◉◉◉❸フェルナンド・モンティエル戦(2011年2月19日/ネバダ州ラスベガス マンダレイ・ベイ・イベンツセンター)◉◉◉
この試合に向けては、私のキャリアで質量ともに最高のトレーニングができた。
フェルナンドとは旧知の仲で、スパーリングをした経験もあるから危険な戦いになると覚悟していた。予想やオッズがどんなに自分に有利でも油断しないように気をつけた。
それでも試合前1週間になると、自信があふれて仕方がなくなった。フェルナンドのビデオを見れば見るほど「これは簡単に倒せる」と。
I'm gonna knock him out in the second round.
2ラウンドでKOする。
私のキャリアで初めて予告KOをしたんだ。どんな試合でも、あそこまで自信を持ってリングに上がれることはないはずなんだけど。
初めてHBOでメインイベントに起用されて「ここで何が何でも電撃的なパフォーマンスをアメリカ中に見せなければならない」という思いも強かった。
それをこれ以上ない形で表現できたんだから、今までのキャリアでは最高の試合だった。
モンティエルに聞く。「何が起きていたのか?」。
ーー敗因は分析できているか?
「長谷川穂積との試合で想像したこともない大金を手に入れてしまった。あれから、階級はどこでもいいから長谷川とまた東京で再戦したいと考えていたから、集中しきれていなかったのかもしれない」。
ーー圧倒的不利と見られてその通りの結果となったが?
「オッズや予想なんて気にしない。長谷川戦も世界中から負けると言われた」
ーーしかし、長谷川戦とは全く比較にならないほどのアンダードッグで、予告KOまで突きつけられたが?
「だからオッズや予想なんてどうでもいいんだ…でもさすがにここまで評価が違うのかと…少しは失望もしたさ」
ーーせめて予告KOのラウンドだけは生き延びようとは考えなかったか?
「予告KOの2ラウンドを過ぎればドネアの方に重圧がかかる、だからあのラウンドは前に出さないつもりだったが、その攻勢が裏目に出た」
ーー引退も考えているか?
「全く考えていない。もう一度、東京で戦いたい」。
RESULT:2ラウンドTKO勝ち。2度目のリング誌の年間最高KO賞。
▶︎会心の勝利を得たにもかかわらず、メディアは「パッキャオvsハットンを彷彿させる2ラウンドKO劇」(リング誌)と関係のないパッキャオを持ち出し、アラムも「間違いなくネクストパッキャオだ!ドネアはライト級までの7階級は制覇できる」と豪語。
しかし、ドネアが受け取った報酬は35万ドル。過去最高から3倍以上のジャンプアップでしたが、モンティエルが長谷川戦で得たという5000〜6000万円には遠く及びませんでした。
ドネアは「自分は正当に扱われていない」という思いを抑え切れませんでした。
▶︎当時はMGMグランドガーデンアリーナがラスベガス最大の箱で、同じ系列のマンダレイベイは2番手グループを形成する大会場。「マイケル・カルバハルvsウンベルト・ゴンザレスの再来になる」と大風呂敷を広げたボブ・アラムでしたが、チケットは想定以上に売れず、2階席以上の上階を全て封鎖します。
リングサイド席でも20ドルまでチケット価格は落ち、「パッキャオでないフィリピン人」と「メキシコでも世界王者としては人気劣悪のモンティエル」というマッチアップの現実を突きつけられたのでした。
▶︎この試合で軽量級としては破格の評価(BWAAの年間最高選手賞=シュガー・レイ・ロビンソン杯/リング誌PFP3位)を得ながら、ファイトマネーはパッキャオの1%にも届きませんでした。
このとき、すでにドネア引き抜きを画策したゴールデンボーイ・プロモーションズ( GBP)とトップランクの法廷での争いは、GBPの敗北で決着。
「ドネアを不当に扱ったとは全く考えていない。慎重にマッチメイクして育てていたつもりだ。カネと名誉のために強い相手とやりたいというならいくらでも用意できる」とボブ・アラムは突き放します。
▶︎大手プロモーターが反旗を翻したタレントに牙を剥くのは、ジャニーズ事務所や吉本興業に限った話ではありません。米国のボクシングプロモーターの方がもっと厄介で始末に負えません。トップランクとGBPの綱引きを引き起こしたのはドネアだけではありません。
パッキャオに至っては二重契約、二つの大プロモーターを手玉にとって見せました。パックマンも最終的にはトップランクに落ち着きますが、GBPのドンをリングにおびき寄せとんでもない大仕事までやってのけます。
純情のドネアにそんな芸当ができるわけもありませんでした…とここまで書き連ねて、このテーマは「ノニト・ドネアとは何者なのか?パックマンを近親憎悪した不屈のファイター【黎明の第1閃】」の続きで書くべきでした。
この試合に向けては、私のキャリアで質量ともに最高のトレーニングができた。
フェルナンドとは旧知の仲で、スパーリングをした経験もあるから危険な戦いになると覚悟していた。予想やオッズがどんなに自分に有利でも油断しないように気をつけた。
それでも試合前1週間になると、自信があふれて仕方がなくなった。フェルナンドのビデオを見れば見るほど「これは簡単に倒せる」と。
I'm gonna knock him out in the second round.
