、当時PFP3位のノニト・ドネアに〝挑戦〟したのです。
ドネアは試合後に「日本人はもっと頭を使って戦わなければならない」と皮肉を口にし、私たちは「Aプランしか持たないブンブン丸に言われとぅないわッ!」と怒髪天になりつつも、心当たりはありました…。
長谷川vsモンティエルとは違い、西岡がドネアに勝つ可能性は絶望的と見られ、オッズは1-5レベル、専門家評価も「ドネアは衰えているが、西岡なら後半までかからない」と見られていました。
スピード、パワー、テクニック、経験…あらゆる戦力分析で大きく見劣りした西岡が9ラウンドまでよく粘ったとも言えます。
何回やっても結果は変わらなかった気もしますが、万が一、あの試合を勝っていたなら、西岡がPFP入りしていた可能性は相当に大きかったはずです。
【ウェイティングサークル・ファイター】
リング誌からウェイティングサークルと表現され、投票制のESPNで11位と10傑に肉薄していたこともあったのが井岡一翔と田中恒成でした。
井岡は2018年大晦日に、共に4階級制覇を賭けたドニー・ニエテスとのチェスマッチを落としてしまいます。そして、勝ったニエテスがPFP入り。

しかし、ちょうど2年後の2020年大晦日、WBOジュニアバンタム級王者となった井岡は田中恒成を迎えて「勝った方がPFP」マッチに再び臨みます。
オッズと予想は田中寄りでしたが、井岡がベストファイトを披露。無敗の田中を鮮やかにストップしてPFP10位に食い込み、その後9位までポップアップします。
ところが、復活のローマン・ゴンサレスや、カネロ・アルバレスを大番狂わせに破ったドミトリー・ビボル、4団体統一のジョシュ・テイラーとジャーメル・チャーロが、PFPの扉を相次いで破り、井岡はたちまち圏外に。
明日の「ニエテス2」で井岡が鮮やかに勝てば、再びPFP入りがあるかどうかは微妙ですが…果たして?
【極めたファイター】

もちろん、井上尚弥です。
リング誌PFPは、2015年に「電子版」で山中慎介と内山高志がランクインしたのが日本人では初めてでしたが、年間表彰に組み込まれた「Best Fighter Poll 」では2017年(該当年度は2016年)に井上が6位に入ったのが初めて。
1位選手には年間表彰でPFPのチャンピオンベルトが授与されることもあった、リング誌の中で最も格上だったBest Fighter Poll は、残念ながらこの年で廃止。
つまり、Best Fighter Pollに入った日本人は井上が最初で最後になってしまったのです。
Best Fighter Poll はデジタル版のPFPとは違う完全投票制。
リング誌の経営難に加えて、Fighter of the year (年間最高選手賞)との境界線が分かりにくいなど、存在意味が薄れていたのも事実です。
ちなみにESPNは先日、今年上半期のFighter of the year を発表、井上尚弥か?と期待しましたが、まさかのバム・ロドリゲス。
次点のドミトリー・ビボルはまだ分かりますが、ロートル2人に勝ったバムが上半期のFighter of the year ???
まあ、本番のFighter of the year とは違い、PFP同様のライトな企画ですが、バムがありか?
ESPN×トップランク連合はしょぼいマッチメイクや、「井上は無名」記事など、味方とは思えません。
喧嘩別れする必要はありませんが、米国ではマッチルームやPBCの選手とも垣根のない形で交渉できるよう帝拳一本で問題無いと思います。
もう、まともな契約関係は崩れているでしょうけど…。
白井義男(オリジナル8の時代にPFPランキングなどあり得ませんが)、柴田国明、大場政夫、輪島功一、具志堅用高…妄想二重奏の候補者はまだまだいますが、今回は脇道に逸れて、リング誌デジタル版のPFP以降にスポットを当てました。
「それなら、もう結果が出てる!」「山中慎介(最高8位)と内山高志(同9位)、井上尚弥(同1位)、井岡一翔(同9位)の4人がPFP入りだ」とおっしゃるかもしれませんが、ここではインターネット時代で【あと一歩だったファイター】【ウェイティングサークル・ファイター】【極めたファイター】の3カテに分けて、あらためてご紹介します。
【あと一歩だったファイター】
かつて、リング誌が企画する定期的な〝PFP〟は、Annual award(年間表彰)に追加される形で1980年にスタートした投票制のBest Fighter Poll、毎年1月号に掲載される World Best Fighter100(100位!まで発表)、そしてデジタル版のPFPの三本立てでした。
リング誌の経営難から多くの企画がリストラされ、PFP関連で今も残っているのは、最も軽薄なイメージのデジタル版のみ。
ここに、日本人が最初に爪痕を残したのが2015年にランクインした山中慎介、そして内山高志でした。
しかし、遡ること5年、2010年にWorld Best Fighter100で12位、おそらくBest Fighter Pollでも〝王手〟状態だった日本人がいました。
長谷川穂積です。
WBCバンタム級のストラップを10連続防衛中の神戸のサウスポーはバンタム級最強と見られ、PFPのドアを激しくノック。

