Breez is Nice!

𝓔𝓿𝓪𝓬𝓾𝓪𝓽𝓲𝓸𝓷 𝓓𝓪𝔂

多くの関係者が「具体的には何も聞いていない」と自分の口から〝それ〟を言うのを躊躇っています。

〝それ〟とは「サウジのボクシング史上撤退」です。

そんな中で、12月11日に行われるボクシング史上最大のメガファイト「タイソン・フューリーvsアンソニー・ジョシュア」の当事者たちがメディアで〝それ〟について語り始めました。

「サウジの恩恵を受ける最後の人々」といわれる彼らの言葉は多分にサウジ寄りですが、そこを削ぎ落とすと、真実が見えてきそうです。

フューリーのマネージャー、スペンサー・ブラウンは「(トゥルキ・アルラシク長官の)ボクシングから撤退しないという約束を信じたい」としながらも「12月11日は別枠だが、彼らが主催するイベントは減少しており、報酬も下がっている」とし、「これまでのように採算度外視で資金を投入することは控えるだろう」「大きな興行はフューリーやジョシュアがからむヘビー級や、カネロ・アルバレスが出場する場合に限定され、単体で人気のない選手にはそれなりの報酬しか用意しなくなっている」と、すでに冬の時代に入っていると話しました。

サウジ抜きのイベントは、当たり前ですがビジネスです。ゲート収入やTV放映権、広告収入、人気があればPPV収入からファイトマネーを捻出あするしかありません。

「そんなの常識」というかもしれませんが、サウジの支援は採算度外視で高額ファイトマネーを支払ってきました。

リヤドの会場を見れば、狂気の沙汰が理解できるでしょう。ガラガラで全く盛り上がっていない会場にもかかわらず、高額の報酬と贅沢な報酬・滞在が与えられるのです。

〝最後の晩餐〟フューリーvsジョシュアのアンダーカードはまだ正式発表されていませんが、売り込みが殺到しているそうです。

その列には、ジョシュアを擁するマッチルーム傘下で、キャリア最高の報酬を窺うバム・ロドリゲスも並んでいます。〝最後の晩餐〟に参加できるかどうかは、報酬が低い軽量級選手にとって特に切実です。

選手としての栄光・名誉も賭けられる井上尚弥との決戦は逃したくないものの、まだ未来に対戦の可能性はあります。しかし、サウジの恩恵は12月11日が〝最後の晩餐〟。

カネロじゃあるまいし、アルファベット団体の王者クラスが試合数を抑えて、長官の声がかかるのを待つ姿勢は、サウジが興行数を減らし、報酬も削る方針を思い知らされるまでしばらく続くでしょうが、彼らは60〜75%もの減収を受け入れるしかありません。

サウジの興業が狂気の沙汰だと理解していないボクサーの中には、身の程知らずの消費習慣に馴染んでしまったことで破滅するかもしれません。

全く人気のなかったテレンス・クロフォードは幸運なサウジ長者でしたが、同じく不人気のシャクール・スティーブンソンの将来は微妙です。

ブラウンらは「何を持って撤退というのかわからないが、サウジは12月11日にメガファイトを事実上主催する。今年で撤退はない」と言いますが、今後も興行数と報酬の縮小が続くことは認めています。

すでに、リング誌のDAZNへの買収交渉が進んでいるといいますが、リング誌の累積負債もまる抱えしてくれるのが条件でしょう。それがないなら、売る意味がありません。DAZNとしても不良債権を引き取るからには、なるべく負担を減らしたいのは当然。

リング誌は「権威がある」と思ってる人もいるブランドですが、そういう人たちに限って定期購読していません。

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リング誌11月号⬆︎。記事がどんどん面白く無くなっているのは、読めばはっきりわかります。書いているのは米国や英国などの記者ですが内容はサウジアラビア・総合娯楽庁の提灯雑誌、オーナーは長官、本部と振込先はUAE。

