町外れの古くて小さな映画館。

高校時代にそこで観た映画の数々は、登校拒否で友達の少なかった私にとって、本当に貴重な時間でした。

そこで胸震わせた、お気に入りの映画は数え切れません。

マリリン・モンローの出演する映画もそうでした。

映画好きになる前から、マリリンは名前と顔の一致する伝説の女優でしたが、多くの人と同様にそのイメージはセックスシンボルとして、でした。

しかし、彼女の何本かの映画を観終えると「これほど勘違いと過小評価された人物が他にいるだろうか!」と、新鮮な感動と変な義憤に囚われたのを思い出します。

マリリン(1926年生まれ-1962年没)は私が生まれるとっくの昔に天国に行ってしまいましたが、私の中では今でも生き生きと躍動しています。

そもそも、会ったこともないグレートです。最初からこの世のものとは考えていません。

今年、天国に行ったマーベラス・マービン・ハグラーもそうですが、会ったこともないグレートがこの世にいなくなったなんて、なんの実感もありません。

マリリンやハグラーが死ぬわけがない、と半分真剣に信じています。

これが肉親や友達ならもう会えない、電話しても出てくれないと思うと悲しくてたまりません。

しかし、一度も会ったことも、話したこともなく、電話番号なんて知るわけもないマリリンやマービンなんて、私の中では死ぬ道理がないのです。

私の中で、彼らが死ぬときがあるとしたら、それは私が死ぬときです。
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前置きが長くなりましたが、「シャネルの5番」が銀座松屋の壁面大広告にズラーっと展開されていました。

CHANEL No5

化粧品や香水など全く興味のない私でも、これは知っています。

1952年、ライフ誌のインタビューで「寝るときに何を着て寝るのか?」と聞かれて、全裸でというのが恥ずかしくて「シャネルの5番」と答えた伝説の香水です。
90-3

この録音テープが10年くらい前に発見され、CMでも使われたときは結構な感動でした。

容器のフォルムは、先日飲み干した「ジムビーム デビルズカット」とよく似たフォルムの容器ですが、きっと値段は全く違うんでしょう。

モンローが語らなければ、私なんかは絶対に知らなかった「シャネルの5番」。

みんな知ってる有名な話だし、それがどうしたってことですが、マリリン・モンローは偉大です。

あの大看板を見上げて「シャネルの5番といえばマリリン・モンローが…」なんて会話を、きっと何人もの人が交わしていることでしょう。

やっぱり、マリリン・モンローは亡くなってなんかいません。