追いついても、すぐ突き放される。
見ている方は「やっぱりダメか」と諦めがちですが、やってる方は「このまま負けてたまるか」と反骨に燃えています。
そして、リードしている方は「早く終わってくれ」と、時間が経つのが遅くて、生きた心地がしていません。
回が深まると「負けてたまるか」と反発していた選手の耳に「負けるかもしれないなぁ」という悪魔の囁きが聞こえてきます。
監督も勝利を信じられなくなります。それはすなわち選手を信じられなくなる、ということです。
栗山英樹が勉強熱心でで爽やかなスポーツマンであることは、日本中が知っています。
いま「上司にしたい有名人」を調査したらダントツで1位でしょう。
常に追いかける苦しい展開でした。
9回裏、1点ビハインドで無死走者一二塁。同点、逆転への絶好のお膳立てが整いました。
そして、村上宗隆の打席。
悪魔が囁くのはピンチのときとは限りません。チャンスのときほど巧みに誘ってくるのが悪魔です。
「良かったな、一番決断しやすい場面が回ってきたじゃないか。これまで散々お前の足を引っ張ってきた村上なんて引っ込めて代打で送りバント、それしかないだろう?一死二三塁なら最低でも同点の可能性が高まるだろう?」
「お前のことをずっと裏切り続けた村上に代打を送って、誰がお前を責める?村上がまた三振したり、併殺でチャンスを潰して試合終了、準決勝敗退なら、打てなかった村上よりもお前の方が罵詈雑言を浴びてしまうぞ」。
「勝ちたいんだろ?だったら、早く村上なんて引っ込めちまえ」。
あそこで、村上に代えてピンチヒッターを送っていても劇的なサヨナラ勝ちになっていたかもしれません。
その判断は、名采配と賞賛されたかもしれません。
しかし、村上は情けない気持ちに消沈したでしょう。もし、代打の送りバントが失敗して負けていたら、この借りを返す機会を永遠に失った村上の気持ちを考えると…いたたまれません。
もちろん「打てない選手が可哀想」なんて、勝負の世界では戯言です。
しかし、あのレベルの選手です。しばらく当たりが止まってる、ということは近々打ち出すということです。
もし、村上に代打を送っていたら?
当然だと思う野球ファンも多かったでしょうが、「ムネは絶対打つ」と信じていた大谷翔平や吉田正尚ら選手たちの目にはどう映ったでしょうか?
おそらく、栗山には「村上と心中」なんて気持ちは微塵もなかったでしょう。
そんなやぶれかぶれな気持ちではなく、栗山もまた大谷らと一緒に「ムネは絶対打つ」と揺るぎなく確信していたはずです。
ある意味、これ以上の非情采配はないかもしれません。
打てなくても打てなくても、監督が「絶対打つから」と言い続けているのですから。
私が生まれるずっと前にもそんな監督がいたそうです。
日本シリーズで3連敗。もう負けられない崖っぷちに追い込まれても選手を疑う素振りは全く見せないばかりか、絶好のチャンスに回って来た打者に「好きに打て!」のサイン。
その打者の方が「ここは送りバントでは?」と進言、好きなようにしろと言われた打者は送りバントを決めて勝利に繋げました。
「打てのサインも、好きなようにしろも、俺を信頼してくれているのがあらためてわかった。絶対にこの人を優勝監督にすると思ったな」。
3連敗から一矢報いたある投手は、次の試合も登板。そして、まさかその次も…そしてついに四連投。
「おいおい、今日は俺じゃないだろ?って思ったよ。そしたら三原さんがお前で行くって言ってるって。ほんとに何考えてんだよって思ったな」。その投手は、風貌が似てるからとサイと愛称された顔をくしゃくしゃにしながら嬉しそうに笑うのでした。
サイが打たれたから、3連敗に追い込まれたのです。3敗のうち二つがサイの黒星でした。それでも、三原はおそらく当時の世界最高の投手を信じることをやめませんでした。
東京からフロリダへ、栗山英樹が肌身離さず大切に持っているのは「三原ノート」でした。
野球界で「ノート」というと、栗山英樹の引退年にヤクルトの指揮を執った野村克也の「野村ノート」の方が有名でしょう。
しかし、栗山が求めて出会って「これが野球の総てだ」と感銘を受けたのは、一度も会ったことのない三原脩が書いたノートでした。
三原イズムの血統を最も濃厚に継承しているのは、多数決なら仰木彬でしょう。
私もそう思っていました。
そして、その血統はくだらないデータまみれの野球に汚染され、とっくの昔に絶滅したと思い込んでいました。
栗山が三原信者であることは知ってましたが、信者と血統を受け継ぐ者は違います。
信者を名乗るだけなら、私だって三原信者です。
栗山が、絶滅したはずの三原の血統を継承しているかもしれないと思ったことは、何度かありました。
しかし、今日、確信しました。
三原の血統は絶滅なんてしていませんでした。
見ている方は「やっぱりダメか」と諦めがちですが、やってる方は「このまま負けてたまるか」と反骨に燃えています。
そして、リードしている方は「早く終わってくれ」と、時間が経つのが遅くて、生きた心地がしていません。
