Why a 74-year-old woman gave her stimulus check to boxer Jose Ramirez


74歳の農家のおばあさんがホセ・ラミレスに給付金を寄付した、その理由。

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数週間前、カリフォルニア州セントラルバレーでエアコン修理工をしているポール・アルメンダリスは、叔母のヨランダとこの陰鬱なパンデミックについて愚痴をこぼしあっていた。

連邦政府の景気回復策として1200ドルの小切手を受け取ったヨランダは、フレズノからメキシコを経由してカリフォルニアに辿り着いた移民家族の子ども、12人兄妹の11番目、小さな頃から両親の仕事を手伝い綿花やブドウ、カンタロープ・メロン、トマトなどを栽培して働いた。

彼女は、教育を受けてX線技師の職業をやり遂げ、10年前にリタイア。

彼女たち移民を「不法滞在者」として正規雇用から遠ざけた米国政府は、パンデミック下での食料確保の重要性から、農業に従事する人たちをエッセンシャルワーカーと位置づけ、態度を一変させていた。

「本当に、どうして国っていうのはどこまでも勝手なんでしょう」。

甥のポールは「1200万ドルももらえるんだから、悪い話じゃないよ」と、自分に届いた1200ドルは滞っていた税金の支払いに充てるつもりだった。 


ヨランダは「みんな本質がみえてないのよ」とため息をついた。

ポールは「おばさんはX線技師だからなんでも透き通って見えるってわけか」と茶化した。 

ヨランダは「このお金は、かつての自分たち家族のような、本当に困っている人に届けたい」とつぶやきました。
 
その夜、ポールが、カリフォルニア州アベナルのプロボクサーが農場労働者の支援活動をしているというローカルニュースの記事を見つけた。

「あの人だ!」。

それが、ホセ・ラミレスだった。

トウガラシ摘みの農家から、オリンピック選手(ロンドン五輪は60㎏級で2回戦敗退、バクー世界選手権などにも出場、村田諒太とも顔見知りでしょう)、そして現在は140ポンド級で二つのストラップを持つ世界チャンピオン。

地元ではちょっとした有名人だった。

記事には、彼のマネージャー、リック・ミリジャンの携帯電話番号も載っていた。彼はそれを叔母に送った。

「あの人が慈善活動してる!」。

ヨランダは翌朝、さっそくミリジャンに電話した。

自分が長年畑仕事をしてきたことを伝え、1200ドルの小切手を寄付した。「これを本当に必要としている人のために、本当に困っている農家のために使ってください」。

パンデミックは多くの人が命を落とした、不幸で忌々しい出来事だ。

しかし、遠くない将来、私たちは間違いなく、このパンデミックで何をしたのか、あるいは何をしなかったのか(買い占めしなかったか、自粛していたのか)を、自らに問うことにあるだろう。 

あのとき、より困難に陥っている人に手を差し伸べただろうか?

トイレットペーパーやハンドジェルを買い占めに走ったりしなかったか?
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無敗同士の完全統一戦。現在のオッズはジョシュ・テイラー18/35(1.514倍)、ラミレス23/10(3.3倍)。専門家予想のほとんども「テイラーの判定勝ち」。

ラミレスも、目の前の試合を生き残ることに精一杯で、周囲に目が行き渡らなかった。

昨年2月1日、ビクトル・ポストルとの中国での試合がCOVID-19によって延期になった。

パンデミックによって大切なチャンスを失った最初のアスリートの一人が、ラミレスだった。

「運が悪いと嘆いた。伝染病は米国には関係ないとも思っていた」。

しかし、5月9日にポストルとの再戦に備えてキャンプに入った頃には、パンデミックの魔の手は米国にまで伸びていた。

婚約者や母親から「トイレットペーパーがない」「消毒ジェルも手に入らない」「食料品売り場が空っぽ」と連絡が入った。

世界保健機関(WHO)がパンデミックを宣言すると、食料品店は混乱と略奪を恐れて早朝に開店、衛生用品と食料はあっという間になくなった。

しかし、朝6時には畑に出ている農業従事者にとっては出かけるときも、帰りも店は閉まってる、それだけのことだった。
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ラミレスは基礎練習・栄養トレーナーのチャールズ・トレンブリーと一緒にフレズノに戻り、定期的に栄養注射を受けていた。

