亀田一家は、日本スポーツ史上最悪のヒールです。

「最悪」というのは、褒め言葉ではありません。

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「日本中から浴びせられた非難轟轟のボリューム」という点では、江川卓や桑田真澄の方が大きかったかもしれませんが、二人はマウンド上でのパフォーマンスによって、その才能と実力はアンチですら認めざるを得ませんでした。

つまり、強いヒールでした。

「強いヒール」というのは全くもって間違った表現で、ヒールが強いのは当たり前のことです。

ヒールである時点で、そいつは強いのです。

ヒーローとヒールの違いは、好かれるか、憎まれるかの差であって、彼らはすべからく強い存在なのです。

強くないヒールなんて、そもそもいるわけないのです。

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もし…アブドーラ・ザ・ブッチャーやタイガー・ジェット・シン、ブル中野、フロイド・メイウェザーが弱かったら、ヒールなんてつとまりません。

彼らは強かったからこそ、ヒールだったのです。


ところが…。

亀田一家はヒールの常識、ヒールの概念、ヒールの定義すらも根底から覆す、強くないヒールでした。

挙句は自らの蛮行を涙ながらに謝罪してしまう、ヒールにあるまじき行為にまで手を染めてしまうのです。

ヒールの絶対的な真実は、彼らは演じているということです。だから、激しいブーイングは彼らの耳には大歓声にしか聞こえません。

しかし、亀田一家にヒールの自覚はありませんでした。

それどころか、ヒーローになろうとしていたフシまであります。




とはいえ、プロボクシングの世界では、あちこちに穴王者がいます。弱い世界ランカーもいます。

その意味では、常識から外れたプロボクシングの世界に強くないヒールがいたとしても、なんの不思議もないのかもしれません…。




亀田一家の物語が終わろうとしています。

亀田一家とは何だったのか?


明日に迫った亀田和毅とレラト・ドラミニとの再戦は、前回敗北しているにもかかわらず、和毅が有利とみられています。

和毅が6/11(1.55倍)、ドラミニ13/8(2.63倍)。

ここで連敗するようなら、もうおしまいです。

勝てば…?

軽蔑され続けた強くないヒールが、大逆転のグランドフィナーレに向かって、小さな一歩を踏み出すことになるのかもしれません。