WBO /WBCジュニアフェザー級王者スティーブン・フルトンに、バンタム級の完全統一王者・井上尚弥が挑戦する軽量級のメガファイト。
この試合を全米で生配信するのはESPN+、トップランクと長らく提携関係を持つESPN関連のチャンネルの一つです。
本来なら、トップランクと契約する井上はしっかり報道すべき存在ですが、両者の関係は複雑です。
トップランクとESPNは、井上との契約がかつての「HBOとナジーム・ハメド」のような関係になることを期待していたと言われています。
ESPNは、かつてHBOがイエメンをはじめ中東の富裕国、ハメドのスポンサーから5000万ドル以上という巨額の放映権料を獲得した〝二匹目のドジョウ〟を狙っていたとも報じられていました。
ボブ・アラムも「井上の試合には日本から富裕層が2000人以上もラスベガスに来る」と、大きなジャパンマネーを期待していたのは間違いありません。
しかし、現実には日本のテレビ局にそこまでの資金力はなく、それどころかコロナ禍も重なって、当初予定していた放映権料の支払いが出来なくなります。
日本側が契約の見直しを迫り、両者の関係がギクシャクすると、ESPNは「井上は米国では全く無名」と〝身内〟を攻撃。
「このまま防衛を重ねていけばファイトマネーは天文学的数字になる」(大橋秀行会長)と大嘘をついていた日本サイドも「そこまで憧れ料を支払う必要はない」と、中期的な米国撤退を決定。
トップランク&ESPN連合と、日本サイドのボタンのかけ違いは連合側に責任があります。

そもそも、ハメドの時代は中東でボクシングのメガファイトを開催するのが難しく、今ほど活況ではなかった英国市場からジャンプアップするには米国に進出するしかなかったのです。
一方で、西岡利晃や井上らは、日本で軽量級のマーケットが十分確立されていながらも、野球やサッカーなどメジャースポーツが「本場・最高峰」の存在する欧米を目指して大きな注目を浴びるていることに焦りを感じたのか、軽量級でもラスベガスに「本場・最高峰」があるという虚構を演出してしまいました。
現実には、そんなものは存在しないというのに。
そんな、複雑な関係のESPNですが、ようやく「井上vsフルトン」の記事をアップしました。
タイトルは「Why Naoya 'The Monster' Inoue should be your favorite fighter」。
誰でも訳せるような簡単な英語ですが、どう日本語にするのが適切でしょうか?
「あなたがモンスター・井上のファンになるべき理由」か。
というわけで、タクシーに揺られて車酔いしそうな酔っぱらいが、要点絞って拙訳してゆきます。
*******優れたKOパンチャーが逃げ回る相手を深追いせず、楽勝の判定勝ちを得ることはよくあること。21世紀最悪のチキン、オマール・ナルバエスに完勝したノニト・ドネアやゾラニ・テテはそんなファイターの典型だ。
しかし、井上はそれを由としない。逃げ回るポール・バトラーを多少の被弾を厭わずに追いかけ続け、11ラウンドで仕留めたのだ。
もしかしたら、バトラーは「どうしてそこまで倒しに来るんだ。全戦全勝全KOがかかっているわけでもないのに」と戸惑っただろう。
さて、井上の凄みを4つ挙げましょう。
'Inoue has great eyes'
有名なトレーナー、解説者のテディ・アトラスは「鋼鉄のように冷静な目を持っている。どこにどのタイミングでどのパンチを打てば良いのかを、瞬時に見極めることが出来るのだ。
'He's vicious'
残虐さ、容赦のなさ、究極の殺傷本能。
井上が最もピンチに見舞われた試合は、ノニト・ドネアとの初戦。
眼窩底骨折の重傷を負いながらも全く怯むことなくプレッシャーをかけ続け、11ラウンドにダウンを奪ったときは、立ち上がったドネアに襲い掛かろうと激昂していた。
その残虐性は、ドネアとの再戦ではより鮮烈に発揮されることになる。
'He's the best fighter ever from Japan'
井上は米国でスターの地位を手に入れたとは言えない。
日本で試合をする限り、米国時間では平日の早朝、そんな時間にテレビを見るのはよほどマニアしかいない。
That lack of visibility has made it difficult for Inoue to break through in the U.S., but there's no questioning what he means in Japan.
そもそもの知名度が低い井上が米国で人気者になるのは非常に難しいが、日本での彼の存在には何の疑問もない。
ルウ・ディべラは「彼は日本史上最高のファイター」と評価している。
'Very good boxing IQ'
左右どちらの拳でもKO能力がある井上だが、それと同じくらいにリングの上での狡猾さ、ボクシングIQの高さも持っている。
井上と同じイベントに出場した経験のあるドミトリー・サリタは「ボクシングIQの高さはテレンス・クロフォード並み。距離を測ること、スピードの緩急をつけること、そのタイミング、全てをわかっている。きっと幼い頃から優れたファイターになるための教育を受けてきたはずだ」と感心している。
ディベラの言葉を借りるなら「この小さなファイターを気に入らないとしたら、あなたはボクシングを何も知らないのだろう」。
*******
最後のディベラの言葉が良いですね〜。全面的に賛成です!