肥沃なセントラルバレーで父親を継いで医師をつとめているファン・バウチスタが、主治医だ。

彼の父親J・ルイス・バティスタは、元移民労働者で「治療や薬」と「農作物や家畜」との〝物々交換〟での支払いを受ける、人徳溢れる、農家や移民の味方の診療所を立ち上げた。

そして、彼の名前を冠した財団も設立した。弱いものの味方なのだ。

バウチスタがラミレスに注射するとき、いつも定番の冗談を言った。

「うちは弱い農家の味方だけど、あんただけがただ一人の例外だ。世界一強い男の味方をするのは、うちの経営方針に反するから心苦しい」。 

同じ冗談に、いつもみんな大笑いした。 

診察を受けたその日のうちに、ポストルとの防衛戦が再びキャンセル、ラミレスはパンデミックで二度試合がキャンセルになった最初の選手となった。

その頃、アメリカは地獄に陥っていた。パラノイアが蔓延し、死者の数が増え続ける中、ラミレスは影響力のある有名な友人たちに声をかけ、救援活動に参加させようとしていた。

「あとになって、あのときどうして苦しんでいる人を無視してしまったのだろう、そんな風に後悔することだけは絶対に嫌だった」。 

殿堂入りトレーナーであるロバート・ガルシアは、両親がイチゴ畑で働いていたこともあり、ソーシャルメディアからの情報発信に協力しました。

弟の4階級制覇の世界チャンピオン、マイキー・ガルシアも続いてくれた。

そして、元世界チャンピオンのジェシー・バルガス、NBAで7年間活躍したクインシー・ポンデクスターは、地元高校出身の縁もあり、1万ドルの寄付を約束した。

"Access Hollywood "の司会者であるマリオ・ロペス(ボクシングのリングインタビューでもお馴染みです)は、160万人のインスタグラムのフォロワーとのライブフォーラムにラミレスを登場させた。

ラミレスがベタな良い警官の役を演じれば、ミリジャンは、おだてたり、ほめたり、懇願したり、叫んだりと、おなじみの役をこなしてみせた。

GoFundMeにもページを立ち上げた。

二世農民連盟、地元のカジノ&リゾートホテル、フレズノ州といったものから、Valley Wide Beverage社やフレズノのベルモント通りにあるEl Mercado Super grocery Store店といった企業にも協力を呼びかけた。

4月最終週を迎える時点で、集められたのは…。

FDA認可の医療用マスク×10,000枚

アーモンド(1ポンド)×1,000袋

ビーフスティック ×1000本

ハンドサニタイザー(12オンス)×1920本

4パック入りトイレットペーパー×1920個

コメ(5㎏)×1000袋

ペーパータオル×1152ロール

トルティーヤ用トウモロコシ粉(4L)×1,080袋

安全カード×1000枚

ピントビーンズ(5㎏)×1000袋

ペットボトル水×1000箱

…しかし、大切なことは金額や量、数字ではない。

困窮している人たちに届けなければならないもの、物資と同じくらいに大切なものは「みんな応援してるぞ、見捨てるものか」という気持ちだ。

"Ganas"

「ガナス」とヨランダは言う。"Ganas"は「希望」「願望」「意欲」を溶かして一緒にしたような意味を持つ言葉だ。

Ganasがないと人は生きてゆけない。

それでも、昔の私たちのように貧乏だと、Ganasが持てないこともあるのよ。

最後のカンタロープを収穫してから57年が経過したが、ヨランダは果実についていた樹脂や、ずっしりした重さなどを今でも覚えている。

それから何年かたって、地元ニュースでラミレスを見たことも覚えている。

それは、彼がオリンピックチームに入ったときだったか。あるいは、プロになってからセーブマート・アリーナで行われた試合の一つだったかもしれない。

彼女はボクシングのファンではないので、詳しいことは分からない。

しかし、今回のパンデミックの際には、会ったこともないボクサーに救援金を託すには十分だった。

「Ganasだ」と彼女は言う。

「ホセ・ラミレスは困窮した人にGanasを与えることが出来るのよ」。

今週末、ラミレスは井上尚弥と中谷正義に先駆けて、ラスベガス・バージンホテルの特設リングに上がります。

勝てばUndisputed Champion =完全統一王者の大一番ですが、オッズでは明白なアンダードッグ。

番狂わせは起きるでしょうか?