1940年に世界ミドル級王者セフェリノ・ガルシアに挑戦したヘンリー・アームストロングが跳ね返された4階級制覇の壁。 

この試合は今見直してもHomicide Hank が優勢に見えますが、結果は引き分け。もし、勝利していたらフェザー、ライト、ウェルター、ミドルの Undisputed Title 4階級制覇という前人未到の偉業でした。

1980年代にはアレクシス・アルゲリョがアーロン・プライアーに2度挑んで4階級制覇を狙いましたが、シンシナティの鷹を撃ち落とすことは出来ませんでした。 

アームストロングもアルゲリョもフェザー級から王座を獲得していきましたが、 阻まれたのはアームストロングがミドルでアルゲリョはジュニアウェルターと3階級も離れていました。

40年の歳月はオリジナル8を細かく裁断し、承認団体も増殖させましたが、それでもなお4階級制覇の壁は高く険しく見えました。
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「4−X」4階級制覇の記念キャップを作ったカネロは誇らしげですが、年一人を上回るペースで誕生する量産型4−Xにどれほどの価値があるのでしょうか?

しかし、1987年にトーマス・ハーンズがウェルターからライトヘビーまでの4階級制覇に成功すると、次の5階級制覇はわずか1年後の1988年にやはりハーンズが達成、2004年にはオスカー・デラホーヤが記録の数字を「6」にまで更新しました。

現在の記録はマニー・パッキャオが保持する「8」階級制覇まで数字は伸びています。

かつて難攻不落に思えた4階級制覇はあっさりと2倍の8にまで更新されたのです。

直近のディケイド、2010年代を振り返ると、13人が4階級制覇を達成。年間一人以上のハイペースで量産されている計算です。

歴史上5階級制覇以上のボクサーは8階級(マニー・パッキャオ)、7階級(パッキャオ)、6階級(オスカー・デラホーヤ/パッキャオ)、5階級(トーマス・ハーンズ/シュガー・レイ・レナード/デラホーヤ/フロイド・メイウェザー/パッキャオ)の5人だけ。

ホルヘ・アルセとノニト・ドネアも暫定王者をカウントすると5階級ですが、暫定は世界的には王座と見なされていません。

5階級制覇以上の5人の中でパッキャオは現役ですが、偉大なキャリアの着陸態勢に入っているフィリピンのレジェンドは、今回は除外して「現役の4−X チャンプ(4階級制覇王者)の格付け」を進めてゆきます。

まずは、現役4−Xを見渡すとノニト・ドネア(偉大なキャリアの着陸態勢に入っていますが)、エイドリアン・ブローナー、ローマン・ゴンザレス、マイキー・ガルシア、ドニー・ニエテス、井岡一翔、カネロ・アルバレス、レオ・サンタクルスの8人。

ベスト10を競いたいので、ここにワイルドカードとして3階級制覇、3−Xの井上尚弥と田中恒成の軽量級を代表する俊英を加えます。

「過去=対戦相手の質」「現在=制覇した体重レンジ」「未来=5階級制覇への可能性」の3項目を軸に10人を格付けしてゆきます。