回が深まると「負けてたまるか」と反発していた選手の耳に「負けるかもしれないなぁ」という悪魔の囁きが聞こえてきます。
監督も勝利を信じられなくなります。それはすなわち選手を信じられなくなる、ということです。
栗山英樹が勉強熱心でで爽やかなスポーツマンであることは、日本中が知っています。
いま「上司にしたい有名人」を調査したらダントツで1位でしょう。
常に追いかける苦しい展開でした。
9回裏、1点ビハインドで無死走者一二塁。同点、逆転への絶好のお膳立てが整いました。
そして、村上宗隆の打席。
悪魔が囁くのはピンチのときとは限りません。チャンスのときほど巧みに誘ってくるのが悪魔です。
「良かったな、一番決断しやすい場面が回ってきたじゃないか。これまで散々お前の足を引っ張ってきた村上なんて引っ込めて代打で送りバント、それしかないだろう?一死二三塁なら最低でも同点の可能性が高まるだろう?」
「お前のことをずっと裏切り続けた村上に代打を送って、誰がお前を責める?村上がまた三振したり、併殺でチャンスを潰して試合終了、準決勝敗退なら、打てなかった村上よりもお前の方が罵詈雑言を浴びてしまうぞ」。
「勝ちたいんだろ?だったら、早く村上なんて引っ込めちまえ」。
あそこで、村上に代えてピンチヒッターを送っていても劇的なサヨナラ勝ちになっていたかもしれません。
その判断は、名采配と賞賛されたかもしれません。
しかし、村上は情けない気持ちに消沈したでしょう。もし、代打の送りバントが失敗して負けていたら、この借りを返す機会を永遠に失った村上の気持ちを考えると…いたたまれません。
もちろん「打てない選手が可哀想」なんて、勝負の世界では戯言です。
しかし、あのレベルの選手です。しばらく当たりが止まってる、ということは近々打ち出すということです。
もし、村上に代打を送っていたら?
当然だと思う野球ファンも多かったでしょうが、「ムネは絶対打つ」と信じていた大谷翔平や吉田正尚ら選手たちの目にはどう映ったでしょうか?
おそらく、栗山には「村上と心中」なんて気持ちは微塵もなかったでしょう。
そんなやぶれかぶれな気持ちではなく、栗山もまた大谷らと一緒に「ムネは絶対打つ」と揺るぎなく確信していたはずです。
ある意味、これ以上の非情采配はないかもしれません。
打てなくても打てなくても、監督が「絶対打つから」と言い続けているのですから。
私が生まれるずっと前にもそんな監督がいたそうです。
日本シリーズで3連敗。もう負けられない崖っぷちに追い込まれても選手を疑う素振りは全く見せないばかりか、絶好のチャンスに回って来た打者に「好きに打て!」のサイン。
その打者の方が「ここは送りバントでは?」と進言、好きなようにしろと言われた打者は送りバントを決めて勝利に繋げました。
「打てのサインも、好きなようにしろも、俺を信頼してくれているのがあらためてわかった。絶対にこの人を優勝監督にすると思ったな」。
3連敗から一矢報いたある投手は、次の試合も登板。そして、まさかその次も…そしてついに四連投。
「おいおい、今日は俺じゃないだろ?って思ったよ。そしたら三原さんがお前で行くって言ってるって。ほんとに何考えてんだよって思ったな」。その投手は、風貌が似てるからとサイと愛称された顔をくしゃくしゃにしながら嬉しそうに笑うのでした。
サイが打たれたから、3連敗に追い込まれたのです。3敗のうち二つがサイの黒星でした。それでも、三原はおそらく当時の世界最高の投手を信じることをやめませんでした。
東京からフロリダへ、栗山英樹が肌身離さず大切に持っているのは「三原ノート」でした。
野球界で「ノート」というと、栗山英樹の引退年にヤクルトの指揮を執った野村克也の「野村ノート」の方が有名でしょう。
しかし、栗山が求めて出会って「これが野球の総てだ」と感銘を受けたのは、一度も会ったことのない三原脩が書いたノートでした。
三原イズムの血統を最も濃厚に継承しているのは、多数決なら仰木彬でしょう。
私もそう思っていました。
そして、その血統はくだらないデータまみれの野球に汚染され、とっくの昔に絶滅したと思い込んでいました。
栗山が三原信者であることは知ってましたが、信者と血統を受け継ぐ者は違います。
信者を名乗るだけなら、私だって三原信者です。
栗山が、絶滅したはずの三原の血統を継承しているかもしれないと思ったことは、何度かありました。
しかし、今日、確信しました。
三原の血統は絶滅なんてしていませんでした。
コメント
コメント一覧 (3)
決勝戦の相手チームは
ノンパーフェクトチームの
大リーガーかもしれませんが、
大きなアメリカで強い権限のあるアメリカンと
戦わなければなりません。
東京オリンピックでの米国ではないと
思いますが、ここは勝利を獲り、
Undisputed Champion teamになってほしいと思います。
(議論余地のない王者チーム)
フシ穴の眼
が
しました
フシ穴の眼
が
しました
フシ穴の眼
が
しました