井上尚弥がジョンリール・カシメロに勝利した瞬間、世界バンタム級に33年ぶりのLineal Champion が誕生します。
世界には日本で馴染みのない二種類の〝ベルトを持たない世界チャンピオン〟が存在します。
一人目は非常にわかりやすい Undisputed Champion です。日本語に訳すと「議論する余地のない王者」。
私にこの言葉を最初に教えてくれたのはマービン・ハグラーでした。
「Undisputed Middle weight Champion of the Worldーー!Marvelous!Marvin !Hagler!〜〜」。
Undisputed Champion とは文字どおり「誰が一番強いのか?」を議論する余地のない世界チャンピオンのことです。
全てのベルトを束ねて、他の誰をも王者を名乗らせない圧倒的な存在感を持つ王者。それが Undisputed Champion です。
ライトヘビー級のマイケル・スピンクス、ヘビー級のマイク・タイソン、クルーザー級のイベンダー・ホリフィールド…砕け散ったプライドのピースを再びコンプリートさせる彼らの格好良さといったら!くらくらと眩暈がしました。
かつて長谷川穂積や西岡利晃、山中慎介らを「議論する余地のない王者」と紹介するメディアやリングアナウンサーがいましたが、あれは大間違いです。
「議論する余地」があるから彼らはそれぞれの流儀で、それを埋めようとのたうち回ったのです。
長谷川はライバル王者との決戦によって。西岡は打倒PFPファイターを希求して。山中は具志堅用高の伝説的な「13連続防衛」を更新することを目指して。
三人とも「高額の承認料とベルト代を支払う日本人王者に長く防衛してもらいたい」というアルファベット団体の思惑に反旗を翻したのです。
勇気の橋を渡りきることは出来ませんでしたが、彼らが見せようとしてくれたのは、まさにボクシングファンの希望でした。
日本武道館の長谷川が、フェルナンド・モンティエルを圧倒的有利の予想通りに、斬り落としていたら…。
ホームデポセンター(当時)の西岡がジョニー・ゴンザレス戦(1−3)など比較にならないアンダードッグで迎えたノニト・ドネアを大番狂わせで沈めていたら…。
両国国技館の山中が、卑怯者のルイス・ネリに神の拳を叩き込み、日本ボクシング史上最高の雪辱劇を演出してくれていたら…。
彼らが投げた勇気のコインは、残念ながら裏面になっただけです。
*****完全に話が横道に逸れてるので、元に戻して。
Undisputed Championと並んで、日本で馴染みがないのが、バンタム級で33年ぶりに井上が就くかもしれない Lineal Champion です。
33年前、1987年のバンタム級シーンではWBC王者ミゲール〝ハッピー〟ロラが最強と目されていましたが、 Lineal Champion はアントニオ・エスパラゴサ。
1987年3月29日、守口市民体育館で予定どおりにWBA世界バンタム級タイトルマッチが行われていたら…。
「やや不利」と見られていた26歳のエンドレスファイターが地元の大声援に押されて1歳年上のベネズエラ人から勝利をもぎ取れば、ファイティング原田以来の日本人二人目のLineal Championの座に就いていたはずでした。
しかし、当時の日本にはLineal Championなどという概念は一般的でなく、「WBAは老舗で正統派」「WBCの王者にこそ実力者が多い」と、2団体への嫌悪感もほとんど感じることができませんでした。
マンダレイベイまで69日。
このシリーズを書こうと思い立った「カシメロの正体」にとりかかるまで、かなりの遠回りになりそうです。。。
世界には日本で馴染みのない二種類の〝ベルトを持たない世界チャンピオン〟が存在します。
一人目は非常にわかりやすい Undisputed Champion です。日本語に訳すと「議論する余地のない王者」。
私にこの言葉を最初に教えてくれたのはマービン・ハグラーでした。
「Undisputed Middle weight Champion of the Worldーー!Marvelous!Marvin !Hagler!〜〜」。
Undisputed Champion とは文字どおり「誰が一番強いのか?」を議論する余地のない世界チャンピオンのことです。
全てのベルトを束ねて、他の誰をも王者を名乗らせない圧倒的な存在感を持つ王者。それが Undisputed Champion です。
ライトヘビー級のマイケル・スピンクス、ヘビー級のマイク・タイソン、クルーザー級のイベンダー・ホリフィールド…砕け散ったプライドのピースを再びコンプリートさせる彼らの格好良さといったら!くらくらと眩暈がしました。
かつて長谷川穂積や西岡利晃、山中慎介らを「議論する余地のない王者」と紹介するメディアやリングアナウンサーがいましたが、あれは大間違いです。
「議論する余地」があるから彼らはそれぞれの流儀で、それを埋めようとのたうち回ったのです。
長谷川はライバル王者との決戦によって。西岡は打倒PFPファイターを希求して。山中は具志堅用高の伝説的な「13連続防衛」を更新することを目指して。
三人とも「高額の承認料とベルト代を支払う日本人王者に長く防衛してもらいたい」というアルファベット団体の思惑に反旗を翻したのです。
勇気の橋を渡りきることは出来ませんでしたが、彼らが見せようとしてくれたのは、まさにボクシングファンの希望でした。
日本武道館の長谷川が、フェルナンド・モンティエルを圧倒的有利の予想通りに、斬り落としていたら…。
ホームデポセンター(当時)の西岡がジョニー・ゴンザレス戦(1−3)など比較にならないアンダードッグで迎えたノニト・ドネアを大番狂わせで沈めていたら…。
両国国技館の山中が、卑怯者のルイス・ネリに神の拳を叩き込み、日本ボクシング史上最高の雪辱劇を演出してくれていたら…。
彼らが投げた勇気のコインは、残念ながら裏面になっただけです。
*****完全に話が横道に逸れてるので、元に戻して。
Undisputed Championと並んで、日本で馴染みがないのが、バンタム級で33年ぶりに井上が就くかもしれない Lineal Champion です。
33年前、1987年のバンタム級シーンではWBC王者ミゲール〝ハッピー〟ロラが最強と目されていましたが、 Lineal Champion はアントニオ・エスパラゴサ。
1987年3月29日、守口市民体育館で予定どおりにWBA世界バンタム級タイトルマッチが行われていたら…。
「やや不利」と見られていた26歳のエンドレスファイターが地元の大声援に押されて1歳年上のベネズエラ人から勝利をもぎ取れば、ファイティング原田以来の日本人二人目のLineal Championの座に就いていたはずでした。
しかし、当時の日本にはLineal Championなどという概念は一般的でなく、「WBAは老舗で正統派」「WBCの王者にこそ実力者が多い」と、2団体への嫌悪感もほとんど感じることができませんでした。
マンダレイベイまで69日。
このシリーズを書こうと思い立った「カシメロの正体」にとりかかるまで、かなりの遠回りになりそうです。。。

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