読売新聞の記事と混交してしまうといけないので、私見は▶︎で書きます。

28年前の年明け早々、プロ野球界は大きく揺れた。1995年1月28日、近鉄バファローズのエース・野茂英雄さん(当時26歳)が退団し、米大リーグへの挑戦を表明したからだ。

(中略)当時、日米間で移籍に関する明確なルールはなく、フリーエージェント資格を得ても、海を渡る選手など皆無。

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▶︎当時の大リーグは別の惑星のリーグでした。

「巨人の星」で星飛雄馬が投げる魔球は「大リーグボール」。

メジャーで全く通用しなかったポンコツや、メジャー経験すらない打者が日本では簡単に三冠王や本塁打王になる。

日本のポンコツや二軍選手がメジャーで本塁打王など絶対に獲れるわけがありませんから「日本とはレベルも競争も全く違う世界。常識で考えて野茂が通用するわけがない」(当時大リーグ通と見られていた広岡達朗)というのは「学習」に基づいた仮説として説得力のあるものでした。

一方で「現在、メジャーで活躍している選手はアマチュア時代に野茂を打てなかった。普通にやったら普通に通用する」(古田敦也)という仮説は「皮膚感覚のある記憶」に裏付けられていましたが、成功例がゼロという現実の前には〝身内の応援歌〟にも聞こえてしまいました。

成功例の村上雅則は「あまりにも古いサンプル」として片付けられていたのも、今となっては不思議です。普通に考えれば、村上よりも優れていた稲尾和久や金田正一なら、もっと鮮烈でもっと明白な結果を出していたはずという思考回路になるはずですが…。



メディアや王貞治らは「野茂君はまずルールを守らなければならない」と、その行動を非難していました。

しかし、ファンの反応は「非常に面白い。大リーグの打者が野茂君のストレートやフォークを打てるでしょうか?」と語った長嶋茂雄に近いものでした。

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「全ては野茂英雄からはじまった。」 その通りです。ボクシングのラスベガス幻覚も「野茂から」といっても過言ではありません。



>匿名2023/03/12 10:49
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フシ穴の眼 
野茂が当時雲の上の存在だったメジャーの選手を三振でねじ伏せ旋風をおこし勝ちだしオールスターまで出ると野球ファンが一斉に手のひらをかえした。
 
元記事: 【鈴木啓示は間違っていたのか?】皮膚感覚のある記憶と、そうではない記憶。【雑草の一根】 (編集)IPアドレス:126.193.187.195 2023/03/12 01:56

おそらく匿名さんは「学習」で野茂を知っているのではないでしょうか?間違っていたら、ごめんなさい。

野球ファンの多くは〝古田目線〟まではいかなくても〝長嶋目線〟でした。

現実にほとんどの人が手の平を返したのは5月2日、初登板のサンフランシスコ・ジャイアンツ戦(このシーズンはストライキのため開幕が1ヶ月遅れ)です。

日本人がメジャーに通用するのか?と批判的な米国メディアに対して、トミー・ラソーダ監督は「野茂のフォークはキャッチャーでも捕れない。打者が打てるとは思えない。君たちはメジャーのキャッチャーが捕れないボールを打者が打てると思うのか?」と答えて、記者たちを沈黙させました。

試合は5回を投げて、勝敗はつかなかったものの、1安打無失点。野茂が通用するかどうかの問題は解決しました。

もはや、初勝利と快進撃は、時間の問題でしかありませんでした。

三振したクレイトンの「ボールが消えた。スプリットか?見たことがない球だ。ファーストボールは速いし重い。15勝するだろう」(ストで20試合近く試合数が少なくシーズン終了時の成績は13勝6敗防御率2.54)と驚いた言葉を聞くまでもなく、野茂の実力が「通用する、しない」のレベルではなく、上質なエース級であることが誰の目にも明らかになったのです。

初勝利を挙げる前に、野茂フィーバーは盛大に点火していたのです。

野茂は「マイナーリーグでは捕手がフォークをポロポロこぼして心配になったが、メジャーに上がるとキャッチャーのレベルは格段に上がった。正捕手は『遠慮するな、思い切りワンバンさせていい。絶対捕るから』と言って本当にその通りに捕ったから驚いた」。

その正捕手こそがマイク・ピアッツァ。今回のWBCイタリア代表を率いる監督です。

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敵地キャンドルスティックパークのマウンドに上がった野茂を目撃した日本のファンは、野茂の歴史的な成功を確信、 この時点で広岡らは「大リーグも球団拡張などでレベルが下がった」と、あまりにも見苦しい白旗宣言。

野茂がオールスターに選ばれ、ナショナルリーグの先発マウンドに上がったときには完全に〝決着〟がついた後でした。

野茂英雄は日本人の頑迷な心理的限界を破壊して見せました。

そして、今、大谷翔平が人類の心理的限界を打ち破り続けています。

野茂や大谷よりも身体的に才能に恵まれた日本人、人類は、過去にも現在にも存在していたはずで、これからも存在するでしょう。

しかし、常識を常識と思わない、清々しいまでの傲慢さを持つタフな若者は滅多やたらに現れません。

実は、不可能なんてないのです。

そこにこびりついているのは、不可能だと決めつける、やる前から諦めている負け犬根性です。



さて、鈴木啓示は間違っていたのか?…です。