試合前のオッズはロベイシ・ラミレス勝利1.01倍、アダン・ゴンザレス22倍。賭けが成立するギリギリの状態でした。
この試合に賭けていたギャンブラーも少なかったでしょう。それほどまでに勝敗に関心が向く試合ではありませんでした。
結果はスプリットデジションでしたが、ラミレスの38−37とつけたジャッジは、試合ではなくトップランクの顔色を見ていたようです。
奴らが仕組んだ試合、俺が負けるように仕込まれた試合なのはフィラデルフィアに入ってからもよくわかった。でも、見たか!俺は自分の力で勝利を引き寄せたんだ、ざまあみろ。「君には誰も味方がいない」と言った記者連中、聞こえるか!?俺には俺のプロモーターがいる、俺には俺の神がついていて、家族も子供もいる、コーナーだって最初から勝てると送り出してくれた。
トップランクやゴールデンボーイ・プロモーション(GBP)と契約した期待の選手が温室の中でコケるのは珍しいことではありません。むしろ順調にスターダムに駆け上がる方がレアケースです。
特にトップランクは悲惨です。GBPも「GBPの二つの呪い」(生え抜きの世界王者は生まれない/大型契約を結んだスターは初戦で負ける)なんて言われ続けていました(二つ目はまだ生きてますね)。
それにしても、ロベイシ・ラミレスは負けるのが早すぎます。いくらなんでも初戦って…。温室に入れたら死んでた感じですね。
マイケル・カルバハルも(五輪銀で格下でしたが)デビュー戦はグダグダ(実は相手が未来の世界王者で強かった)でしたが…。
悪い選手じゃないし、いいものを持っているようにも見えますが、それは全く無名相手の試合で、です。あのレベルをが相手では「いいもの持ってる」かどうかは、どんな専門家でもわかりません。
ロンドン〜リオの五輪2連覇とはいえ同じ2連覇のワシル・ロマチェンコやギレルモ・リゴンドーとはグループが違います。ゾウ・シミンのグループにカテゴライズされるべきエリートアマです。
今回がプロ初戦とされていますが。WSB(ワールドシリーズ・オブ・ボクシング)にも出場して報酬を受け取っています。プロで順応できるかどうかの試金石でもあったWBSでは強豪揃いのリーグ戦とはいえ14勝2敗。星勘定はともかく、試合内容もパワーと防御に疑問符がつけられていました。
ロマチェンコも同じことが指摘されていましたが、アマでの到達点の次元が違いすぎます。
ボクサーが記事にされることが少ないスポーツイラストレイテッド誌で8ページにわたる大特集が組まれ、5月にトップランクと総額100万ドルと言われる複数年契約を結んだばかりでした。
「キューバ史上最高のスターを手にいれた。マイケル・コンランとシャクール・スティーブンソン(共にトップランク傘下)に並ぶフェザー級の新星だ。しかるべきときが来れば(スーパースターの最終ステージ)ウェルターも視野に入れる。これから起きることを考えるとワクワクする」(ボブ・アラム)。
確かに、ワクワクすることが起きました。
ラミレスの番狂わせについては戦前からの不安「アマチュア時代から圧倒的な強さではなかった」「プロ仕様の戦い方が完成されていない」が的中した形になりました。
それでも、あのレベルの相手に不覚をとるとは誰も予想してなかったでしょう。
とはいえ、エリートアマから鳴り物入りでプロ入りして、期待通りにステージをクリアしたホープは極めて少数派です。
スターダムのステージを5段階に分けて、最近のボクサーをサンプルにして振り返っていきます。
①温室の中に敷かれたレールに乗って順調に勝ち上がる。→ロベイシはこの温室の第1戦、出航直後にまさかの座礁。
②露地にだされてコンテンダーとのテストもクリアしてアルファベットの世界王者に。→ワシル・ロマチェンコや村田諒太、フェリックス・ベルデホ(世界挑戦前でしたがロベイシと一緒は可哀想なので)はここで挫折。
