「10−10をつける勇気を持つべき」「ジャッジは鍋底のような低い所ではなく、テニスのジャッジのように俯瞰できる場所から見るべき」「ジャッジは一旦資格を得たら永久免状ではなく一定期間で更新・研修させるべき」…。

 そんな採点問題の本質ではなく、井岡一翔の精度の高さ、それも実態以上に精度を高く見せる技術です。
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トータルでは井岡が562発中140発をヒット、的中率は24.9%。ロドリゲスJr.さんは井岡を100発以上上回る682発を放ちながら、ヒットは134発にとどまり的中率19.6%と空振りが目立ちました。

普段と比べると物足りないものの、ジャブは井岡と思いきや的中したのは井岡14、ロドリゲスさん15で挑戦者が1発ながら上回っていました。

しかし、これは機械的にリードパンチを目視して数えた数字に過ぎません。つまり、両者合わせて29発放たれたリードブローは全てジャブではないのです。

その意味でも、ジャブの優劣は明らかに王者でした。ジャブで試合をコントロールしたとはお世辞にもいえませんが。この辺りも「パンチスタッツに意味はない」と言われてしまう所以です。

そして、パワーパンチ。井岡は126発、ロドリゲスさんは119発と、これもほとんど変わらない着弾数でした。

しかし、放った数は 353と527、井岡の空振りは227発でしたが、ロドリゲスさんは181も多い408発が空砲でした。

やみくもな突進と空振りを最も嫌うラスベガスなら、採点は議論を呼ぶレベルで大きく井岡に振れていた可能性大です。

パンチの見映えも井岡はコンパクトで、ロドリゲスは大ぶりで流れがち。見た目の印象は数字以上に、日本人王者でした。

とはいえ、井岡も不用意に被弾する場面が多く、楽勝という内容ではありません。

全般的にジャブが少ない、序盤でキーパンチになると思われたボディも攻撃も中途半端なまま36分間が過ぎてしまいました。

いろんな意味で井岡にとって、難しい試合でした。

何よりも「ここで死んでも構わない」ロドリゲスは「ここで死ぬわけにはいかない」井岡にとって最も厄介な相手だったかもしれません。

ロドリゲスはリング誌7位評価の「まともな世界ランカー」でしたが、それ以上でもそれ以下でもありません。

つまり、ジェルウィン・アンカハスが本調子ならもっと強いし、ファン・フランシスコ・エストラーダとローマン・ゴンザレスはさらに一段上のステージです。

もちろん、完全統一を賭けた大勝負になれば、プロ13年27勝2敗、世界戦だけで20戦18勝2敗の井岡が「ここで死んでも構わない」と全ての持ち札をお披露目してくれるはずです。

。。。。ずっと書いてるテーマですが、まだまだ続きます。