ペンシルバニア州フィラデルフィア。

ニューヨークとワシントン D.C. の中間に位置し、東海岸では2番目、全米でも6番目の人口を抱える米国を代表する都市の一つで、18世紀末には米国の首都だった時期もある。

何より大切なことは、ビールが美味いということ。暑い夏にエビル・ジーニャス・ビールをノドに流し込めば、何のために生きているのかがはっきりとわかるだろう。

そして「ルーシーの家」のチーズケーキは嘘みたいに美味い…。
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…なんて御託はボクシングファンには無用です。

フィラデルフィアといえば、ボクシングです。

ボクシングに興味がない人でも映画「ロッキー」のワンシーンを見たことはあるでしょう。

ロッキー・バルボアがロードワークで駆け上がっているのが、フィラデルフィア美術館の正面玄関階段。有名なThe Rocky Stepsです。



スティーブン・フルトンが生まれ育ったのも、このフィラデルフィアです。

ロッキー・バルボアだけではないのです。

ソニー・リストン、ジョー・フレイジャー、ジェシー・ジョー・ウォルコット、マシュー・サード・ムハンマド、ジェフ・チャンドラー、ティム・ウィンザスプーン、タイレル・ビッグス、バーナード・ホプキンス…極東のボクヲタの心も揺さぶった偉大なファイターがフィラデルフィアで生まれ、育ちました。

酔った頭で思いついたまま書き殴ったので、ビッグネームが何人も抜け落ちているはずです。

世界屈指の偉大なボクサーの産地、それがフィラデルフィアです。

この風土から生み出された血湧き肉躍るファイターたちに共通するのは、不撓不屈と不器用のハイブリッド。

リングの中では器用に戦えない、リングの外では器用に立ち回れない。しかし、それでも絶対に降伏しないという背骨を持ち、誰にも追従しない血液が流れるファイターたち。

そして、スターダムの頂点を夢見ながら、同時代により大きな惑星が回遊していたがために、名脇役の座に甘んじてきたファイターたち。 

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そして、それ以前の問題として、チャンドラーやフルトンは、大きな舞台の脇役にすら立てない軽量級という十字架を背負っていました。

米国でバンタム級やジュニアフェザー級が注目される日は、永遠に訪れないかもしれません。米国のボクシングファンでもチャンドラーやフルトンを知っている人は少数派でしょう。

しかし、日本ではチャンドラーを強烈に記憶していないボクヲタやオールドファンは1人もいません。

そして、フルトンが今、その仲間入りを果たしました。

もし、万が一、フルトンが番狂せを起こしたとしても米国での扱いはチャンドラー並みかもしれません。

米国ボクシングの人気、ステイタスの凋落を考えると、チャンドラー以下かもしれません。

しかし、それでも、米国では軽視されたままでも、日本のファンはスティーブン・フルトンの名前を忘れないでしょう。

そして、もし、万が一が起きたら…ペドロ・フローレンスやフェルナンド・モンティエル、ロッキー・バルボアのように私たちの記憶の中で番狂せを起こしたエース・キラーとしてずっと記憶に残り続けることになります。