2ラウンドでKOする。
私のキャリアで初めて予告KOをしたんだ。どんな試合でも、あそこまで自信を持ってリングに上がれることはないはずなんだけど。
初めてHBOでメインイベントに起用されて「ここで何が何でも電撃的なパフォーマンスをアメリカ中に見せなければならない」という思いも強かった。
それをこれ以上ない形で表現できたんだから、今までのキャリアでは最高の試合だった。

ーー敗因は分析できているか?
「長谷川穂積との試合で想像したこともない大金を手に入れてしまった。あれから、階級はどこでもいいから長谷川とまた東京で再戦したいと考えていたから、集中しきれていなかったのかもしれない」。
ーー圧倒的不利と見られてその通りの結果となったが?
「オッズや予想なんて気にしない。長谷川戦も世界中から負けると言われた」
ーーしかし、長谷川戦とは全く比較にならないほどのアンダードッグで、予告KOまで突きつけられたが?
「だからオッズや予想なんてどうでもいいんだ…でもさすがにここまで評価が違うのかと…少しは失望もしたさ」
ーーせめて予告KOのラウンドだけは生き延びようとは考えなかったか?
「予告KOの2ラウンドを過ぎればドネアの方に重圧がかかる、だからあのラウンドは前に出さないつもりだったが、その攻勢が裏目に出た」
ーー引退も考えているか?
「全く考えていない。もう一度、東京で戦いたい」。
RESULT:2ラウンドTKO勝ち。2度目のリング誌の年間最高KO賞。
▶︎会心の勝利を得たにもかかわらず、メディアは「パッキャオvsハットンを彷彿させる2ラウンドKO劇」(リング誌)と関係のないパッキャオを持ち出し、アラムも「間違いなくネクストパッキャオだ!ドネアはライト級までの7階級は制覇できる」と豪語。
しかし、ドネアが受け取った報酬は35万ドル。過去最高から3倍以上のジャンプアップでしたが、モンティエルが長谷川戦で得たという5000〜6000万円には遠く及びませんでした。
ドネアは「自分は正当に扱われていない」という思いを抑え切れませんでした。
▶︎当時はMGMグランドガーデンアリーナがラスベガス最大の箱で、同じ系列のマンダレイベイは2番手グループを形成する大会場。「マイケル・カルバハルvsウンベルト・ゴンザレスの再来になる」と大風呂敷を広げたボブ・アラムでしたが、チケットは想定以上に売れず、2階席以上の上階を全て封鎖します。
リングサイド席でも20ドルまでチケット価格は落ち、「パッキャオでないフィリピン人」と「メキシコでも世界王者としては人気劣悪のモンティエル」というマッチアップの現実を突きつけられたのでした。
▶︎この試合で軽量級としては破格の評価(BWAAの年間最高選手賞=シュガー・レイ・ロビンソン杯/リング誌PFP3位)を得ながら、ファイトマネーはパッキャオの1%にも届きませんでした。
このとき、すでにドネア引き抜きを画策したゴールデンボーイ・プロモーションズ( GBP)とトップランクの法廷での争いは、GBPの敗北で決着。
「ドネアを不当に扱ったとは全く考えていない。慎重にマッチメイクして育てていたつもりだ。カネと名誉のために強い相手とやりたいというならいくらでも用意できる」とボブ・アラムは突き放します。
▶︎大手プロモーターが反旗を翻したタレントに牙を剥くのは、ジャニーズ事務所や吉本興業に限った話ではありません。米国のボクシングプロモーターの方がもっと厄介で始末に負えません。トップランクとGBPの綱引きを引き起こしたのはドネアだけではありません。
パッキャオに至っては二重契約、二つの大プロモーターを手玉にとって見せました。パックマンも最終的にはトップランクに落ち着きますが、GBPのドンをリングにおびき寄せとんでもない大仕事までやってのけます。
純情のドネアにそんな芸当ができるわけもありませんでした…とここまで書き連ねて、このテーマは「ノニト・ドネアとは何者なのか?パックマンを近親憎悪した不屈のファイター【黎明の第1閃】」の続きで書くべきでした。
コメント
コメント一覧 (2)
ドネアの交通事故のようなノックアウトにハートを掴まれましたよね❗
フシ穴の眼
が
しました