③強豪との対決に勝利を収めてスターの座を獲得。→アンソニー・ジョシュア(ウラジミール・クリチコとの激闘を制してスターの地位は獲得していましたが)はこのステージの途上で挫折。
④スター同士の星のつぶし合いにも勝ち残りスーパースターに。→ゲンナディ・ゴロフキンやマイキー・ガルシアはここで挫折。(スーパースターの定義が微妙ですが)アンドレ・ウォードはここまで到達しましたが、ここで引退。
⑤歴史的な強豪との対決も制して伝説に。→オスカー・デラホーヤはここで敗北を重ねてしまう。
温室から解き放たれてからは勇気あるマッチメイクでボクシングファンを沸かせてくれたゴールデンボーイでしたが、大勝負にはことごとく敗れてしまいました。
それでもロスアンゼルス・ドジャースの買収に乗り出すなど、経済的には大成功を収めました。
もちろん、無敗のまま5つのステージを駆け上がることが最優先で大切なわけがありません。シュガー・レイ・レナードも④の段階で挫折。
もし⓪ステージ(五輪金)を設定すると フロイド・メイウェザーらは、そもそも⓪ステージでコケていますし、マニー・パッキャオは金メダルどころか五輪とも縁がありませんでした。
五輪金でなくとも、途中乗車でステージ⑤を手にいれる猛者も珍しくはありません。
一方、五輪金で限定すると、無敗のままステージ⑤まで到達した選手はいません。敗北を乗り越えて⑤に辿り着いた金メダリストですら、モハメド・アリとシュガー・レイ・レナードの2人だけです。
ロマチェンコはPFP1位には登りつめたものの「140(ジュニアウェルター級)には上げない」とライト級止まりのキャリアを示唆しています。ライト級ではデュランやメイウェザー、パッキャオですら主役にはなれませんでしたから、このゲーム上ではロマチェンコはジ・エンドです。
この試合に賭けていたギャンブラーも少なかったでしょう。それほどまでに勝敗に関心が向く試合ではありませんでした。

奴らが仕組んだ試合、俺が負けるように仕込まれた試合なのはフィラデルフィアに入ってからもよくわかった。でも、見たか!俺は自分の力で勝利を引き寄せたんだ、ざまあみろ。「君には誰も味方がいない」と言った記者連中、聞こえるか!?俺には俺のプロモーターがいる、俺には俺の神がついていて、家族も子供もいる、コーナーだって最初から勝てると送り出してくれた。
トップランクやゴールデンボーイ・プロモーション(GBP)と契約した期待の選手が温室の中でコケるのは珍しいことではありません。むしろ順調にスターダムに駆け上がる方がレアケースです。
特にトップランクは悲惨です。GBPも「GBPの二つの呪い」(生え抜きの世界王者は生まれない/大型契約を結んだスターは初戦で負ける)なんて言われ続けていました(二つ目はまだ生きてますね)。
それにしても、ロベイシ・ラミレスは負けるのが早すぎます。いくらなんでも初戦って…。温室に入れたら死んでた感じですね。
マイケル・カルバハルも(五輪銀で格下でしたが)デビュー戦はグダグダ(実は相手が未来の世界王者で強かった)でしたが…。
悪い選手じゃないし、いいものを持っているようにも見えますが、それは全く無名相手の試合で、です。あのレベルをが相手では「いいもの持ってる」かどうかは、どんな専門家でもわかりません。
ロンドン〜リオの五輪2連覇とはいえ同じ2連覇のワシル・ロマチェンコやギレルモ・リゴンドーとはグループが違います。ゾウ・シミンのグループにカテゴライズされるべきエリートアマです。
今回がプロ初戦とされていますが。WSB(ワールドシリーズ・オブ・ボクシング)にも出場して報酬を受け取っています。プロで順応できるかどうかの試金石でもあったWBSでは強豪揃いのリーグ戦とはいえ14勝2敗。星勘定はともかく、試合内容もパワーと防御に疑問符がつけられていました。
