「中谷潤人を尊敬していたので戦えて嬉しかった」。

それは、ペッチ・ソー・チットパッタナの本心だったでしょう。

自分と同じ長身痩躯のフレームを完璧に使いこなすスタイルは、同じ骨格を持つボクサーから見ると尊敬や憧れ、お手本に見えるのは当然です。

それでもタイ人とその陣営には「憧れるのはやめましょう」の意地もあったはずです。

それが打ち砕かれたのがオープニングラウンドに、一撃でいきなりダウン寸前まで追い込まれたダメージと、それ以上に自分のパンチが届くと思えない絶望的な中谷までの遠い距離でした。


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このブログでも繰り返していますが、BoxRecの数字は試合の実態を反映するものではありません。

あくまで参考数字に過ぎません。

それどころか、ときには試合の実態とは反対の数字を並べることまであります。

グローブがようやく届いたノーダメージのタッチも、顎を痛烈に撃ち抜いて相手を失神させる戦慄のフィニッシュブローも、同じ一つのヒットと計算されます。

それどころか、オーソドックスの左パンチは全てジャブ、右はパワーパンチでカウントされます。

MLBのデータが羨ましくなりますが、世界的な統括団体も存在しないマイナースポーツですから諦めるしかありません。

40年近くも抜本的なシステム改善がなされていないデータなのですから。


さて、中谷とペッチのスタッツです。
最初の3ラウンドでペッチは95発とそれなりに手を出しましたが、ヒットしたのはわずか4発。

しかもオープニングラウンドは、着弾はゼロ。

これではどんなグラディエイターでも心が折られてしまいます。

ちなみに、BoxRecの数字で一つだけ真に受けて良い数字があります。

着弾ゼロ、です。