この雑誌を、いまだに「アメリカの老舗専門誌」と紹介している日本メディアの感性を疑ってしまいます。「アメリカのリング誌」は2022年に、完全に死んでいます。










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大阪の会社では、どういうわけだか東京本社よりも多くの新聞雑誌を定期購読しています。紙媒体大好きな私にとっては嬉しい限りなのです。

ところが、大阪に赴任してから市立図書館の新聞・雑誌の品揃えの方がはるかに厚いことに今更ながら思い知らされています。自宅からも会社からも近くにあり、横浜の自宅の近くにもあります。

フランス語やスペイン語、中国語は読めないのは残念ですが、英国The Guardian紙などもたいてい誰も読んでいないので贅沢な時間を楽しめます。

とはいえ、人気の新書となるとなかなか競争率が高くて「獄に暮らせば 21年7カ月の獄中日記から」(重信房子)は検索すると100人以上待ち…購入しました。


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「獄に暮らせば 21年7カ月の獄中日記から」はアウトローのコーナーに。

「アウトロー」ってそんなジャンルがあるのか?

Outlaw【アウトロー】無法者、法から外れた人。

反対語は「良き市民」のグッドシチズン(good citizen)か、「コンプライアンスを遵守する人」のコンプライアント(compliant)か?

しかし、そっちのコーナーはない。良き市民はいないが、アウトローはいるってことか、なかなか奥深いのう…。

TIME誌なんかは会社で定期購読していますが、意外と人気があって行方不明になってたりして、マガジンラックにないことも。

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タイム誌が大好きな「THE 100 MOST INFLUENTIAL PEOPLE」のスポーツ編。

「今世紀最高のアスリート」レブロンがカバーですがロジャー・グッデル(NFLコミッショナー)やリオネル・メッシらを差し置いて大谷翔平もペロンと表紙右下に活字で登場。


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「地球上で最もスペクタルな野球選手」。

明日からLAに戻ってのリーグ優勝決定シリーズ。スタメン落ちも囁かれる絶不調のユニコーンですが、どでかい花火の打ち上げを期待しています。

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「ボクシングからはゼロの可能性も」と心配してましたが、女子ボクサーでマディソン・スクエアをフルハウスにした7階級制覇のアマンダ・セラノ、ウクライナの祖国防衛隊として銃を握って戦ったヘビー級の完全統一王者オレクサンデル・ウシクの2人が紹介されました。


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ネットフリックスのドキュメンタリーシリーズ「TYSON」。

昨日から配信されましたが、なかなか面白いです。アマチュア時代の10代の頃に、ジュニア五輪の会場前で弱気になったタイソンを励ますテディ・アトラス(若い!)、カナダからキャッツキルに乗り込んだレノックス・ルイスとのスパーリングをルイスが語る…これまで活字でしか読んだことがなかった逸話を動画で見るのは新鮮過ぎます。

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「老人と少年」。スポーツのみならず、人生を語る定番テーマ。そこに横たわっている命題は、いつも「老人を失った少年は大人になれるのか?」。



マイク・タイソンの軌跡を1980年頃から追いかけるストーリーは、まさに私が米国ボクシングに惹き込まれたタイミングとドンピシャ。

当時は、シュガー・レイ・レナードやマービン・ハグラー、そしてマイク・タイソンらの躍動を専門誌だけでなく、スポーツ・イラストレイテッド誌なども伝えていました。日本のリングにはない華やかさに衝撃を受けましたが、多くのメディアがボクシングをマイナー競技熱い愛していることに違和感を覚えました。

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⬆︎「TYSON」の中でもキーワードとして度々登場する「ボクシングの没落」。


40年以上も前に、すでに〝死刑宣告〟を受けていたのです。それでも、まだ今よりははるかにマシでした。世界ヘビー級チャンピオンは世界一有名なアスリートではなくなっていましたが、ラリー・ホームズやマイク・タイソンはカジュアルなスポーツファンなら誰でも知っている名前でした。

日本でもWBAとWBCが行った全ての世界タイトルマッチは、結果だけとはいえ読売新聞や朝日新聞などの一般紙が報じていました。「ハグラーvsレナード」など米国のメガファイトは、夕刊の社会面でも特集されるなど、野球メジャーリーグやサッカー欧州リーグよりも、ずっと身近な世界のメジャースポーツだったのです(当時を知らないボクシングファンは信じられないかもしれませんが)。

