特別な人間が依存症に陥るわけではない。


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ポール・スパダフォーラのお話はまだその端を切ったばかりですが、彼もまたドラッグとアルコールの深い沼に沈み込んだ依存症患者でした。

しかし、23歳のThe Pittsburgh Kidが1999年8月20日に大番狂せでイスラエル・コルドナを破り、IBFライト級王者に就いたとき、今となっては信じられない報道が溢れました。

治安の悪いピッツバーグの街を転々として暮らした彼は、同年代の少年たちが路地裏に巣食う闇に絡み取られてしまったにもかかわらず、ボクシングを通じて出会った人に感謝しながら真摯に毎日を生きていたーーーー。

それは事実ではなく、底の浅いメディアが本人と周囲の数人から取材した言葉を鵜呑みにして記事にしただけだったのかもしれません。

しかし、そうではなく、多くの記事の通りだったとしても、なんの不思議もない…そう感じてしまうのが依存症です。



The Pittsburgh Kidの1999年。

もう25年、四半世紀も前になりました。

あの年、世界中のボクシングファンの間にポール・スパダフォーラの名前が轟いたのは、二つの大番狂せを起こしたからです。

一つは、世界タイトルをゲットしたコルドナ戦。

そして、もう一つは今もまだ彼がリングに上がり続ける理由でもあるあの男とのスパーリングセッションです。

世界タイトルマッチとスパーリング。そのどちらが、より世界を驚かせたかは明らかでした。



Chasing Mayweather…

もう追い越すことはもちろん、追いつくこともない存在を、スパダフォーラはいまも探し、彷徨っているのです。