そして、刻は2010年4月、所は日本武道館。WBO王者フェルナンド・モンティエルとの事実上(JBCは WBOを認めていなかったので長谷川が勝ってもWBC防衛だけで、WBOタイトルは移動しない)の団体統一戦の舞台に上がります。
リング誌も「長谷川が勝てばPFP」と青信号を灯しますが、圧倒的有利予想も虚しく、4ラウンドTKO負け。
この結果を受けて、階級最弱王者と評価の低かったモンティエルが9位にランクされました。長谷川が勝っていれば、PFP入りは間違いなかったでしょう。
また、西岡利晃はWorld Best Fighter100 で10位台に入ったことがない、けして評価の高いボクサーではありませんでしたが〝この試合に勝てばPFP〟という大勝負を迎えます。
2012年10月、カリフォルニア州カーソンはホーム・デボ・センター(現在のディグニティ・ヘルス・パーク)で、当時PFP3位のノニト・ドネアに〝挑戦〟したのです。
ドネアは試合後に「日本人はもっと頭を使って戦わなければならない」と皮肉を口にし、私たちは「Aプランしか持たないブンブン丸に言われとぅないわッ!」と怒髪天になりつつも、心当たりはありました…。
長谷川vsモンティエルとは違い、西岡がドネアに勝つ可能性は絶望的と見られ、オッズは1-5レベル、専門家評価も「ドネアは衰えているが、西岡なら後半までかからない」と見られていました。
スピード、パワー、テクニック、経験…あらゆる戦力分析で大きく見劣りした西岡が9ラウンドまでよく粘ったとも言えます。
何回やっても結果は変わらなかった気もしますが、万が一、あの試合を勝っていたなら、西岡がPFP入りしていた可能性は相当に大きかったはずです。
【ウェイティングサークル・ファイター】
リング誌からウェイティングサークルと表現され、投票制のESPNで11位と10傑に肉薄していたこともあったのが井岡一翔と田中恒成でした。
井岡は2018年大晦日に、共に4階級制覇を賭けたドニー・ニエテスとのチェスマッチを落としてしまいます。そして、勝ったニエテスがPFP入り。

しかし、ちょうど2年後の2020年大晦日、WBOジュニアバンタム級王者となった井岡は田中恒成を迎えて「勝った方がPFP」マッチに再び臨みます。
オッズと予想は田中寄りでしたが、井岡がベストファイトを披露。無敗の田中を鮮やかにストップしてPFP10位に食い込み、その後9位までポップアップします。
ところが、復活のローマン・ゴンサレスや、カネロ・アルバレスを大番狂わせに破ったドミトリー・ビボル、4団体統一のジョシュ・テイラーとジャーメル・チャーロが、PFPの扉を相次いで破り、井岡はたちまち圏外に。
明日の「ニエテス2」で井岡が鮮やかに勝てば、再びPFP入りがあるかどうかは微妙ですが…果たして?
【極めたファイター】

もちろん、井上尚弥です。
リング誌PFPは、2015年に「電子版」で山中慎介と内山高志がランクインしたのが日本人では初めてでしたが、年間表彰に組み込まれた「Best Fighter Poll 」では2017年(該当年度は2016年)に井上が6位に入ったのが初めて。
1位選手には年間表彰でPFPのチャンピオンベルトが授与されることもあった、リング誌の中で最も格上だったBest Fighter Poll は、残念ながらこの年で廃止。
つまり、Best Fighter Pollに入った日本人は井上が最初で最後になってしまったのです。
Best Fighter Poll はデジタル版のPFPとは違う完全投票制。
リング誌の経営難に加えて、Fighter of the year (年間最高選手賞)との境界線が分かりにくいなど、存在意味が薄れていたのも事実です。
ちなみにESPNは先日、今年上半期のFighter of the year を発表、井上尚弥か?と期待しましたが、まさかのバム・ロドリゲス。
次点のドミトリー・ビボルはまだ分かりますが、ロートル2人に勝ったバムが上半期のFighter of the year ???
まあ、本番のFighter of the year とは違い、PFP同様のライトな企画ですが、バムがありか?
ESPN×トップランク連合はしょぼいマッチメイクや、「井上は無名」記事など、味方とは思えません。
喧嘩別れする必要はありませんが、米国ではマッチルームやPBCの選手とも垣根のない形で交渉できるよう帝拳一本で問題無いと思います。
もう、まともな契約関係は崩れているでしょうけど…。
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