ボクシングのメガファイト、超高額のファイトマネーはPPVによる売り上げと site fee(招致フィー)、ゲート収入が、主な源泉です。

@100ドルのPPVを100万世帯に売ると1億ドル。

100万世帯PPVファイターのフロイド・メイウェザーやマニー・パッキャオ、カネロ・アルバレスの試合の招致フィーは1000万ドルから2000万ドル、対戦相手によっては5000万ドルまで跳ね上がります。

このステージまで登り詰めると、アスリート長者番付で上位にランクされるフォーブス・ファイターの仲間入りです。

昨年、この長者番付に入ったボクサーはタイソン・フューリーの11位が最高。ファイトマネー5000万ドル+エンドースメント(スポンサー収入)700万ドル=5700万ドルを稼ぎました。

続いて、19位にアンソニー・ジョシュア。ファイトマネー3600万ドル+エンドースメント1100万ドル=4700万ドル。

デオンティ・ワイルダーがジョシュアに肉薄、20位。4600万ドル+50万ドル=4650万ドル。

メイウェザーの退場からボクシング界の顔だったカネロ・アルバレスはパンデミックの影響から1試合をやり逃してしまい3500万ドル+200万ドル=3700万ドルの30位と伸び悩みました。

大坂なおみ(3740万ドル=40億2800万円)は女子史上最高額、男女総合でも29位で、カネロをかわしました。

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この、フォーブス・ファイターのトップ2、フューリーとジョシュアの決戦に、サウジアラビアが1億5000万ドルで招致に手を挙げました。

2019年12月の「ジョシュアvsアンディ・ルイス第2戦」では6000万ドルで引っ張り込みましたが、今回はその2.5倍の1億5000万ドル。まあ、相手がジョシュアよりも世界的人気は上のフューリーですから、当然の金額です。

一説には「実際には2億ドルが用意されている」とも。

メイウェザーやパッキャオ、カネロのメガスター相場の約10倍です。おそらく「パックメイ」の招致フィーも大きく上回るのではないでしょうか。

まだ、契約は合意に達しておらず、当然日程も未定だというのに先走っています。さすが、ヘビー級のメガファイトです。

ラスベガスのカジノが莫大な招致フィーを支払うのは、ホテルや他のイベントへ観光客を集める強力なフックになるからで、デビッド・カッパーフィールドのイリュージョンにもメイウェザー並みの招致フィーが支払われていると見られています。

メイウェザーvsパッキャオではラスベガスのホテルは一室残らず予約が入り、MGMグランドが買い取ったチケットは文字通りのプラチナに、系列ホテルで生中継するクローズドサーキットもソールドアウト。経済効果は1億ドルともいわれました。

あの史上最大のメガファイトの招致フィーは、9000万ドル払っても1000万ドル丸儲けだったことになります。

では、今回のサウジアラビアは1億5000万ドルも払って、元がとれるのでしょうか?

もちろん、取れるわけがありません。

五輪やサッカーW杯を招致するのと同じ感覚、国の内外に向けた国威発揚が目的です。

「モハメド・アリvsジョージ・フォアマン」のRumble in the jungle(1974年10月30日)を招致したザイールのモブツ大統領、「アリvsジョー・フレイジャー第3戦」のThe Thrilla in Manila(1975年10月1日)のフィリピンのマルコス大統領とまったく同じ構図です。

70年代に独裁者が用いた手法が、半世紀後の現代に蘇りました。

様々な事件から、今更ですがサウジも70年代のザイールやフィリピン並みの独裁国家ということの証左です。

ゲート収入は期待できないものの、ここにDAZNから放映権料、スポンサー収入が上乗せされるわけです。

この両者の報酬は「メイパック」 も超えるかもしれません。