グローブ着用、1ラウンド3分、丸いリング(リングだから丸い方が正解)を四角にーーー近代ボクシングの幕開けを告げるクイーンズベリー・ルールが発表されたのは1867年。日本では慶応3年、江戸時代です。

そして、米国ではフロンティアが太平洋に達する1890年の33年も前のこと。

米国ではベアナックル最後の世界王者ジョン・ローレンス・サリバンがボストンでデビュー戦のリングに上がるのは12年後の1879年。

米国に焦点を当てて、ボクシングの歴史をなぞっていきます。




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ボクシング・マガジン1976年12月号に「具志堅用高の〝天才ボクシング〟研究〜新チャンピオンは本当に『百年に1人出るか出ないか』の天才なのだろうか。未知の部分の多い具志堅のボクシングにメスを入れるとー。」という特集記事が掲載されました。

当時の具志堅は「王貞治のベーブ・ルースやハンク・アーロンの本塁打世界記録」と同次元で、ウィルフレド・ゴメスの「現役最多防衛記録」に追いつけ、追い越せと熱い視線を集めていました。

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1975年11月初めに日大病院の吉田幸夫博士が考案したパンチ力測定機(サンドバッグに放たれたパンチの衝撃を電流に変えてオシロ・グラフで読み取る)のよると、具志堅の左ストレートは132〜134kgを記録したそうです。

ただ、海老原博幸は136kgをマークしたといいますから、110ポンド前後のボクサーとして具志堅は空前絶後の強打者ではありませんでした。

また、この記事は「パンチ力とKO率は比例しない。輪島功一のパンチ力は(具志堅以上で)測定器が壊れるほどだったが、彼はけして一打必殺のKOパンチャーではない」と、154パウンダーと同列に並べる無茶苦茶さを晒け出していますが「一般青年男子の利き手の平均が約64kgということを考えると、具志堅のパンチ力は破格」というのも当たり前です。

あるバラエティ番組でCHAGE and ASKA のASKAは具志堅とパンチングマシーン対決、150キロをマークしましたが、具志堅は100キロ前後にとどまり、全く勝負になりませんでした。

MLBで2010年にアロルディス・チャップマンが記録した105.8mph(170.3km/h)は16年経ったいまも更新されていません。「速い球は慣れたら問題ない」という落合博満の言葉を聞くまでもなく、ジェイコブ・ミジオロウスキーや佐々木朗希の速球はバットに当てることのできない魔球ではありません。

ボクシングでも、絶妙のタイミングで急所にジャストミートすることが全て。井上尚弥が放った肝臓を抉ったように見えてもタイミングのずれたボディショットでは、アラン・ピカソでも耐えることができます。しかし、触っただけにすら見えるジャブクロスでも、ファン・カルロス・パヤノは背中からキャンバスに墜落してしまうのです。

輪島の例を出すまでもなく「パンチの強さは体重に正比例します」。試合になると後ろ重心で羽毛のようなパンチしか打てない亀田和毅や井上拓真でもサンドバッグには尚弥のような強烈なパンチをめり込ませています。

パンチ力は体重ーーーだからボクシングの階級は体重で分けられているのです。

尚弥の強打はどこから生まれるのか?CompuBoxなどのスタッツで尚弥はどうして被弾が多いのか?どちらの理由も同じです。体重を乗せてパンチを打つからです。相手の射程距離を厭わないからです。とどのつまりは、勇気があるからです

和毅はサンドバッグ相手なら、父親が絶賛する強打を叩き込みますが、実戦では「女子ボクサー」と揶揄されても手打ちのペチペチしか打てません。

拓真は兄弟の意地がある尚弥とのスパーリングなら危険な距離にも飛び込めますが、実戦ではそこに踏み込む勇気は1ミリもありません。

和毅や拓真が羽毛パンチなのは物理的にはメカニクスの問題ですが、それ以前に心理的な問題です。彼らには踏み込む勇気が絶望的に欠落しているのです。

それを不治の病気、疾患と呼ぶこともできるかもしれませんが、それをいうなら尚弥の勇気もまた、綺麗事ではなく病気なのかもしれません(こっちの病気は治癒の兆候があるので残念ですが)。