この試合を全米で生配信するのはESPN+、トップランクと長らく提携関係を持つESPN関連のチャンネルの一つです。
本来なら、トップランクと契約する井上はしっかり報道すべき存在ですが、両者の関係は複雑です。
トップランクとESPNは、井上との契約がかつての「HBOとナジーム・ハメド」のような関係になることを期待していたと言われています。
ESPNは、かつてHBOがイエメンをはじめ中東の富裕国、ハメドのスポンサーから5000万ドル以上という巨額の放映権料を獲得した〝二匹目のドジョウ〟を狙っていたとも報じられていました。
ボブ・アラムも「井上の試合には日本から富裕層が2000人以上もラスベガスに来る」と、大きなジャパンマネーを期待していたのは間違いありません。
しかし、現実には日本のテレビ局にそこまでの資金力はなく、それどころかコロナ禍も重なって、当初予定していた放映権料の支払いが出来なくなります。
日本側が契約の見直しを迫り、両者の関係がギクシャクすると、ESPNは「井上は米国では全く無名」と〝身内〟を攻撃。
「このまま防衛を重ねていけばファイトマネーは天文学的数字になる」(大橋秀行会長)と大嘘をついていた日本サイドも「そこまで憧れ料を支払う必要はない」と、中期的な米国撤退を決定。
トップランク&ESPN連合と、日本サイドのボタンのかけ違いは連合側に責任があります。

そもそも、ハメドの時代は中東でボクシングのメガファイトを開催するのが難しく、今ほど活況ではなかった英国市場からジャンプアップするには米国に進出するしかなかったのです。
一方で、西岡利晃や井上らは、日本で軽量級のマーケットが十分確立されていながらも、野球やサッカーなどメジャースポーツが「本場・最高峰」の存在する欧米を目指して大きな注目を浴びるていることに焦りを感じたのか、軽量級でもラスベガスに「本場・最高峰」があるという虚構を演出してしまいました。
現実には、そんなものは存在しないというのに。
そんな、複雑な関係のESPNですが、ようやく「井上vsフルトン」の記事をアップしました。
タイトルは「Why Naoya 'The Monster' Inoue should be your favorite fighter」。
誰でも訳せるような簡単な英語ですが、どう日本語にするのが適切でしょうか?
「あなたがモンスター・井上のファンになるべき理由」か。
というわけで、タクシーに揺られて車酔いしそうな酔っぱらいが、要点絞って拙訳してゆきます。
*******優れたKOパンチャーが逃げ回る相手を深追いせず、楽勝の判定勝ちを得ることはよくあること。21世紀最悪のチキン、オマール・ナルバエスに完勝したノニト・ドネアやゾラニ・テテはそんなファイターの典型だ。
しかし、井上はそれを由としない。逃げ回るポール・バトラーを多少の被弾を厭わずに追いかけ続け、11ラウンドで仕留めたのだ。
もしかしたら、バトラーは「どうしてそこまで倒しに来るんだ。全戦全勝全KOがかかっているわけでもないのに」と戸惑っただろう。
さて、井上の凄みを4つ挙げましょう。
'Inoue has great eyes'
有名なトレーナー、解説者のテディ・アトラスは「鋼鉄のように冷静な目を持っている。どこにどのタイミングでどのパンチを打てば良いのかを、瞬時に見極めることが出来るのだ。
'He's vicious'
残虐さ、容赦のなさ、究極の殺傷本能。
井上が最もピンチに見舞われた試合は、ノニト・ドネアとの初戦。
眼窩底骨折の重傷を負いながらも全く怯むことなくプレッシャーをかけ続け、11ラウンドにダウンを奪ったときは、立ち上がったドネアに襲い掛かろうと激昂していた。
その残虐性は、ドネアとの再戦ではより鮮烈に発揮されることになる。
'He's the best fighter ever from Japan'
井上は米国でスターの地位を手に入れたとは言えない。
日本で試合をする限り、米国時間では平日の早朝、そんな時間にテレビを見るのはよほどマニアしかいない。
That lack of visibility has made it difficult for Inoue to break through in the U.S., but there's no questioning what he means in Japan.
そもそもの知名度が低い井上が米国で人気者になるのは非常に難しいが、日本での彼の存在には何の疑問もない。
ルウ・ディべラは「彼は日本史上最高のファイター」と評価している。
'Very good boxing IQ'
左右どちらの拳でもKO能力がある井上だが、それと同じくらいにリングの上での狡猾さ、ボクシングIQの高さも持っている。
井上と同じイベントに出場した経験のあるドミトリー・サリタは「ボクシングIQの高さはテレンス・クロフォード並み。距離を測ること、スピードの緩急をつけること、そのタイミング、全てをわかっている。きっと幼い頃から優れたファイターになるための教育を受けてきたはずだ」と感心している。
Simply put, to quote DiBella, "If you don't love this kid, you don't know anything about boxing."
ディベラの言葉を借りるなら「この小さなファイターを気に入らないとしたら、あなたはボクシングを何も知らないのだろう」。
*******
最後のディベラの言葉が良いですね〜。全面的に賛成です!
コメント
コメント一覧 (4)
フシ穴の眼
が
しました
これだけでアッパレ!!
フシ穴の眼
が
しました