今年の流行語大賞、年間大賞はラグビー日本代表のスローガン「ONE TEAM」が選ばれました。

チーム一丸、ONE for ALL、ALL for ONE…いい言葉です。

しかし、そんな綺麗事が堂々とまかり通るのは、ラグビーという特殊なスポーツだからなのかもしれません。

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もし、あなたがプロ野球選手なら、最も理想的なシーズンはどちらでしょうか?
①個人的には不本意な一年だったが、チームは優勝。

②チームは優勝出来なかったが、個人的には大きなタイトルも取り最高の成績を収める。


▶︎先日、来年の東京2020で日本陸連が「金メダルを狙えるリレーに集中するために100mと200mの両方に出場することは控えるように」という趣旨の案を示し、  サニブラウン・ハキームが反発しました。

あなたが日本短距離界のエースなら「100mと200mでメダルまで行かなくても決勝まで残る」「400mリレーで金メダル」のどちらか一つを選べ、と言われたら?

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▶︎今をときめく箱根駅伝で26年ぶりの出場を果たした筑波大学では、6月に選手と監督が話し合いの機会を作り「個人種目に専念したい」という主力選手ら10人が駅伝チームを離れることになったそうです。

あなたが大学生のトップランナーの一人なら「箱根駅伝で優勝とインカレ個人種目優勝」のどちらを選びますか?

「どっちも大切」なんてのは綺麗事です。



▶︎…個人かチームか。

どちらを重視するかはそのアスリートの価値感によって違う十人十色…なんてわけがありません。

個人種目で勝ちたい。それがアスリートの本性です。

個人種目で大きな大会に出る実力がなく、箱根駅伝出場を記念に、卒業したら陸上競技をやめて普通に就職する選手なら話は違いますが、アスリートである限り自分のパフォーマンスを最大限に発揮して、その結果がどうあれ、全てを自分で受けとめたいと考えるのは当然です。

自分でコントロール出来ることに異常なまでの関心とエゴを示すのは、イチローやメイウェザーは言うに及ばず、聖人君子型の大谷翔平やパッキャオにも見られるトップアスリートの例外なき共通点です。

自分でコントロール出来る裁量が限定されるチーム成績やリレーに執着するアスリートは…そのレベルになちということです。

「優勝出来るなら個人成績なんてどうでもいい」なんて言うプロ野球選手は嘘つきです。

リレーは陸上競技の花形種目というのも嘘です。4継の世界記録よりも個人種目でメダルの方がいいに決まってます。

チームが優勝して自分がブレーキを起こすよりも、優勝を逃しても区間新記録を出す方がいいに決まっています。

もちろん、三冠王を獲ってチームも優勝、個人種目で成績を残してリレーで金メダル、インカレでも箱根駅伝でも優勝…それが一番の理想です。

そうです。チームは個人が有終の美を飾るための〝点睛〟かもしれませんが、せいぜいそこまでです。



箱根駅伝が大きな注目を集めるイベントに変容してから、駅伝に特化した異形の〝陸上競技部〟に投資、箱根出場を果たす〝元〟無名大学が増えました。

全国から集められた彼らはONE TEAMの思想を植え付けられた行儀のいいランナーですが、箱根駅伝という小さな器の中で完結するパートタイムランナーです。

エゴの塊のアスリートと、ONE TEAMと自己犠牲で全体へ貢献する選手。

友達にしたいのはもちろん後者ですが…見たいのは前者です。