英国ボクシングニューズ誌から。

冷たい雨が雪に変わるのか、憂鬱な日曜日の朝にお届けするのは「幻の五輪」ネタです。

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The three times the Olympic Games have been cancelled before〜開催に至らなかった3度の五輪、そしてボクシング〜

古代オリンピックはその生い立ちからして「世界戦争」から始まった。

そもそも、オリンピックとは世界的な戦いとは切っても切り離せないイベントなのだ。
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そして、今、世界が新型コロナウィルスとの戦争に突入している。

近代五輪が中止に追い込まれた最初の大会はベルリン1916。第一次世界大戦の激化によって開催が不可能になってしまったのだ。

その20年後、1936年にベルリンは宿願の五輪開催を実現する。有名な「ヒトラー五輪」である。

それから4年後の東京1940は、史上初の欧米以外での五輪開催になるはずだったが、日中戦争の勃発で中止。

開催地はヘルシンキに変更されるが、今度は第二次世界大戦の激化で中止された。

その後、ヘルシンキは1952年、東京は1964年に悲願の五輪を開催している。

次の五輪イヤー、1944年はロンドンで決定していたが、第二次世界大戦は継続中で開催は不可能だった。それでもロンドンは1948年、12年ぶりの五輪を開催。

今回、東京2020が来年に「延期」されたことを、このときのロンドン以来と報じるメディアもあったが、ロンドンの1944→1948は「繰り越し」開催で延期ではない。

ロンドン1948は大戦の傷跡も生々しい時期で、財政も逼迫した状況下での開催で、“the Austerity Games”(緊縮五輪)として記憶されている。

ボクシングはこの幻の3大会に加えて、1912年のストックホルム五輪でも開催されなかった。当時のスェーデン政府がボクシングを禁止していたからである。

つまり、ボクシングに焦点を当てると、ロンドン1908の次の大会はアントワープ1920まで待たねばならなかった。そして、忌まわしい3度の中止に見舞われてしまったが、ずっと世界の舞台で留まり続けている。


戦争は五輪をも破壊する。モスクワ1980とロスアンゼルス1984は中止にはならなかったが地球の半分しか参加しなかったから、人類の祭典とは見なせない。

愚かな共産主義と、愚かな資本主義の祭典でしかなかった。その意味では、地球の半分にとっては中止の大会だった。

人類同士のいがみ合い、醜い戦争で幻に追い込まれた五輪は悲しい記憶しか残らない。

しかし、人類が一丸となってウィルスとの戦いに勝利を収めて五輪を取り戻すことになる、来年の東京は、未来にどんな記憶を残してくれるのだろうか。

もちろん悲しい記憶は消せないだろう、しかし、きっとそれだけではない。

世界の連帯、勝利への満足感、勇気、誇り…どんな記憶が刻まれるか、想像するだけでわくわくしてくる。



人類はその誕生の瞬間からウィルスと戦い続けてきた。

何度か厳しい戦いを強いられたこともあった。今回の敵も強大だ。

しかし、忘れてはならないことがある。

長い歴史の中で数え切れないほど繰り返されてきた人類とウィルスの戦いに於いて、人類が敗北したことはたったの1試合もない。

どんな戦いも最後は人類が必ず勝利を収めているのだ。