定期購読している雑誌がいくつかあります。

スポーツ関係では、リング誌とスポーツイラストレイテッドです。

英国ボクシングニューズ誌も数年前まで定期購読していましたが、あれって週刊誌なので仕事が繁忙だったり出張が続いたりすると、どんどん溜まっていっちゃって、なかなか読み込めないというもったいない事態に陥りがちだったのでやめちゃいました。

週刊という点ではスポイラも同じなので、こちらもやめようかと迷っています。

日本のボクシングマガジンやボクシングビートは定期購読のコスト的なメリットが少なく、書店などで気になった号だけ買っています。

ボクマガ、ビートは日本、軽量級の試合をきっちりレポートしてくれていることが嬉しいですね。選手やプロモート(マッチメイク)に対する批判はほとんど見られず、ジャーナリズム精神は欠落していますが…。

そんなボクマガ、ビートですがボクシング黄金期のチャンピオンベルトやトロフィーを紹介してくれる「誌上博物館」(ビート)はお気に入り、ボクマガでも「(WBA)『ゴールド』なる王者が3人。最新の王者はなぜか10回戦で王座を手にしている。WBCではノニト・ドネアが『ダイアモンド王者』に…。理解できないキラキラな肩書きは、今号から除外します」(4月号編集後記)とナイスな判断。

〝キラキラな肩書き〟への批判は本誌特集でしっかり批判、リング誌やESPNのように暫定やWBAレギュラーなどは世界王座と認めないという姿勢を打ち出して欲しいところですが、現在過去といろいろしがらみだらけですから、ここは仕方ないですね。

増殖する世界王座がボクシングのステイタスを毀損し、怪しくニッチなマイナースポーツの谷底に突き落とした元凶であることは論を待ちません。

増殖の張本人であるWBAやWBCなど承認団体の会長たちも公式の場で「王座が多すぎる。絞り込んでいかないと王者の地位・品質が低下する」と危機感を口にしています。

しかし、アルファベット団体と揶揄されている承認団体が王座を絞り込むことは中長期的に見てありえません。

彼らは文字どおり、王者を承認することを生業とする、多くは同族企業です。王者の数が減ってしまうと、承認量の単価を値上げしない限り、収入は大幅減です。

彼らに「王者が多すぎる。数を減らせ」というのは、ビール会社や即席麺メーカーに「新商品が多すぎる。減らせ」というのと同じです。

ライバルがひしめく中で、彼らは生き残るために新商品を出しているのです。彼らにとっての品質向上とは「有名なタレントを使っていいコマーシャルを作ってブランドイメージを高めること」「人気ボクサーを王者にして団体のイメージを高めること」です。

WBCだけでもダイアモンドベルトはマニー・パッキャオのために、マネーベルトはフロイド・メイウェザーに、メキシコベルトはカネロ・アルバレスに献上されてきました。

この王座の増殖が、ボクシング界にとって百害あって一利なしなのは明らかです。

世界的な統括団体がスター選手にも有無を言わせない強烈なガバメントで君臨しているFIFA(国際サッカー連盟)やIOC(国際オリンピック委員会)と、ボクシングのチンケな承認団体では、その競技に対する構えが全く違うのは当然です。

FIFAやICOなども最近のニュースを振り返るまでもなく利権まみれ、汚職の巣窟です。しかし、彼らにはFIFCやIOAといったアルファベットなライバルは存在せず、自分たちが統括するサッカーやスポーツの国際大会をより高い場所に引き上げることに集中できるのです。

ボクシングの承認団体は承認するのが商売ですから、承認する王座を増やしたいという思考にしか行き着きません。

しかし、悪は悪だけでは悪たりえません。

受け皿があるからいけないのです。

「(ミゲール・コットに勝つことを見込んで)パッキャオがすごいからダイアモンドベルトを作りました」とはしゃぐWBCには「その制作経費、日本人王者らから集金した承認料から出してるやろ!人気者に擦り寄るために勝手なことするな!」と怒るべきなのです。

「いつか日本人もダイアモンドベルトもらえたらいいなあ」なんて考えることは、完全にWBCの思う壺です。
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世界王者は世界にひとりだけ。当たり前のことがあたりまえになる時代が、いつか戻ってくるのでしょうか?

Broken Windows Theory
(破れ窓の理論)ですね。

「建物の
窓が壊れているのを放置すると、やがて他の窓もまもなく全て壊される」「軽微な犯罪も徹底的に取り締まることで、凶悪犯罪を含めた犯罪を抑止できる」。

「暫定」や「休養」など一見、理屈が通ってるかのような王者も認めてはいけません。 

もちろん、これを徹底するとリング誌王座のように、空位の階級が増えるでしょう。 

何を優先すべきかを考えるべきです。

王者の権威なのか。

それとも世界戦が行われない時期をなるべく短くするべきなのか。 

「世界王者が不在の期間が長くなるとボクシング界が衰退する」なんて、腐敗承認団体の詭弁、屁理屈です。

 そもそも、混迷極まる四団体時代に突入してから本当の世界王者、Undisputed Championはバーナード・ホプキンス、オレクサンダー・ウシク、テレンス・クロフォードの3人しかいないのですから…ああ、でもその意味で腐敗承認団体の理屈は正しいかもしれません。

確かに「(本当の)世界王者が不在の期間が長いのでボクシング界は衰退の一途を辿っている」のですから。