もちろん、野球で「内角高めの速球が得意の打者はいない」というように、デンジャラスゾーンはどんなスポーツでも誰もが苦手としています。尚弥ですら、格下に転がらされているように。

もちろん、稀有ですがクロスレンジを好む変態は、います。

ロベルト・デュランやマニー・パッキャオが、そんな突然変異です。彼らを目の前にすると、グラディエイターとしての矜持がくすぐられてしまいますが、マービン・ハグラーやフロイド・メイウェザーのようにビジネスに徹するのが賢明です。

先週、69歳で天国へ旅立ったウィルフレド・ゴメスは1発の破壊力も秘めたナチュラル・ボーンでしたが、クロスレンジでの巧さも際立つテクニシャンでした。

同じジュニアフェザー級で、パンチ力もあった技巧派のギレルモ・リゴンドーがKOしても「退屈」と非難されたのはファンベースが薄い軽量級や出身がキューバだからではありません。

バズーカにあってジャッカルに欠落していたもの…破壊へ向かう確かな予感、スペクタクルへの導火線でした。




あなたが考えるハードパンチャーとは誰でしょうか?

パンチ力とは何なのか?まだまだ続きます。










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𝕽𝖊𝖉𝖊𝖒𝖕𝖙𝖎𝖔𝖓

現地時間10月7日、NYヤンキースは本拠地で行われたTBレイズとの地区シリーズでまさかの3連敗。2026年シーズンが終わりました。

3連敗に沈んだチームに、ヤンキースタジアムのファンは大ブーイング。故障で出場できなかったアーロン・ジャッジにも容赦なし。

世界最高の名門クラブは2009年、松井秀喜の大活躍でワールドチャンピオンになってから、その座から17年も遠ざかっています。

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10月11日、読売ジャイアンツは横浜DeNAベイスターズに2連敗、CSファーストステージで敗退。横浜DeNAベイスターズには3年連続でCSで撃沈されることになりました。

戦い終えた選手たちに、東京ドームのファンは激しいブーイングの雨を降らせました。人気を二分するライバル球団、阪神タイガースがリーグ2連覇、黄金時代を迎える中で、2012年を最後に日本一から遠ざかっています。




先月のアジア大会の女子バレーボールで、ピアスやリップクリーム、ネイルをつけた選手たちへの誹謗中傷が問題になりました。

SNSなどで誹謗中傷するのは論外、一線を超えた内容なら犯罪です。ただし、結果に対してファンがブーイングするのは当然です。




高額な報酬と、他のスポーツとは桁違いのファンの声援を受けるプロ野球選手と〝セミプロ〟のバレーボール選手を同列に語ることはできません。

特に、ヤンキースとジャイアンツは日米を代表する名門ブランド。栄光に彩られた歴史を知るファンにとって、無様な敗退を許せないのは理解できます。誹謗中傷ではない、厳しい叱咤の声は、選手も甘んじて受けるしかありません。

ヤンキース敗退の瞬間、テレビカメラがとらえたのはフードをかぶって呆然とグラウンドを見つめるジャッジの姿でした。


ドジャースは、リーグ優勝シリーズでミルウォーキーに2連敗。

大谷翔平がキャリア最低の不振のまま、LAドジャースが世界一を逃したなら、やはりカメラは大谷の姿を映し、ファンはジャッジ以上の非難を大谷に集めるでしょう。


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活躍したら神様。出来なかったら犯罪者扱い。

こんな極端な価値基準を一般社会で受け入れてしまうと、プルデンシャル生命のように、本当の犯罪に走ってしまいます。

ただ、スポーツの世界で厳しいブーイングを浴びせられるのは「お前ら、こんなもんじゃないだろ!」という期待の裏返しです。

「ま、こんなもんか」なら、誰も激しいブーイングもあげません。


勝てばいいのです。




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