ロマチェンコも同じことが指摘されていましたが、アマでの到達点の次元が違いすぎます。
ボクサーが記事にされることが少ないスポーツイラストレイテッド誌で8ページにわたる大特集が組まれ、5月にトップランクと総額100万ドルと言われる複数年契約を結んだばかりでした。
「キューバ史上最高のスターを手にいれた。マイケル・コンランとシャクール・スティーブンソン(共にトップランク傘下)に並ぶフェザー級の新星だ。しかるべきときが来れば(スーパースターの最終ステージ)ウェルターも視野に入れる。これから起きることを考えるとワクワクする」(ボブ・アラム)。
確かに、ワクワクすることが起きました。
ラミレスの番狂わせについては戦前からの不安「アマチュア時代から圧倒的な強さではなかった」「プロ仕様の戦い方が完成されていない」が的中した形になりました。
それでも、あのレベルの相手に不覚をとるとは誰も予想してなかったでしょう。
とはいえ、エリートアマから鳴り物入りでプロ入りして、期待通りにステージをクリアしたホープは極めて少数派です。
スターダムのステージを5段階に分けて、最近のボクサーをサンプルにして振り返っていきます。
①温室の中に敷かれたレールに乗って順調に勝ち上がる。→ロベイシはこの温室の第1戦、出航直後にまさかの座礁。
②露地にだされてコンテンダーとのテストもクリアしてアルファベットの世界王者に。→ワシル・ロマチェンコや村田諒太、フェリックス・ベルデホ(世界挑戦前でしたがロベイシと一緒は可哀想なので)はここで挫折。
③強豪との対決に勝利を収めてスターの座を獲得。→アンソニー・ジョシュア(ウラジミール・クリチコとの激闘を制してスターの地位は獲得していましたが)はこのステージの途上で挫折。
④スター同士の星のつぶし合いにも勝ち残りスーパースターに。→ゲンナディ・ゴロフキンやマイキー・ガルシアはここで挫折。(スーパースターの定義が微妙ですが)アンドレ・ウォードはここまで到達しましたが、ここで引退。
⑤歴史的な強豪との対決も制して伝説に。→オスカー・デラホーヤはここで敗北を重ねてしまう。
温室から解き放たれてからは勇気あるマッチメイクでボクシングファンを沸かせてくれたゴールデンボーイでしたが、大勝負にはことごとく敗れてしまいました。
それでもロスアンゼルス・ドジャースの買収に乗り出すなど、経済的には大成功を収めました。
もちろん、無敗のまま5つのステージを駆け上がることが最優先で大切なわけがありません。シュガー・レイ・レナードも④の段階で挫折。
もし⓪ステージ(五輪金)を設定すると フロイド・メイウェザーらは、そもそも⓪ステージでコケていますし、マニー・パッキャオは金メダルどころか五輪とも縁がありませんでした。
五輪金でなくとも、途中乗車でステージ⑤を手にいれる猛者も珍しくはありません。
一方、五輪金で限定すると、無敗のままステージ⑤まで到達した選手はいません。敗北を乗り越えて⑤に辿り着いた金メダリストですら、モハメド・アリとシュガー・レイ・レナードの2人だけです。
ロマチェンコはPFP1位には登りつめたものの「140(ジュニアウェルター級)には上げない」とライト級止まりのキャリアを示唆しています。ライト級ではデュランやメイウェザー、パッキャオですら主役にはなれませんでしたから、このゲーム上ではロマチェンコはジ・エンドです。

コメント
コメント一覧 (4)
ゾウ・シミンよりガッカリするとは誰も予想しなかったでしょう。
初戦であのレベルに負けるとかなり扱いに困るし、次戦はもっと雑魚を当てるんでしょうか?
フシ穴の眼
が
しました
温室に入れる前に死んでいた…まさにそんな感じでした。
フシ穴の眼
が
しました